【建築士の仕事とは?】必要な資格を取得して転職につなげよう

【建築士の仕事とは?】必要な資格を取得して転職につなげよう

2018.04.07

建築士の仕事に興味を持ち、転職を考えている人も。建築士は国家資格が必要で、資格の種類によって難易度も異なります。学歴と実務経験も必要なので、内容を把握しておきましょう。転職を成功させ建築士として活躍するためにも、諦めないことが大切です。

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建築業はやりがいを感じられる仕事

建築業は、家を建てるだけではなく、設計やデザインも行います。自分のアイディアやセンスを取り込めるため、クリエイティブな面白さがあり、依頼主の理想を住宅にするというやりがいを感じられる仕事です。 建築業にはさまざまな種類がありますが、建築士の仕事内容について見ていきましょう。建築に魅力を感じる人は多いですが、転職となると簡単にできることなのでしょうか?必要とする資格なども合わせて紹介していきます。

建築士の仕事内容を理解する

建築士の仕事内容を理解して、資格の種類によって扱う仕事が異なる部分も把握しよう。

現場のまとめ役

建築士は、建てるだけが仕事ではありません。建てたいと思っている人の要望を聞き、しっかりと法律を調べながら図面を描いていきます。そして、建築確認申請を提出し、工事現場で全体の監督をして建物を完成させるという仕事なのです。一連の仕事が建築士の仕事内容になるので、根気がないとできない仕事です。 現場のまとめ役はもちろんのこと、現場以外のところでも、多くの会社や企業と関係を取り合うことになります。官公庁、建設保険、工務店、住宅メーカー、不動産会社など、連携を取り合いながら建物や住宅を完成させていくのです。中心となってまとめていき、作業をスムーズに展開できるかどうかも、建築士によって異なります。

大工やデザインなどの技術能力も必要

建築士は、現場のまとめ役として仕事をしていきますが、大工やデザインなどの知識や技術能力も必要になります。建築物の強度面を考える構造設計、電気や空調や電気などの設備設計、デザインなどの意匠設計も求められ、中には自分で加工した木材を現場に搬入して一緒に作業をするという建築士もいます。 設計はできても、デザインは他の専門家に任せるという場合もあり、建築士によって仕事のスタイルが大きく異なります。大工やデザインなどの技能技術ができると、自分以外の業者に依頼することがなくなり、提供価格も抑えられるというメリットがあります。

一級建築士と二級建築士の仕事

建築士には、一級建築士と二級建築士という種類があり、資格によって設計できるもの、できないものが出てきます。一級建築士の場合では、設計できる大きさに制限はなく、高層ビルから住宅まで幅広く仕事をすることができます。 二級建築士になると、延べ面積が30㎡~300㎡までの鉄筋コンクリート、木造の建築物の設計を行えます。一般的な住宅の設計であれば、二級建築士の資格で十分できます。このように、建築士でも資格が違えばできる設計とできない設計があるのです。

木造建築士の仕事

木造建築士の資格は、木造1階または2階の建物で、延べ面積300?以下の木造建築物の設計と、工事監理を行える資格になります。二級建築士よりも携われる規模は小さくなりますが、取得しやすい資格でもあります。仕事も少ないのではと思われがちですが、仕事の取り方は人によって変わってきます。 依頼者の要望を設計し形に現わしていくというのが建築士の役目なので、自分の資格に合った依頼者を見つけられれば仕事も取りやすくなり、木造建築士の資格だけでも活躍していくことができるのです。

未経験だと転職はむずかしい

建築士は、未経験だとむずかしいな職業です。必要な資格を把握しておきましょう。

必要とする資格とは

建築士は、木造建築士、二級建築士、一級建築士という資格に分けられ、この資格がないと建築士になることはできません。木造と二級建築士の資格があれば、扱える仕事は少ないですが建築士として仕事をすることができます。 一級建築士をになると、幅広くたくさんの仕事をこなせるため、一級建築士を目指している人は多いです。一級建築士がないと仕事ができないというわけではなく、最低でも木造と二級建築士の資格がなければ建築士としての仕事ができないというわけです。

