目薬のさしすぎはかえって目に悪い 疲れ目を解消するための必需品としては目薬が挙げられ、常に携帯している人も多いのではないでしょうか。目薬をさせばすっきりしますし、清涼感の強いものであれば、眠気覚ましにもなります。しかし、目薬のさしすぎは実は目に悪く、使用量や回数には注意しなければなりません。目薬をさしすぎるリスクを知って、適切な用量を守りましょう。 目薬をさしすぎてしまいやすい時代 現代ではパソコンを使った仕事も多く、人によっては一日中画面を見続け、目を酷使しているということも少なくありません。また、日常的にスマホやタブレットなどをみる機会も増え、これも疲れ目が起こりやすい原因のひとつです。 疲れ目の解消に目薬を使用している人は多く、アレルギーなどがあれば花粉症の対策としても目薬を使用することもあるでしょう。疲れ目解消以外の用途でも目薬を使用することは多く、現代は目薬のさしすぎが起きやすい時代ともいえます。だからこそ使用量には注意しなければなりませんし、用量を守った適切な使い方を考えることが大切です。 目薬のさしすぎが危ない理由 目薬は薬として認識されていますし、体によいものとイメージしている人は多いです。確かに目薬をさすことで、さまざまな症状は改善されますし、実際に薬としての役割も果たしています。しかし、何事もすぎれば体には悪く、薬であっても使いすぎれば毒になることもあります。 また、薬には必ず何らかの副作用がありますし、それは目薬であっても例外ではありません。目薬をさしすぎることでどのような弊害があるのかを知り、その危険性を理解しておきましょう。 一回の点眼で数滴もさすのは間違い 目薬は1滴だけでは物足りないことも多く、一度で数滴ずつ入れてしまうことが多いですが、実はこれは間違いです。目薬は量を多く入れればよいというものではなく、適量が存在します。目薬の適量は両目とも1滴ずつとされており、それ以上入れても効果がプラスになるわけではありません。 どのような薬でも用法、用量は決まっていますし、数滴入れるというのは、用量外での使用になることを理解しておきましょう。 目の構造的に1滴が限界 目の大きさは人によって違い、目が大きいと1滴では足りないと感じる人も多いですが、実はどのような人でも目の構造的には1滴が限界です。まぶたと眼球の間にとどめておける水分の量は、0.02〜0.03ミリリットルといわれており、これは目の大きさには関係ありません。 目薬は1滴が約0.05ミリリットルであるため、1滴でもあふれる計算になります。目が大きい人も小さい人も、根本的な構造は同じであり、眼球の大きさにも違いはありません。単に外見上、大小が異なってみえるだけですので、どんな人でも1滴で十分であるといえます。 あふれた目薬はかぶれの原因にもなる 目薬を1滴にすべき理由としては、数滴入れるとあふれてしまうからであり、このあふれた目薬が肌に付着し、炎症を起こしてしまうことがあります。目の周りなど、デリケートな部分がかぶれたり、炎症を起こしてしまうと、そのまま目の病気に繋がる可能性もあり、非常に危険です。 回数が多いと目の表面を傷める 目薬は量だけではなく、回数にも注意が必要で、さしている回数が多いと目の表面を傷つけてしまいます。目薬をさすことで、目にたまっている水分、涙を洗い流すことになります。涙は目の表面を守る役割を果たしており、これを洗い流してしまうことで、乾燥や細菌などからのバリアがなくなり、目が傷つきやすくなるので注意が必要です。 傷がつけばそこから細菌が侵入するなど、病気のリスクは高くなります。目薬をさすたびに、目のバリアが剥がれてしまいますので、さしすぎると無防備な状態が長く続くことは理解しておきましょう。 花粉症の目薬はステロイドに注意 目薬には花粉症の症状をおさえるものもありますが、これには多くの場合でステロイドが含まれているので注意が必要です。