自転車のチェーン交換時期を知る 5000kmほど使用したら交換の目安 自転車のチェーンには交換時期があります。自転車のチェーンは消耗品なので、きちんと交換しないといけませんが、見た目には消耗があまりわかりません。チェーンの寿命は一般的に、3000?から5000?ほど使用したら変え時といわれています。もしくはチェーンが0.7%伸びたときに変えるのがよいでしょう。 チェーンは使えば使うほど消耗し、徐々に伸びていきます。しかし、この「伸び」というのは目で見てわかるものではありません。定規やメジャーでも測れるものではないのです。ここで活躍するのがチェーンチェッカーです。チェーンチェッカーは600円ほどで購入できるので、買うことをおすすめします。 3000?から5000?走ったかどうかはよくわからないもの。距離メーターをつけているのなら別ですが、毎日決まった距離や場所を走っているのなら「距離×日数」でおよその距離を知ることができます。そうではなくアバウトに走っているという場合は、アバウトに計算してもよいでしょう。 フロントギアをつまんで確認する チェーンの伸びを確認する方法には「フロントギアをつまむ」というやり方があります。やり方はとても簡単。フロントギアにかかっているチェーンを指でつまんで、ギアから1?以上浮いたらチェーンが伸びている状態というサインです。 もしチェーンの歯の先が見えていたら、そのチェーンは完全に寿命がきているものと考えましょう。自転車のチェーンは足の力がダイレクトにかかる部分なので、消耗しやすく、使用するたびに伸びていってしまう部分なのです。定期的にチェックしてあげましょう。 チェーンチェッカーを用いて確認する 指を汚さずに簡単にチェーンの伸びを確認できるやり方として、チェーンチェッカーを用いる方法があります。使い方も簡単なので、初めての方でもすぐにチェーンの伸びを確認することができます。 使い方はまず、チェーンが張った状態になるようにペダルに荷重をかけてチェーンをぴんと伸ばします。チェーンを張った状態にしたら、チェーンチェッカーを取り出し、チェーンに当てます。チェーンチェッカーには、端に1.0と75と書かれており、この部分がチェーンに入ってしまう様なら、そのチェーンは伸びているということになります。 チェーンチェッカーに書かれている数字の75は伸び率が0.75%ということで、1.0は伸び率が1.0%ということです。0.7%伸びたら好感したほうがよいので、75が入ってしまったらそのチェーンは交換しましょう。 伸びているのが分かったらすぐ交換を 自転車のチェーンが伸びているのが分かったら、できるだけ早く交換するようにしましょう。チェーンが伸びているのに放置したまま、使用していると走行中にチェーンがいきなり外れる可能性があります。また、チェーンが切れてしまう原因にもなるので注意が必要です。 チェーンの外れやチェーンの切れは走行中に起こることもあり、思わぬ事故の原因になります。事故を起こさないためにも自転車のチェーンの手入れはきちんと行いましょう。おすすめは週に一回くらいは簡単なメンテナンスをして確認し、雨や泥道の中を走った後は固く絞ったタオルなどできれいに拭くように心がけましょう。 段数の多いチェーンほど寿命が短くなる 自転車のチェーンには11速から8速までさまざまな段階のチェーンが存在します。その中でも特に段数の多いチェーンになればなるほど、チェーン全体が薄くなるので寿命が短くなる可能性があります。チェーンを早く消耗してしまうのです。 ロードバイクならおすすめは8速のチェーンです。耐久性はかなり頑丈で軽いメンテナンスをするだけでも、かなりの長い距離を走れます。また、海外、国内を含めて8速のものはたくさん流通しているため、長いスパンで見ても補修部品が供給されるであろうことが予測されます。 定期的に交換すると走り心地も変わる 自転車のチェーンは、消耗するまで乗り潰すというよりは定期的に交換したほうがよいとされています。チェーンの交換を怠っていると、ギアの変速が上手くいかなくなったり、チェーンが外れる原因にもなります。 