筋トレのやり方|きっちり成果を出すために知っておきたいこと

筋トレのやり方|きっちり成果を出すために知っておきたいこと

2018.09.04

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よい筋トレをするためには正しい意識を持つことが大切

「筋トレ」といえば、歯をくいしばってひたすらがんばる根性勝負のトレーニングというイメージをなんとなく持っている人も多いと思います。ですが、実際は筋トレというのは長時間やるものではありませんし、毎日やるものでもありません。筋肉に負荷をかけるのは、超回復と呼ばれる身体の回復機能を引き出すためで、身体をいじめること自体が目的ではないからです。 筋トレは短時間なぶん、きちんと科学に基づいたやりかたをしないと結果が出ないものです。何のためにトレーニングをしているのか、なぜこれをやるのか、そういった知識を持ち、それを意識しながら筋トレすることが大切です。 トレーニング

筋トレをはじめる前に知っておきたい、決めておきたいこと

まずは、じっさいに筋トレをする前に知っておきたい心得や決めておきたいこととは何でしょうか。

目標と鍛える筋肉を決めておこう

身体を大きくたくましくしたい、筋力を上げてバランスのよい体を作りたい…、いろいろな目的で、人は筋トレをします。そこで問題になるのが目標設定。「こうなりたい」という到達地点を決めておかないと、高確率でモチベーションが下がり挫折することになります。 目標は何でもよいのです。「ベンチプレス100kg」でも、「体脂肪率一定以下」でも、「体重を減らす」でも、あるいは「腹筋が割れる」でも、「この人みたいな身体になりたい」でも。自分の心に問いかけて、自分が本当に望んでいる目標を決めましょう。 目標を決めたなら、それをもとに、今度は「重点的に鍛える筋肉」を三つほど決めるとよいでしょう。たとえば体脂肪率を下げたいなら、身体の代謝を上げるための総筋肉量が重要なので、大腿筋や僧帽筋などの大きな筋肉を鍛えるのがベスト。ベンチプレスを上げたいなら胸と肩の筋肉を、腹筋を割りたいなら腹筋と背筋を重視することになります。 筋トレするときには、いま自分がどの筋肉を鍛えているか、そしてそれはなぜなのかをつねに意識して行うことが、成果を上げるための第一歩です。

自宅で筋トレをするときのポイント

筋トレには大きく分けて二つのやり方があります。自宅でやるか、ジムに通ってやるかです。自宅での筋トレは時間の融通がきき、余計な時間が取られないのがメリット。反面、指導員がいないので間違っても正してもらえず、励ましてくれる人もいないというデメリットもあります。 自宅で筋トレするときに大事なこと、それは、個々のトレーニングの見本になる動画を探してちゃんとみておくことです。曖昧な知識でなんとなく筋トレするのは絶対にいけません。筋肉がつかないだけでなく怪我するリスクもあるからです。動画というのは一番わかりやすく間違いのないコーチ役です。きっちり探して、しっかりとみて、それに沿って正しいやり方をしましょう。

ジムで筋トレするときのポイント

ジムはいうまでもなく、筋トレするには最高の場所。高価なマシーンがあり、スタッフがいて、安心して筋トレができます。あえて気をつけたいポイントを探すとしたら、とにかく気後れせずにスタッフに聞いてみるのが大事、ということでしょうか。マシーンの使い方、自分の目標や現状など、あれこれ話してアドバイスをもらいましょう。 ケトルベル

効率的な筋トレのやり方を知っておこう

筋トレには科学的見地からみたノウハウがいくつかあり、それを知ることで格段に効率がよくなります。

自分にとって一番適切な負荷を知る

筋肉を構成する筋繊維は激しい運動によって傷つくと、それを修復するため「超回復」というハイパワーの回復を行います。このときに十分栄養と休息があると筋肉は一気に増えます。これが筋肉がつく仕組みです。 ですから筋トレとは、いかに効率よく筋肉にダメージを与えるか、がポイントになるわけです。そのためには、もう動かない、というところまで筋肉を酷使しなくてはいけません。これをよく「追い込む」と表現します。 追い込んだ状態を作るためには、負荷(重り)を使わない運動であれば限界まで回数をこなすことが大事です。そして器具を使う運動なら、10回ぐらい反復すると限界が来るぐらいの重さの器具を使うことがよいとされています。軽すぎるダンベルやバーベルでは筋トレの効率が落ちてしまいます。 逆に、3、4回しか繰り返せないほど重いものを使うのも禁物。フォームが崩れて鍛えるべき場所が鍛えられなくなったり、怪我の原因になったりするからです。

インターバルの時間を意識する

筋肉を「追い込む」ためには、適度な負荷をかけて限界まで反復運動することが必要なわけですが、一度これをやっただけではまだ余力が残ってしまいます。限界が来るまでの運動を1セットとすると、短い休憩を挟みながら、3セットほど繰り返して本当のところまで「追い込む」のがベストです。 インターバルの時間が長すぎると、回復しすぎて「追い込み」の障害になります。初心者の場合、休憩は60秒〜90秒程度にするのがおすすめです。

筋肉に力を入れた状態を持続する

筋トレ中は、なるべくゆっくり動き、筋肉に力を入れた状態をなるべく長く続けることを意識しましょう。これには科学的根拠があります。 筋肉に力を入れて緊張した状態が続くと、筋肉は血流が制限され低酸素状態になります。この酸素が足りないよという情報が脳に伝わると、脳はフォローのため成長ホルモンの量を増やします。これが筋肉を増やす効果を増幅させるのです。 この成長ホルモン分泌を狙ったトレーニングに、「加圧トレーニング」や「スロートレーニング」などがあります。通常の筋トレでも、意識してゆっくり力を入れて動くことで、効果アップが望めます。

