ジュリエッタとはどんな車なのか
アルファロメオ・ジュリエッタは、第二次世界大戦以前から自動車レース界の高性能車メーカーとして名声を得た車です。戦後、受注生産で作っていましたが、量産車メーカーに転換し、さらに生産規模を拡大すべく開発し、小型で一般家庭でも無理をすれば手が届くスポーティーカーとして生まれたのが、ジュリエッタなのです。ジュリエッタの魅力
優雅で美しいフォルムが特徴のジュリエッタ。シンプルな制御システム搭載で、乗り心地も抜群、みるものを魅了します。洗練された印象のエンブレム
今では有名になった、ミラノ市章の赤十字と、かつてミラノを支配したヴィスコンティ家の家紋に由来する人を飲み込む大蛇を組み合わせたエンブレムは、創業当初「ALFA MILANO」の文字が刻まれていました。 1918年にニコラ・ロメオ技師有限会社と吸収合併し、会社名がニコラ・ロメオ技師株式会社となったため、1920年エンブレムに、旧ブランドのALFAと新会社のロゴROMEOを結んだ新ブランド名ALFA-ROMEOが誕生し、現在のエンブレムとなったのです。シンプルな制御システム
アルファロメオD.N.Aシステムは、2009年5月にMiTo(ミト)に搭載されたサスペンションやブレーキ、エンジンといった駆動系を統合制御するシステムです。 スポーツドライビングに最適化されたダイナミック(D)、市街地走行用のノーマル(N)、滑りやすい状況下でのコントロール性能を向上させるオールウェザー(A)の3タイプがあります。ドライバーが任意に選択するだけのシンプルな制御システムで、故障が少ない車になっています。誰が乗っても楽しめる優れた走り
意外と車体が大きな車ですが、動きは俊敏で、ハンドルを切ると、すぐに車の向きを変え、ハンドリング性能がよく、運転操作の優れた車です。 初めての外車がジュリエッタという人の乗り心地は、国産車の同じレベルの車に比べると固い感じなため、国産車のイメージで乗ると乗り心地が悪いと思うかもしれません。しかし、スポーツカーに乗っていた人や、外車に乗り慣れている人には、受け入れられやすいでしょう。美しいスタイリング
ジュリエッタのような優雅な車はほかにはありません。丸みがあり、かわいらしさがあるにも関わらず、どことなくスポーティーで、ヘッドライトやテールランプのデザインは魅力的。 ジュリエッタのスタイリングは、国産車や外国車など他社の普通車と比べ個性的で、目を奪われる美しさがあるのです。ナチュラルモードで燃費を抑えられる
アルファロメオD.N.Aシステムで選択したモードは、メーター内のマルチファンクションメーターで確認することが可能なのです。 それぞれのモードにより、電動パワーステアリングのアシスト量が変わるほか、エンジンの出力特性やアクセルレスポンスが変化し、VDC(横滑り防止装置)の動作も変化するのです。さらに状況により、適した設定をすることで、燃費を抑えることができるのです。ジュリエッタの欠点
どんなに魅力的な車でも、残念ながら欠点があります。しかし、その欠点をしっかり頭に入れておけば、うまく対応できるでしょう。90年代のモデルは故障トラブルが多い
最近のアルファロメオ車も故障が多いのかというと、じつはあまり故障例が少なく、他社のフォルクスワーゲン車などのほうが故障が多いのです。しかし、ではなぜ今でも故障が多いといわれているのでしょうか。 それは、ジュリエッタの先代にあたる147や156などの車は確かに故障が多かったのです。セレスピードという電子制御の変速機構がとてもデリケートで、故障といえば変速機構というくらい主要な故障箇所になっていたようです。 しかし、2000年代以降は、改良され、ジュリエッタはセレスピードを使っておらず、近年のアルファロメオ車は、無料で3年と10万km保証に加えて、24時間365日のレッカーサービスがつくこともあり、それだけジュリエッタは、メーカーからみても故障しない自信がある車といえるのです。消耗品の寿命が短い
他車の車であれば、もっと長く使えるタイミングベルト。エンジンと発動機をつなぐベルトですが、この劣化が早く、約5万kmで交換が必要になってきます。 そのほかにも、消耗部品は交換するまでの期間が短く、5年目以降の車検では、タイミングベルトを含め、消耗品を交換することを前提に、車検費用を見積もる必要があるのです。修理代は国産車に比べると割高
国産車やドイツ車に比べてジュリエッタは、故障や交換修理にかかる部品料金が高く設定されていることもあり、どうしても修理代が割高になるのです。 また、消耗品の寿命が短いため、一回の故障や交換修理が、国産車に比べ短い期間でおこなわれるため、いつも修理工場に依頼をしているような感覚になり、総額が高額になると敬遠されるのです。踏み始めはトルクがでない
ジュリエッタは1,400ccですが、パワー感は十分です。車体のわりに物、排気量が小さいような気がしますが、意外な加速力で中高速の加速力は十分。 しかし、低回転時には少々もたつく感じがあり、最大トルクが立ちあがるのが2,200rpmを超えてからなため、信号待ちからの発進などでは、でだしはゆっくりした感じになるのです。せっかちな人はでだしでストレスを感じるかもしれません。ステアリングの位置が高い
ステアリングは、角度と高さの調整が可能です。基本的には、ほぼ適正な位置に設定できるのですが、平均的な日本人の体形では、シート座面の位置を一番低くし、それに合わせてステアリングの高さを一番下までさげても、ステアリング位置が高いと感じるようです。 適正な角度と高さがすぐに調整できればいいのですが、なかなかできないと運転にも支障をきたすかもしれません。慣れるまでは、無理な運転は控えましょう。新型ジュリエッタのスペックと価格
ジュリエッタは、これまでの2グレード体制であった、スポルティーバとクアドリフォリオヴェルデから、3グレード体制の「スーパー」「スーパー・パックスポーツ」「ヴェローチェ」に変更され、同時にエクステリアとインテリアの意匠変更がおこなわれ、スポーティな走行性能をさらに上質感を加えたのです。ジュリエッタスーパー
スーパーは、ジュリエッタシリーズのベースグレードです。376万円代という価格ながら、レザーシート やステアリングのパドルスイッチ、走行モード調整機能アルファロメオD.N.A.を搭載。走行モード調整機能アルファロメオD.N.A.とは、以下のものになります。- Dynamic:ジュリエッタのパフォーマンスとレスポンスを最優先するモードです。ステアリングのレスポンスが高まり、シフトチェンジに かかる時間も短縮し、電子制御システムの介入も控える。
- Natural:市街地走行や高速道路走行などに最適なモード。快適性と燃料消費量の低減を優先する設定です。
- All weather:雪や雨などの悪天候や、泥道や凍結などによるグリップが低くなる路面に最適なモードです。グリップを安定させるため、変速制御ロシジックはスムーズさを優先し、滑りやすい路面でも安定した駆動性能を得るため、加速時の駆動トルクを最適に制御するのです。安全性を向上させ、コストパフォーマンスに優れたモデルです。