ロードバイクの効果的なトレーニング。全身運動で理想の自分になろう

ロードバイクの効果的なトレーニング。全身運動で理想の自分になろう

CAR / MOTORCYCLE 2018.07.14

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効果的なトレーニングで速くなろう

週末だけロードバイクに乗ってトレーニングを行うだけでは、なかなか思うような効果はでません。ロードバイクに乗っていない時間も有効に使うことで、週末の走りに快感を得ることができます。週末だけでなく、仕事終わりの平日にもできる効果的なトレーニングを取り入れて、スピード感のある走りをしましょう。

平日は自宅で筋トレ

ロードバイクは、ペダルを回す脚以外にも、正しい姿勢を維持するための上半身も重要になります。平日は自宅で筋トレを行い、週末のロードバイクでの走りに備えましょう。

大胸筋と三角巾を鍛える

直接スピードとは関係ない大胸筋と三角筋。しかし、ロードバイクに乗るうえでは、重要な筋肉になります。大胸筋と三角筋は、腕に続く体重を支え、姿勢を安定させたり、ダンシング時にバイクが左右に振られるときに安定したフォームを維持したり、ロードバイクのブレなど推進力以外の無駄な力を抑えこんだり、荒れた地面の衝撃を吸収するなどの役割を果たします。ロードバイクに乗るだけでは鍛えにくい大胸筋と三角筋は、腕立て伏せやチェストプレスなどを行い鍛えましょう。

前傾姿勢を保つために背中を鍛える

前傾姿勢でこぎ続けるロードバイク。前傾姿勢を保つためにも背中の筋肉を鍛える必要があります。背中の筋肉を鍛えることで、前傾姿勢をらくに維持することができ、骨盤と脊髄を安定させ、脚のパワー効率を最大化、ヒルクライム時にも安定したパワーをだすことができます。背中の筋肉は、懸垂やバックエクステンションなどで鍛えましょう。

自転車を支える腕の筋肉

ロードバイクに乗るうえで大切な腕の筋肉。自転車を支える腕の筋肉がしっかりしていることで、自転車のコントロールがしやすくなります。自転車のコントロールがうまくいかず、ブレてしまうときや腕が疲れやすいといった症状があるときは、腕の筋肉を積極的に鍛えるようにしましょう。 腕の筋肉を鍛えることで、ペダリングで左右に振れる自転車を安定させ、長時間のライディングを疲れにくくします。また、スプリント時のハンドルの引き上げを強くし、ダウンヒルの安全性を向上させます。腕の筋肉は、腕立てやプッシュアップなどで鍛えましょう。

腹筋の鍛え方

上半身と下半身の基盤となる体幹。体のバランスを整える体幹トレーニングという言葉もある通り、腹筋は、日常生活を送るためだけでも鍛えておきたい筋肉です。特に、腹筋は骨盤から脚にかけてクランクをまわすためのパワーを効率よく伝えるための根幹になります。効率のよいペダリングをできるようにするためにも鍛えておかなければいけない筋肉。 また、腹筋を鍛えることで、下ハンドルポジションのバランスを維持しやすくなり、呼吸もらくにする効果があります。クランチやプランクなどを行い、筋力アップと体幹トレーニングをしましょう。

筋トレは毎日行わないこと

筋トレを習慣化することは大切なことですが、毎日行わないように注意しましょう。筋肉は、毎日強い負荷をかけるよりも、中1日以上空けたほうが効果的に筋力アップさせることができるのです。強い負荷のかかった筋肉は、48時間から72時間かけてダメージを受けた筋肉を修復。この回復期を挟むことで効率よく筋力をアップさせることができるのです。 3日間筋トレを行ったら、1日もしくは2日間休むというリズムで行うと、1年後には、疲れにくい体に仕上がります。筋トレは即効性を求めるのではなく、継続して行い、理想の体作りをしましょう。

鍛えたい部分によってはジム通いもあり

自宅で行うトレーニングでは、筋肉に負荷をかけることには限界があります。自宅で鍛えにくい部分は、ジムに通い、専門のトレーナーの指導のもと、トレーニングマシンを利用した筋トレもおすすめ。自宅で行う独学の筋トレに比べ、専門知識を持ったトレーナーとトレーニングマシンの利用で、効率よく筋力をアップさせることができます。 特に、腕立て伏せだけでは鍛えにくい、胸や背中はジムで行うショルダープレスやチェストプレスがおすすめ。また、適切な指導のもと筋トレを行うので、筋肉を傷める心配もありません。

