美しき名車ジャガーE-Type。おしゃれなクラシックカーの魅力とは

美しき名車ジャガーE-Type。おしゃれなクラシックカーの魅力とは

2018.06.27

名車とは、他を圧倒するパフォーマンスや輝かしいレース戦績によって呼ばれることが多いですが、E-Typeは「美しい」という理由で名車と呼ばれる数少ない車といわれます。ではその美しいという名車E-Typeの魅力とは一体なんでしょうか。

Share :

ジャガーE-Typeとは

ジャガーの中でも最も美しい「E-Type」は世界で最も美しいレーシングカーと呼ばれます。そして今もなお絶大な人気を誇る車です。ではそのE-Typeはなぜそこまで名車と呼ばれるのか。またその魅力とは何でしょうか。

ジャガーE-Typeの歴史

ジャガーE-Typeの歴史はとても濃く、そしてとても魅力があります。ではその世界一美しいといわれる車の歴史とはどのようなものなのでしょうか。

史上最も有名なスポーツカー

ジャガーE-Typeは史上最も有名なスポーツカーの一つです。それはレーシングマシンゆずりのメカニズムを持ちながらも、スタイリングが美しくエレガントでスポーティな走りを持ち合わせているスポーツカーです。そしてこのE-Typeは多くのスポーツカーに影響を与え続けています。

レーシングマシンが生み出した美しいスタイリング

E-Typeは英国ジャガーのスポーツモデルです。それまで生産されていたXKシリーズに代わって登場したモデルですが、この名称はE-Type以前に存在していたレーシングマシン「D-Type」の後継車です。そしてE-Typeは「ロングノーズ・ショートデッキ」というFRスポーツらしいプロポーションと、スポーツカラーらしからぬ狭いトレッドがとても独特の世界観を生み出しています。

1961年から1975年まで生産された

E-Typeは1961年のジュネーブモーターショーで発表され、スタイリングの美しさに加え、レーシングマシン直系のメカニズムとパフォーマンス、そして他のライバル車よりも安価という理由で、瞬く間に世界中から注目をされました。特にアメリカで高い人気を博し、以後のアップデートに大きな影響を与えるようになりました。そして1975年の14年間でシリーズ1からシリーズ3まで生産され、その歴史に幕を降ろすことになりました。

シリーズ1からシリーズ3へとモデルチェンジされた

E-Typeはシリーズ1が1961年に誕生し、そして14年の歴史の中でシリーズ3まで大きくモデルチェンジをしていきました。

世界の注目を集めたシリーズ1

シリーズ1は1961年にジュネーブのショーで3.8リットルがデビューを飾り、その当時では最高速度240km/hが出ました。そしてそれは世界中の人々の憧れの車に。1964年10月にシリーズ1の4.2リットルがマイナーチェンジを受け、トランスミッション、エンジン、ブレーキ、内装を変更し登場しました。 ボディ形状は、クローズドボディのクーペとオープンの2種類でしたが、1966年にロングホイールベース化によって生まれた2+2クーペを追加しました。トランスミッションは、当初4MTのみの設定となっていましたが、2+2発売と同時に3ATが追加設定されました。

バランスの取れたシリーズ2

1968年10月からシリーズ2にモデルチェンジをしたE-Typeは、主にアメリカの連邦安全基準に対応したデザイン変更が行われました。しかしシリーズ1のデザインを大きく変えてしまったため賛否両論がありました。ですが多様な地域での使用に適した改良が行われ、デザインと信頼性、安全性などの面からバランスの取れたE-Typeという評価もあります。 エンジンはシリーズ1と同じ、4.2リッターの直列6気筒DOHCを搭載し、ラジエターを大型化してエンジンの信頼性を向上させました。ボディタイプは、クーペとオープン、2+2クーペが用意されました。

