初心者の株式投資の始め方

初心者の株式投資の始め方

2019.02.04

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株式投資について一から学びたい

株の知識がない人にとってはリスクが高く危険なイメージもありますが、きちんと株の基礎知識を学んでおけば、初心者でも株式投資はできます。

株式投資を始める前にはいくつかやっておくべきことがあります。ポイントを押さえていれば、リスクを減らすことは可能です。株式投資について一から学ぶコツや、実際に株式投資を始める際に知っておくべきポイントを紹介します。

株式投資を始める前にやっておくこと 

株式投資を始める前に、やっておきたいことがいくつかあります。1番大事なのが事前計画になってきますので、いきなり始めるのではなく事前準備をしっかりとおこないましょう。

きちんとした目標と計画を立てる

株式投資を始めるにも、ある程度の資金が必要です。株に限らず何かに投資をする場合は、有り余る資産を持っているという人以外は、計画的に進めます。元手になる資産もコツコツと貯め、ある程度の目処が立った所からスタートするのが理想です。

株式投資は儲けが出れば大きい反面、リスクが伴うことも忘れてはいけません。多少のリスクは覚悟しているとしても、始める前に必要な金額を決め、目標金額に達してからスタートさせることをおすすめします。

計画を立ててできるだけリスクを少なく運用していくことを意識してください。

自分にあった投資スタイルを決める

株式投資には、デイトレードと中長期投資という2つのスタイルがあります。どちらのスタイルを選ぶかによって、日々の生活も変わってきます。

デイトレードは、常にリアルタイムで値動きをチェックするというスピード重視のスタイルです。常に市場を確認しながら取引をするので、1日のうちの大半をパソコンの前で過ごすことになります。本業がある傍らで株式投資をするということができません。

中長期投資は、スピードではなく長い期間をかけてコツコツと投資していくスタイルです。1日中市場を確認する必要はないので、パソコンの前から動けないということもありません。株価の値動きがあっても、ダイレクトに影響を受けにいのはメリットです。

投資の失敗を想定し対処方法も考えておく

株株式投資を始めるにあたり重要なのは、失敗を想定した対策を考えておくことです。

それによって万一失敗をしても、損失が出たという想定でシミュレーションをしておけば冷静に対処できます。仮に損失を出してしまったとしても、早急に対処できれば損失を最小限に食い止められます。

大切なのは損失を出さないことだけでなく、損失を出したとき、いかに損失を最小限に食い止めるかということです。対処法がわかっているのといないのとでは、気持ち的にもかなり変わってきます。

株を始める前に学んでおきたいこと

株式投資をするにも最低限の知識は必要です。スムーズな取引をするためにも、知っておくべきポイントを3つ紹介します。

株式投資の最低限の知識

株式投資を始めるまでには、最低限の知識を身につけておきたいところです。知識が乏しいと結果的に自分の首を絞めることになりかねません。投資にはさまざまなスタイルがありますが、商品売買に関する基本的なルールを知らないと始まりません。

どのような仕組みで取引を行うのか、利益が出るとどうなるのか、どのようにして銘柄を決めるのか、税制などの基礎知識は身につけておきたいところです。こういう基本的なことは、株式投資を始める前に必要な準備です。

売買に関してもルールがあり、自分勝手にはできません。売買にも手数料がかかることや、どのようなタイミングで売買が成立するのかは、最低限の知識として全て持った状態にして初めてスタートラインに立てるのです。

株価チャートを読めるようにする

株式投資には、株価チャートが必須となります。株価チャートというのは、銘柄や値動きをグラフに表したものです。PC版とスマホ版がありますが、読めるようになればどちらでも対応できます。

最初から細かく理解できなくても、ローソク足という株価チャートを使うこと、売値や買値が数字と折れ線グラフ、棒グラフで表示されているというくらいの理解でも大丈夫です。専用ソフトを使い、株価チャートを読めるようにします。

株価チャートが読めるようになるまでは、どんな銘柄があるかの確認と、値動きを見ます。銘柄は最初からすべて把握するのは難しいのですが、値動きは値段が下がっているのか上がっているのかを把握できるようにしましょう。

ハイリスク・ハイリターンについて

投資でよく聞く言葉の中に、「ハイリスクハイリターン」というのがあります。投資のことがよくわからない人でも、この言葉が何を意味するかはなんとなく想像できるのではないでしょうか。

投資の種類によってもリスクは変わりますが、株式投資はハイリスクハイリターンに分類されています。ちなみにローリスクローリターンは、預金や債券のこと。

短期間で大きな利益を得られるのはメリットですが、タイミングを見誤ると大きな損失を招くリスクが伴うということです。

当たれば莫大な資産を手にすることもできますが、外れると一瞬にして大金を失うことも珍しくありません。利益ばかり求めすぎると、リスクが高くなると覚えておきましょう。

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株式投資の始め方

事前準備が整ったら、いよいよ株式投資のスタートです。株式投資の手順をひとつずつ見ていきましょう。

証券会社に口座を開く

株式投資を始める前にやっておくべきことのひとつに、証券口座を開くというのがあります

証券会社は店舗を構えているところと、ネット専用で店舗を持たない2種類に分かれます。どちらを選ぶかは自由ですが、手数料やサービス内容、取り扱っている商品を確認しておくことをおすすめします。

