「ジャック オ ランタン」とは?ハロウィンの本当の意味

「ジャック オ ランタン」とは?ハロウィンの本当の意味

2018.02.27

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ハロウィンの起源について

ヨーロッパのケルト民俗の行事である

ハロウィンの起源は、ヨーロッパのケルト族の新年の祭り、サウィン祭からきています。ケルト族とは、アイルランド、イギリス辺りの西部ヨーロッパまで広く分布した民族です。古代ケルト人の1年は10月31日が大晦日にあたり、この日は秋の収穫を祝う日になっていたので、10月31日の夜には先祖の霊が帰ってくると同時に魔女や悪霊も作物を狙って現れると信じられていました。そのためにケルト人たちは魔女や悪霊から自分の身や作物を守るために魔よけの仮面をかぶり、魔よけの焚火をたいて祭ったと言われています。 サウィン祭では魔よけの仮面をかぶって踊り、次の日の朝、焚火の燃えさしを家庭に持ち帰ってかまどの火を新しくし、悪い者たちを追い払ったのです。この祭りが様々な文化と混ざり合って、現在のハロウィンになったと言われています

秋の収穫を祝い、悪魔や魔女を追い払う

ハロウィンは10月31日に行う宗教的な意味合いのある民族行為です。しかし最近は宗教的な意味合いはほとんどなくなり、ジャックオランタンを飾り、仮装した子供たちがお菓子をもらうお祭りになっています。また、大人も仮装をして楽しむイベントになっていますが、元は秋の収穫を祝い、悪霊などを追い出す宗教的な意味合いのある行事でした。 ハロウィンの由来になっている古代ケルト人にとって10月31日は大晦日にあたり、死者が家族のもとに戻ってくる日、また悪魔や魔女も同時に現れて作物をあらすと思われていました。その悪魔や魔女を追い払うために、同じ格好をしたりして驚かせたりした、という意味合いがあったようで、それが現在の仮装の起源になったようです。

ハロウィンは「諸聖人の日の前夜祭」からの造語

ハロウィンの起源は、ケルト人の民族の祭りからきています。ケルト民族は時代を経た後、キリスト教のカトリック系の民族に侵略されてしまうことになりますが、ケルト人の習慣を根絶せずに、自分たちの宗教に取り入れるようになりました。カトリック教は、11月1日が聖者の日、となっていたので、その前夜である10月31日を聖者の祝日の前夜を意味するAll Hallow’s Evenが短縮されたHalloweenでHallowe’enとも表記されます。

仮装をするのは悪魔や魔女から身を守るため

ハロウィンは、死者の魂が戻ってくる日とされていますが、悪魔や魔女も集まってくると言われています。仮装をして悪魔や魔女と同じ格好をすることで仲間と思わせ、身を守りました。悪魔や魔女の仮装は、現在でも行われています。最近は、娯楽イベントとしてとらえている人も多いので、映画や漫画のキャラクターなど様々な仮装を見ることができます。

ジャックオランタンって何?

かぼちゃを顔の形にくりぬいたランタン

ジャックオランタンのジャックとは、人の名前です。人をだまして悪さばかりをしていたジャックが、生きている間に悪魔と取引をし、死んでから天国にも地獄にもいけず、そこにあったカブをくりぬいてランタンにしてさまよっているという伝説からきたものとされています。 ハロウィンの時期が近づいてくると、かぼちゃを顔の形にくりぬき灯具を作り飾る風習がありますが、これはあの世からやってきた悪魔や魔女を自分たちと同じように見せかけて、遠ざける効果があると言われている為です。

もともとはカボチャではなくカブだった

ジャックオランタンといえば、カボチャですが、もともとはカボチャではなくカブをくりぬいて作ったものでした。ジャックオランタンの由来になった話の中に、カブをくりぬいてランタンにした、という記述があり、もとはカボチャではなくカブだったのです。今でもスコットランドではカブが使われているようです。 1800年代中頃、アイルランドでジャガイモ飢饉が発生し、100万人以上のアイルランド人が死亡しました。そのため多くの人が故郷を離れてアメリカに移住したのです。アメリカでジャックオランタンの伝承がはじまりましたが、アメリカでカブはなじみがなく、手に入りやすいカボチャをカブの代わりに使うようになったのです。これがカボチャのジャックオランタンの始まりです。

スコットランドではカブのランタンが主流

ケルト人がいたスコットランドでは今でもカブのランタンを使ってハロウィンを楽しんでいるようです。日本にあるような白くて小さなものではなく、ルタバガと呼ばれる大きなものです。見た目と大きさはカボチャに近い感じで、年中スーパーで買うことができます。ジャックオランタンは、善霊を引き寄せ、悪霊を退散させるという意味があるようです。もとは宗教的な意味合いが強いものでしたが、現在は魔よけのような意味で使われているようです。

