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オススメロードバイクホイールを紹介|基礎知識からの選び方と買い方
オススメロードバイクホイールを紹介|基礎知識からの選び方と買い方
2018.11.09
ロードバイクホイールの選び方を徹底解説
ロードバイク初心者が初めてカスタマイズするパーツなら、大半の人がホイールを勧めるはず。なぜなら完成車で購入したロードバイクのホイールは、よほど高額な機種で無い限り、使われているフレームと比べて大きくグレードの落ちるものがほとんどだから。
基本的に有名自転車ブランドはフレームを作る会社ばかりなので、他社製品を使うことの多いホイールはコストダウン用パーツにされがちなのです。
低グレードのホイールは重く、スポークの組み方も空気抵抗をもろに受けるありきたりのもので、満足のいくスピードを出すのは難しい。それだけに交換後の違いが分かりやすいのです。ロードバイクホイールの正しい選び方を、初心者向けに徹底解説します。
ロードバイクホイールの基礎知識
正しい選び方を知るためには、まずホイールをきちんと知る必要があります。ロードバイクホイールの基礎知識をまとめました。
ロードバイクホイールの役割
ご存知の通り、ホイールはロードバイクに限らずあらゆる種類の車についているパーツです。初心者のうちはその役割の重大さに気づかず、車体を支える土台、タイヤを取り付ける台座、程度の認識の方もいるかもしれません。
ですがホイールは回転体としてロードバイクを前に進めるための重要なパーツであり、素材や剛性、スポークの本数と形状によって、明確な性能の違いが発生します。完成車付属のホイールでは徐々に満足出来なくなるのは、このため。
ペダルを漕いだエネルギーを、いかに路面に伝えて推進力とするか、が大切なポイント。さらにホイール自身の重量や空気抵抗をどれだけ減らせるかも、走りに直結する要素となります。
ホイールの各部名称
ホイールを構成する各部についてまとめました。
ハブ
ホイールの真ん中にある回転軸となるパーツがハブ。自転車本体と接続され部分になります。スピードアップのためには、タイヤ(ホイール)がスムーズに回転しなければなりません。ハブの性能が問われると同時に、グリスアップなどのメンテナンスも要求されるところ。地味ですが、大切なパーツなのです。
リム
ホイールの外周部で、タイヤをはめるパーツがリム。ホイールは軽量化しなければなりませんが、まず考えるべきはリムの重さと、リムの素材。高級フレームのリムの多くは、カーボン製が多いのはそのためです。リム幅、高さによっても性能が左右されるため、自分にあった選択が必要になります。
スポーク
ハブとリムをつなぐ細い棒がスポーク。こんな細い棒ですが、走りの性能に無関係ではありません。路面からの負荷を分散させるためには本数を多くすべきですが、多くすれば重くなり、空気抵抗も増します。そのため各メーカーではスポークの組み方を日々改良し、新作のホイールを発表しているのです。
リムのサイズと幅
ホイールの選び方でもう一つ重要なポイントが、リムのサイズと幅。表記を見ると、サイズが700、幅が17cなどとなっているはず。実はサイズに関しては700以外の選択肢はあまりありません。(日本風のサイズ表現だと27インチ相当)
問題は、幅。リムの幅によって、付けられるタイヤの太さが限定されるのです。例で出したリム幅17cの場合、23c〜32cのタイヤが適合します。
ロードバイクにとってタイヤの太さは乗り心地を左右する重要な問題。細ければ地面と接する面積が少ない分、摩擦抵抗も少ないため、速度的に有利です。
太いタイヤはクッション性が高く、段差や悪路での乗り心地は期待出来ます。反面、転がり抵抗がある分、細いタイヤのような加速性能は期待出来ません。自分にあったタイヤが付けられるものを選択して下さい。
ロードバイクホイールの種類と特徴
ロードバイク用ホイールは、対応するタイヤの種類、サイズ、材質などによって細かく種類分けされています。正しいホイール選びのために、一通りの基礎知識をまとめました。
チューブラーホイールの特徴
