【青葉山】登山も楽しめる人気パワースポットでリフレッシュしよう

【青葉山】登山も楽しめる人気パワースポットでリフレッシュしよう

2018.03.25

福井県と京都府の県境にある青葉山は、古来より霊山として信仰されています。登山口にある二つの古刹は、巡礼地として信仰を集め、山頂付近にはここでしか見られない花も咲きます。低山で往復4時間ほどの行程ですが、鎖場や岩場がある人気の山です。

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青葉山の登山コースや所要時間を紹介

少し冒険できる日帰り登山コースを探している方には、福井県と京都府の中間にある青葉山がおすすめです。青葉山は若狭湾に接した登りやすい山で、マイカーで登山口まで簡単に行けて、駐車場などの施設も整っています。 しかし、コース内容は、鎖で壁を登ったり、少しの足場で断崖絶壁を渡ったり、なかなか本格的なもの。そんな青葉山の4つの登山コースと、それぞれの所要時間などを見ていきます。

青葉山について

パワースポットとしても知られる青葉山ですが、その標高や山容はどのような山なのか、見ていきましょう。

青葉山の標高は

青葉山は福井県と京都府にまたがる双耳峰で東西の二つの峰があり、東峰は標高693m、西峰は標高692mです。どちらの頂上も、福井県高浜町に属していますが、福井県北部の2000mを超す白山連峰とは趣が違い、京都府の穏やかな低山と、同じくらいの標高です。 低山ながら青葉山は、山頂からの景色の美しさや、バリエーションあふれるコース、固有の植生など、魅力あふれる山で人気があります。

若狭富士とも呼ばれる

青葉山は、福井県側から見ると、円錐形の山容が美しく、「若狭富士」とも呼ばれています。山懐は若狭湾に張り出しており、海をはさんで臨む青葉山の姿は、山の緑と海の青さが引き立ちます。青葉山に沈む夕日の美しさはよく知られ、日本の夕陽百選にも選ばれるほどです。 青葉山の周辺には、棚田100選に選ばれた日引の棚田や、日引海岸・青の洞窟など、音海の大断崖などの景勝地があり、登山のついでに立ち寄れます。

青葉山を登る

青葉山はどこから登ればいいのでしょうか。登山口やそのコースについてみていきます。

青葉山の登山口は

青葉山の登山口は、中山口、高野口、今寺口、松尾寺口と4つあります。中山口と高野口は、東峰に向かって登り、今寺口と松尾寺口は、西峰に向かって登ります。

青葉山の4つの登山口

中山口:国道27号線「関屋」交差点から入り、青葉山ハーバルビレッジへ向かいます。ここの駐車場から徒歩5分程度で、中山登山道に到達します。駐車場やトイレもきれいに整っているので、使いやすい登山口です。 高野口:国道27号線「関屋」交差点から入り、登山道の入口には1〜2台のみ駐車できるスペースがあります。ここに駐車できない場合は、熊野神社駐車場もしくは、青葉山ハーバルビレッジ駐車場を利用します。どちらの駐車場からも、徒歩で約30分の距離です。トイレはありません。 今寺口:国道27号線「関屋」交差点から入り、熊野神社の駐車場にとめます。西峰まで約60分です。トイレはありません。 松尾寺:国道27号線の「松尾寺口」 交差点から入り、約10分で松尾寺に着きます。松尾寺本堂の横に登山道があり、まっすぐ登ると西峰です。駐車場、トイレ設備があります。ただし、「松尾寺口」からの道は道幅が狭く、天候によっては通りにくいので、「関屋」交差点から入り、整備された道を選んだほうがよさそうです。

青葉山の登山コースは

青葉山でよく利用される登山コースは、青葉山ハーバルビレッジの駐車場や、トイレを利用できる「中山口」から東峰に登り、さらに西峰に渡るコースです。東峰までは、一人が通れるほどの道幅ですが、よく整備されて歩きやすいです。 木漏れ日も入り、ほどよい距離にベンチが置いてあるので、休憩しながら登れます。また、NHKの鉄塔が建つ場所や展望台があり、そこから若狭湾を望めます。その後、金比羅大権現の祠がある広場を過ぎて、狭い岩場の「馬の背」を通り、登り続けると青葉神社がある東峰に到着します。 青葉山頂上「東峰」で一休みして、もう片方の頂上である西峰へ向かいます。ここからが、青葉山登山の真骨頂で、ヤセ尾根が続き、ロープをつたって渡る断崖絶壁の鎖場などがあります。東峰から西峰までは、約40分の行程で、大岩の間をくぐれば西峰に着きます。 西峰の頂上からは、青葉山一番の絶景である内海湾を一望できます。下りは、中山口とは別の登り口に降りることもできますし、同じ道を引き返して、青葉山ハーバルビレッジの駐車場にも向かえます。

登山コースごとの所要時間は

登山コースごとの、所要時間をみていきます。車を移動する人がいない場合を考えて、同じルートを引き返した場合の所要時間は、以下の通りです。
  • 中山口往復:約4時間15分
  • 高野口往復:約3時間30分
  • 今寺口往復:約3時間15分
  • 松尾寺口往復:約3時間30分
ただし、今寺口コースは、急な山道で利用者が少ないため、道が荒れている可能性があります。

青葉山の見どころ

青葉山からは、どのような景色が見られるのでしょうか。景色以外にも見どころについてもご紹介します。

展望台からの眺め

中山口や高野口から登ると、途中で展望台に出ます。木で組み立てられた展望台に上ると、若狭湾の青い海とその向こうの山々、遠くは敦賀半島から越前岬まで見わたせます。季節によっては、さらに遠くの雪をかぶった白山連峰の頂きが、空に浮かんでいるように見えます。 東峰の山頂からは、木々が邪魔をして見晴らしは今ひとつですが、西峰から景色は絶景で、眼下には入り組んだ内海湾があり、海の水の青さと周りの木々の緑が、コントラストをなしています。