資格を取得するためにかかる時間は

建築士は、国家資格になります。誰でも受けられるものではなく、受験資格が必要になります。受験資格は学歴と実務経験が求められ、高校の建築科や土木科を卒業した場合、実務経験は3年以上積めば受験することができます。大学や短大で土木科を卒業した場合の実務経験は1年。同じく建築学科を卒業した場合は、実務経験がなくても受験できます。 学歴がない場合は、実務経験7年積まないと受験することができません。長い道のりになりますが、受けられない資格ではないということです。学歴と実務経験がないと受験することすらできないので、建築士を目指す場合は学歴も重要になります。建築学科を卒業しておくことが、建築士になる近道となるのです。

きつい仕事とやりがいを感じる仕事

建築士は、とても大変な仕事ですが、やりがいを感じられることも。どのようなものか見ていきましょう。

自分で設計や模型を作りデザインができる

建築士の仕事は、資格によって抱える仕事量が大きく異なりますが、建築士であることには変わりはなく、やりがいを感じて仕事をすることができます。自分で設計をして模型などを作り、デザインなども考えなければならないため、センスや想像力も求められます。自分の個性を生かして取り組めるため、自分にしかできないオリジナル性のある人に向いています。 自分で作り出すというクリエイティブな考えが、形になって完成され、依頼者に喜ばれたときの達成感は、建築士をやってよかったと思える瞬間です。一人でいろいろなことをこなさないといけませんが、その分やりがいを感じることができる仕事です。

楽しい街づくりができる

たくさんの仕事を抱えると、街全体を考えられるようになり、楽しい街づくりができるというやりがいも実感できます。特に、一級建築士になると、高層ビルなども手掛けられるようになるため、仕事量や幅も広くなります。現場のまとめ役としても忙しいですが、自分の成果が形になって残っていくわけなので、とても誇らしいことです。 自分が設計し建築した住宅に、喜んで住んでもらえるのですから、やりがいと喜びを感じながら仕事を続けることができます。自分にしかできない感性を生かして、楽しく街づくりができる仕事です。

センスが試されるリフォーム設計

新しい家を建てるだけではなく、リフォーム設計も増えています。これは、依頼者の要望を聞き入れ、形に現わしていくという建築士の見せ所です。依頼者の悩みを密に聞くことができ、他にはないオリジナルの設計で依頼者の要望を叶えることができます。 完成して、依頼者に見てもらうときの喜んだ表情を見るのが、建築士の一番の喜びの瞬間です。自分のセンスを出すのではなく、依頼者の悩みに沿うことが大切で、理想の家づくりができるというやりがいを感じて取り組める仕事です。

やめたいと思う仕事とは

素晴らしい建築士でも、やめたいと思うこともあります。現場のまとめ役なので、連絡や状況確認が上手くできないと、スムーズな作業をすることができなくなります。コミュニケーション能力も必要とされ、疲れていても絶対に休めない仕事なのです。 また、現場の安全を考えながら慎重に作業をするので、気疲れなども出てきます。誰にも代われない仕事なので、責任のある役割としてプレッシャーがかかりやめたくなる場合も。しかし、ここを乗り越えてこそ、完成したときの達成感を味わえるのですから、自信を持って取り組むことが求められます。 建築の手続き

資格取得の難易度は高い

建築士は難易度が高く、簡単には取得できません。合格率を見ていきましょう。

過去の試験における合格率

建築士になるためには、試験に合格しないといけません。過去のデータを見てみると、二級建築士の合格率は学科で約30%、製図で約52%。全体で約23%と、決して高い数値ではありません。一級建築士の合格率を見てみると、約5%と難易度が高く極めて狭い関門になります。 一級建築士になると、扱える仕事の幅が増えますが、危険が伴う仕事も増えます。受験するには、学歴だけではなく実務経験も必要になるため、試験を受けようと思っている人は、受験資格を確認しましょう。受験資格があっても、難易度が高く合格できる人は少ないということを認識しておきましょう。