チューブラーホイールとは、チューブラータイヤに対応したホイールです。筒状になったタイヤの内側に、チューブが縫い込まれているのが、チューブラータイヤ。
軽量に仕上がり、乗り心地もしなやかなため、競技使用では定番とされています。一般的なクリンチャータイヤのようにリムに物理的にハメられないため、セメント剤や両面テープでホイールに接着します。
タイヤとチューブが一体化しているため、パンク修理は面倒で、筒状に縫われたタイヤをほどいてチューブを取り出し修理、戻したらタイヤを縫い直す必要があります。これは出先では非現実的。クリンチャータイヤのデメリットは、パンクに弱く、事実上使い捨てになってしまうところです。
チューブレスホイールの特徴
チューブレスタイヤに対応したホイールが、チューブレスホイール。チューブが無い分だけ軽量化され、タイヤから直接リムへ動力が伝達されます。
そのため一般的なクリンチャーと比較して、路面抵抗の減少、トラクションの向上も期待出来るのです。特筆すべきは、乗り心地。チューブが無いため、低圧での走行が可能となり、乗り心地はソフト。低圧状態ならグリップもよくなりますので、下り坂での安心感も向上します。パンクしにくく、パンクしても空気がゆっくりと漏れるため、安心できます。
クリンチャーホイールの特徴
完成品ロードバイクの標準装備は、ほとんどがこのクリンチャーホイール。一般的なママチャリと同じ構造のクリンチャータイヤに対応しています。メリットとしては、各メーカーから様々なタイプが販売されており、選択肢は多いです。
コスパ、デザイン、耐パンク性能、軽量化などが主なメリット。また、チューブとタイヤが簡単に分離出来るため、パッチを貼るにしても、予備チューブへの交換にしても、パンク修理は非常に容易です。
逆にデメリットは、重量。他のタイプはタイヤをホイールに接着しますが、こちらはタイヤをはめる構造上、リムに強度が必要となり、ホイール自体は重くなります。またパンクしやすく、パンクした場合は空気が即抜けるのもデメリットです。
リム幅による種類分け
ホイールはリム幅によっても種類分けされます。リム幅は対応するタイヤを選ぶだけでなく、ホイールの剛性にも影響を与えます。リム幅の広さは、受け止められる荷重の大きさそのもの。幅が広ければ荷重をより受けとめられるため、スポークへの負担が減ることにより、ホイール自体の変形率が少なくなります。
リム幅を広げることで、タイヤがリムからはみ出なくなり、空気抵抗を減らすというメリットもあります。ただし、リムのワイド化で、ホイール重量の増加は避けられません。特にヒルクライムなどでは、ワイド化はマイナスになりますので、注意が必要です。
ホイールの材質による種類分け
ホイールの素材と言えば、アルミかカーボン。それぞれの特性をまとめてみました。
アルミ
ミドルクラスまでのロードバイク完成車についているホイールは、ほぼアルミ製。アルミ製ホイールは、多くのメーカーが幅広い価格設定で展開しています。
メリットは、ブレーキの制動力。ブレーキ時に摩擦を受けるリム部分は熱を持ちやすいのですが、アルミは放熱性が高く、リムが損傷しにくいのです。デメリットは重量。カーボン比較すると、やはり重いです。
カーボン
メリットは、当然軽いこと。カーボン素材なら、リム部分の高さを広げて、空気抵抗を下げつつ剛性の高いディープリムホイールも可能。アルミでこれをすると重すぎてしまいます。
デメリットは価格。それなりのものなら10万円台後半がスタートラインになります。またアルミと異なり、ブレーキの摩擦熱はリム部分に溜め込まれ、最悪破損する危険もあります。
ブレーキのタイプによる種類分け
対応するブレーキによっても、種類分けされます。
キャリパーブレーキ
オーソドックスなタイプで、従来はほとんどがこちらでした。キャリパータイプは日本でも一般的な自転車用ブレーキで、ホイールのリムにゴムや樹脂パーツを押し付け、摩擦の力でブレーキをかけるもの。リムは路面に近いので、濡れたり汚れたりすることで、摩擦がおきにくくなるデメリットがあります。
ディスクブレーキ