ジャックオランタンの話

実は怖いジャックオランタンの伝説

1.嘘つきでずる賢い農夫のジャックのお話 昔、なまけものでよく?をつく、ずる賢い飲んだくれのジャックという農夫がいました。10月31日、ジャックがいつものように酒を飲んでいると悪魔に出会ったのです。その日ジャックは、お酒を飲みすぎてしまい、お金がありませんでした。 2.ジャックは悪魔を騙し10年の取引を行う お酒を飲みすぎてお金がなくなってしまったジャックは、人生最後の飲み物と引き換えに悪魔に魂をあげる約束をしました。悪魔はお金に変身してお金を払おうとしましたが、ジャックは、銀の十字架でコインを押さえつけ、悪魔がもとに戻れないように財布に入れてしまったのです。困った悪魔は、10年の間ジャックの魂を取りに来ないという取引をしてしまいました。 3.10年後にジャックは再び悪魔を騙す 10年後、ジャックが歩いていると再び悪魔に出会ったのです。10年たったのでジャックの魂を取りに来たのです。ジャックは魂をあげるふりをして、リンゴを取ってきてくれ、と悪魔に言いました。悪魔はジャックの最後の願いだと思って、取ってきてあげることにしたのです。悪魔が木に登ってリンゴを渡すと、ジャックは木にナイフで十字架を刻み、悪魔を木から降りられなくしたのです。困った悪魔は、二度と魂を取らないと約束したのです。 4.ジャックはこの世から姿を消すと行き場所を失う 月日が流れ、ジャックはこの世から姿を消しました。今までひどいことをしてきたために天国へ行くことはできません。仕方なく地獄に行こうとしましたが、悪魔はジャックとの約束を覚えており、お前の魂をとることはできない、といいジャックは地獄へもいけなくなり、行き場所を失ってしまいました。 5.ランタンを手にジャックは今もさまよい続ける 行き場所を失ったジャックは、悪魔にどこへ行けばいいのか、と尋ねました。すると悪魔は、元来たところに帰るんだね、といったのです。夜真っ暗で風が強く吹いていたので、ジャックが悪魔に光をくれないかとお願いしたところ、地獄の炎の残り火をくれたのです。ジャックは落ちていたカブをくりぬき、その中に炎をいれました。ジャックはカブのランタンを手に、今も永遠にさまよい続けているのです。

映画やゲームの題材になっている

ハロウィンは、映画やゲームの題材に使われていて、ほとんどがホラーでです。映画は「ハロウィン」という3大ホラーの一つとされるスプラッター映画があります。また、ゲームでは、映画ハロウィンがテーマのホラーゲームがあります。いずれもホラーなので恐ろしいものばかりです。

鬼火の存在とも言われている

ジャックオランタンは、日本でいう鬼火のような存在です。鬼火は、空中を浮遊する正体不明の火の玉、と考えられており名前はランタン持ちの男、を意味します。怖い顔にくりぬいて部屋の窓辺などに飾ると魔よけの役割を果たし、悪霊を怖がらせて追い払えるそうです。火の玉の姿のほかに、光る衣装を身にまとうカブやカボチャ頭の男の姿で現れるとこもあると言われています。 ハロウィンの日に作るカボチャやカブのロウソク立てをジャックオランタンと呼び、善霊を引き寄せ悪霊を遠ざける効果があるとされています。不気味なランタンですが、私たちを悪霊から守ってくれる存在のようです。

ジャックオランタンの作り方

カボチャの底に丸い切り込みを入れ穴をあける

ジャックオランタンを作るのに必要なものは、カボチャ、ナイフ、マジックぺンなどです。カボチャは食用ではない観賞用のカボチャです。花屋やデパート、スーパー、雑貨屋さんなどで買うことができます。 カボチャが立つように底に丸い切込みを入れカットします。種を取るので、自分の手が入るくらいの大きさにカットしておくと作業がしやすくなります。

中の種を取り出す

カボチャの底の部分を切り取り、中の種を取り出します。ハロウィン用のカボチャは水分があるので、新聞紙などを敷いておくと汚れなくていいでしょう。また、中身をきちんと取り出しておかないと、すぐにカボチャが傷んでしまうのですみずみまでとっておきましょう。

顔になる部分の皮を内側から削る

カボチャの顔になる部分を内側から削っていき、皮を薄くしておくとよいでしょう。顔になる面を薄くしておくと、作業がしやすくなります。

顔の下書きをする

カボチャに好きな顔を描きます。目や鼻の大きさ、口の形などでいろいろな表情のカボチャを作ることができますが、曲線は切り抜くときに大変なので、直線にしておいたほうが作業がしやすくなります。

ナイフやカッターでくりぬく

下書きをした顔のパーツを、ナイフやカッターで切っていきます。大きなパーツからゆっくりカットしていきましょう。コツがつかめたら、細かいパーツも切り抜いていきましょう。下書きをした線の外側を切り抜くと下書きの跡が残らず、キレイに仕上がります。輪郭に切込みを入れたら、カボチャの内側から指でおすとパーツを取り出すことができます。

