ヘキサタープの張り方。アレンジ次第で個性が光るサイトに

ヘキサタープの張り方。アレンジ次第で個性が光るサイトに

2018.02.27

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タープの種類と特徴

6角形のヘキサタープ

タープは、アウトドアの際に日光を遮り、雨や風を防ぎキャンプサイトでリビング・ダイニングルームを作る目的で使用されます。タープの種類は大きく分けて4種類あります。その中で張り方が豊富にあるのがヘキサタープ。 ヘキサタープは、6角形(ヘキサゴン)の形をしている1枚の布のタープです。春、夏、秋と3シーズンの利用に適しています。1枚布とメインポールが2本と収納しやすく、軽量なのでキャンプ用として使われることが多いです。また、ヘキサタープは風に強いという特徴もあります。 価格が廉価のものは生地が薄くタープの下にいてもかなり暑くなるものが多いので、少々高くても生地は厚めのものを選ぶようにしましょう。

長方形で広めのレクタタープ

レクタタープは長方形(レクタングル)の形をしている1枚布のタープ。ヘキサタープよりも大き目なタープで、日陰のスペースも広くなり大人数のときにはおすすめのタープです。 レクタタープはメインのポールが2本、4本のサブポールとポールが6本あるので、その分重量があります。しかし、メインの2本だけを使用してヘキサタープ風にする、4本のポールだけを使用する方法などがありアレンジは可能。ヘキサタープより高く張ることもできます。

4角形のスクエアタープ

レクタングラー型とよばれる1枚布のタープ。正方形のスクエアタープは2本ポール型と6本タープ型などがあります。6本型は日陰のスペースを広くとることができ、大人数での使用に向いています。 連結など張り方のバリエーションも楽しめる上級者向けのアイテム。ただし、ヘキサタープに比べると風に弱い、設営が大変、収納性に劣るなどのデメリットがあります。軽めにできているので一人で設営が可能です。

布で覆われるスクリーンタープ

サイドも布で覆われるスクリーンタイプのタープもあります。一見するとテントと変わりはありませんが、あくまでスクリーンタープはリビング。開放感はありませんが、プライバシーは守られます。 夏の蒸し暑さや虫対策としてメッシュドアを利用し、冬や雨の日はサイドシートを締めることで雨や寒さから守る全天候対応型です。オプションでテントと連結できるトンネルが追加できるタイプもあります。 重さもあり初心者は、設営や撤収に時間がかかってしまうことと、開放感が無いことがデメリットとして挙げられます。

簡単に張れるワンタッチタープ

折り畳み式ですが、ワンタッチで設営が可能です。デイキャンプ、バーベキューのみの場合は、素早く設営できるワンタッチタープが便利。地面に固定せずとも形ができるタイプがほとんどです。風や横からの雨対策としてサイドシートを用いることである程度は防ぐことができます。 初心者でも簡単で早く設営ができますが、軽量なので雨風に弱くキャンプには不向き。しかし、近年はワンタッチタープに「ベンチレーター」機能が付いているタイプが販売されています。フライ部分に風が抜けるベンチレーター機能付きの、風に強いフレームタイプのワンタッチタープにオプションがついているタイプもあります。

キャンプでヘキサタープの張り方

テントと一体化する張り方

テントとタープを立てるとき、まずは車とテント、タープ、キッチンの4つのレイアウトを考えます。隣のキャンプサイトへ配慮しながら、はじめにどこに何を配置するかを決めます。 タープから立てた方がレイアウトはしやすくなります。キャンプサイトの中心をタープにすることが大切です。そして、タープとテントを連結させることで天候の変化にも対応できます。 「小川張り」という張り方もあります。タープのポールの内側にテントを入れ込む張り方。区画が限られた場所などで効果的な張り方です。

ポールを使ってひさし風に

ポールを立て、片側を地面に直張りすると、角度がつきます。もう片方はサブポールを利用しメインポールより少し高さを出すことでひさし風になります。 そのほか、サイドのグロメットにポールをさして角をペグダウンすると「ひさし」になる方法もあります。ポールの高さを調節することで、ひさしの形も変わります。 日差しの向きに合わせて、片側をペグダウンし反対側にはサイドポールを使用。慣れてくると西日の側だけ下げることも簡単にできるようになります。また、日よけシートを張って日差しを防ぐ方法もあります。

大勢のキャンプにオススメの張り方

ヘキサタープはポールとロープで屋根を作ります。サブポールを追加することでスクエアタープのように使用できるので屋根としての効果を発揮。 ウィング四隅のグロメットにポールを4本通します。スクエアタープのようになり、大人数でも利用可能な広いリビングスペースとなります。片側のポールは高くして、サイドを少し上げることで開放感が増します。居住空間も広がるので大勢のキャンプでも使用可能になります。

雨風や視線から守る張り方

雨や風からキャンプサイトを守る張り方があります。雨に対しては、雨の流れ道を作るようにします。テントやタープには、ロープを通すループがありますが、そのループを利用。タープの一か所のループにロープを通し、雨水の逃げ道とします。 三角のシルエットを作るようにし、ロープは強めに張り中央部を下げて固定することでロープを伝い雨水が流れます。降雨のときは一部分をあえて低くすることで逃げ道ができ、タープやテントに雨水が溜まることもなくなります。 風対策としては、ロープの先端で一周ポールをまいてロープをペダウンします。タープの先端が痛むこともなく風や他人の視線からも守ることができます。