MTBの世界では標準的なディスクブレーキですが、プロのロードレースでも採用されてからは、ロードバイクの世界でも徐々に普及してきました。ディスクブレーキは、ホイールのハブにディスク状のローターを装着し、これに摩擦をかけてブレーキをかけます。
路面から離れたディスクは汚れにくく、制動力は安定的。デメリットとしては、キャリパータイプと比較すると重めな重量になります。
ロードバイクホイールを交換するメリット
コストと手間をかけて交換しても、それに見合うメリットがなければ意味がありません。ロードバイクでのホイール交換のメリットをまとめました。
スピードアップ効果を得られる
ロードバイクは軽量化することでスピードアップが期待出来ますが、もっとも効果的なのがホイールの交換と言われています。ただの軽量化ではなく、ロードバイカー自身の力で回す回転体の重量を減らすため、減った重量分以上にスピードアップの効果が期待出来ます。同じ重さをフレームから減らしても、違いはほとんど分からないはずです。
また、完成車付属のホイールが一般的にグレードの低いものが中心であることも一因です。ホイールは、軽ければ軽いほど漕ぎ出しや登り、スピードの維持が楽になります。ただし大切なのは総重量よりも、リムがどれだけ軽く出来るか。これは回転の中心から離れるほど遠心力が強くなるためです。
自分が求める性能を強化できる
完成品で購入したホイールに物足りなさを感じる頃には、逆に自分が求めたい性能強化ポイントが出て来ているはず。ポイントはリムの高さ。高さによって、それぞれどんな強化がされるのか、まとめました。
リムの低いホイール 強化ポイント:ヒルクライム
登り坂の敵は、横風。標高が上がれば上がるほど、風は強くなります。低速走行のヒルクライムで横風に吹かれるとバランスを崩しやすく、登坂性能は著しく低下します。ヒルクライム強化なら、横風に強いリムの低いホイールがおすすめです。
リム高25mm〜40mm前後のホイール 強化ポイント:オールラウンド
一番普及しているのが、リム高が標準的なこちらのタイプ。登り、下り、平地のいずれでも活躍が期待出来ます。日本でロードバイクを乗る場合、ずっと登り、ずっと下り、ずっと平地、というのはあまりありませんので、普及しやすいのもうなずけます。
ディープリムホイール 強化ポイント:スピードアップ
上記の通り、ヒルクライムでは不利なディープリムですが、下りや平地では強みを発揮します。ディープリムは高速回転時ほど、空気抵抗を低減し、直進安定性、加速性が増すのです。
見た目をかっこ良くできる
50mm以上のカーボンディープリム全体に、ブランドやメーカーの文字が入っているホイール。空気抵抗がどうとか、剛性がどうとか、メリットは確かに色々あります。
ですが、男子目線で最大のメリットをあげるなら、一言「かっこいい」しかありません。こんな目立つホイールで街乗りしてたら、通行人(特にメンズ)は普通に二度見してきます。男の趣味なんですから、徹底的にかっこよさにこだわるのも、正しい楽しみ方です。
ロードバイクホイールのグレードについて
ロードバイクのホイールの値段は、同じものとは思えないくらい差があり、もちろん値段なりの性能差があります。定番のアルミクリンチャーホイールを例に、ホイールの価格グレードを大まかに区切り、その違いをまとめてみました。
エントリークラス(2〜3万円)
このクラスを購入する場合、自分のロードバイクの標準品よりグレードが下がる心配をするかも知れませんが、まず大丈夫です。
例えばSHIMANOのホイールWHRS-21は実売2万円程度の人気ホイールですが、完成車価格20万円クラスのロードバイク付属のWHRS-11の上位モデルだったりします。10万円クラスの完成車なら、間違いなくこのクラスのホイールでもグレードアップ間違いありません。
ミドルクラス(4〜7万円)
コスパが良く、初めてのホイール交換ですすめやすいクラス。初めてのホイール交換ならコレ、と言われるカンパニョーロ社のゾンダもこのクラスになります。
エントリーモデルの完成車付属のホイールが2,000g前後なのに対し、このクラスのホイールは1,600g前後と大きくダウン。これだけ変わると発進時や、登坂時には明確に違いが実感出来るレベルです。
ハイエンドクラス(9〜15万円)