ジャックオランタンの保存方法

直射日光を避ける

ジャックオランタンの保存は、直射日光に当てないことが大切です。直射日光が当たると、カボチャのオレンジ色の色素が抜けてしまって、鮮やかな色が薄くなってしまうので、庭先に置くときはもちろんですが、室内でも日が差し込むことも考えて、カーテンなどで対策をするとよいでしょう。日光が差し込まない涼しい場所に置いておくのが最善の方法です。

湿気に注意する

ジャックオランタンを家の庭に飾ってみたくなりますが、土や草が湿っているとカビが繁殖する原因になります。乾いた布やすのこの上に置くなど、カボチャが直接濡れないように注意することが大切です。また、雨で中まで水か入ってしまうと処理が大変になるので、外出するときは気をつけましょう。

他のカボチャと一緒に置かない

ジャックオランタンをたくさん作った時に同じ場所で保管するときは、特に気をつけましょう。一つ腐りの早いものがあるとすべてに移ってしまいます。気が付いたらすべて腐っていた、なんてことにならないように腐ったカボチャを見つけたら、すぐに別の場所へ移すことが大切です。カボチャがブヨブヨしてきたら、別の場所へ移しましょう。においが出たり、虫につかれると処分が大変になります。 カットしてないカボチャは1か月くらいはもちますが、ジャックオランタンのようにカットしてしまうと、3日~7日くらいで腐り始めてきます。

漂白剤(ハイター)でカビを防止する

防腐処理は、漂白剤を使うのが最善のようです。漂白剤を薄めたものを、霧吹きなどでカボチャに吹きかけておくと、腐りにくくなります。カビがでそうな場所があれば、重点的に吹きかけておくとよいでしょう。また、プヨプヨしてきたカボチャは、大きめのバケツに一晩入れておくと元のような固いカボチャになります。

手軽にジャックオランタンを作ろう

画用紙で簡単モビール

部屋に飾ることが出来るモビールは、ハロウィンの飾りつけにはピッタリです。お店に行くと、おしゃれなモビールが飾ってあり、自分では作れそうにないな、と思ってしまいがちですがわりと簡単に作ることができます。材料は手元にあるものや、100均でそろえることができ、画用紙を使うとだれでもできるでしょう。 作る時のコツは、考えすぎないことと、バランスのとり方はひとつだけ、です。天秤に糸を結ぶ位置に注意しましょう。大きいものを付けた端から結んである糸の位置の距離は短く、小さいものを付けた端から結んである糸の位置の距離は長く、が基本です。モビール作りは頭で考えるよりも、手を動かして作ったほうが早くできます。

ガーランドにしても可愛い

ガーランドとは本来花や葉っぱなどを使って作られた輪状の装飾品のことです。現在は輪っかにせず、紐の状態のままたらすようにして飾りつけをするものもガーランドと呼ばれています。室内インテリアで使う場合に一般的なのは、三角形の旗のような形をあしらったフラッグガーランドです。紐と飾りつけの装飾品があれば、簡単に手作りすることができます。

オレンジの風船に顔を描く

自宅でハロウィンパーティーを開くときに大変なのが飾りつけです。センスがわかる飾りつけは、安い、早い、簡単がポイントなので子供がいる場合は、工作感覚でつくる手作りがいいでしょう。市販されているものはお金がかかるし、単調になってしまいがちです。安くて加工しやすい材料を100円ショップで購入し、手軽な飾りをつくるとオリジナリティがでて喜ばれるかもしれません。 手軽でポップなものにするなら、風船がいいでしょう。オレンジや紫、黄色などハロウィンに合う色の風船に顔を描いて飾ると目立つかもしれません。子供がいれば子供たちに描いてもらうと楽しくて盛り上がること間違いなし、ではないでしょうか。

折り紙で立体ジャックオランタン

カボチャをくりぬいて作るジャックオランタンは大変なので、折り紙で立体のジャックオランタンを作って飾ってみてはいかがでしょうか。意外と簡単に作ることができるので、何個かつくり部屋や玄関、窓辺に置くといいのではないでしょうか。他にクモやコウモリなども作って飾ってみてはどうですか。

フォトプロップスでパーティーを盛り上げよう

フォトプロップスとは、写真撮影で使う小道具のことです。ヒゲヤメガネ、帽子など、顔に被せて撮ると写真がおもしろく見えるようなモチーフを、竹ひごなどの細長い棒につけただけの簡単なものです。ハロウィンをテーマにしたフォトプロップスを作ってみんなで記念撮影をして、パーティーを盛り上げましょう。

ジャックオランタンで今年のハロウィンを盛り上げよう

ジャックオランタンはカボチャだけでなく、画用紙や折り紙などで簡単に作ることが出来ます。お部屋の中を飾りつけしたり、仮装をしたり、パーティーをしたりして家族や仲間と盛り上がってみてはいかがでしょうか。きっと楽しい一日になることでしょう。

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