タンパク質は1日の摂取量を把握することが大切。特徴や摂り方など

タンパク質は1日の摂取量を把握することが大切。特徴や摂り方など

2018.10.05

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タンパク質は必要な栄養素

脂質や炭水化物とともに、三大栄養素と呼ばれている「タンパク質」。生命を維持するために必要不可欠なエネルギー源で、血液や臓器、筋肉、皮膚、骨など、人の体の大部分を生成する基となっているものです。 仕事で忙しくて食事をおろそかにしていたり、栄養のよいバランスを意識した食事を摂らなかったりしていると、タンパク質不足を起こして健康的な体の維持が難しくなります。タンパク質のことを知り、健康的な体を維持しましょう。 お肉

タンパク質の特徴

タンパク質の特徴を知っておくと、健康な体作りに役立ちます。6つの特徴をふまえて、タンパク質を効果的に摂取しましょう。

タンパク質は炭水化物と脂質とあわせて三大栄養素と呼ばれる

タンパク質・脂質・炭水化物を合わせて「三大栄養素」と呼んでいます。これら栄養素を軸にして食事を摂ることで、健康な体が維持できるとされています。 特にタンパク質は、筋肉や臓器、体内をコントロールするホルモンの材料となっているだけでなく、体を動かすエネルギーとなっている重要な栄養素です。アミノ酸で構成されており、分解されて体内に取り込まれた後、必要なタンパク質へと再び形作られます。 アミノ酸は20種類あるのですが、そのうちの9種類は体内で合成できないので、食事から摂る必要があります。

身体の大部分はたんぱく質からできている

タンパク質は以下に記載した、身体のさまざまな部分を構成している成分です。
  • 臓器
  • 筋肉
  • 血液
  • 髪の毛
  • ホルモン
  • 免疫力など
どれも私たちが生命を維持する上で、欠かすことができないものです。タンパク質が不足してしまうと、正常な構成が行えず、体の健康が保てなくなってしまいます。そのため、毎日食事や健康食品などで補う必要があります。

タンパク質を多く含む食品

私たちの生命維持に欠かせない、タンパク質を多く含む食品は、「肉類」「魚介類」「大豆製品」「卵」「乳製品」などです。これらを積極的に取りいれることで、体の健康が保てます。 しかし、タンパク質を多く含む食品の中には、脂質も多く含むものがあります。 脂質の取りすぎは体脂肪の増加を招くため、できるだけ避けたいです。肉類は鶏のササミなど脂の少ないものを選んで、湯通しをしたり蒸したりして調理で工夫をして食べるようにしましょう。

日本人の食事摂取基準2015による1日の摂取量

厚生労働省「日本人の食事摂取量(2015年度版)」によると、40代の1日の摂取タンパク質の推奨量は男性で60g、女性は50gと定義されています。 たとえば、外食をすることが多い昼食で、定食形式のメニューを選ぶとします。 肉や魚などの主菜と、副菜の野菜を合わせると一般的に約20gのタンパク質が補えるのです。牛丼だと約20g、親子丼だと約30gも含まれています。 効率よく摂取するためにもなるべく、朝食・昼食・夕食の際に1食20gずつに分けて食べるようにしましょう。

運動習慣のある人の1日の摂取量

タンパク質は、自分の必要な量を把握して摂取することが大切です。体をよく動かすアスリートや運動習慣のある人の場合の1日の摂取量は、体重1kgあたり1.2〜2.0gが必要だとされています。 だいぶ幅があるように感じる人もいるかもしれませんが、それくらい運動量などにより、必要な量が変わるということになるのです。タンパク質は不足すると、体調不良の原因になります。自分に必要な量を把握し、摂取するようにしましょう。

タンパク質を補うためにプロテインを飲む

タンパク質を意識して摂取しようとすると、食事だけでは大変なのだということに気づきます。余計な脂質もプラスされるため、体脂肪が増やしてしまう可能性があるのです。 そこでおすすめな食品が「プロテイン」。食事で摂取する脂質量よりも含まれている量が少ないため、体脂肪の増加を防げます。また、忙しくて食事に気がまわらなくて、タンパク質不足に陥りがちなときに重宝します。 お肉