予算的に可能なら、いきなりこのクラスに手を出すのもおすすめです。カーボンディープリムも安いモデルなら十分射程圏に入ってきます。
使用中のホイールとの圧倒的性能差は、大きな満足感を与えてくれるはず。見た目もかっこいいのが多いですし。ロードバイクの次元が変わります。男の趣味としてのロードバイク、ホイールには予算をつぎ込んでも良いかもしれません。
ロードバイクホイールの選び方
ホイールの基礎知識を把握したところで、実際の選び方について見ていきます。安くない買い物ですので、後悔することのないよう、しっかり自分にあったホイールを選んで下さい。
使いたいタイヤが装着できるかが大前提
ホイールはすべてのタイヤを装着出来るワケではありません。ロードバイクに装着されるタイヤは、普及順にクリンチャー、チューブラー、チューブレスの3種類。3種類ともに対応するホイールが異なります。裏技的に付ける人もいるようですが、買い替えなのですから純正対応品を選ぶべきです。
無難なのは最も一般的なクリンチャー。クリンチャータイヤは安価で、パンク時も修理が簡単であり、初心者にも取扱いが楽です。コストとの相談ですが、軽量化を極めたいならチューブラーも検討すべき。ホイール自体、タイヤ価格、パンク修理ともに高価ですが、軽量化はしっかり期待できます。
価格で選ぶ
前述の通り、エントリーモデルのホイールであっても、十分に性能の違いを感じることはできます。ただ、エントリーモデルへの交換程度だと、感覚的にすぐ慣れてしまう恐れが。
エントリーとは言え、2〜3万円も出してこれでは残念すぎます。後々まで軽やかな走りを実感するには、最低でもミドルクラスのホイール、定番ですがカンパニョーロ ゾンダなどを。さらに予算が出せるなら、よりグレードの高い乗り心地が得られるハイエンドクラス、10万円前後のホイールをおすすめします。
性能で選ぶ
求める性能によってホイールを選ぶのも大切なことです。なぜなら性能アップはメリットとデメリットをあわせ持つことが多いのです。例えばリムの高い(リムハイト)ホイールは、高速走行時の空気抵抗低減にはメリットがあり、長距離高速ツーリングには最適です。
反面、低速時は逆に抵抗が強まり、さらに剛性の高さから振動吸収性も悪く、街乗りには不向きなことがわかります。ホイールのメリットは一長一短なのです。このように、自分の求める性能を、デメリットもあわせて十分に検討して下さい。
用途によって選ぶ
ロードバイクのホイールには、それぞれ得意な用途があります。
ロングライドが得意なホイール
ロングライドで重要なのは、巡航性能です。ホイールは普通軽さを重視しますが、ここでは逆。ある程度の重量があった方が、ある程度の速度からは慣性で回転を維持しやすくなるのです。もう一つ大切なのは振動吸収性の高さ。路面からの振動を体に長時間受け続けると、思わぬ疲労の元になるからです。
ヒルクライムが得意なホイール
ロングライドと異なり、ここではホイールの軽量化がカギになります。重力に逆らって坂を登るには、荷重は少ない方が当然有利です。もうひとつ大切な要素が、剛性。登り坂ですから、慣性は期待出来ません。自分で漕いだエネルギーをロス無くタイヤに伝えるためには、ホイール剛性の高さが要求されるのです。
自分が使いたい用途に合ったホイールを選んで下さい。
デザインで選ぶ
ロードバイクというと、どうしても軽量化などストイックな話題になりがちですが、男の趣味なんですから徹底的にかっこよさにこだわるのも、ありです。
他のロードバイクよりもかっこよく、すれ違いざまに二度見される注目の自転車こそ、男の喜びです。ビジュアル重視でホイールを選ぶ場合、具体的にはリムの高いディープリムホイール一択かも知れません。35〜50mmなど、普通のリム高では物足りません。男なら80mmオーバーのスーパーディープリムがおすすめです。
決して安くはありませんし、登坂中や横風の厳しい時は激しく後悔するかも知れません。ですが、これぞ男のかっこよさを形にしたホイールであると、胸を張って断言できるのは間違いありません。
ロードバイクホイールの購入方法と注意点