また、チェーンの交換だけでなくスプロケットの交換もおすすめします。伸びきったままのチェーンで走行しているとチェーンリングとスプロケットの歯を削り取ってしまうので注意が必要です。 スプロケットはきちんとメンテナンスをしていればチェーンよりも長持ちする部品です。そんなスプロケットの交換時期を確かめるには、リアブレーキをかけた状態でクランチに力を入れ、チェーンが持ち上がったらスプロケットの歯が消耗しているというサインです。交換するようにしましょう。 チェーン交換に必要な時間は プロに頼めば10~15分程度 プロにチェーン交換を頼むと時間は10分~15分ほどで交換してくれます。チェーン周りの修理料金としては、チェーン調整に1000円ほど、チェーン洗浄は3000円ほど、チェーン交換に至っては安いものであれば2000円ほどで交換してくれます。ただしいいものを使って交換するのであれば、それなりの金額がかかってきます。 慣れれば30分くらいでできるように 自分でやる場合には、それなりの時間がかかります。まずチェーンをカットし、チェーンの長さを調整し、チェーンを繋いで、細かな調整を施さなければいけません。慣れないうちは慎重にもなるため、1時間以上かかる場合もありますが、徐々に慣れてくれば30分くらいで簡単にできるようになります。練習が必要ですが慣れてくると簡単に思えてくるでしょう。 チェーン交換に必要な道具と手順 チェーン交換に必要な道具 1.新しいチェーン 新しいチェーンはネット通販やスポーツサイクルの専門店で簡単に手に入ります。チェーンはギアの段数やグレード、メーカーによって種類が全く違ってきます。対応しないチェーンを買ってしまうとギアが上手く切り替わらなかったり、他のパーツの損傷に繋がるので注意しなくてはいけません。値段はグレードにもよりますが、1000円から3000円ほどかかります。 2.チェーンカッター チェーンカッターとは、チェーンを切ったり繋いだりする道具のことです。こちらもネット通販やスポーツサイクル専門店で手に入ります。値段は1000円前後ほど。グリップが大きい方が作業がしやすいのでおすすめです。 3.作業用のグローブ チェーンの交換は手が汚れたり、部品で手を怪我してしまうこともあります。汚れやケガを防ぐためにも作業用のグローブを用意しましょう。100均で手に入るようなものでかまいません。 4.床を保護するための新聞紙など チェーン交換は床が汚れたり傷つく恐れがあります。気になる方は、床を保護するための新聞紙などを用意し、敷いておきましょう。 チェーン交換の手順 1.作業用のグローブをはめる まず手の汚れと怪我を防止するために、作業用のグローブをはめましょう。チェーンはオイルがべっとりとついているので必ず必要なものです。手のサイズに合ったものを使用しましょう。 2.作業しやすいように、チェーンを一番小さいギアに異動させる チェーンを一番小さいギアに移動させましょう。こうすることで作業がしやすくなります。 3.古いチェーンを、チェーンカッターでカットする チェーンを移動させたら、古いチェーンを切っていきます。チェーンの丸い出っ張りの部分にチェーンカッターを合わせ、ネジを最大まで緩めてチェーンにカッターをしっかりとセットします。あとはカッターのネジを締めていくだけ。カッターのネジを締めていくと途中でチェーンが切れます。コネクターが出てきますが、これは捨ててしまってかまいません。 4.古いチェーンを一方の端を持って、引っ張って外す チェーンが切れたら古いチェーンは取り外していきます。一方の端をもって引っ張っていくとスムーズにとれるのでおすすめです。 5.古いチェーンに新しいチェーンを合わせて、同じチェーンの長さで印を付ける 古いチェーンを用意したら、新しいチェーンを用意します。新しいチェーンに含まれているコネクティングピンはとても小さい部品ですが、チェーンを繋ぐパーツなので無くさないように気を付けましょう。