口座は特定口座となりますが、講座の種類は3種類から選びます。

  • 特定口座・源泉徴収あり:確定申告不要
  • 特定口座・源泉徴収なし:悪低申告が必要で、年間取引報告書は証券会社が作成する
  • 一般口座:確定申告も年間取引報告書も自分で作成する

開設した口座にお金を振り込む

口座の種類で利便性も変わりますし、課税に関する条件も変わるので慎重に見極めてください。

口座を開設したら、口座に入金します。口座を作ってもお金を振り込まないと株の購入が出来ません。購入に必要なのは、株の価格+手数料です。入金する場合は、インターネット・ATM・振替入金のいずれかを選べます。ATMは銀行振込、振替入金はゆうちょとなります。

入金方法によっては口座に反映されるまでの時間も変わってきます。ネット銀行及び、ネットバンキングサービスを利用すれば、即時入金が可能となりスピーディな取引ができて便利です。都市銀行の口座から入金する場合は、事前にネットバンキングサービスに申し込んでおく必要があります。

それ以外でも入金はできますが、ATMは14時前なら1時間~2時間後、14時以降は翌営業日に反映されます。ゆうちょは24時間入金できますが、口座に反映されるのは翌営業日となってしまいます。

購入する株を選ぶ

口座に入金し反映されれば、いつでも株を購入できます。ここで悩むのがどの銘柄を選ぶかです。初めての場合はどれにしていいか迷いますが、自分にとって身近な会社や、誰もが知っている有名な会社を選ぶのがおすすめです。

よく知っている会社なら情報収集もしやすく、初心者でも安心です。ただし会社によって価格は違うので、無理なく購入できる価格であることも大切です。

最初はあまりあれこれと考えず、自分が利用しているコンビニやスーパー、好きなアパレルブランド、株主優待がいいところなど条件も自由に決めてOKです。株式投資のコツは、「安く買って高く売る」こと。最初は高いところは避けて、気軽に購入できるところがいいでしょう。

証券会社に注文をする

どこの会社の株を買うか決まったら、証券会社に注文しましょう。この場合注文方法にもいくつか選択肢があって、値段なども変わってきます。注文方法を以下に紹介します。

  • 指値注文:値段を決めて購入
  • 成行注文:購入可能な値段を探して即購入
  • 逆指値注文:条件を決めた指値注文

一般的には、指値注文か成行注文を指定します。逆指値注文については、証券会社によって扱っていない場合があるので、事前の確認が必要。場合によっては、逆指値注文の方がいいこともありますので、扱いの確認は重要です。

株式投資の流れを表にしておくので、参考にしてください。

①:証券会社に口座を開設(3種類から選ぶ)
②:口座に入金する
③:購入する銘柄を決める
④:証券会社に買い注文を出す(2種類or3種類から選ぶ)

以上の流れを踏まえて、まずはどれかひとつの銘柄を購入してみてください。取引は実際にやりながら覚え慣れて行くのが一番です。

証券会社を選ぶポイント

株式投資には証券会社が欠かせません。証券会社にもいろいろなところがあるので、安心して任せられるところを見極めてください。見極めポイントは次の通りです。

手数料で選ぶ場合のポイント

証券会社を利用するにも手数料がかかります。いくらかかるかについては、証券会社による違いがあるので、利益を考えるなら手数料が安いところを選ぶという方法もあります。ただし手数料だけで決めてしまうと、自分のスタイルに合わないこともあるので見極めポイントも覚えておきましょう。

ポイントは取引頻度です。頻度が多くなるほど手数料も高くなりますが、証券会社によっては定額制を導入しているところがあります。1日に何回取引しても手数料が変わらないので、取引頻度が高い人にはお得です。逆に毎日取引しない人には、割高となってしまいます。

デイトレーダーを目指すなら、取引頻度も多くなるので定額制を扱っている証券会社を探してみてください。それ以外は1回あたりいくらなのか、何円まではいくらなのかで見極めましょう。

サービスが充実している証券会社を選ぶ

手数料が安いとお得感はありますが、求めるサービスがないと不便です。自分が求めるサービスを提供している証券会社かどうかも大切です。投資情報が豊富かどうか、取り扱う商品は豊富か、ログイン画面は使いやすいかどうかなど自分にとって利用しやすいところを選びましょう。

人によって求めるものは異なりますし、完璧なサービスを提供する証券会社は残念ながらありません。メリットもあればデメリットも存在しますので、その中から妥協できるところは妥協するなども必要です。