自分に合うホイールが固まって来たら、そろそろ購入の検討段階ですが、もう一つ購入先についても考えなければなりません。ホイールの購入先について、まとめました。
実店舗で購入する
ネット通販に不安を感じる、ホイールの現物を確認してから購入したい、知識のあるスタッフさんに相談しながら選びたいなど、実店舗での購入を希望される方も多いと思います。自分の愛車を持ち込み、十分に相談しながら購入できるので、初心者にはとても安心です。デメリットはほぼ確実にネット通販よりも高くなること。
ただ、意味のない価格差ではありません。ホイールはメーカー出荷時、100%の状態ではありません。ホイール自体がたわんでいたり、ホイールの中心(ハブ)が左右にずれていたりなどは、よくあること。
販売前に、このあたりをチェックして調整する人件費が、ネットとの差額なのです。一つくらいは懇意の自転車ショップは欲しいところですし、実店舗を大事にするのも、正しい選択と思います。
通販で購入する
そうは言っても価格は可能な限り抑えたい、という方も多いと思います。ネットと実店舗にどの程度の差があるのか、調査してみました。
調査ホイール Campagnolo-Zonda(ゾンダ)C17 クリンチャー
定価 69,541円
調査時期 2018年10月上旬
Wiggle(海外通販) 39,149円 – 40,284円(最大44%引き)
Chain?Reaction?Cycles(海外通販)39,149円 – 40,284円(最大44%引き)
Amazonジャパン 48,500円(約30%引き)
実店舗1割引き程度が多い あまり期待できず
調べてみると、やはり結構な差額があるようです。実店舗で購入しても、ホイールは試乗するわけにも行きませんし、つい迷ってしまいます。確かにホイールを実店舗で購入した場合、初期点検やアフターフォローは非常に安心です。
しかし、それらを自己責任で行う覚悟と準備があれば、ネット通販も選択肢の一つになります。もちろん安全に直結することですので、くれぐれも慎重に判断するようにしてください。
購入前には下調べをしっかり
ホイールは安い買い物ではありません。取り付けてから失敗に気づくのだけは避けたいところ。最後の最後、納得行くまで下調べを行って下さい。
実店舗で購入する場合は、しつこいくらいに店員さんに質問を。あわせて自分の考えも出来るだけ伝えるようにすれば、適切なアドバイスも期待出来ます。通販の場合は、可能な限り検索で下調べを行います。
メーカーのサイトは当然ですが、自転車ブロガーさんの使用レポート、口コミサイトなども参考になります。他におすすめはYouTube。ロードバイク動画も最近は増えているようで、写真以上に分かりやすい資料になっています。
中古品にも要注意
海外通販に抵抗がある方は、中古品に興味を持たれている方もいるかも知れません。中古パーツショップやオークションなどで購入が可能ですが、中でもヤフオクなどで中古品を個人売買するのには十分な注意が必要です。
実店舗も運営する大手のサイトならある程度の対応が期待できますが、個人間取引の場合は基本的に相手を信じて行動するしかないため、最後の最後まで不安が残ります。
「返品不可」「ノークレームノーリターン」という出品が多く、質問への回答も現品を見るまでは確証がありません。部品が足らないなどのトラブルも、付き物です。フレームは長期的に見れば消耗品であることも含めて考えると、初心者にはあまりおすすめできないのが、中古品です。
ロードバイクホイールを交換する方法
ホイールを通販で購入された方は、交換は自分でしなければなりません。ホイールの交換方法についてまとめました。
交換に必要なアイテム
タイヤレバー(参考価格Amazon:数百円〜)
古いホイールからタイヤを外すための工具。3本セットで使用する。
スプロケット取り付け/取り外しセット(参考価格Amazon:千数百円〜)
古い後輪ホイールに装着されているスプロケット(ギア変速機)を外し、新しいホイールに装着しなおす時に使用。
モンキーレンチ(参考価格 Amazon:千円前後〜)
タイヤを固定しているバルブなどを外すために使用
メンテナンススタンド(参考価格 Amazon:二千円前後〜)
