股関節が固い人はリンパが流れていないことがある
あぐらで座っていた時にふと、あれ?股関節が硬くなったかな?と感じることがあります。股関節は大きな血管がありますし、リンパ節もある重要な部分、そこが硬くなるということは血液やリンパ液の流れが悪くなっていることを意味するのです。
リンパとリンパが流れずに起こること
リンパが流れないとむくみがおこる、健康に気を使っている人ならこうしたことを理解されていると思います。しかしリンパが流れずにいるとむくみのほか、色々な衣装が出てくるのです。リンパが正常に流れないことによっておこる症状とは何か、よく理解しておくべきでしょう。
身体の下水管と呼ばれる
リンパは血液と同じように全身をめぐっています。リンパ管という部分にリンパ液が流れ、色々な働きをしているのです。体内に侵入してきた細菌をリンパ節でとらえ食い止める、それによってリンパに炎症が起こることもあります。
腸管から栄養分が吸収されると肝臓などにも入りますが、多くはリンパ系に入っていき門脈という部分にたどり着きます。これはリンパ系に入ることで毒素などを無くすためです。リンパが正常に流れていれば毒素はきれいに排出されるのです。
毒素を出す、細菌類を食い止めるなどの働きを持っているため、体の下水道管などと呼ばれることもあります。
8大リンパ節
リンパ節の数は体内になんと600か所も存在しています。鎖骨にあるのが鎖骨リンパ節、顎の下にあるのが顎下リンパ節、足の付け根、股関節部分にあるのが鼠経リンパ節などと呼ばれ、こうした主な8つのリンパ節が8大リンパ節です。
水分不足や運動不足などで体液がうまく流れなくなり、リンパ液が滞るようになると、毒素の排出もしにくくなり、肌にトラブルが起きたり、肩こりの原因となるなど、体に色々な支障が起こります。
むくみや冷えの原因になる
リンパ節が滞ってしまった場所が何処か、それによっても違いがありますが、むくみや冷えの原因となることもアあるのです。ずっと座ったままでいるとふくらはぎがむくんできますが、これもリンパ節の滞りが原因となることが多いといわれています。
また体が冷えると筋肉が緊張し、血液の流れも悪くなりリンパ液も正常に流れにくくなるのです。そのため、冷えを感じたら体を温めたり、体内から温まるようにショウガなどを積極的に摂取するなど、食生活、生活習慣にも気を付けるべきです。
リンパが凝る原因
常に流れているはずのリンパ液がどうして滞ってしまうのか、そこには原因があります。病気によってリンパが流れにくくなっているという方もいますが、例えば座ったままの姿勢によって流れにくくなることもありますし、運動不足によってリンパの働きが弱くなることもあるのです。
座っていることが多い
男性でもデスクワークが多いと足のむくみに悩む人が多くなります。ずっと同じ姿勢を取り続けていると血液の流れも悪くなりますが、特に座ったままの姿勢でいると、鼠径部の圧迫が長時間継続するため、リンパが滞りやすくなるのです。
アスリートが飛行機の移動中に具合が悪くなるエコノミークラス症候群などもありますが、同じ姿勢が継続するということは体にとって大きな負担となります。机の前でずっと作業をしなければならないという人も、トイレに立ったついでに、足を動かしたり、屈伸運動をするなど、体液が流れるようにすべきです。
慢性的な運動不足
学生の時は嫌でも授業で運動をしましたし、通学で歩いたり、自転車に乗るなどして勝手に有酸素運動をしていました。しかし大人になると次第に歩くことも少なくなり、通勤が車、しかもデスクワークとなるとほとんど歩かない生活になります。
適度な運動をすることによってリンパ液が流れやすくなるのです。運動することによって筋肉が動きます。特にふくらはぎの筋肉は第二の心臓と呼ばれるほどで、下に下がってきた血液を心臓の方に送り返すポンプの役割も持っているのです。
女性は特に足がむくみやすいといわれますが、元々女性の方が筋肉量も少ないからで、血液、リンパ液を押し上げる力が弱いため、むくみやすいといわれています。
水分の不足
水分を取りすぎるとむくむ?と思っている人も多いです。しかし、むくみの多くは水分不足からくるといわれています。確かに飲み過ぎた翌日は顔が異様にむくんでいますが、水分が不足していると水分を体内にため込もうとしてしまうためにむくむのです。
水分は適切な量をしっかりとることが健康のためにもとても重要なこととなります。ちなみに男性はよくアルコールで水分をしっかりとっているといいますが、アルコールは逆に水分を蒸発させてしまうので、より多くの水分を取るようにしないと水分不足となるので要注意です。
リンパを流すマッサージやストレッチ
リンパの流れをよくするマッサージやストレッチを有効活用して、体内のリンパ液や血液がきれいに流れるようにしましょう。難しいマッサージやストレッチではなく、誰でもできるものなので、継続的に行うことでリンパ液をきれいに流せるようになります。
三段曲げ体操
デスクワークが多い方にお勧めのストレッチです。長い間座ったままでいると足がむくみやすくなりますし、肩こり、腰痛などにもなりやすいのです。座り姿勢を開放し、血液やリンパ液がきれいに流れるようにストレッチします。
椅子に腰をずらした形で座り、片足を持ち上げてもう片方の膝の上にもっていき、足全体をぴんと伸ばすだけです。左右交互に10回程度行うと足がすっきりして、楽になります。圧迫されたままの鼠径部を開放し、血液、リンパ液の流れをよくするストレッチです。
カエル体操
オフィスでもできますが、ちょっと恥ずかしい格好に見えるので人がいないのを確認して行う方がいいかもしれません。とても簡単で上半身もすっきりするのでお勧めです。
椅子に浅く、腰をずらして座り、両手と両足を大きくぐっと広げて伸ばします。それから一気に縮み、腕を抱えて下を向くカエル体操です。こうすることで鼠径部の圧迫がとれ、縮まっていた方の筋肉も解放されます。思い切り腕と足を開放するのがポイントです。
太もも・おしりのリンパマッサージ
太ももやおしりのリンパマッサージで、ヒップアップ効果もあるので女性にもおすすめの方法です。リンパの流れをさすることで促し、きれいに流れるようにしていきます。
お風呂上りに行うと体も温まっているのでより効果的です。お尻の左右、それぞれの真ん中あたりにあるくぼみ、環跳(かんちょう)と呼ばれるつぼをマッサージします。30秒程度ゆっくり押してみるとむくんでいる人は結構痛みがあるはずです。
その後、手のひらを利用し太ももの裏からおしりをぐっと持ち上げるようにリズムよく10回程度さすり上げます。最後におしりに丸く円を書くようにして10回程度さするマッサージ、これで終了です。
リンパを流して健康を保つ
女性はリンパの流れをよくして代謝アップ、ダイエット、美肌などを狙っていると思いますが、男の場合はとにかくこのつらい足のだるさを何とかしたいというなやみがおおいのです。近頃はIT系で働く方も多く、デスクワークで深夜まで残業という方もいます。そんな時、リンパを流す運動やマッサージを実行しましょう。
ふくらはぎをよく動かすように、通勤で一駅歩く等してもリンパのためにはいいことです。生活の中に運動を少し、取り入れるだけでもリンパの流れはよくなります。