室内で脚を鍛えるには

毎日、野外でロードバイクのトレーニングを行うのは難しいこと。自宅で行うことができる室内で脚を鍛える方法を見てみましょう。

ローラー台を使う

室内で脚を鍛えるのに便利なローラー台。ローラー台には、固定ローラーと3本ローラーの2種類があります。固定ローラー台というのは、ホイールへ取り付けられているクイックリリースレバーを利用してバイクを固定。負荷をかけたトレーニングを集中して行うことができるのが特徴です。また、自転車が固定されているので、ふらつきがなく、テレビを見ながらトレーニングを行うこともできます。しかし、タイヤが強くローラーに押し当てられていて、摩擦による摩耗が激しいため、練習用のタイヤを準備したほうがよいでしょう。 一方、3本ローラーは、前輪、後輪、ともにローラーに接触させながらトレーニングを行います。固定ローラー台とは違い、ハンドル操作を行いバランスを取りながらこぐので、実際に走っているような感覚を得ることができます。しかし、バランスをうまくとることが難しい初心者にはおすすめできないローラー台。少しの油断が転倒に繋がってしまうからです。また、ローラー音が大きいため、集合住宅での使用は、トラブルの原因になる可能性もあります。

短時間で全力を出すタバタ式トレーニング

タバタ式トレーニングとは、立命館大学スポーツ健康科学部学部長の田畑泉教授が考案したトレーニング方法。たった4分間という短時間でありながら瞬発力と持久力を同時に養成することができるハードなトレーニング方法です。高強度の運動を20秒行った10秒休憩を1セットとし、8セット行うことで、瞬発力と持久力のアップが期待できます。 トレーニングの項目は自由ですが、20秒間全力でやらなければいけません。例えば、丈夫で静かなので集合住宅でも迷惑にならないスピンバイクを20秒間こぎ続けるのでもOK。タバタ式トレーニングには、アプリもあります。アプリで時間を測りながら正確な時間で行いましょう。また、トレーニング後の心拍数を計ることも重要です。客観的に自分の運動量を見ることができるので、心拍数の測定器やペダルの回転数測定器も準備することをおすすめします。

休日は外へ走りに行こう

休みの日、天気がよいのなら外に走りに行きましょう。平日の筋トレ効果を実感できます。

道路が空いている朝がおすすめ

休日の朝は、通勤の車が少なくなるため、道路が比較的空いています。交通量の少ない道路であればあるほど、事故のリスクは低下。移動時間も短くすむため、帰宅時間が予定よりも遅くなってしまうという心配が少なくなります。また、太陽が上りきる前に帰宅時間を予定しておくことで、出発時と帰宅時の気温差が少なく、快適に走ることができます。 朝から走りに行くことで、午後に予定を入れることも可能。気持ちよく体が目覚めたら、午後から友人とでかけたり、デートに行くなど、時間を有効に使うことができます。

出発前に朝食は必ず摂る

朝食を摂らない人や朝はコーヒーだけという人は多くいます。しかし、出発前には必ず朝食を摂るようにしましょう。仮に、平地を片道35kmから40kmほどこぐプランで出発したとすると、帰ってくるまでにおおよそ3時間から4時間かかります。このときに消費されるカロリーは、個人差もありますが、だいたい1,000kcal。 消費カロリーが大きいため、朝食を摂らずに出発してしまうと、走っている途中で体調不良を起こす可能性があるのです。朝食はしっかり摂り、途中の空腹対策のために携行食も準備しましょう。

コースを毎回変えてモチベーションを維持

毎週同じコースを走るのもよいのですが、相当好きなコースで無い限り、飽きてしまいます。毎回コースを変えてモチベーションを維持しましょう。特に1人で走りに行くときには、新鮮さを失わないことが大切。毎回コースを変えることで、新しい発見や出会いなど、気づいていなかったことに気づくきっかけにもなります。 また、仲間と走るのもおすすめ。仲間と一緒に走ることで、つらく感じる道があったとしても、楽しく走り続けることができ、モチベーションを維持しやすくなります。

外で行うトレーニング

ロードバイクに乗って走ることで鍛えられる筋肉。外で行うトレーニングについて見てみましょう。

重いギアでゆっくり走る

重いギアでゆっくり走る筋トレのことを低ケイデンスといい、初心者でも取り入れやすいトレーニング方法です。ケイデンスとは、自転車において1分間のクランク回転数のことをいい、自転車に乗る人がペダルを回す速さを示す数字。 山などの緩やかな長い上り坂を重いギアでゆっくり走る低ケイデンストレーニングは、脚の筋肉の持久力をアップ。坂道の上りのときの加速やレース終盤での脚の動きが軽快になるなど、対応力改善が期待できます。

脚の筋肉だけで走る

外で行うトレーニングでは、上半身に余分な力を入れず、脚の筋肉だけで走ることを意識しましょう。走行中のコントロールを行うハンドルを握る腕も軽く添える程度にして、脚力を鍛えます。脚の筋肉だけで走る場合、正確なペダリングを意識しなければいけません。正確なペダリングができていなければ、脚の筋肉だけで走ることが難しくなります。うまく、自転車を漕げていないと感じるときは、脚の位置を少しずつずらしていき、正確な位置を探しましょう。

安定して走れるようになったらギアをさらに上げる

緩く長い坂道を重いギアで安定して走れるようになったら、ギアをさらに上げましょう。ケイデンスを毎分80回転から90回転に保ち、ペダリングが乱れないように意識します。負荷を上げた状態で、1時間から2時間走ることで、さらに、脚の筋肉が鍛えられます。 ただし、無理はしないように注意しましょう。目安は、息を切らさず走れる程度の負荷です。息を切らしながら、一生懸命漕いでも、トレーニングには逆効果となってしまいます。ロードバイクのトレーニングは有酸素運動。息が切れるほどの無理なトレーニングは、正しいフォームが崩れてしまい、膝に大きな負担をかける恐れもあります。