ロードバイクを固定するスタンド。タイヤが浮いた状態になるので、交換が楽になる。(使用せずに自転車を逆さにして交換する方法もあります。)
ホイール交換に使用する工具は専用品を購入しても安価。作業もさほど難しいものではありませんので、DIYに不慣れな方でも安心して挑戦して下さい。
ホイールを外す
まずはロードバイクをメンテナンススタンドに固定するか、逆さまにしてタイヤを浮いた状態にします。ブレーキアーチがホイール脱着に干渉するので、リリースレバーをあげてブレーキを広げた状態へ。
ホイールとフォークの接続部分にあるクイックレバーを倒し、反対側のナットを緩めると、ホイールがフレームから外れる状態になります。ブレーキの存在を忘れがちなので、特に初心者は注意してください。
タイヤを外す(クリンチャーの場合)
使用中のタイヤを新しいホイールでも使うため、古い方から外していきます。まずはタイヤの空気を抜きます。空気が抜けた状態でバルブ根本のナットも外すと、リムの中に収納されていたタイヤの縁(ビード)が見えてきます。
タイヤレバーと手を使って片側のビードを全部リムから出します。ビードが全部外れたら、チューブを取り出します。チューブの後は、タイヤをリムから外して完了です。
ホイールにタイヤとチューブを取り付ける
外したタイヤを新しいホイールに装着します。タイヤ、ホイールともに回転方向が決まっているので注意を。ホイールは文字が逆さまになったりしていなければ大丈夫。タイヤは、側面に回転方向を矢印で示している場合があるので、確認しましょう。
矢印がない場合は、タイヤの溝に注目。自転車に乗った状態で、溝が漢数字の八の字のように見えれば正解です。方向が決まったら、タイヤとチューブの取付です。
リムのバルブ穴にバルブを通したら、バルブの反対側からタイヤをリムにはめていきます。チューブをタイヤとリムの間にはさみこまないように、注意して作業を行って下さい。
リアホイールの場合スプロケットの交換も必要
古いリアホイールに装着するスプロケットは、新しい方に移植して使用します。スプロケットとは、リアホイールのハブに装着されている、ピラミッド状のギア変速機のこと。
準備したスプロケット取り付け/取り外しセットを利用します。取り外すとギアが一枚一枚バラバラになります。よく見れば大きさで判断できますが、きれいに並べながら作業した方が間違いありません。取付の際、ギアは決まった方向でしか入りません。あわてずに溝をよく見て入れて下さい。
お店で交換してもらうことも可能
自分で交換しようとネット通販してみたものの、いざ届いてみたら自信がなくなってしまったり、面倒になってしまったりということもあるかも知れません。そんな時はお店で交換してもらうことも、もちろん可能。最近はネットでロードバイクのパーツを購入する方が多いことくらい、ショップ側も認識しています。
ネットなどで購入したホイールの持ち込み交換も、頑固親父が一人でやっているようなよほどの偏屈な自転車屋でもない限り、工賃さえ払えば対応してくれる店がほとんどです。最近では持ち込み修理メインで、本体販売をあまりやらないショップもあるほど。こんな時は近くの自転車ショップに相談してみてください。
10万円以下のおすすめロードバイクホイール
続いて当サイトおすすめのロードバイクホイールを紹介します。ここでは10万円以下のものをまとめました。
〈選定基準〉
Campagnolo ZONDA C17 WO クリンチャー
メーカー価格 69,500円(税抜)
Amazon価格 48,500円(税込・取材時点)
初めてのホール交換で、必ずと言っていいほど勧められるのがCampagnolo ZONDA(ゾンダ)。イタリアのロードバイクパーツメーカー、カンパニョーロを代表するベストセラーアルミホイールです。1500g台という軽量さ、初心者から上級者まで乗る人を選ばない乗り味、G3スポークで単純にかっこいいなどが人気の理由。コストパーフォーマンスにも優れていますので、迷ったらゾンダを選んでおけば間違いないかも知れません。
FULCRUM Racing
メーカー価格 85,500円(税抜)
Amazon価格 60,360円(税込・取材時点)
