「いつも他人に期待しすぎてしまって、疲れる」という方は多いのではないでしょうか。今回は、人に期待しない生き方のメリットについてご説明します。期待しない考え方を身に着け、気楽に人生を歩んでいきましょう。
他人に期待しないで得られる効果
傷ついたりくよくよしなくて済む
他人に期待しなければ、傷ついたり、くよくよしてしまうことも少なくなります。というのも、人が傷つくのは、他人にどこかで期待をしているから。「自分がこうすれば、相手はこうしてくれるはずだ」という気持ちが心のどこかにあるのです。
他人が自分の想像とは異なる行動をとってきた場合、期待していた分、深く傷ついてしまいます。「あの人なら、こうしてくれると思っていたのに…」というのは、自分が他人に期待している証拠。傷つきたくなければ、最初から過度に期待するのはやめておきましょう。
交友関係が楽になる
他人に期待しなければ、交友関係がとても楽になります。反対にいうと、他人に期待していると交友関係が辛くなってしまうこともあるのです。価値観の違いですれ違ってしまったり、トラブルになってしまった経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
もともと、他人とぴったり価値観があうことは、ほとんどありません。「他人は自分とは価値観が違って当たり前」と思っていると、相手が想定外の行動をした場合にも、すんなりと受け止めることができるでしょう。
心の広い人間になれる
他人への過度な期待をやめると、自然と人が集まってくることがあります。これは、他人があなたと一緒にいて「ラクだ」「居心地がよい」と思ってくれるから。期待しない分、他人にプレッシャーを与えてしまうことがないのです。
また、期待しなければ他人が自分の思い通りに行動してくれなくとも、怒りの感情が沸いてきません。もともと期待していないから、当然といえば当然ですね。他人への期待を捨てることができれば、今よりもっと心を広く持つことができるでしょう。
発想が豊かになる
他人に期待しないことで、発想がどんどん豊かになっていきます。他人に期待しているうちは、自分の望んでいる以外の行動をされると「どうして?」「期待していたのに裏切られた」という気持ちが大きくなります。
しかし、他人への期待をやめると、自分の望む行動が得られなくとも「こういったケースもあるんだ」「他人はこうやって行動するんだ」「こういう価値観もあるんだ」と他人を認めることができるのです。冷静に他人を受け止めることができるようになる分、発想や視野も広がっていきます。
自分に期待しない生き方のコツ
過度に自己評価を高めすぎない
「自分はできる人間だ」「自分はこのくらいのハードルなら軽く乗り越えられる…」と過度に自己評価を高めるのは危険です。自分に期待が大きいほど、失敗をしたときに落ち込んでしまいます。
反対に、自己評価を高めすぎなければ、過度に落ち込むことも減ります。「自分はこのくらいできればよいだろう」「今の自分のレベルはこの程度だろう」と、自分の本当の評価を認めることが大切。目標が高いのはよいことですが、自分への期待は大きすぎないほうがよいでしょう。
感謝の気持ちを忘れない
普段生活をしていると、いつもしてもらっていることが段々と当たり前になっていきます。いろいろなことへの感謝の気持ちが薄れてしまうのです。
「なにかをしてもらうのが当たり前」「できるのが当たり前」と考えているうちは、期待を捨てることはできません。「してもらうのは、当たり前のことではない」と考えを改め、感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。最初から期待していなければ、なにかをしてもらったときに自然と感謝の気持ちが出てくるはずです。
他人の性格は変えられないことを理解する
他人の性格は、自分が変えられるものではありません。「そんなの当たり前」と思うかもしれませんが、無意識のうちに「自分なら相手を変えられる…」と考えているケースも少なくありません。
他人の性格は変えられないもの。自分がどんなに「変わって欲しい」「変えてあげよう」と思っていても、最終的にはその人自身の意思が必要なのです。他人の性格はそう簡単に変わらないことを理解していれば「なんで性格を直してくれないの」「なんで変わってくれないの」という怒りも沸いてこないでしょう。他人に変わってもらうのではなく、最初から期待せずに、自分が他人を受け入れるほうが簡単ですね。
