股関節が固いと起こる体への悪影響|効果的なストレッチで解消しよう

股関節が固いと起こる体への悪影響|効果的なストレッチで解消しよう

2018.11.25

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股関節の重要性

私たちは歩くときや走るとき、そして座るときも立ち上がるときにも、股関節がしっかりと支えてくれないと動くことができません。日常の動作において、股関節が全て基本になっているのです。それでは、股関節を安定させて効果的に足を踏み出し、安全にしゃがむこむことができる鍵はどこにあるのでしょうか。 ここでは、その股関節の動きの秘密とストレッチ方法について詳しくみていきます。

股関節を理解する

股関節については多くの人が間違った認識を持っているかもしれません。また、股関節について詳しく知らないという人も多いことでしょう。股関節が硬いことは、決して悪いことではありません。股関節は本質的には歩いたり、走ったりするときに、体のバランスを取るために重要な役割を果たしています。 ランナーを例にとってみると、脚が前に進むのは股関節の緊張と脚の動きを合わせ、交互にバランスをとりながら動かしていくことで前に進みます。それでひざ関節へのダメージの影響を軽減させているのです。 もし、股関節がしっかりと支えていなければ、怪我をする確率が高くなります。股関節が硬いことが決して悪いことではない、という理由はここにもあるのです。

股関節が固くなる原因

股関節が固くなる原因は股関節を取り巻く筋肉が、またいずれか一つでも凝っていると、周りにある筋肉に影響が出るためと言われています。長時間のデスクワークに立ち仕事、同じ姿勢で立っていたり座っていたりしても股関節が緊張して固まる原因となるのです。 また、股関節が硬くなる原因は加齢によるものということもあります。加齢で血管や筋肉が硬くなり、軟骨もすり減っていって柔軟性に欠けてきます。そうすると股関節が硬くなってしまうのです。

股関節の固さによる体への悪影響

血行が悪くなると足のむくみや冷え性が起きやすくなります。また、代謝も悪くなるため、肥満の原因にもつながります。これが酷くなると、長時間の歩行が難しくなったり、階段の昇り降りが難しくなります。また重いものを持つような力仕事がしにくくなり、爪切りや靴下を履くなどの日常生活のちょっとした動作がやりにくくなるといった症状も出てきます。

男性の股関節は固くなりやすい

男性の股関節が固くなりがちなのは、ホルモンバランスと筋肉量、骨格上骨盤が狭く固くなりやすいことが影響しています。「開脚」というと、ヨガなどをやっている女性のもので、男性は関係ないと思われていませんか?実は「開脚」はデスクワークなどが多い男性にこそ向いている健康法なのです。 普段できる方法の一つが男性の「あぐら」です。その「あぐら」の姿勢で足を伸ばしてみてください。「開脚」のストレッチになって様々な体に悪い要素を取り除けますよ。

股関節のタイプを知る

股関節を柔らかくしたいと思っていいても、その具体的な運動方法がわからない、ということが多いのではないでしょうか。また、股関節が固いタイプにもいくつかパターンがあります。自分の股関節のタイプをここでチェックして、それに沿った形のストレッチをしてみましょう。

股関節にはいろんなタイプがある

年齢を重ねると身体が硬さが気になり出しませんか?その代表的な場所の一つが股関節です。生活態度、例えばデスクワークが多い、または立ち仕事が多いなどの生活習慣や、筋肉の使いすぎ・関節は体を痛めてしまいます。使わなかった筋肉は固くなって、だんだんと動かなくなってしまいます。 股関節の筋力のタイプ別チェック項目で、自分がどの股関節のタイプで股関節の柔軟さを失っているかどうかを、チェックしてみましょう。

股関節のタイプ別チェック

ここでは自分の股関節がどのタイプかを簡単な方法でチェックしましょう。横になって足をまっすぐに伸ばし、片足を上にあげてください。膝が曲がってしまったり、90度まで上げることができなかった貴方は、「ハムストリングス」が硬いタイプです。 膝立ちして身体を垂直にした状態で片足を後方に引き、腰が反ったり前のめりになってしまった人は「腸腰筋」が硬いタイプです。うつ伏せになって、膝が床についた状態で膝から下を上にあげ広げてみてください。 45度まで開かなかったら「外旋六筋」が硬いタイプです。あぐらをかいて両足の裏を合わせたまま、足を開きます。膝が床につかなかったら「内転筋」が硬いタイプです。