ミドルクラスでは上記のゾンダと人気を二分するアルミクリンチャーホイールが、こちらのフルクラムレーシング。実はフルクラムはカンパニョーロと同じ母体から生まれた、シマノのコンポーネントを使っている人をターゲットにリリースしたブランド。
ゾンダよりも少し高額になる分、数十グラムですが軽量になっています。ワイド化の流れに乗ったゾンダと異なり、フルクラムはリム幅は細いまま、23cタイヤにも対応するホイールであり続けています。
シマノ WH-RS500
メーカー価格 公式サイト記載なし
Amazon価格 36,900円(税込・取材時点)
チューブレス、クリンチャー両対応となっていますが、クリンチャーは形状から使いにくく、基本的にはチューブレス用と考えた方がいいかもしれません。
チューブレスタイヤは乗り心地が良いだけでなく、パンクリスクが軽減されるのが大きな利点。この価格でチューブレス対応なのは特筆すべきポイント。重量も1,600g台と軽量で、コストパーフォーマンスに優れたホイールです。
トーケン C22A
メーカー価格 62,000円(税抜価格)
Amazon価格 47,278円(税込・取材時点)
ロードバイクにとって軽さは正義ですが、当然価格は反比例して跳ね上がっていきます。なるべく安く、なるべく軽く、ということなら、このホイールが最適解かも知れません。Amazon価格で5万円を切りながら、前後計1,384gという軽さを実現しています。
ハブには真骨頂のベアリングが搭載されており、回転も非常に滑らか。スポーク本数が多いのは空気抵抗上マイナスポイントですが、総合的に考えれば高コスパのおすすめホイールです。
中級者以上向け10万円から20万円のロードバイクホイール
この項目では、ハイエンドクラスの上限を突破する中級者向けホイールを紹介します。
〈選定基準〉
10万円以上20万円以下の価格帯
ロードレースを意識したモデル
SHIMANO WH9000-C24-CL
メーカー価格 62,000円(税抜価格)
Amazon価格 97,340円(税込・取材時点)
国産メーカーであるSHIMANOの最高峰ブランドDURA-ACEのエントリーモデル。海外ブランドと比較すると、デザイン性でやや負ける部分はあるものの、基本的には価格以上の性能を持っています。
カーボンラミネートリムを採用し、アルミリムホイールとして最軽量級ともいえる重量1387gを実現しつつ、初心者にも簡単なメンテナンスを可能にしています。SHIMANOホイールはメンテナンス時に特別な工具を必要とすることも少なく、初めてのホイール交換であっても、安心して選択することが可能です。
Campagnolo SHAMAL ULTRA
メーカー価格 16万円(税抜価格)
Amazon価格 11万2,950円(税込・取材時点)
ゾンダで有名なカンパニョーロのミドルクラスホイールです。アルミクリンチャーとしては十分に軽量な1495g。同社のミドルクラス、シャマルシリーズ4種の中では2番目のクラスがこのULTRAになります。
スポークの張り方が独特で、他車と差別化できる程にデザイン性の高いホイールです。オールラウンドな性能を持っていますが、どちらかと言えばヒルクライムよりもロングライドに向いた作りになっています。
Campagnolo BORA ONE 35 TU
メーカー価格 26万2,000円(税抜価格)
Amazon価格 19万3,763円(税込・取材時点)
カンパニョーロのカーボンホイールシリーズ、BORAのエントリーモデルがこのBORA ONE。エントリーモデルですが、某雑誌ではBORAの上位モデルBORA ONEよりも高評価を与えています。
ベアリングにはUSB(ウルトラ・スムース・ベアリング)を採用。セラミックのボールベアリング使用で、回転性能がスチール製比較で格段に向上しているのも高評価です。初心者の方でカーボンホイールを購入したい場合は、このモデルがおすすめの一つ。なお、リム高はこの35mmの他に50mmも用意されています。
Campagnolo BULLET ULTRA CULT 50
メーカー価格 23万2,000円(税抜価格)
Amazon価格 19万9,159円(税込・取材時点)
