登山靴の選び方 普段靴よりも0.5~1?大きめ 登山靴と普通靴とではサイズが違う事を知っていますか。それは靴の中に履く靴下の厚さが違うため、普通の靴よりも大きめのサイズが必要になるからです。具体的には、普段履いている靴よりも、0.5~1cm大きめのものが必要となります。とはいえ、人の足も登山靴も千差万別ですから、実際に登山靴をはいてフィット感を確認することが、登山靴選びに失敗しない最初のステップだといえるでしょう。 登山靴を購入する場合は、種類が多くて経験豊富な店員のいる登山ショップで、登山用の靴下を履いた状態で試し履きしましょう。実際に使用する状態で選ぶことがおすすめです。 小さいサイズは選ばない 人気のブランドやスタイリッシュなデザインの登山靴が販売されていますが、気に入ったからといって小さいサイズを選ぶことはおすすめできません。登山は歩く時間が長く、荷物を背負いながら岩場や、やぶなど足場のよくない道を上ったり下りたりするため、足には絶えず体重以上の重量がかかるからです。 小さなサイズを選んでしまうと、靴ズレだけでなく下りの際につま先に十分な空間がないため、とくに下り道で指や爪を痛めてしまう可能性があります。登山を安全に楽しむためにも、小さいサイズを選んだりすることがないようにしたいものです。 低山や自然歩道にはミドルカット 登山靴は、目的や山の状況に応じていくつかのタイプがあります。ミドルカットと呼ばれるのは、足首をおおう部分が低いタイプの登山靴です。このタイプの登山靴は、適度な足首の保護があって歩きやすく、岩部でも安定性があるのが特徴です。低山や自然歩道など整備された登山道が多く、ところどころに岩場があるようなコースを歩く場合に適しています。 低山~2000mまでにはライトタイプのハイカット 低山から2000mまでの山には、足首を保護する力が高く、骨折などの危険を軽減してくれるハイカットの登山靴がおすすめです。その中でもナイロン素材を使ったトレッキングシューズタイプのものなら、片足600グラム位と軽量です。春から秋にかけての残雪期や無雪期に幅広く使えるタイプの登山靴で、ゴアテックスなどで防水されています。 普段あまり運動をしていない人や、これから登山を始める人が登山靴に慣れるという意味でも、おすすめできるタイプの登山靴です。日帰りや一泊程度の登山や富士山登山にもおすすめのタイプです。 歩行が長い時や岩場の山にはハードタイプのハイカット 縦走距離が長い登山や、岩場やガレ場が多い登山道を重い荷物を背負って登る場合は、アッパーのソールが最も曲がりにくく、重いザックを背負った場合でも安定した歩行ができるハードタイプのハイカット登山靴が適しています。 重量はライトタイプより重くなりますが、冬季の雪山でも使用できるよう防水性と防寒性も優れています。アイゼンを装着して使えるのもこのタイプの登山靴です。 登山靴の試着ポイント 登山用の厚手の靴下をはく 登山靴を試着する場合は、まず登山用の靴下を履いた状態でサイズを確認する必要があります。登山用の靴下はお店で借りることもできますが、ほかの人の使ったものに抵抗がある場合は、自分であらかじめ用意しておくとよいでしょう。また、試着をする場合は、午前中ではなく足がむくむ午後が適しています。午前中の足で合わせてしまうと、午後にむくんでしまった時にサイズが合わなくなってしまいます。 試し履きの際には、登山用の靴下をはいた状態でサイズをはかり、そのサイズより0.5から1センチほど大きめのサイズを出してもらいましょう。靴を履く前に中敷きを出して足をのせ、つま先に余裕があるかを確認したうえで試着してみましょう。 足先につま先を詰めてかかと部分に指1本入る 靴に足をいれたら、つま先が靴の先端に触れるまで足を入れ、かかとの部分に指1本を入れてみます。この時、指がスムーズに入れば、すきまは十分あるといえるでしょう。このすきまは、実際登山靴を履いて歩くとき、つま先側のすきまとなってつま先を守ってくれる大切な空間となります。 また、登山靴は正しい履き方で履く必要があります。もしわからない場合は、店員さんに正しい履き方を教えてもらいましょう。 かかとが浮き上がらないか確認 登山靴を履いたら実際に店内を歩いてみましょう。この時、かかとがヒールカップにおさまって浮き上がらないかも確認してください。この時、かかとが動くと靴ズレの原因になってしまいます。また、フィット感はどうか、安心感があるかどうかもチェックするポイントになります。 つま先がキツくないか確認 登山ショップには、試着コーナーに勾配がついた試し歩きコーナーがあります。そこで下りの時に、つま先が靴に当たらないかも確認しましょう。つま先が当たる場合は指などを痛めてしまう可能性があります。また、大きすぎる靴の場合も靴の中で足が動き、下りで足が前へスライドして指などを痛める可能性があります。 靴ズレ防止と指を痛めないためにも、試着の際にはしっかりとフィット感を確認する必要があります。つま先が靴に当たる場合、たとえ今の時点では少し気になるくらいでも、登山で長時間歩いた場合にかなり痛む場合があります。この場合はサイズをあげてインソールで調整するか、別の登山靴を探しましょう。 