股関節を柔らかくするストレッチ

毎日、股関節のタイプ別ストレッチ方法を実践してみましょう。よく、朝起きたときの体の具合のよしあしは、前日の体の動かし方の『結果』なのです。前日にストレッチしておけば、翌日の痛みは軽減されるといわれています。 疲労回復には、やはり「自分で筋肉を伸ばすストレッチ」が最適です。自分にあったストレッチ法を見て試してください。

股関節の部分別ストレッチ法の紹介

「ハムストリングス」が硬いタイプの人向けのストレッチ

前屈して両手のひらを床にぺったりつけます。足の裏も床にぺったりとつけてください。キツイ時には膝を曲げていても構いません。手のひらを床から離さないように足を伸ばします。痛くなったらそこでストップして膝裏の筋肉を伸ばしたり、縮めたりすることを無理のない範囲で行ってください。 これを30秒×3セットを毎日繰り返してください。膝裏の筋肉というのはだんだん伸ばせるようになっていきます。 鍵盤の糸が切れているピアノみたいなものです。無理なくでも継続して膝裏を伸ばして行くようにすれば、3本で繋がっていたものが5本に、などというように伸ばす方の筋肉が繋がって行くようになり、膝裏が痛くなく前屈で繋がるようになります。

「腸腰筋」が硬いタイプの人向けのストレッチ

「腸腰筋」は階段の登り降りや、ランニングをするなど足を引き上げる時に大きく影響する筋肉です。ここではその腸腰筋のストレッチをみていきましょう。 椅子に横向きに座ります。横向きで動かせる外側の足を後ろに引いていきます。痛くなったらそこでストップしてください。やりすぎる前に元の椅子に両膝を揃えて座っている姿勢に戻してください。30秒×3セットすれば大丈夫です。

「外旋六筋」が硬いタイプ

まず、このストレッチの注意点ですが、無理してやることはやめましょう。つまり、股関節や膝に痛みを感じたら運動を中止しましょう。また人工股関節として手術している人はなるべく避けてください。 仰向けになって手を頭の後ろで組みます。片方の足を持ち上げて膝で足を組みましょう。この時に脚が持ち上がらなかったら手を添えて引き上げます。組んだら腿のところまで足先を持っていきます。両足交互に30秒×3セットずつを目安にストレッチしてください。痛みを感じるようでしたら無理せずやめてください。

「内転筋」が硬いタイプの人向けのストレッチ

内転筋は、内ももにある短内転筋、長内転筋、大内転筋、薄筋などの複数の筋肉の総称で、股関節の内側の安定性や捻る動きを支える役割をします。 立っているときや座っている時の姿勢の維持に役立てる筋なので、よくほぐしておきましょう。あぐらをかいて両足の裏側をピッタリとくっつけてできるだけ踵を体にくっつけて座ります。膝を床側に押し付けます。痛くなったら痛いところでやめましょう。30秒経ったら元に戻します。 (運動前のストレッチ)左右同時に10秒×3セットと、(運動後のストレッチ)左右同時に30秒×3セットを行います。

やりすぎは厳禁

張り切って急に無理なストレッチや、長時間行うと、筋肉や骨に過度な負荷がかかり、痛めてしまういます。無理なストレッチに気をつけましょう。

毎日の継続がとても大切である

ストレッチのやり方を実際に見てみると、このくらいで股関節の柔軟性が出て体の不調が直るのだろうか、また筋肉が鍛えられるのだろうか、などと考えるかもしれません。ストレッチは決して無理をしない、ということも大切です。 そしてなによりも、ストレッチは毎日続けるということが一番大切なのです。正しいストレッチ方法で、健康のために毎日コツコツと股関節を動かすことを是非おこなってみましょう。

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