股関節の内旋をスムーズにするための柔軟性の高め方|ストレッチなど

股関節の内旋をスムーズにするための柔軟性の高め方|ストレッチなど

2019.02.28

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内旋筋の柔軟性を高める方法を紹介

股関節をインナーマッスルを高めるために重要な内旋筋の柔軟性。内旋筋が硬くなると、パフォーマンスが落ちるだけでなく坐骨神経痛やお尻の痛みに悩まされることになります。内旋筋がどのくらい硬くなっているかを知り、ストレッチで柔軟性を高めましょう。

また、内旋筋が衰えてくると体を安定させることが難しくなります。高齢者による転倒が多いのは、内旋筋が衰えることによる下半身の筋力低下も大きな要因になっています。股関節の痛みや歩きにくさを解消するためにも内旋筋の鍛え方についても見てみましょう。

股関節の内旋とは

そもそも股関節の内旋とはどういうことなのでしょう。日常生活で意識することが少ない股関節の内旋について見てみましょう。

大腿骨の内側に入る動き

内旋とは、大腿骨の垂直軸を運動軸として骨を内側向きに回したときの動きのこと。逆に、大腿骨の垂直軸を運動軸として骨を外側向きに回したときの動きのことを外旋といいます。どのような動きかというと、内旋は足を内側に向ける動作で外旋は足を外側に向ける動作と認識すると分かりやすくなります。

男性の場合、足を開いて座ることが多いため大腿骨の内側に入る動きが多少硬くても気にしない場合がほとんど。しかし、股関節にある筋肉はバランスが保たれていないと年齢を重ねていったときに困ってしまうことがあります。股関節の内旋という大腿骨が内側に入る動きにも注目してみましょう。

内旋筋の動きにより内旋が可能

内旋という動作を行うために重要なのが内旋筋。内旋筋とはあくまでも総称で、主な筋肉としては小殿筋や大腿筋膜張筋などになります。内旋筋と呼ばれる筋肉は股関節の浅いところから深いところまでさまざま部位に点在。

内旋筋の主な筋肉となる小殿筋はお尻の上部側面に位置し、まっすぐ立つときに骨盤を支えたり足を横に踏み出したりする動作の際に使われます。もう一つの主な筋肉となる大腿筋膜張筋は太もも上部に位置。股関節の屈伸運動や足をまっすぐ前にだす際に使われます。どちらの筋肉も、骨盤が左右にぶれないように安定させるという重要な役割を担っています。

股関節内旋筋が体に与える影響

股関節は、下半身をスムーズに動かすために重要な部位。股関節内旋筋が体にどのような影響を与えるのかについて見てみましょう。

筋力が弱まると歩行に支障をきたす

股関節内旋筋は、歩いたり走ったり、階段を上るといった日常の動作行うのに重要な部位。そのため、内旋筋の筋力が衰えると歩行が困難になるなど日常の動作に支障をきたします。ゴルフや野球などのスイング動作も腰の筋肉ではなく股関節の筋肉が影響しています。

そのため、日常の動作だけでなく趣味までも行うことが難しくなります。内旋筋が衰えてくると、歩幅が狭くなったり平らなところでつまづいたりします。このような症状が出始めたら内旋筋を鍛えるか柔軟性を高める努力をしましょう。

内旋筋が硬くなると痛みが生じる

内旋筋は、股関節にある筋肉のため足の付け根などにあると思われがちですが、実際にはお尻の近くにあります。ちなみに、股関節とは太腿の骨が骨盤と接する部分の関節のこと。内旋筋が運動不足などにより硬くなると、歩いたり立ち上がったりするたびに股関節がきしみ痛みを感じるようになります。

内旋筋は表面近くにある筋肉ではないため、マッサージでは改善しにくくストレッチを習慣化することが効果的。夜、寝る前などに軽く股関節を伸ばすストレッチを取り入れることで内旋筋の柔軟性を高めることができます。

股関節内旋の柔軟性の測定方法

歩行時の違和感や股関節の痛みなど、初期症状であるかの判断は内旋筋の柔軟性を測定することでも分かります。内旋筋が十分柔らかいのに痛みなどがあるときは、ほかに原因がある可能性があります。一度、病院で診てもらいましょう。

測定方法の説明

股関節内旋の柔軟性を測定する場合、1m程度のメジャーを準備します。測定は椅子に座って長さを測っていくだけの作業なので、簡単に行うことができます。

1.メジャーでかかとから膝の皿の上までの長さを測る。 2.その長さの1.4倍の長さを計算する。 3.両膝の角度が90度になるように椅子に座り、左右のかかとのあいだの距離を2で算出した長さで足を置きます。 4.両足の裏がずれないように気をつけながら両膝を寄せます。 5.両膝のあいだに隙間ができている場合は、距離を測定し柔軟性を判断します。

柔軟性を判断する基準

股関節内旋の柔軟性の測定を終えたとき、両膝のあいだに隙間はできていたでしょうか。隙間ができている場合、内旋筋が徐々に衰え始めていることになります。両膝の隙間の距離で異なる柔軟性の判断基準を見てみましょう。

1.非常によい:両膝がくっつく。 2.よい:両サイドから手で押すと両膝がくっつく。 3.普通:膝の隙間が5cm未満。 4.努力が必要:膝の隙間が5cmから10cm未満。 5.悪い:膝の隙間が10cmから15cm未満。 6.非常に悪い:膝の隙間が15cm以上。

股関節の内旋筋の鍛え方とストレッチの方法

股関節の内旋筋の柔軟性を判断したとき、普通よりも悪い結果となっている場合は早急にトレーニングやストレッチを習慣化させることをおすすめします。また、「非常によい」や「よい」といった結果であった場合にも油断せずに股関節を動かすことを意識しましょう。

股関節内転のトレーニング

内転筋のトレーニングは横になるスペースがあれば、どこでも行うことができます。そのため、高齢者のリハビリにも取り入れられていて習慣化しやすいのも特徴です。

1.仰向けに寝転がります。 2.内腿でボールをはさみ、内側に押します。 3.押す力と力を緩めるという動作を繰り返します。 4.ボールがないときは、厚めのタオルやクッションでも代用できます。

股関節内旋筋のストレッチ

腰痛が気になり始めたときに効果の高い股関節内旋筋のストレッチ。内旋筋の柔軟性を高めることで、歩行の違和感や股関節の痛みなどを改善することができます。

1.両膝を開いた状態で両手はうしろに置きます。 2.片方の膝を内側に倒し、反対の膝は外に開きます。 3.開いたほうの足を倒した膝の上に乗せて膝とお尻を引っ張り合うように伸ばします。 4.倒した膝と体がまっすぐになるようにし、膝が体より内側に入りすぎないように注意しましょう。 5.お尻が浮かないように床につけたまま引っ張り合うようにします。

内旋筋の柔軟性を高めると体が安定する

日常、当たり前のように行っている歩くという行為。「歩く」「走る」「上る」といった動作には股関節の内転筋が影響しています。内旋筋が硬くなってくると体の安定性に欠けてくるため歩行時に違和感を感じたり、股関節に痛みを感じたりします。いつまでも、元気に歩き続けるためにも股関節の内旋筋の柔軟性を高めて、安定した体を保ちましょう。

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