ステロイド入りの目薬は、差し過ぎることで眼圧が上昇し、緑内障のリスクが高まります。花粉症から併発して別の病気にかかるリスクも高く、場合によっては失明の危険性もあるため、注意しなければなりません。 さしすぎ以外にも注意したい目薬の使い方 目薬はさしすぎにも注意しなければなりませんが、それ以外にも使用上の注意点はたくさんあります。正しい使い方ができていなければ、用量を守っていたとしても目を傷つけてしまったり、目の病気のリスクを高める可能性があるため注意が必要です。目薬は日常的に使用することが多いものですし、使用時には十分注意を払いましょう。 手を清潔にしてから使う 目薬を使用する際には、手を清潔にしておくことが大切です。手にばい菌がついていると、目薬をさす際に、細菌が目に入ってしまう危険性があります。目薬をさす際には、事前にせっけんなどを使って丁寧に手を洗い、目薬自体もばい菌がつかないように、清潔な場所に保管しておきましょう。 ぱちぱち瞬きしない 目薬をさした後に、全体にいきわたらせるためにぱちぱちと瞬きをする人が多いですが、実はこれは間違いです。瞬きをしてしまうと、目薬があふれてしまい、目の周りのかぶれなどの原因になってしまいます。目薬を入れればそのまま目を閉じて一分ほど静止することが、正しい方法です。 差し口を目に直接当てない 目薬の差し口を直接目に当てて入れている人もいますが、これもNGです。差し口が目についてしまうことで、容器に雑菌が付着してしまい、目薬の劣化を招きます。場合によっては菌が繁殖してしまうこともあり、菌がついた目薬を使用することで、目の病気になるリスクが高まります。 差し口は直接目にあてず、少し離して使いましょう。このとき眼球に当てないだけではなく、まつげにも当たらないよう注意が必要です。まつげは目にゴミや細菌が入るのを防ぐ役割があるため、ここに差し口が触れることでも、雑菌がついてしまいます。 使用期限は開封から約1カ月 目薬にも使用期限があり、基本的には開封してから約1カ月程度です。メーカー市販のものであれば、2〜3カ月程度持つこともあり、パッケージなどをみて使用期限を確認しておきましょう。使用期限はあくまで目安であり、開封すれば早めに使い切ってしまうことが大切です。 期限を過ぎてしまった場合は、残っていたとしても捨てたほうが無難です。使用期限が過ぎると目薬は劣化するため、場合によってはそれが原因で目の病気を引き起こしてしまうこともあります。また、劣化によって清涼感がなくなることもあり、さしすぎに繋がることも多いので注意しましょう。 コンタクトレンズは外して点眼する コンタクトレンズを付けている人は、基本的には外してから目薬をさしましょう。目薬の成分によっては、コンタクトレンズとの相性が悪い場合も多く、レンズが傷んでしまう可能性があります。傷んだコンタクトレンズを使用していれば、目に悪く、目の病気の引き金にもなりかねないので注意が必要です。 基本的には防腐剤が入った目薬は、コンタクトレンズに悪影響を及ぼすため、使用しないようにしましょう。防腐剤が入っていない目薬であれば、コンタクトレンズをしたままでも問題はありません。 目薬のさしすぎに気をつけて目の健康維持を 現代は目を酷使してしまうことが多く、目薬のさしすぎが起きやすい時代です。しかし、いかに薬とはいえ、使いすぎはよくありませんし、目薬も用法、用量を守って使用しなければなりません。目薬によって目の健康に害を及ぼさないためにも、さしすぎには十分注意しましょう。 RELATED POSTS 関連記事一覧 筋トレ効果が出始める期間を知ろう|筋トレの目的別効果も大公開 | 2020.04.06 人気の「ダンベルスクワット」で鍛えよう。正しいフォームや効果とは | 2020.04.06 男性用の白髪染め初めての方は必見|どこから見ても隙のない男へ | 2019.09.05