最初は相性のいい証券会社が見つかるまで、いくつか併用して比較しながら決めるのも賢い方法と言えます。

株式投資を成功させるコツ

株式投資で成功するコツを知っておくことも大切です。どうしたら成功させられるのか、そのコツを紹介します。

一つの銘柄だけに投資することは避ける。

気になる銘柄を見つけると、その一点に集中してしまいがちです。一つの銘柄に全ての資金をつぎ込んでしまうのはリスクが高いです。大きな儲けになる可能性もありますが、それと同じかそれ以上に大きく損をする可能性があることも覚えておいてください。

目安としては一つの銘柄に投資するのは、自己資金の20%までがいいでしょう。それ以上の投資はリスクが高くなるので、初心者はあまり無理をせずほどほどにしておくことを心がけてください。

なぜなら安定している大手の株価でも、ちょっとしたことがきっかけで大暴落する可能性があるからです。いくつかの銘柄に分散しておけば、損を出しても最小限に抑えられます。

相談窓口を利用する

初めのうちは株価チャートを見てもよく分からず、買う銘柄がなかなか決まらないこともあります。こういうときは、相談窓口を使用してみるのもいいかもしれません。ただし相談先はある程度見極めが必要です。

銀行や金融機関の窓口に相談するという選択肢もありますが、勧めてくるのは大抵先方に利益がある銘柄です。

利益になる銘柄だけでなく、損失がある銘柄を勧められるというケースもあります。全てとは言い切れないものの、先方はノルマをクリアする目的があるのです、やさしいからと鵜呑みにせず、リスクを考えること、特に無料相談はおすすめできません。

ファイナンシャルプランナーに相談する

相談するなら経験豊かな個人投資家や、ファイナンシャルプランナーがおすすめ。知り合いに投資家がいない場合は、日本FP協会でどんなファイナンシャルプランナーがいるか検索できます。

ファイナンシャルプランナーは、資産運用のノウハウを知り尽くしたプロです。独立している人なら、中立な立場で的確なアドバイスをしてくれます。

ただしファイナンシャルプランナーに相談するにも、料金がかかります。中には無料相談をしているファイナンシャルプランナーもいますが、利益を得るために提携している企業の銘柄を勧められることも。

独立していると有料でも、こういったしがらみがなく安心して相談できます。

コミュニティに参加し投資家と交流を図る

実際に株式投資をしている人に相談するのもいいのですが、身近にいないと相談したくても出来ません。相談せずに自力で株式投資を始めるには、若干の不安もあります。もしもネットや本だけの情報で不安があるなら、コミュニティに参加して投資家と知り合うチャンスを作るのも一つの方法です。

コミュニティはネットで探せますが、どこでもいいというわけではありません。それらしい謳い文句でも、実態は商品を売るのが目的だったり、全然見当違いの方向に持っていこうとしたりというケースもあります。

コミュニティを見つけてもすぐ決めてしまわずに、活動内容や言動が一貫しているかどうかを確認しましょう。メンバーも入れ替わりが多いよりも、ずっと同じメンバーが居る方が安心。ブログやSNSで過去の活動内容を紹介していると、一貫しているかどうかを見極めやすいです。

投資セミナーに参加する

本格的に株式投資に取り組みたいなら、投資セミナーに参加するのもおすすめです。セミナーは全国で頻繁に開催されていますし、誰でも気軽に参加できる無料セミナーも多数あります。内容については、セミナーごとに異なりますが、初心者から上級者まで、ニーズに合わせて自分にぴったりの内容を選べます。

セミナーによっては無料でも事前の予約が必要になります。ネットでもセミナー情報を検索できますので、できるだけ多くのセミナーに参加してみるといいでしょう。

初心者におすすめの株に関する本の紹介

初心者は知識を身に付けるにあたり、株に関する本を読むのもおすすめです。初心者にもわかりやすくて役に立つ本を紹介します。

いちばんカンタン! 株の超入門書 改訂2版 安恒理著 高橋書店(2018)

基本的なことをわかりやすく解説しているので、株式投資のことを何も知らない人にもおすすめです。余計なことは省き、本当に必要な情報だけをまとめているので、初心者でも読み終わればなんとなく株式投資の基礎が理解できると口コミでも高評価です。

株の学校 CD-ROM付 柴田博人監修 窪田剛著 高橋書店(2015)

トレーダーをしながら、スクール講師をしている人が書いた本です。30万円という資金を1億円まで増やしたという実績も魅力です。初心者に必要な知識がすべてこの本に詰まっています。

本を読むのはどうも苦手…という人にも、CD-ROM付きだから安心です。Web解説もあるので、好きな方法で基礎を学べます。

株式投資は始めるのは難しくないが事前勉強は必要

初心者でもコツが分かっていれば、今日からでも株式投資を始められます。しかし始めるのは簡単でも、そこから先は自分次第です。株式投資には多かれ少なかれリスクは伴いますし、自分のスタイルを見極めることも大切。

ある程度の知識はつけておいた方が、イザというときにもリスクを回避できます。多少の知識はあっても、事前勉強はした上で無理なく楽しむことを心がけてください。

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