苗場登山に必要な情報やポイントなど
新潟と長野の県境にある苗場山。標高は2,145m、登山としてよりもスキー場で知っている人も多いかもしれません。苗場山と聞くと、苗場スキー場と思いがちですが、実は、かぐらスキー場に近い山になります。
たくさんの登山口があり、ルートもいろいろとあります。四季折々の表情を見せる山で、根強い人気を持っています。頂上周辺は湿地帯が美しく茂っており、どの季節に登っても楽しむことができる山でしょう。
そんな苗場山をビギナーでも楽しめるルートや登るのに適したトレッキングシューズを厳選して選びました。また、山頂だけを目指す登山だけでなく、違う楽しみ方もご案内します。首都圏からでも日帰りで楽しめる、苗場山を登るための準備をしましょう。
ビギナーでも楽しめるルートや所要時間
さまざまな登山ルートがある苗場山ですが、登山ビギナーでもアタックしやすい登山ルートを厳選しました。登山に適した時期は、6月下旬から10中旬位です。6月や10月は残雪や積雪もあります。この時期の最高気温は20.1度。最低気温は5.2度となります。天気予報をチェックして、服装や装備の準備はしっかりとおこないましょう。
祓川(はらいがわ)ルートから山頂を目指す
首都圏からアクセスも良く、一番ポピュラーな登山コースです。また、祓川ルートは舗装道路もあるので、ビギナーには安心かつ安全に挑戦することができます。標高差は929m、距離にして約13kmです。途中は、岩がゴロゴロとした登山道があったり、股スリ岩という奇岩もあり山頂までの道のりを楽しむことができます。
山頂までは約4時間下りは約3時間
一般的な登りに要する時間は、4時間15分です。ルートは、祓川登山口(25分)・和田小屋(70分)・下ノ芝(90分)・神楽ヶ峰(70分)・苗場山山頂到着といった具合です。休憩を含めて、4時間半くらいを見込むのが良いでしょう。
帰りは、3時間45分ほどで下山できます。時間には余裕を持って、頂上でのんびりし過ぎず、早めに下山するように時間配分を計画しましょう。
苗場山の魅力に迫る
首都圏からアクセスが良く、日帰りでも楽しめるのは苗場山の魅力のひとつです。また、美しい山頂の景観は日本百名山にも選ばれているほどです。そんな苗場山の魅力を掘り下げました。
交通アクセスが良く首都圏から日帰りで行ける
アクセスの良さは大きな魅力の1つ。関越トンネルを抜ければ、1時間弱程度で登山口に到着することができます。それでは、アクセス方法を確認しましょう。
電車とタクシーまたはレンタカー利用の場合
大宮からJR新幹線ときで越後湯沢まで電車。越後湯沢からタクシーまたはレンタカーで約40分で登山口駐車場へ到着できます。バスは、かぐらスキー場の運営期間の運行しかおこなっていません。タクシーかレンタカーを利用するようにしましょう。
車は関越道湯沢ICから約50分程度
東京方面からは、関越道を走って湯沢ICでおります。そこからは、三国街道という国道17号を上っていきましょう。少しくねくねとした山道となるので、注意して運転しましょう。途中、右側に祓川ルートの看板があるので見落とさないように右折して、道なり通っていけば、かぐらみつまたスキー場の第2リフト駐車場にアクセスできます。
日本の百名山に指定されている
山頂の700ヘクタールの湿地高原や景観の美しさから日本を代表する山となっています。この湿地は、環境省の「日本の主要湿地500」にも選ばれています。この湿地の広がる山頂付近では、大小の湿原の泥炭層にできる池沼である池塘が点在しています。
季節によっては、紅葉や草紅葉も眺めることができ楽しむことができます。山頂とは思えないほど開けた湿地の広がる景色は、登った人にしか味わえない満足感を得ることができます。
登山の楽しみ方
上り坂をひたすら登り、山頂を目指すだけが登山ではありません。登山の楽しみ方は他にもあります。
スケールの違う自然を堪能する
普段は仕事に追われ、家と会社の往復ばかりという人も少なくないのではないでしょうか。登山では、日常生活では味わえない壮大さを味わうことができます。辛い思いや苦労をしながら登り、辿り着いた山頂のスケールの大きな自然は感慨深いもので、ときには人生観すら変えてしまうほどです。
同行者とのコミュニケーションが深いものになる
登山を行うときは、複数人でパーティとして登ることが多いと思います。そうした同行者とは、歩くペースを気遣ったり、お互いに声を掛け合ったりと思いやりの心が自然と生まれます。
登山では、普段味わえない緊張感や開放感、リラックス効果により様々な心理効果が発揮されます。そうした体験を共にした同行者とは、より一層深いコミュニケーションを取ることができます。
苗場山におすすめのシューズ
登山をするために重要となるトレッキングシューズ。登る山によって、選ぶ靴が変わります。トレッキングシューズには、ローカットシューズ、ミッドカットトレッキングシューズ、ハイカットトレッキングシューズがあります。苗場山では、ミッドカットトレッキングがおすすめです。その中で、厳選して選んでみました。
岩場が多い苗場山にオススメなシューズ
舗装された道もありますが、岩がゴロゴロとした登山道が多く、足元が不安定な場所も多くあります。軽量すぎるトレッキングシューズでは、足を取られたり、疲れやすくなります。そのため、2,000m級の登山ですが、しっかりとしたトレッキングシューズを選びましょう。
KEEN「TARGHEE 2 MID」
keenのブランドコンセプトは、「たくさん働き、たくさん遊ぶ」。このシューズの特徴は、快適な足入れと軽量であるため、長時間のハイキングでも安心です。また、完全防水・高透湿性、耐久性にも優れています。keenのトレッキンシューズの中で、ロングセラーを誇る、人気のシューズです。
キャラバン「トレッキングシューズ」
日本を代表する登山靴ブランドのキャラバン。このモデルは、登山入門者でも使用しやすいようにと設計されたキャラバンの代表的なシューズです。岩場の多い苗場山でもグリップ力を発揮して、衝撃を吸収してくれます。また、ゴアテックスを使用しており、防水性・高透湿性についても申し分ないでしょう。
靴下は「DARN TOUGH」
忘れてはいけないのが足を守るソックスです。汗や足裏の保護、耐久性などで意外と重要な役割がある靴下はDARN TOUGHがおすすめです。デザインはもちろん、テスト・生産・出荷までの全てをアメリカで行っています。また、他のメーカーにはない生涯保証が大きな魅力です。
苗場は首都圏なら日帰りでも可能でライトに楽しめる
首都圏から日帰りで、車でも電車でもアクセスしやすい苗場山では、いろいろな登山道がありビギナーでも登りやすいルートがあります。往路に要する時間は、約8時間。山頂はもちろん驚くほどの景観で申し分なく、道中も程よい距離と登山道でビギナーでも充分楽しむことができるでしょう。
靴を新調したばかりであれば、登山当日までに少し履き慣らしておきましょう。準備が整ったら、早速苗場山登山への計画を始めましょう。