上記の同社製品BORA?ONE?35と実売価格同等のホイールですが、こちらのベアリングはUSBより上位のCULTが採用されています。カンパニョーロ社発表では、CULTはUSBよりも回転性能が6倍優れているとのこと。
性能差の理由は、セラミックベアリングとドイツ製クロムステンレス鋼製ベアリングレースを精密に仕上げることで、ベアリングに塗るグリスを最小限にしているため。後付けのCULTベアリング化は予算が5万円位はかかりますので、それを考えると非常に高コスパなホイールです。
Vittoria Qurano 30C
メーカー価格 23万円(税抜価格)
Amazon価格 ?販売無し(取材時点)
イタリアの有名タイヤメーカーであるVittoriaが、「究極の軽量ロード・カーボンクリンチャーホイール」として送り出しているのがこのVittoria Qurano?30C。
カーボンリムに鋼鉄の200倍の強度を有しているグラフェンというナノ素材を取り入れ、スポーク穴周辺・横方向の強度及び耐熱性の向上が図られており、安全性に関して群を抜いています。Vittoria社製のタイヤと組み合わせて使用すれば、性能が最大限に発揮される設計になっています。
レース決戦用20万円以上のロードバイクホイール
ここでは20万円オーバーのホイールを紹介します。予算が許すのであれば、いきなりこのクラスを購入してしまうのも一つかもしれません。
〈選定基準〉
SHIMANO WH9000-C35-TU
メーカー価格 公式サイト記載なし
Amazon価格 23万2,245円(税込・取材時点)
SHIMANOが誇るデュラエースシリーズのハイエンドモデル。型番TUが示すとおり、チューブラーホイールです。1362gと、軽量さも文句なし。
そもそも、このモデルは最高峰レースであるツール・ド・フランスでも使用されている、世界トップレベルのホイール。タイムトライアルからヒルクライムと、当然のように幅広く使用することができます。リム高は35mmで、巡行性能と軽量さがバランスよくまとめられています。
Campagnolo Bora One 50 TU
メーカー価格 26万8,920円(税抜価格)
Amazon価格 20万3,376円(税込・取材時点)
カーボンディープホイールの代表格とも言えるのが、このcampagnolo BORA ONE(カンパニョーロ?ボラワン)ホイール。1,265gと、軽量さも素晴らしい。
このホイールの特徴はブレーキ面を『3ディアマント(3?Diamant)トリートメント』加工している点。ブレーキングを不安定にする原因をなくすことで、雨天時でのブレーキも安心のブレーキ性能を維持することが可能です。ロードレースは少々の雨なら続行されますので、安全の面からも優れたホイールと言えます。
Zipp 202カーボンロードホイール
メーカー価格 26万4,600円(税抜価格)
Amazon価格 販売無し(取材時点)
フランスの強豪AG2R・ラ・モンディアルが、2015年ツール・ド・フランスで2つのステージ優勝を飾った原動力の一つと言われるのが、軽量カーボンホイールの代名詞Zipp 202。
Zipp社はカーボンパーツの製造技術では世界トップクラス。カーボンリムはゴルフボールの表面のようなディンプル加工が施され、サイドをふくらませることで、低ハイトでありながら他社の50mmハイトホイールを上回る空力性能が得られています。
ヒルクライムだけでなく加減速を繰り返す平地でのレースなどでもその実力を存分に発揮することができるホイールです。
ロードバイクを自分好みにカスタマイズしよう
初心者のうちは完成品そのままのロードバイクでも十分に爽快感を味わうことが出来ますが、経験を重ね、知識も増えてくると、誰もがさらなる快適な走りを求めカスタマイズの道に入ると言われます。
いくつもあるパーツの中でも、ホイールの交換は乗り心地やスピードに直結する、結果の分かりやすいカスタマイズ。最初に手を付けるにはおすすめのパーツです。ロードバイクはカスタマイズしてからが本当のスタートとも言われます。自分好みの完成形を目指し、カスタマイズを楽しんで下さい。