アメ車のような雰囲気のシリーズ3

1971年にE-Typeの最終形態となるシリーズ3が登場。それまでの直6エンジンに代わり、5.3リッターのV12エンジンが搭載されました。デザインは主にアメリカ市場の要請によるところが大きく、シリーズ3はどことなくアメ車のような雰囲気を持っていました。 ボディタイプはクーペが廃止され、オープンと2+2というラインナップです。オープンモデルは、2+2と共通のシャシーを使っているためロングホイールベース化しました。これにより、オープンでも3ATが選べるようになり、パワーステアリングも付きました。

1975年にその歴史に幕を下ろす

1975年当時はオイルショックが真っただ中であり、このときにはスポーツカーは全くの逆風でした。そしてE-Typeは1975年にロードスターの生産が終了をし、14年という間の短い時間で歴史に幕を下ろすことになりました。

2014年に6台の復刻生産された

生産終了した40年後の2014年に、E-Typeの復刻生産が発表されました。これは「ライト・ウェイト・E-Type」と呼ばれるモデルで、1963年に18台が生産される予定でしたが、実際には12台しか生産されず、残りの6台が当時と限りなく同じ仕様で復刻生産がされました。

シリーズ1は最も美しいと評される

ジャガーE-Type14年の歴史の中で、シリーズ1は最も美しいと称されています。シリーズ1はシンプルながらに流線型に形作られた美しいボディラインです。また今もなおファンの間ではシリーズ1から3のE-Typeの中で「シリーズ1こそが最高のE-Typeだ」とする声が多いです。それほどシリーズ1はスポーツカーの中でも秀逸のデザインを持った車です。

ニューヨーク近代美術館に常設展示されるほど美しい

E-Type特有の適切なプロポーション、佇まい、そしてピュアなライン。そのすべての美しさが、現代にも通じる審美性が認められ、車ですが美術品としてニューヨーク近代美術館(MoMA)に常備されています。それほどE-Typeは自動車の歴史上、最も魅力のある車の一つといわれます。

電気自動車になって復活

ジャガーおよびランドローバーのクラシックモデルに関するサービスを手がけるジャガー・ランドローバー・クラシックは2017年9月に「E-Type」をレストアし、電動パワートレインを搭載した「E-Type ZERO」をロンドンで開催の「Tech Fest 2017」で復活を遂げ、世界初披露しました。 ベースモデルとなったのは1968年式のE-Typeシリーズ1ロードスターで、レストアを実施するとともに21世紀の最新型のパワートレインを搭載。計測機器とダッシュボードを変更したことを除いては、完全にオリジナルのE-Typeシリーズ1を再現しています。

ジャガーE-Typeの特徴

ジャガーE-Typeにはさまざまな特徴があります。それはその時代ではとても革新的なことでした。ではどのような特徴があったのでしょうか。

チューブラーフレームが併用されている

E-Typeは全てのモデルを通じて、ボディーにその時代ではいち早くモノコックとチューブラーフレームが併用されています。チューブラーフレームとは、多数の小径鋼管を鳥かご状に組み合わせた車体骨格です。また軽量で高性能な上に製造が簡単で修理も容易ですのでレーシングカーやスポーツカーなどによく用いられています。

カーブが美しいロングノーズ

E-Typeが美しいといわれている最大の特徴の一つとして、流線的なカーブが美しいロングノーズです。このE-Typeの特徴的なロングノーズのスタイルは、レーシングカーの理想的なプロポーションといわれ、後のスポーツカーに大きな影響を与えました。

スポーツカーらしいショートデッキ

E-Typeの最大の特徴と言われるもう一つが、スポーツカーらしいショートデッキです。これはスポーツカーの特徴で、直6とかV8やV12といった全長が大きいエンジンを乗せてボンネットが長く、荷台のトランク部分が小さいプロポーションを指します。

パフォーマンスが優れている

E-Typeは美しいスタイリングだけではありません。とてもパフォーマンスに優れている車といわれています。ではそのパフォーマンスとななんでしょうか。

最高速度240km/hオーバーの性能を実現

シリーズ1が登場したときにE-Typeのエンジンは3.8リッターの直6を搭載していました。そして4速MTを介しての最高速度この時代で最高速度の243km/hのスピードを出すことを実現し、たくさんの人々の注目を集めました。これはレーシングカーで有名なフェラーリ250GTさえもしのぐスペックです。それからモデルチェンジをするたびに、排気量がアップしていき、最終のシリーズ3では5.3リッターのV12エンジンに変更しました。