タンパク質を過剰摂取した場合と不足した場合

体の健康を支えてくれるタンパク質ですが、過剰に摂取や不足してしまった場合、さまざまな体調不良を引き起こしてしまいます。健康維持のためにも、1日の摂取量をしっかりと守ってください。

過剰摂取した場合

タンパク質を過剰に摂取して病気を引き起こした、という十分な研究結果はないです。しかし、さまざまな食品にいえることですが、極端な過剰摂取は体に悪影響をおよぼす恐れがあります。タンパク質を過剰摂取すると、主に内臓へ大きな負担をかけてしまいます。

内臓疲労になる

タンパク質を摂取すると、体内で合成されて分解されます。過剰に摂取したとき、合成に不必要だと判断されたものは、分解されて窒素になります。 体内の分解の過程で必要性がなくなってしまった窒素は、体にとって有害であるアンモニアに変化してしまうのです。 アンモニアは肝臓で無害な尿素に変換された後、腎臓で尿として排出されます。タンパク質が過剰にあると、その分多くの窒素を尿に変えなければならないため、肝臓や腎臓にかかる負担が大きく、内臓疲労が起こりやすくなってしまいます。

体重が増えてしまう

食事のときに他の食品のカロリーを気にせず、タンパク質を多く摂取してしまうと、体重の増加を招いてしまう恐れがあります。 ある研究では、タンパク質を多く摂るグループと、低たんぱくで高脂肪の食事を摂取するグループに分けて比較したところ、体脂肪の増加した量が同じである、という結果が出たとされているのです。 ただし、たんぱく質を多く摂ったグループは脂肪だけでなく、筋肉や内臓、骨の量も増えたと伝えられています。

胃腸の問題が出てくる

タンパク質を多く肉類や卵には、腸内環境を維持するために必要な食物繊維が含まれていません。穀物類や野菜、果物などを動物性タンパク質に置き換えしすぎると、食物繊維の1日の推奨量である20〜25gを食事から摂取するのが難しくなります。 腸内環境が悪くなると、便秘になったり、生活習慣病が発症するリスクが高まりやすくなったりしてしまいます。

脱水症状に陥る

食事で摂取したタンパク質を置き換えるときに、不足してしまう水分により、脱水症状を引き起こす可能性があるといわれています。 余分なタンパク質は体内で尿素窒素に変化するので、その処理のために多くの水分を必要とします。これが原因で、体内が水分不足に陥りやすくなってしまうのです。

タンパク質が不足した場合

タンパク質の過剰摂取は、内臓に悪影響をおよぼすものが多いです。一方タンパク質が不足した場合は、体全体にさまざまな悪影響をおよぼします。不足しないように十分注意しましょう。

体の機能低下が起こる

体内にあるタンパク質は合成や分解をくり返し、毎日作りかえられています。不足すると作り変えることができなくなるため、筋肉量などが減少するだけでなく、体の機能を低下させます。 体の機能が正常に働かなくなってしまうと体調が崩れやすくなり、さまざまな病気の原因にもつながるといわれています。

筋肉量が減少する

体はエネルギーが減少するのを察知すると、生命維持のために筋肉を分解して必要なエネルギーを作りだします。そのため、忙しくて食事を抜いたりなど、体に必要なエネルギーを摂取しないままの食事を続けると、筋肉量が減少してしまう恐れがあるのです。 筋肉量が低下してしまうと基礎代謝が落ちて脂肪が燃焼されづらくなり、脂肪が蓄積されてしまいます。

髪や肌のトラブルが起こる

髪や皮膚の弾力やハリ、ツヤを保ってくれている「コラーゲン」。この成分はタンパク質で構成されてており、タンパク質が不足するとそれ自体が減少してしまうのです。 コラーゲンが減少してしまうと、髪や皮膚の潤いが保たれにくくなるため、その結果シワやたるみなどのトラブルが引き起こされやすくなってしまいます。 トレーニング

1日に必要なタンパク質をしっかりと摂取し健康でいよう

多忙を極める現代社会を生きる私たちは、食事の栄養面に気をまわしづらいです。そのため、タンパク質が不足したり、過剰に摂取してしまったりしてしまいます。 不足や過剰摂取は、体に大きな負担を与えてしまいます。体に負荷がかかることで体の健康を損なうため、十分に注意する必要があるのです。1日に必要なタンパク質をしっかりと摂取して、イキイキとした健康的な体で毎日を過ごしましょう。

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