チェーンを取り出したら、まっすぐに伸ばし新しいチェーンと並べていきます。 8の字型のパーツを「リンク」といい、外側と内側のリンクが交互に入れ替わってチェーンができています。チェーンは使用中に伸びてしまうものですが、リンクの数を合わせれば伸びる前と一緒の長さにできるのです。リンクの長さを合わせ、同じ長さで印を付けましょう。 6.チェーンを切る前に、自転車に新しいチェーンを合わせて長さが合っているか確認する 大抵の場合新しいチェーンの方が少し長いのでカットする必要があります。カットの手順は古いチェーンをカットするのと同じですが、チェーンは一度カットしてしまうと元に戻せません。印をつけたら新しいチェーンを一度自転車に合わせ、長さがあっているかを確認しましょう。 7.チェーンの長さに問題がなければ、印をつけた場所でチェーンを切る チェーンの長さに問題がなければ、古いチェーンをカットしたのと同様の手順で新しいチェーンをカットしていきます。 8.コネクティングピンで、チェーンの始点と終点を繋ぐ 新しいチェーンをカットして自転車に取り付けたら、コネクティングピンの登場です。チェーンの始点と終点を引っ張り、穴を合わせてコネクティングピンを差し込みます。コネクティングピンは角度がついているのが上部、平らな方が下部となっています。 差し込むときにはピンの上部から差し込みましょう。ピンにチェーンカッターを合わせ、カッターの奥にしっかりとチェーンをセットしてからネジを締めあげていきます。 9.ピンのガイド部分がはみ出している場合は、その部分をチェーンカッターで折る カッターのネジの回し過ぎにも注意しましょう。回し過ぎるとピンが外れてしまうので、0.2?ほど出っ張っている程度で抑えてください。ピンの上部がチェーンから出ているため、チェーンカッターやペンチなどで折ってしまいましょう。 10.チェーンの動きをスムーズにするために、接続部を持って縦横に力を入れる チェーンを繋げた箇所は動きが悪くなっているので、チェーンを握り縦横に力を入れて動きをよくしましょう。このときは多少乱暴に扱っても構いません。 11.変速などが問題なくできるかチェックする 最後に変速などが問題なくできるかをチェックします。新しいチェーンにはあらかじめオイルがついています。しかし1週間ほど経ったら、念のため注油を行いましょう。これでチェーン交換は完了です。 チェーンを交換する際の長さの測り方 チェーンに付属している説明書にて確認する チェーンを交換する際は、自分の知識に頼り切るのではなく、チェーンに付属している説明書をきちんと確認しましょう。それぞれのメーカーのチェーンには、扱い方があります。付属している説明書をきちんと読んで、確認するようにしましょう。 9速以降のシマノのチェーンの長さの求め方 1.STIレバーを操作して、フロントディレーラーをアウターにセットする STIドライバーを操作しながら、フロントディレーラーをアウターにセットしていきます。 2.続いてリアディレーラーをトップにセットする 次にリアディレーラーをトップにセットします。 3.チェーンの刻印のある側から、リアディレーラーのプーリーケージから各プーリーを通す チェーンの刻印のある側からリアディレーラーのプーリーケージから、ガイドブーリートとテンションブーリーに通します。 4.リアのトップギア、フロントのアウターギアの順で通す 次にリアのトップギア(最小ギア)、フロントのアフターギア(最大ギア)の順で通していきます。意外とガイドブーリーにチェーンを通し忘れ易いのできちんと確認をしましょう。 5.アウタートップにチェーンをつないだ時に、両方のプーリーが地面に垂直になった長さが適度 チェーンの長さの求め方は、アウタートップにチェーンを繋いだ時に、両方のブーリーが地面に対して垂直になった長さとなっています。フロントがトリプルギアの場合、垂直が無理なら下のテンションブーリーが多少前輪よりになるのは構いません。 チェーンカッターの選び方と使い方 持ち運ぶなら小型で軽量なもの 持ち運ぶことが決まっているのなら、小型で軽量なものがおすすめです。