ロードバイクのブレーキ調整が必要な理由
レバーのネジがどうしても緩んでしまうため
ロードバイクに長く乗っていると、ブレーキやレバーのネジがだんだん緩んできます。多くのロードバイクはキャリパーブレーキという形式のブレーキを採用しており、通常の自転車と同じようにレバーを握ることでブレーキが作動するので、レバーのネジを調整することは重要なことなのです。 ブレーキの調子が悪くなったら(もしくは悪くなる前に)、レバーのネジが緩んでいないかを確認しましょう。また、フレームにネジで取り付けられているブレーキも、取り付け位置が緩んでいないかを確認して、緩んでいれば締め直してください。ブレーキシューは消耗品のため交換が必要
ブレーキシューはゴム製なので使うと削れてしまい、そのまま放置するとブレーキが効かなくなります。ブレーキシューは消耗品なので交換が必要。特に雨の日に走ると、晴れた日に走るよりも10倍くらいブレーキシューが削れてしまうので要注意です。 ブレーキシューの交換は六角レンチがあれば初心者でもできます。溝があるブレーキシューの場合は、その溝がなくなってしまう前に交換するようにします。そうでなくても、斜めに減っていたり段差ができている場合は交換しましょう。ブレーキワイヤーが緩みやすいため
ブレーキワイヤーも使い続けていると伸びて緩みやすくなります。ブレーキワイヤーは、ブレーキとレバーをつなぐ重要な部分です。ブレーキワイヤーが緩んでいるとブレーキレバーの遊びが大きくなり、正常な操作ができなくなるので注意しましょう。 ワイヤーの緩みを調整する方法は、ブレーキに付いているアジャスターを手で回すだけなので簡単です。こうすることでワイヤーの長さを調整することができ、ブレーキレバーの遊びも調整することができます。走行中の安全を確保するため
ブレーキの調整をする理由は、走行中の安全を確保するためです。ブレーキは走行の際の安全にかかわるもので、不具合があるまま走行すると事故につながる危険があるため細かく調整しなければいけません。 ロードバイクは速度が出るので、スピードのコントロールが問題なく行えるようにブレーキの調子を万全にしておきましょう。使用しているうちにブレーキシューがすり減ったり、ワイヤーが緩んだり伸びたりしていきます。安全に走行するために、ブレーキの調整は必要なことなのです。ロードバイクの寿命を延ばすため
ロードバイクは乗り続けているとパーツが汚れていき、摩擦が進んでいきます。そして、購入したばかりのときと比べると、スピードが出ない、変な音がする、走りづらいなどの異変を感じるようになるのです。購入したばかりのときが最も性能が高い状態ですが、その後は走行するたびに各パーツが消耗していくので、走行性能が落ちていきます。 しかし各パーツを調整することで性能を維持し、故障を予防することが可能。ロードバイクの調整は、専門的な工具を使うような難しいものばかりではなく、家にある道具で簡単にできることが多いので、やり方を知っておくだけで初心者でも調整できます。どうしても自分でできない場合は、専門店に依頼しましょう。ロードバイクのブレーキを調整する方法
ブレーキの取り付け部分のネジを絞める
ブレーキを調整する際にまず初めにチェックするのがブレーキの取り付け部分のネジ。ブレーキはフレームにネジで取り付けられており、ブレーキをかけるたびにこの部分に負荷がかかってだんだんネジが緩んでくるのです。いつの間にかネジが緩んでいてブレーキの調子が悪くなるということがあるので、取り付け部分のネジが緩んでいないかをチェックしましょう。 ブレーキの取り付け部分にレンチを差し込んで、緩んでいたら締め直して調整します。外出時にも携帯用の工具を持っていると、走行中にブレーキに違和感を感じたときにすぐ対応できるので、ロードバイクを走行する際は携帯用の工具を持っていくようにしましょう。アジャスターでワイヤーの長さを調整
ブレーキに付いているアジャスターを手で回すだけで、ワイヤーの長さを調整できてブレーキレバーの動く範囲を設定できます。アジャスターを上から見て反時計回りに回すとワイヤーが張る方向に動き、逆に時計回りに回すと締まるので、ブレーキレバーの遊びを増やすことが可能。ただし反時計回りに回しすぎてしまうと、アジャスターが外れてしまうことがあるので、緩めたいときはアジャスターを回しすぎないように注意しましょう。 また、ブレーキシューが減ったときにも、アジャスターを動かすことで制動力を得ることが可能。ブレーキシューが減ってきたときは、アジャスターを反時計回りに回して調整します。ブレーキアーチの片効きを左右対称にする
ブレーキとタイヤの接点であるブレーキアーチもチェックしましょう。ロードバイクを駐輪する際にブレーキアーチの部分に負荷がかかったり、長い期間路面からの振動を受け続けたことで、ブレーキアーチの片効きがだんだん左右対称になる(リムを挟んでいるブレーキパッドの開きが左右非対称なる)ことがあります。 ブレーキアーチの片効きを左右対称にするためには、ブレーキアーチの穴にレンチを差して回し開閉の調整をしましょう。右に回すと右のブレーキパッドが開き、左に回すと左のブレーキパッドが開きます。ブレーキアーチが左右対称になるまで微調整を繰り返してください。好みに合わせてブレーキの引きしろを決める
ブレーキを握りこんでからどれくらいでブレーキが効くのか、というのは好みによって変わります。好みに合わせてブレーキの引きしろを決めることで、ブレーキの効き方に変化が出るので、ブレーキの効きに違和感を感じたら引きしろを調整してみましょう。 引きしろが少ない状態だと、振り幅が少なく少しのレバー操作でブレーキが効き始めます。逆に引きしろが多い状態だと、レバーを握りこんでレバー操作を大きくしないとブレーキは効き始めません。引きしろを調整する方法はいろいろありますが、固定ポイントで微調整してみて、満足できなければアジャスターを使って微調整するといいでしょう。また、シューが減ったときに引きしろがなくなることがあるので、その場合も引きしろを調整してみてください。ブレーキレバーに注油を行う
ロードバイクの性能を維持するためには、日ごろからメンテナンスをすることを心がけるほかに、注油をすることも必要。オイルが切れてしまうとブレーキレバーやシフトレバーの動きが鈍くなってしまうので、ブレーキレバー等に注油を行いましょう。 特に洗浄した後など、濡れた後は注油をしたほうがいいです。注油をすることで動きが滑らかになり、さらに錆付きの予防にもなります。注油をした方がいいパーツは他にも色々ありますし、逆に注油してはいけないパーツもあるので注意が必要。そして注油後は余分なオイルを拭き取るようにしましょう。注油したほうがいいパーツとは
レバーのピポット部分(ブレーキレバー、シフトレバー)、チェーン、フロントディレーラー、リヤディレーラー、ブレーキワイヤー、シフトワイヤー、前後ブレーキのピポット部分、スプロケット注油してはいけないパーツとは
ハブやボトムブラケットなどの回転部のベアリング(グリスが使用されており、オイルによってグリスが流れてしまうため。その代わりグリスアップする必要があるけれど、初心者には難しいのでお店に出してプロに依頼しましょう。)