他のライバル車よりも安価で優れたコストパフォーマンス

E-Typeは他のライバル車のフェラーリなどよりもずっと安価であり、それなのにとても優れたメカニズムが備わっていたので、当時発売していたレーシングカーの中でも、とても優れた高いコストパフォーマンス持った車でした。

レースでも活躍する程のポテンシャル

E-Typeが作られていた時期のジャガーはあまりレースに熱心ではありませんでしたので、それほど派手な実績はありません。しかしシリーズ1初期モデルはレーシングドライバーに優先的に割り当てられたため、F1ドライバーのグラハム・ビルがドライブし、フェラーリやアストンマーティン車を圧倒して優勝するなど、そのポテンシャルの高さを示しています。

オーダーメイドにて個性的にカスタマイズすることも可能

E-Typeはオーダーメイドなどによって、個性的かつ自分だけのオンリーワンの車にカスタマイズできます。そしてE-Typeはレストア(修復して復活)を楽しみにしている人もいます。ですからE-Typeは美しいだけでなく、また走りだけでない自分だけのオリジナルの車を作ることができるとても楽しみが多い車です。

ジャガーE-Typeの魅力

ジャガーE-Typeにはさまざまな魅力があります。そのどれもがとても魅力的なもの。ではそのE-Typeの魅力とは一体なんでしょうか。

コレクション性がある

E-Typeは人気が高く、そしてさまざまなシリーズがあり、それでいて各シリーズごとにファンがたくさんいます。また14年間の歴史しかなく、希少価値の高い車ですから、とてもコレクション性の高い車だといわれます。今も中古車の市場でも人気が高く、欲しい人はたくさんいます。 またフルレストアで登場した「E-Type REBORN」という、ジャガー・クラシック・パーツのみで作られた正真正銘のジャガー車などとして、車両の品質、耐久性、そしてコレクション心をくすぐるようなプログラムも近年では登場している。

耐久性に優れている

E-Typeの耐久性はとても優れています。これはプロトタイプがル・マン24時間レースに出場をしており、こうした背景から、E-Typeはモノコックとチューブラーフレームを用いたシャシーや、リヤにインボードディスクを備えた4輪ディスクブレーキなどを用いており、耐久性の高いレーシングカーと呼ばれていました。

世界中に多くのファンを持つ

E-Typeは現在も世界中に多くのファンを持つ「最高にカッコイイスポーツカーの1台」です。また映画の「007ゴールドフィンガー」でインパクトのある登場をし、その名をまた世界中に広めた有名な車です。ですから今もなおスクリーンで活躍するこの車に胸を踊らせる人はたくさんいます。そしてこれからも世界中にファンを増やしていくことでしょう。

世界一美しいともいわれるデザイン性

やはりE-Typeの最大の魅力は世界一美しいといわれるデザイン性です。ではなぜそのようにいわれるのでしょうか。そこにはある理由があります。

エンツォ・フェラーリがその美しさを称えたデザイン

E-Typeにはある名言があります。それはかの有名なフェラーリの創設者のエンツォ・フェラーリが「これまでに作られたスポーツカーの中で世界で最も美しい車」と言わしめたのは有名な話です。イタリア人がイギリス車にこれほどまでの賛辞を送ること自体が事件といわれているほどです。

おしゃれなクラシックカーに乗ろう

E-Typeの魅力は世界一美しいといわれるデザインと、確固たるレーシングマシンとしてのポテンシャルです。そして好みのわかれる、それぞれに魅力のあるシリーズデザイン。このような車はジャガーE-Type以外にはないのかもしれません。それほどの魅力のある車です。 乗るだけでおしゃれで、気持ちがとてもワクワクするのがクラシックカーの最大の魅力。またおしゃれなクラシックカーで街を走れば、たくさんの人達の注目を集めることでしょう。そして日々の生活がとても華やかなる事間違いなしです。

category

記事カテゴリー