さまざまなパワースポット

青葉山は、古代より神聖な山とされていました。山懐にある青海神社は、青葉山をご神体と仰ぐ神社です。このように、山岳信仰の神社もありますが、ほかに観音信仰の巡礼地でもあります。登山口近くの松尾寺は、西国三十三カ所第二十九番目の巡礼地、中山寺は北陸三十三カ所観音霊場第一番の札所です。 三十三カ所巡礼とは、観世音菩薩が33の姿に変化して、衆生を救うという信仰に由来しています。これら三十三の巡礼地を参拝すると、観音の慈悲により罪を払い、極楽往生できるとされています。どちらの本尊も秘仏で、松尾寺の本尊馬頭観音は77年に一度、中山寺の本尊馬頭観音は33年に一度のみ開帳されます。また、青葉山を含む若狭三山(ほかは多田ヶ岳と飯盛山)は、平安時代末から鎌倉時代にかけて、山岳修験の道場でした。 パワースポットは山周辺の古刹だけでなく、青葉山には、オオキンレイカという青葉山にだけ自生する花があり、舞鶴市の天然記念物に指定されています。50〜100cmほどの背丈で、夏の終わり頃から初秋にかけて、1cmほどのオミナエシのような小さな花を咲かせます。オオキンレイカは、頂上の岩場あたりによく咲いています。

青葉山の施設情報

青葉山が登山しやすい理由として、青葉山ハーバルビレッジの存在があります。青葉山のインフォメーションセンターを兼ねていますが、どのような施設なのでしょうか。

青葉山ハーバルビレッジを訪れる

青葉山青少年旅行村が、平成28年に葉山ハーバルビレッジとしてリニューアルオープンしました。青葉山のインフォメーションセンター、カフェ、ショップ、キャンプやBBQ設備があります。登山客にとって何よりうれしいことは、50台駐車可能なパーキングと、きれいなトイレがあること。中山登山口までは、ここの駐車場から歩いて5分ほどです。 登る前だけでなく、下山後に休憩するにはちょうどよい施設といえます。カフェには、ヘルシーなデザートや軽食があり、ショップでは、日本のハーブティーや薬草染めのストールのような、珍しい商品を展示しています。ちょとしたお土産を探すのにもよい場所です。 気楽にBBQを楽しめるように、タープやBBQのためのコンロ、チェア、ミニテーブルの貸し出しもしているので、食料を持っていけば、初心者でも安心してキャンプ気分を味わえ、女子キャンプにもおすすめです。 ハーバルビレッジから少し下ったところに中山寺があり、山門両脇の金剛力士立像や本堂は、国指定の文化財です。雰囲気のよい立派な山門も、カメラマンには人気のスポットです。

ワークショップでアクティビティが楽しめる

青葉山ハーバルビレッジでは、自然とふれあうことができるワークショップを開催しています。ヨガ、スラックライン、バランスボールなど、体を動かしてリフレッシュできるものから、薬草染め、マクロビオテック、ハーブティー、アロマキャンドル、ソイリング作りなどの手作り体験などのイベントも開催されます。 体験メニューの「薬草染め」とは、天然の薬草の葉・茎・根・樹皮などを染料として使用する染め物のこと。また「ソイリング」とは、大豆でできたボタニカルワックスを使って、リースなどの飾り物を作る体験です。 そのほか、周辺を巡るガイドツアーの案内もしています。ハーバルビレッジ内の山野草ガイドツアー、青葉山麓里山(中山地区)ガイドツアー、日引海岸・青との洞窟とフグの養殖見学などがあります。

多彩な植物が楽しめる

生薬に利用できる薬草が、約373種類自生しているので、高浜町は東京生薬協会、医薬基盤研究所と連携をして、生薬の産地化を目指しています。青葉山ハーバルビレッジのハーブガーデンでは、東京生薬協会の指導のもと、育成している薬草やハーブが見られます。 ハーブガーデン以外でも、青葉山ハーバルビレッジ周辺には、有用な植物や珍しい山野草が自生していますので、四季折々、山を訪ねて観察したり、写真を撮ったりできます。観察するときには、山野草ガイドツアーを予約すると、小さな山野草も見失わずに見つけられるでしょう。

食事や買物が楽しめる

葉山ハーバルビレッジには、地元の食材を使ったカフェ「あおばやまてらす」があります。こちらでは、青葉山に自生する種類の薬草や、ハーブをブレンドして3種類のオリジナルハーブティーを提供しています。 軽い食事としては、地元野菜や自家製ソーセージ、チーズなどを詰めたポケットパンや、野菜スープがあり、豆乳や杜仲茶を使用したヘルシーなオリジナルデザートも作っています。オープン時間は、10時から16時の間で、ラストオーダーは15時30分です。 ショップでは、「自然とカラダにやさしい」をテーマにした商品を販売しています。また、青葉山ブレンドティーの「和」のシリーズや、青葉山ろくで収穫した杜仲茶、薬草染めのストールの販売も。薬草染めとは、普通の草木染めのように色だけを染めるのではなく、薬草の持つ薬効も染めたいとの願いから、商品化されたものです。

自然に触れてリフレッシュしよう

青葉山は低山ながら、ロープを伝って渡る絶壁や、狭いヤマ背などの変化に富んだコースに恵まれ、しかも山頂からの海の眺めは絶景です。山の初心者や子供連れでも、十分に登頂できる山なので、気楽に自然に触れられることが魅力。 山野草の撮影や、青葉山ハーバルビレッジでゆっくりと過ごしたり、周囲の古刹を訪ねたりして、充実した週末を過ごせそうです。

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