特定の誰かに依存しない
親や恋人、同僚など身近な人に依存してしまっている方も多いのではないでしょうか。実は、特定の誰かに依存してしまうことはとても危険。依存すればするほど、特定の他人への期待が大きくなってしまうのです。
期待が大きければ大きいほど、自分の望む行動が得られなかったとき「裏切られた」という気持ちが大きくなります。他人に依存してしまうのは、その人に大きな期待を寄せている証拠。一度、その人なしでの生活を考えてみましょう。
他人に好かれようとしない
「他人に好かれたい」と思っている人は多いです。人間関係を円滑に進めるためにも「嫌われたくない」「たくさんの人に好かれたい」という気持ちが出るのは当然です。
しかし、いろいろな価値観の人がいる中で、すべての人に好かれるのは無理。自分のことを好いてくれる人がいれば、嫌う人間がいて当たり前なのです。「嫌われてもいいや」と思うことができれば、今よりもっと気楽に生きることができるはず。これを機に、人に好かれることを期待せず毎日を過ごしてみてはいかがでしょうか。
恋愛に見返りを求めない
恋愛や結婚生活において、見返りを求めるのはやめましょう。見返りを期待してしまうほど、望むものが返ってこなかったときの不満が大きくなってしまいます。
たとえば、彼女が彼氏の誕生日に盛大なサプライズプレゼントを贈ったとします。彼女は「自分の誕生日にも同じくらいのサプライズプレゼントを贈ってもらえるはず…」と期待していましたが、実際の彼からのプレゼントは自分の期待をはるかに下回るもの。期待が大きかった分、彼女の残念な気持ちは大きくなります。不満を減らすためにも、相手になにかをするときは見返りを求めないことが大切です。
人に期待しない生き方の実践方法
決断する時は自分の意思に従う
なにかを決断するときは、他人ではなく自分の意志に従うようにしましょう。もし他人の意志でなにかを決断して、思うような結果を得られなければ「他人の意見を優先したのに…」「他人に従ったのに…」と不満が大きくなってしまいます。これは、他人の決断に期待している証拠ですね。
もちろん協調性が求められる場では、他人の意志を尊重することも大切です。しかし、自分自身のことであれば、他人に決めてもらうのではなく、自分の意志が最優先。他人にアドバイスをもらった場合も、最終的には自分で決断をしてください。
自分のために使う時間を増やす
他人と過ごす時間もよいものですが、たまには自分のために時間を使うことも大切です。仕事だけでなく、趣味など自分のために使う時間を増やしていきましょう。
他人と向き合うのではなく、自分自身と向き合うことで心にゆとりが持てます。他人への期待を捨てるためには、まず、自分自身の余裕を増やすことが大切なのです。趣味の時間を増やすのもよし。ぼーっと過ごす時間をつくるのもよし。週に1度くらいは、自分のために時間を使いましょう。
自立した生活を送る
他人に頼っていると、期待する気持ちを捨てることができません。他人に期待しない生き方をするのであれば、自立した生活を送りましょう。
実家にお住まいの方は、1人暮らしをすることをおすすめします。家族と離れて暮らせば、すべてが自己責任。食事も自炊しなければいけません。自立した生活を送ることで、今まで見えなかった感謝の気持ちを見つけることができるはず。また、両親や家族への過度な期待も減らすことができるでしょう。
怒りを感じたら深呼吸する
他人に期待をしていると、イライラしてしまうこともあるでしょう。怒りを感じたときは、いったん深呼吸してみてください。冷静に「なんで怒っているのか」自問自答しましょう。その答えは「他人が自分の望み通りに行動しなかったから」「欲しかったものが返ってこなかったから」ではありませんか。
他人に期待しているうちは、どうしても怒りの感情が出てきます。そんなときは深呼吸をして冷静になり「他人は自分とは違う人間」「求めていたものが返ってこないのは当然」と自分に言い聞かせましょう。怒りの感情が薄れていくはずです。
過剰な期待は厳禁と心得よう
他人に過剰な期待をしていると、期待を裏切られたときに深く傷ついてしまったり、大きな不満が生じます。気楽に生きるためには、他人に過剰な期待を持たないことが大切です。
最初は難しいかもしれませんが「他人は自分とは違う人間だ」ということを意識し、ありのままの他人を受け入れましょう。過剰な期待を捨てれば、今よりもっと円滑な人間関係を築くことができるでしょう。