1,000万円はどのように運用できるのか
1,000万円は「資産の壁」のひとつとも呼ばれ、世間の多くが届きそうで届かない金額といわれています。このまとまった資産を、ただ貯金していても利回りは0.01%、利息の多い銀行でも0.1%ほどしかありません。ただ貯金するだけではもったいないと分かっていても、その資産の運用方法が分からず、結局はそのままになっている人も多いのではないでしょうか。
1,000万円あったらどんな資産運用ができるのか、その選択肢を知り、効果的な運用につなげていきましょう。
サラリーマンでも、資産運用できる
就業規則で副業が禁止になっている企業も多くあります。働いているのに資産の運用などで他にも収入を得ようとする行為は副業にあたるのではないかと心配している人もいるでしょう。会社が主に副業を禁止する理由には次のようなものがあります。
- 副業の疲労で本業にも影響が出る(可能性がある)
- 副業の内容が競合他社であるなど信頼関係を損ねる(可能性がある)
他にも確定申告や税金関連においての注意事項はありますが、資産運用のみで副業扱いとされることはほとんどありません。その点は安心して運用に取り組んで問題ないでしょう。
定期預金で1000万運用
資産運用の中でも最も手堅く、運用が容易なのが定期預金です。元本割れしないことが魅力で、1,000万円預けても5年間で約2万円増える程のローリターン。「増やしたい」より「守りたい」方にオススメの運用方法です。また株や外資のように経過を見守る必要がほぼないため、手をかけられない人にも向いています。
ただし万が一銀行が経営破綻に陥った場合、保証される金額は上限1,000万です。1,000万円をまるごと預けてしまうと利息分は保障されないため注意が必要です。もし定期預金を選択する場合は、預け先を複数に分けるなども考慮するといいでしょう。
1,000万以上の預金があると優遇されることも
同じ定期預金でも金額が増えると大口定期預金を利用することができます。大口定期預金では、通常の定期預金よりも金利が優遇されることがあるため少しでも増やしたい方にはオススメです。
また金利以外にも金融機関のお抱えファイナンシャルプランナーと相談することができたり、各種手数料の優遇、提携ホテルでの特別優待や空港でのラウンジ利用権などの特典がつく場合もあります。金利だけではなくこのような付加サービスにも注目して選んでみましょう。
株で1,000万運用
資産を積極的に「増やす」ことを狙うのならば株式投資がオススメです。株式ビギナーにありがちなのが目の前の価格変動に驚いて頻繁に売買を繰り返すこと。長期投資が基本の商品なので、自分と関連性の高い銘柄や愛着のある銘柄から少しずつ始めていくのがよいでしょう。
配当金の利回りは2%ほど
株の利回りは年1~2%程度といわれています。100万円を株式投資したら2万円、1,000万円なら年間で約20万円返ってくる計算です。金利は悪くありませんが定期預金と違うのが、価格が変動する点。全額投資に回すには少々リスクも伴います。
ただし自社株を売買する場合は、社内の動向に精通していることからインサイダー取引に抵触する場合があります。社内規則があれば下調べを行い、正規の手続きを踏んだ上で取引を行なうように気をつけましょう。
配当金だけで生活できることも
中には配当利回りの良い、利回り5%程の銘柄も存在します。株の運用に慣れて順調に資産が増えてきたら、高配当株メインで組み立ててみるのも一つの手段。うまくいけば配当金の支払いタイミングで売買すれば配当金だけで生活することも可能です。
高配当や株主優待のよい株を選ぼう
株価の下落に強い、いわゆる「高配当株」があります。高配当株は株価が下がっても、その銘柄に買いが入るので株価が下がりにくい傾向にあります。銘柄を選ぶ際は、業績が安定しているか、順調に増配傾向にあるかなどで選択を。慣れないうちは株アドバイザーなどに相談するのもよいでしょう。
また株主優待も株での資産運用の醍醐味のひとつ。株主優待は年に1〜2回、その企業の自社製品や買い物優待券などが貰える仕組みです。株主優待を狙うのであれば食品会社や飲食店、大手小売店など身近な企業がオススメです。
不動産投資で1,000万運用
さらに大きく、安定収入を狙うなら不動産投資はいかがでしょうか。賃貸に出して収入を得ることがメインの目的になりますが、万が一の際には自分で住むこともできる他、大きな金額が必要になった場合には売却してしまえるため「保険」の利く商品だともいえます。
マンション投資の利回りは4〜5%ほど
マンション投資の手取り利回りは4〜5%。株などに比べると比較的リスク回避もしやすく安定した面もあります。また所得税やなどの節税や効果もあり、相続時には預金や株式よりも税金が安く済むというメリットもあります。相続を検討する年齢の方や、長期で運用したい方にオススメです。
ただし空室が出れば収入は減りますし、物件の老朽化が進めばメンテナンスの費用も必要になってきます。今後の維持費も準備する必要があるため、運用資金には注意したいところです。
マンションを買うなら東京23区がおすすめ
もし不動産投資でマンションを買うなら東京がいいでしょう。しかも「東京23区」の「ワンルーム」がオススメです。東京は大学生や社会人の一人暮らしなどで回転率が良いため、空室のリスクを軽減してくれます。またワンルームであればメンテナンス費用も少なく住むので安心です。
これから東京オリンピックも控え新しいランドマークも次々に増えていきます。利便性がよければ中古物件でも値崩れしにくく、利回りの良い物件を買うことができるでしょう。
1,000万円を元手にした運用方法はいろいろ
一口で「資産運用」といっても方法はいくつもあり、それぞれにおいてさまざまなメリットやデメリットがあります。運用に関する正しい知識を持っていないと増やすどころか失う可能性も。
自分でうまく運用する自身がない場合には、マネーセミナーやファイナンシャルプランナーに相談してみのもいいかもしれません。まずはこれからの将来を考えて、「貯めたい」のか「増やしたい」のかを選択するところから始めてみてはいかがでしょうか。