張るときのポイントやコツ

風向きを確認して飛ばされないように

強風が吹いているときはタープを張るのは避けましょう。風の向きには注意します。風向きは気象状況により変化するものなので「必ずこの向きに」というレイアウトはありません。しかし風対策をする方法はあります。タープの頂点を風上に合わせて設置。頂点の対角線を風下にすることで風の通り道ができるので風が逃げてくれます。 キャンプ場やキャンプをする場所の多くは、強い風が吹く場所。付近に木々がある場合、防風林の役割をしてくれることもあるので、風が少し強いときは木々の近くに設営するようにしましょう。そしてあまりにも強い風が吹いている場合は、キャンプを中止する決断も必要になります。

日差しの向きを確認して日影を作る

タープを張るときには太陽の向きに注意。タープは日差しをよける役目もあります。東西の方向にタープを張ると西日を直接浴びることになるので、タープを張るときはなるべく東西の方向は避けるようにしましょう。 ある程度の日差しであれば、タープのアレンジ次第で避けることが可能。キャンプ場の日差しを観察し、太陽の進む方向を見ることが大切です。太陽の動きを予測してタープを設営します。 ただし、夏場と秋冬で設置するポイントは変わります。夏場は日差しよりも木陰を、秋冬は日差しを感じられる場所。季節によってキャンプサイトの設置場所を選ぶポイントも変えることも必要です。

平らな地面などペグが打ちやすい所を選ぶ

ペグとは、杭のことです。タープの設営には重要なものです。このペグを打つ場所はなるべく平らな地面で石が少ない場所、水はけがよい場所を選ぶようにします。風の向きなども考慮しながらペグが打ちやすい場所にします。 このとき、できればタープの面積の2倍のスペースを確保。慣れればペグの打ちやすい場所もわかるようになりますが、はじめのうちは角度やロープの引く角度がずれるなどやり直しをすることもあるので広い場所が必要になります。 避けるべき場所は、川の近くや中洲。万が一、川が増水したときに流されてしまう危険性があります。そのほか、1本の木のそばでキャンプサイトの設営は避けましょう。落雷の危険性があります。

ポールが倒れないかをチェック

ポールを立てるときは、メインポールを1本ずつ立てるようにします。金具の位置を調節していきなり垂直にするのではなく、少し外側に倒した状態にします。このとき、張り綱の長さを調節。1本立ったら同じようにもう一方のポールを立てるようにします。メインロープを一度緩めてからサブロープを張ってペグダウン。 ある程度の時間が経過すると、風などにより張り綱が緩むことがあります。就寝前などはポールが倒れないか、張り綱は緩んでいないかをチェックしましょう。

慣れてきたらコーディネートやアレンジ

テントとタープのコーディネートを楽しむ

テントとタープの色が違いすぎるとレイアウトはちぐはぐな印象。テントとの色の兼ね合いを考えます。できれば統一感のあるコーディネイトにしましょう。個性を追求するあまりに、周りの風景と合わないようなコーディネートは避けましょう。最近はテントとタープが一体型の商品も販売されています。 また、耐水圧のある商品を選ぶことも大切。面積にたいしてどのくらいの水圧に耐えられるかですが、耐水圧が高ければよいという訳でもありません。一般的なタープの耐水圧は1000?~3000?といわれています。一般的な傘の耐水圧が約450?なので、タープも耐水圧はそれほど必要ありません。むしろ雨水が流れるようにタープを張ることで防げます。

木や車と一体化をする

設置スペースが狭い森林などで設置する場合、テンションをかけても大丈夫な木なのかをしっかりチェックし、木肌を傷めないようにタオルを巻きつけてから配置します。ロープを木にまわし、先端をロープの上で交差。交差させたところを押さえもう一度巻きつけ、巻きつけた先端を元のロープの下に通し両端を引くことで木としっかり結ぶことができます。 ヘキサタープのシートをロープで張るのではなく、車のルーフに接続すれば車とタープが一体化できます。テントを張ることもなく車中泊も可能。車とタープを結びつけるツールも販売されています。

ポールやロープを減らしてアレンジ

ヘキサタープは、アレンジが豊富にあります。まず、ウイングポールの一節を抜くとヘキサタープの高さを下げることができます。風雨よけになります。 そのほか、布にタープを付けない方法もあります。タープが平らになり、風通しがよくなるので、暑い時期の日差しだけを遮りたいときにおすすめの張り方です。 メインポール1本にして直接張る方法もあります。生地は3点を地面にペグダウンします。メインポールの高さは好みの高さにしてセッティングをし、残りの2か所は張り綱を張ります。この張り方は、ソロキャンパーにおすすめの張り方です。  

アレンジを覚えてお洒落にタープを張る

キャンパーにとってタープはテントやそのほかのツールと同じように大切なアイテム。その役割は、日よけ、雨風を防ぐなどのほか、アウトドアでのリビングを作る役割もあります。快適な空間を作るアイテムとして重要なものです。 タープを選ぶときは、キャンプの規模などを考えて選ぶようにします。近年ポピュラーなヘキサタープは張り方のアレンジも豊富でキャンパーに人気のタープ。慣れないうちはタープを張るのも大変ですが、慣れてくるとコーディネートやアレンジを重ねることで自分の個性を生かすタープを張れるようになります。  

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