筋トレで体脂肪を効果的に減らそう|身につけておきたい知識とは

筋トレで体脂肪を効果的に減らそう|身につけておきたい知識とは

2018.08.20

Share :

筋肉をつければ体脂肪を落とすことができる

運動をすると、体内で糖質や脂質といったエネルギーが消費されます。そしてどちらを主に使うかは運動の激しさによって変わります。激しい運動ならおもに糖質が、ゆるやかな運動なら脂質と糖質が半分ずつぐらいの割合で消費されます。ですから脂質を使うタイプの運動であるジョギングやサイクリングのほうが体脂肪を減らせるわけです。 ただ、脂肪というのはおもに毎日の生活の中で消費されるものです。もしもあなたの身体がより多くのエネルギーを自然に使う身体になれば、そのぶん脂肪も自然に多く使われ、体内から減っていくのです。つまり、身体を大きくパワフルにすることは、体脂肪を減らすことに直結します。筋トレをしたら脂肪が減らせる、といわれる理由はここにあります。

筋トレをしても体脂肪が減らないのはなぜ?

まず前提として、筋トレという運動自体が持つ脂肪燃焼脂肪効果はあまり大きくありません。ですから、運動すること自体に過大な期待は禁物です。身体の筋肉量が増え、使うエネルギーが増えることで長期的に脂肪が減っていきます。大切なのはまず筋肉をつけることです。

たんぱく質不足では筋肉はつかない

体脂肪を減らすための筋トレをやる人はしばしば、筋トレと食事制限ダイエットは両立できるだろう、と考えてしまうものです。ですがそれは非常に難しい、ほぼ不可能なことだと考えてください。 筋肉が大きくなるための肝になるのは「超回復」。筋トレによって傷ついた筋肉が回復するときに前よりパワーアップするという仕組みですが、この回復期には大量のタンパク質が必要です。ですから当然、カロリーもそれなり以上に摂取する必要があります。 もし「一時的にでも太りたくないから」とこのタンパク質摂取をケチってしまうと、筋トレで傷ついた筋肉は十分回復せず、むしろ筋肉量が減って体脂肪率は上がっていってしまいます。

空腹状態で筋トレをするのは厳禁

ではタンパク質さえ取っていればいいのかというとそうではありません。糖質も十分に取る必要があります。というのは、激しい筋トレのエネルギー源になるのが身体に補充された糖分だからです。 糖分がない空腹状態で筋トレをすると、身体はエネルギー不足に陥り、それをタンパク質を分解して補おうとするのです。タンパク質とはつまり筋肉なので、筋肉を作るための運動で筋肉を消耗する、という悲惨なことになってしまいます。

筋肉不足では脂肪を燃焼できない

十分にタンパク質や糖質を摂取しながら筋トレをしていたとしても、体脂肪はすぐには減りません。筋トレに脂肪を燃やす効果がないわけではないのですが、それほど大きなものではないからです。ですからしっかり食べながら筋トレをしていくと、体脂肪率も減らず体重も増えるばかりという段階があります。 望んでいたのと反対の方向に向かっているのではないかと心配になるものですが、大丈夫です。焦らないようにしましょう。筋肉量を増やすというのは、確実に身体に好影響を与え脂肪を減らす原動力になります。信じてやりつづけましょう。

体脂肪率を下げる筋トレのポイント

筋トレで体脂肪を減らす試みで効率よく結果を出すためには、どのようなことを心がければよいのでしょうか。三つのポイントを挙げてみます。

大きい筋肉を中心に鍛える

体脂肪を減らすための身体作りの場合、大切なのは「全身の筋肉量」です。身体全体でみて、どのくらい筋肉があるかが最重要。その筋肉量が基礎代謝の大きさに繋がり、消費エネルギーを増やしていくわけです。 そう考えると、「全身をバランスよく鍛える」というのは効率が悪いことがわかります。小さい筋肉を時間をかけて鍛えても、筋肉量はたいして増えないからです。狙うべきは、鍛えることで大幅な筋肉量アップが狙える大きな筋肉です。 人間の身体は、上半身より下半身の筋肉のほうが大きくなっています。なかでも最大なのは大腿四頭筋(太もも)。下半身では、ハムストリングス(もも裏)、大殿筋(お尻)あたりが大物です。上半身では肩まわりに幅広くつく三角筋、続いて僧帽筋(首筋から背中)、大胸筋(胸)、広背筋(背中)、といったあたり。このあたりの筋肉を重点的に鍛えるのが、筋肉量を増やすための近道です。

食後1時間から1時間半後に行う

筋トレをする時間帯にも注意しましょう。もっともよいのは、食事をしてから1〜1.5時間後あたり。なぜかというと、食事によって体内に取り込まれた栄養を、筋トレとそのあとの回復に効率よく使えるタイミングだからです。 逆に避けたほうがよいのが、食事前の筋トレです。体内にエネルギーがない状態だと、筋トレは筋肉を消耗するだけの百害あって一利もない運動になってしまいます。