コンパクトなチェーンカッターの中には、長辺が9cmほどで厚みが2cmほどのものもあり、大きさはコンパクトですが両手でしっかりと力を入れることができるものが多いです。 持ち運ばないなら大きめの手に馴染むもの 持ち運ばないと決めているのなら、大きめのものがおすすめです。大きめで手に馴染みやすいものがいいでしょう。手に馴染むものの方が、しっかりと力をこめることができ、扱いやすくなります。 手持ちの自転車の段数に合っているもの チェーンカッターには段数の合う物と合わないものがあります。段数が合わないものを買ってきても、手持ちの自転車には使えません。きちんと自分の自転車のチェーンの段数を確認し、合うチェーンカッターを選んで買うようにしましょう。 チェーンカッターの使い方 1.ピンにチェーンカッターの軸をあてる カッターのハンドルを締めていき、ピンを出します。ここで注意しなくてはいけないのがチェーンのピンの中心にカッターのピンが来ることです。ずれると上手くいかないので、大幅にずれていないか確認しましょう。 2.チェーンカッターのハンドルを締める ピンを合わせたらチェーンカッターのハンドルを締めていき、ピンを押し出します。結構力がいるので注意。いくらハンドルを締めてもピンが動かないという時は、ピンとチェーンの中心がずれてるということなのでやり直しましょう。 3.ピンが押し出されてチェーンを切ることができる ハンドルを締めると自動的にピンが押し出されるのでチェーンを切る(外す)ことができます。 4.カチッと音がしたら、カッターを緩める チェーンカッターを締めていき、チェーンを外してカチッと音がしたら、カッターを緩めましょう。これで完了です。 チェーンカッターは1000円程度で入手できる チェーンカッターは1000円から2000円程度で購入できるので、買っておいたほうがよい工具です。チェーンカッターの代用で釘のようなものとハンマーを使ってチェーン切りをする方もいらっしゃいますが、苦労する割にきれいに切れず、下手をするとチェーンを壊してしまう可能性があります。そんなに高くない物なので、是非チェーンカッターを用意しましょう。 チェーン交換する際にあると便利なもの 一時的にチェーンをつなぐチェーンフッカー 自転車のチェーンを交換するとき、ディレーラーのバネが効いてチェーンが左右に引っ張られることで、チェーンが接続しにくくなることがあります。そこで是非使いたいのが「チェーンフッカー」と呼ばれる工具です。チェーンを寄せてつなぎ易くしてくれる便利な道具。使い方も簡単なので、初心者の方にはおすすめの工具です。 自転車用のスタンド チェーンを交換する際は力を加えるため、そのままの自転車ではバランスが取れにくく、不安定になる場合があります。そこで使用したいのが自転車用のスタンドです。これがあれば安定した状態でチェーン交換をすることができ、力も加えやすくなります。 新品時のオイルを落とす洗浄剤 新品のチェーンには、もともとオイルがついています。そのためどうしてもチェーンの回転が重くなってしまうのです。そこで使いたいのが新品時のオイルを落とす「洗浄剤」です。色々なメーカーからチェーンの洗浄剤は販売されているので購入に困ることはないでしょう。ネットでも簡単に変えるのでおすすめです。 長く乗る為に週に1度は点検しよう 自転車の部品は、どうしてもメンテナンスが必要になるものです。乗り続けているとチェーンは消耗しますし、汚れがつき他の部品も回転が悪くなります。そのまま使用し続けていると部品の寿命が縮み効率が悪くなってしまいます。そこで、週に1回程度は軽いメンテナンスを行いましょう。こうすることで部品の寿命は格段に延びます。メンテナンスを行って愛車を長く乗りましょう。 RELATED POSTS 関連記事一覧 筋トレ効果が出始める期間を知ろう|筋トレの目的別効果も大公開 | 2020.04.06 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