距離を走るより頻度を上げること

週末だけロードバイクのトレーニングを行おうとすると、その日に集中してしまい、長い距離を一生懸命走ろうとしてしまいがち。しかし、1週間に1日もしく2日だけ長距離を走ることよりも、毎日、短い距離を走ることのほうがトレーニング効果はアップします。毎日、ロードバイクのトレーニングを行おうと思っても、仕事などで忙しく、時間がとれないという人は、通勤時間で平日も走るようにしましょう。 電車やバイク、車などの通勤方法を自転車に変えることで、自宅から勤務先までの往復の距離をトレーニングに使うことができます。ただし、ロードバイクのトレーニングに慣れるまでは、休みの日を作り、筋肉に休息を与えましょう。また、仕事に支障をきたすほどの本格的なトレーニングは休みの日だけ行うようにしましょう。

トレーニングの前後にやるべきこと

いきなりロードバイクでトレーニングを始めるのではなく、トレーニング前後をやっておかなければいけないこともあります。トレーニングの前後にやるべきことについて見てみましょう。

筋トレ後はプロテインを摂る

スポーツをする人の多くが常備しているプロテイン。ロードバイクのトレーニングにおいても、プロテインは重要になります。ロードバイクでトレーニングを行ったあとや、筋トレを行ったあとなど、30分以内にプロテインを摂取するようにしましょう。トレーニング中、体は、糖質をエネルギーに変換します。この糖質が不足すると、筋肉のもととなるタンパク質を分解し、エネルギーに変換。タンパク質が不足してしまうと、鍛えるための筋肉が足りなくなり、休憩をしても、筋肉の回復ができなくなります。 トレーニングを終えて30分以内は、ゴールデンタイムとも呼ばれ、筋肉の修復がもっとも早くなる時間。分解し、不足しているタンパク質をプロテインで補いましょう。トレーニング後、30分以内に食事を摂れるという人は、ごはんと肉を中心とした食事を摂っても同じ効果を得ることができます。  

本格的に走る前のウォーミングアップ

本格的に走る前に、ウォーミングアップを行いましょう。どのスポーツにおいても、共通の大切なこと。体を急激に動かす前にウォーミングアップを行い、体を内側からしっかり温めておきます。体を内側からしっかり温めることで、心肺機能が活発になったり、怪我の予防にもなります。 ウォーミングアップは、いつも平地で走るギアを1枚から2枚軽くして、20分から30分かけてスピードを上げていきましょう。軽めのギアで、徐々にケイデンスを高めていくことで、体が温まります。その後は、ストレッチを行ったり、軽く流したりして、高まった心拍数を鎮めて、本格的な走りに備えましょう。また、ウォーミングアップは、ローラー台を使って行ってもOK。室内でウォーミングアップを行い、外での本格的なトレーニングに備えましょう。

トレーニング終了後のリカバリー

トレーニング終了後は、すぐに座ったり寝転んだりしないようにしましょう。トレーニング終了後、すぐに休んでしまうと、心拍数が落ち着いていくのと同時に、体内の酸素供給も低下。筋肉が収縮してしまい、筋肉痛やコリなど、故障の原因になります。本格的にトレーニングを行ったあとは、息が苦しくならない程度まで速度を下げて、10分から15分ほど軽く走りましょう。 本格的なトレーニング終了後にリカバリーをきちんと行うことで、筋肉の回復しようとする力が大きく働きます。体や脚が重く感じたり、ペダルの回転数が落ちたり、脚の踏ん張りがきかなくなるなどの症状は、リカバリーが不十分なために疲労が蓄積されて起こります。リカバリーを忘れずに行いましょう。

最後にクールダウン

リカバリーを行ったあとに大切なことがクールダウン。上昇している心拍数をリカバリーで落ち着かせ、クールダウンすることで、正常な数値に戻します。リカバリーより、さらに、速度を下げた状態で5分ほど走り、トレーニングは終了。ウォーミングアップからクールダウンまでがロードバイクのトレーニング方法の一連の流れになります。 もちろん、ロードバイクのトレーニング方法は外で行うだけでなく、室内でローラー台を使って行ってもOK。しかし、景色の変化や高低差がないため、外で行うトレーニングに比べモチベーションが下がりやすくなります。また、ウォーミングアップ前には、必ず、準備体操を行いましょう。いきなりウォーミングアップを始めると怪我の原因になります。

レースの順位など具体的な目標をイメージしよう

トレーニングは、具体的な目標を持つことでモチベーションを維持することができます。ただなんとなく行うトレーニングは、モチベーションが下がりやすく、長続きさせることが難しくなります。 ロードバイクのレースをイメージしながらトレーニングを行ってみましょう。優勝している自分や表彰台に立つ自分など、具体的なイメージと目標を持つことで、モチベーションを維持。ロードバイクのトレーニングを長期的に楽しみましょう。

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