有酸素運動と組み合わせると効果的

筋トレを行って体内の糖分を使った状態で有酸素運動をすると、身体はエネルギーとして脂質を使おうとするので効率よく脂肪燃焼ができます。超回復をさまたげてしまうのではないか、という心配もあるでしょうが、軽めの有酸素運動であれば問題はありません。自宅で行うような筋トレのあと、軽く走ったり歩いたりするのは脂肪を減らすうえで有効です。 ただし、ジムで限界まで追い込むような筋トレの場合は、そのあとの運動は控えたほうがよいでしょう。故障したり転倒したりするリスクは馬鹿にできません。もしハードな筋トレと有酸素運動を併用したいなら、有酸素運動は筋トレをした翌日あたりに行うのがよいでしょう。

体脂肪を減らすのに効果的な筋トレメニューを紹介

大きな筋肉が鍛えられる、自宅でもできる器具のいらない筋トレをいくつか紹介します。

下半身の筋肉を鍛えるスクワット

人間の身体が持つもっとも重要で高度な機能は「立って歩くこと」。最大の筋肉もこの機能のために用意されています。つまり太もも、ももの裏、お尻の筋肉です。これらの筋肉を鍛えることが、筋肉量を増やすための最善の一手ということになります。 そのための理想的なトレーニングが、スクワットです。器具がいらず、狭いスペースでいつでもできて、上記の三つの筋肉がきっちり鍛えられます。体脂肪を減らすためのトレーニングとしては文句なく最優秀です。 ゆっくりしゃがんでもとに戻るだけの運動ですが、いくつかのポイントに気をつけて正しく行わないと意味がありません。足幅は肩幅ぐらいにすること、つま先と膝を曲げる方向を同じにすること、膝の頭をつま先よりなるべく前に出さずかかとに体重を乗せておくこと、全体的にゆっくり力を抜かずに行うことが大事です。

腕立て伏せで胸襟を鍛える

おなじみの筋トレといえば腕立て伏せ。有名なだけでなく実際に優秀なトレーニングです。大胸筋だけでなく背筋や腹筋など主要な筋肉を鍛えられます。 誰もやってみたことがあるであろう筋トレですが、正しくやるのとやらないのでは効果は大違いです。まず気をつけるべきは、地面につく手を肩幅より少し広めにすること。そして、身体を丸めずに頭から足先までぴんと伸ばすこと。ゆっくりと下げ、すばやく上げることです。

背中を鍛えるスパインプランク

背中には大きな筋肉が集まっているので、筋肉量を増やすうえで重要な場所です。背中の筋トレのなかでも簡単にできるのがスパインプランク。名前はカッコいいですが、やることは簡単でシンプルです。 床にお尻をつけて座り、足を伸ばします。そして両手を肩の斜め後方につきます。よくやるリラックスした座り方です。この体勢からぐっと腰を持ち上げ、身体を斜め一直線にし、少しの間保持します。そしてもとに戻します。 座りっぱなしで腰が痛いときにこれをやって腰を伸ばしている人も多いのではないでしょうか。これが実は、背中を鍛えられるだけでなく、姿勢の改善にもつながる優秀な筋トレなのです。

初心者でもできるニータッチクランチ

通称「腹筋」といわれる上半身起き上がりは、筋肉量増加の目的でもかなり優秀なトレーニングですが、筋力のない人、お腹が出た人にとっては難しいメニューでもあります。そこでおすすめしたいのが、ニータッチクランチという簡易版の腹筋トレ。腹筋でロクに起き上がれないという人でもできます。 やり方は簡単。まず膝を立てて仰向けに寝ます。そして両腕を上にあげます。そのまま上半身を起こし、両手で膝を触ります。そしてまた仰向けの体勢に戻ります。ポイントは、膝を触ったあと、なるべくゆっくり仰向けに戻ること。この戻るときに筋肉が鍛えられているのです。 ニータッチクランチでも膝に手が届かない、という人は、届かないなりに精一杯手を伸ばすだけでも十分です。そこで頑張ることで確実に腹筋は鍛えられています。

筋トレで理想的な体を手に入れよう

脂肪減少といえば食事制限と有酸素運動の組み合わせが鉄板ですが、もうひとつ、第三の方法「筋肉量増加」があることを知っておきましょう。人の身体はある程度の筋肉がないと代謝が落ち、食べる量が少なくとも体脂肪率が高いままになってしまいます。筋トレはすっきりした身体を作るうえでも有効なのです。正しい知識を持ち、うまく筋トレを取り入れましょう。

category

記事カテゴリー