登山靴を選ぶ際の注意点 メーカーやブランドによって形が異なる 人の足が千差万別であるように、登山靴もメーカーやブランドによって同じサイズでも形が異なります。登山靴を選ぶときはメーカーやブランドにこだわらず、登山ショップで試着をしながら自分に合う登山靴を探してみましょう。そのためには、自分の足を正しく測った上で自分にあった形の靴を選びましょう。 重要なのはフィット感 登山靴で一番大切なのはフィット感、つまり自分の足に合っているかどうかです。実際に登山靴を試着しながら、足をつま先の先端まで入れた時に、かかと側にスムーズに指が1本入るか、靴の中で足が動かないか、違和感はないかなど、実際に店内を歩いてみるなどして、履き心地を確認してみましょう。 靴ズレ防止 靴ズレを防ぐ一番の方法は、自分の足に合った登山靴を選ぶことです。試着をした際、土ふまずに適度にフィットしているか、かかとが余ったり食い込んだりしていないかを確認しましょう。また、甲は圧迫されていないか、母趾や子趾が圧迫されていないかなども重要なチェックポイントです。 ネットではなくお店で購入する 忙しくてなかなか時間が取れない場合でも、ネットで購入するのではなくぜひお店に足を運んで購入してください。登山ショップなら扱う登山靴も豊富な上、登山靴に関する知識も豊富ですから、自分の目的やタイプに合わせた登山靴を見つけやすくなります。 膝や腰に負担がある場合はインソールを使う 膝や腰の負担がある場合は自分にあったインソールを使うことをおすすめします。インソールを使うことで、疲れにくくなったり関節への衝撃を少なくすることができます。また靴ズレしにくくなるというメリットもあります。できれば登山靴を買うときに、自分に合うインソールも同時に購入することをおすすめします。 登る山の高さや凸凹具合を考えて選ぶ 登山靴にはさまざまなタイプがありますが、どんなタイプの靴を選ぶかは登る山の高さや凹凸具合など、山の状況によって決まります。低山の平坦で整った登山道を軽い荷物を持って歩く場合は、ローカットのハイキングシューズが軽快に歩けて疲労も少なくなります。 富士山登山や、これから登山レベルを上げていきたいと思っている場合は、使いまわしのよいトレッキングシューズがおすすめです。足首のサポート力の高いハイカットやミドルカットの登山靴を選べば、捻挫や骨折のリスクを減らす効果が期待できます。 登山靴ブランドとその特徴 幅広で日本人向けのシリオ 日本人に最適な登山靴を作ることを念頭に、1993年に立ち上げられたブランドがシリオです。3つのワイズでラインアップを構成しているので、歩きやすくフィットする物を見つけやすいことが特徴です。海外ブランドの登山靴では自分の足に合わないと悩んでいる人にはおすすめです。 比較的幅広でデザイン性が高いマムート クライミングの知識や経験を生かした商品開発で、アルピニストの信頼も獲得しているスイスのブランドがマムートです。とくにTエナジーは、日本人向けに開発されたため幅が広く作られています。デザイン性が高い上、濡れた路面でも滑りにくいソール加工で雨にも強く、人気のあるトレッキングシューズです。 イタリアメーカーのやや幅狭で甲高めのスカルパ 1938年にイタリアで登山靴のメーカーとして始まったスカルパは、豊富な知識や経験をもとに生み出される、高品質で耐久性のあるつくりで、多くの登山家たちに支持されています。とくに岩場歩きには定評があり、さまざまなモデルの登山靴を展開しています。 初心者向けが多く軽登山靴が人気のキャラバン 1954年、日本山岳会隊のために開発され、日本初の軽登山靴を世に送り出したメーカーがキャラバンです。軽くて履きやすいことをモットーとした登山靴は、登山初心者でも使いやすいよう設計されたデザインが多いことでも知られています。日本人の足を想定して作られているので、圧迫感が少ないことも特徴です。 低山はもちろん、富士登山や尾瀬トレッキング、屋久島トレッキングなどを予定している人にもおすすめの登山靴です。 登山靴は試着してフィットする物を選ぶ 登山には欠かせないアイテムである登山靴。さまざまなメーカーから、さまざまなタイプの登山靴が販売されています。よく耳にするメーカーや気になるブランド、スタイリッシュな登山靴も数多く販売されていますが、一番大切なことは何といっても自分にフィットする登山靴を選ぶことです。 どんな登山の種類をするかによって種類やタイプが分かれますが、肝心なことは目的にあった、自分の足にフィットする一足を見つけることです。 午後は足がむくむので、午前中を避けて登山ショップに出向くこと。サイズを測って確認したうえで試着ををすること。フィット感を確認した上で購入すること。そして、もし自分に合うものが見つからない場合は、別の店舗に行ってみることも、自分に合う登山靴を見つけるポイントです。 RELATED POSTS 関連記事一覧 筋トレ効果が出始める期間を知ろう|筋トレの目的別効果も大公開 | 2020.04.06 人気の「ダンベルスクワット」で鍛えよう。正しいフォームや効果とは | 2020.04.06 男性用の白髪染め初めての方は必見|どこから見ても隙のない男へ | 2019.09.05