試験に落ちても諦めない気持ち。目標を定める

受験資格があり、試験を受けてもなかなか合格できない人も。挫折してしまう人もいますが、せっかくの夢を諦めてしまうのはもったいないです。自分の目標をしっかり定めましょう。難易度の高い資格なので、合格率はどうしても低くなります。試験に落ちても、目標を見失わずに再チャレンジするという前向きな気持ちで取り組んでいきましょう。 諦めてしまっては、そこで目標がなくなってしまいます。自分の夢を大切に掲げ、自分に足りないものを補充していきましょう。大切なことは諦めないことです。試験に落ちても、気持ちを切り替えて再チャレンジし、目標達成を実現させましょう。

転職するまでに用意すること

転職したい人は、自分でイメージを固めておくことが大切です。どのようなポイントに意識を向けるべきか見ていきましょう。

適する資格を取得しているか

建築士に転職を考えている人は、適する資格を取得しているか、また、今からでも取得可能かを見極めましょう。専門の資格を有する職業なため、簡単に転職することはできません。学歴と実務経験が必要とされるので、転職希望の人は、若い年代のときに考えるべきでしょう。 学歴はあるが実務経験がないという人は、実務をこなせば済むので、資格取得までの道のりはそれほど長くはなく、転職も可能になります。資格も大切ですが、コミュニケーション能力や状況判断なども求められます。転職を目指す人は、資格以外にも大切なポイントがあるので把握しておくことが大切です。

建築士となったときの仕事のイメージ化はできているか

転職の失敗は、自分が思っていた仕事と自分が異なる部分が多かったなど、仕事内容を把握していなかった人にありがちなことです。このような失敗がないように、仕事内容を把握しておくことが大切です。建築士の仕事は、設計するだけではなく、現場の監理と専門業者とのパイプ役をする機会も増えます。 自分だけ頑張るのではなく、たくさんに人の協力がないとできない仕事なので、向いている人と向いていない人がいます。建築士の仕事をもう一度見直し、自分に合っているのかを確認してみましょう。楽しくできそうであれば、転職することをおすすめします。

建築士の年収を理解しておく

建築士の年収は、資格によっても異なります。専門性の高さから、収入も高い傾向があります。平均年収は、約630万円で、月収約40万円になります。能力次第で、さらに収入アップできる仕事なので、自分の可能性を高められる仕事として取り組めます。 一人前になるまでは年収も低い傾向がありますが、ベテランになると仕事の量も増やせるため、効率よく作業ができ、年収にも反映されます。年収を見ると魅力的に感じますが、現場のまとめ役として責任のある仕事をしなければならないので、転職希望の人は慎重に考えてから行動に移していきましょう。

建築士の仕事の取り方を把握しておく

建築士として成功するためには、仕事の取りかたを把握しておくことが大切です。仕事を取れないと、自分の能力を発揮することもできず、収入は低いままです。建築士としての実績やキャリアを積むためにも、仕事の取りかたを失敗してはいけません。 たくさん仕事をしたいからといって、最初からこなせない仕事を取ることはNGです。仕事の量も大切ですが、1つの仕事を確実に丁寧にこなすことを心がけていきましょう。これができるようになったら、仕事量を増やしていくとよいでしょう。仕事の取りかたでも、建築士の人間性が表れます。焦らずに仕事を取ることが大切です。

自分の得意分野を生かした仕事をしよう

建築士はとても魅力的な仕事ですが、簡単に転職することは難しいです。学歴がない場合、実務経験だけで7年以上必要になるので、転職を考える人は目標をしっかり定めることが大切です。 合格率も低いため挫折しそうになりますが、夢を諦めずに再チャレンジするという前向きな気持ちで取り組んでいきましょう。自分の能力や個性を生かせる素晴らしい仕事です。多くの人と一緒に仕事ができ、人と人との関りが好きな人におすすめできる仕事です。

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