鍛えている筋肉をしっかり意識する

人間の身体は故障を防ぐため、ひとつの動作にいくつもの筋肉が関わり負担を分散させています。それは素晴らしい仕組みなのですが、筋トレにおいてはトレーニング効果を分散させる障害でもあります。 特定の筋肉にトレーニングの結果を集中させるためにどうすればよいか。答えは、「鍛える筋肉を集中的に使おうと意識する」です。意識するだけで変わるものなのか、と思われるでしょうが、じっさいに変わることが実験で実証されています。 といっても、ある筋肉を意識するにはどうすればよいのでしょうか。まず、その筋肉に触れてみたり鏡でみたりして、どこにあるのかはっきり意識してみましょう。そして筋トレ中は、その筋肉が収縮していることを意識して感じてみましょう。それだけで筋トレ効果がアップするのですから、やらない手はありません。

自己流の筋トレは怪我のもと

筋トレでは特定の筋肉を意識して鍛えること、正しい負荷をかけて筋肉の回復力を引き出すことが大切です。そう考えていくと、誰からも教わらずに適当な動作で筋トレすることがいかに無意味なことかよくわかるのではないでしょうか。 先人たちが考案し洗練させてきたトレーニングメニューは、どれも鍛えるべき筋肉をはっきり特定して集中して鍛えられるようになっています。しかし本来とは違う動きをしてしまえば、その狙いは全て無駄になってしまいます。 ジムに通うならば、トレーナーからきちんと指導を受けましょう。自宅で一人でやるならば、見本動画をみつけて何度もみて、正しい動作を学びましょう。これを怠ってしまうと、筋トレが無意味になるだけでなく、怪我の危険が跳ね上がります。重たい器具を使う筋トレは怪我のリスクと隣合わせなのです。けっして甘くみないようにしましょう。 ストレッチ

正しいスクワットのやり方

スクワットは筋トレの基本中の基本です。器具がいらず、立ったまま省スペースででき、そして太ももの表と裏とお尻という、人体の中でも最大の筋肉群を鍛えられるからです。しかしスクワットで筋肉を作るには、正しいやり方できちんと行わなくてはいけません。

つま先は少しだけ外向きに

スクワット開始前にもっとも気をつけなくてはいけないのは、つま先の向きです。少し外向きに開いた状態で立ちましょう。親指ひとつぶんの幅ぐらい、平行状態から外に向けるイメージです。 これを忘れてつま先を内側に向けてしまうと、膝を痛める原因になります。スクワットで膝を痛めた、というひとは大半がここで間違えています。いつもつま先の向きは意識しておくようにしましょう。

足の幅は広すぎず狭すぎず

開始前の足の幅は、腰の幅から肩の幅ぐらいにします。広すぎず狭すぎず、という幅です。狭すぎると腰をしっかり下ろしきることが難しくなりスクワットの効果が減ってしまいます。広すぎると重心が左右に偏りやすくなり、余計な筋肉に負担がかかります。

両方の足に重心がかかる意識を

肩幅ぐらいの幅で立っていても、自然に左右どちらかに重心を寄せてしまう人がいます。そういう人は意識して、両足に均等に体重を乗せるようにしましょう。偏った状態でスクワットをすると、筋肉も偏ってついてしまいます。そしてそれは怪我につながることになります。

股関節から動き重心を前に出さない

立つことができたらスクワットを開始するわけですが、このとき「膝を曲げる」という意識を持たないようにしましょう。「股関節を上下に動かす」というイメージを持つと、膝は自然に曲がってゆきます。 なぜ膝を曲げるイメージを持つとよくないかというと、スクワットは「膝がつま先より前に出ない」ことで成立するトレーニングだからです。膝を動作のトリガーとして意識すると、膝が前に出てしまいがちです。膝が前に出るとただしゃがんで立つだけになってしまい、膝ばかりに負担がかかって故障の原因になるだけでなく、筋肉はまったく鍛えられません。 膝は動作中ずっとつま先より前には出ず、重心は足裏全体にかかっていてしゃがむとお尻が後ろに突き出る形になるのが正しいスクワットです。これは実は「椅子に座るとき」とほぼ同じ体勢です。空気の椅子にゆっくり座ってゆっくり立つイメージを持ってみるとよいでしょう。

ゆっくり動くことで効果倍増

スクワットを「たくさんの回数をこなす」こと自体には意味がありません。筋トレは、筋肉に負荷をかけることが目的だからです。ですから一回一回、収縮している筋肉を意識しながらゆっくりと動き、トレーニング効果を最大まで引き出しましょう。 膝を曲げてお尻を落としきったところで一度、ごく短時間動きを止めることを意識するとよいでしょう。お尻は膝の高さあたりまで来るぐらいで十分です。筋肉がついてきたらさらに低く落とす「フルスクワット」に挑戦してもよいですが、初心者ならば無理は禁物です。 また、スクワットは実は立ち上がる時に大きな負荷がかかっています。なるべくゆっくり、力を抜かずに立ち上がりましょう。 ダンベルトレーニング

筋トレは正しい方法を意識することで成果が違ってくる

筋トレは、科学と先人たちの経験に裏付けられたトレーニングです。先人たちが築いてきた方法に反することをいくらやっても、効果が出るどころか悪影響が出るばかりです。逆に、どの筋肉をどうやって鍛えているのかを把握してそれを意識しながらやれば、効果は確実にアップします。ぜひ、正しい知識を持ち効率的な筋トレをしてください。

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