FXのレバレッジ規制の未来。レバレッジ規制の実施で起こることなど

FXのレバレッジ規制の未来。レバレッジ規制の実施で起こることなど

2018.08.03

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レバレッジ規制の今後を考える

金融庁により、「25倍」から「10倍」まで倍率の引き下げ案が動いていたFXのレバレッジ規制。今後の動向に目が離せませんし、「10倍になったらリスク管理できない」「再び規制案が出たら困る」という人も少なくありません。そこでこのページでは、レバレッジ規制の背景と狙い、今後についてみていきましょう。 会議

FXのレバレッジ規制は見送りの公算へ

金融庁は、昨今の取引のヒートアップを懸念し、FXのレバレッジ規制強化を提案していましたが、「ローコストで投資ができない」「外国と比較すれば倍率は低いほう」といった投資家などの意見により、FXのレバレッジ規制強化を見送ることになりました。その代わり、ストレステストの回数を増やし、安全性や異常性のチェックを業者に求める方針です。 【参考:https://www.asahi.com/articles/ASL5Z5JXBL5ZULFA022.htmlテキスト

レバレッジ規制の背景と狙い

今回のレバレッジ規制の背景と狙いについて理解を深めることで、再び規制案が検討される可能性があるのか検討しましょう。レバレッジ規制の背景と狙いのポイントは、店頭FX業者に対するアプローチです。詳しく見ていきましょう。

店頭FX取引業者にFMI原則に基づいた安全性を求めた

レバレッジ規制の背景と狙いとして、金融庁は有識者検討会の趣旨に、店頭FX取引業者にFMI原則に基づいた安全性を明記しました。安全性とは、現実で起こるかもしれないあらゆるリスクに対応できる財務資源を備えることです。 【参考:https://www.fsa.go.jp/news/29/singi/20171218-1.html

店頭FX業者の破たんは世界的なリスクに結びつく

日本FX市場は、年間取引規模5,000兆円まで拡張しています。この状況で仮に店頭FX業者の破たんが発生すれば、外国為替市場への影響など、世界的なリスクに結びつくことが懸念されています。 【参考:https://www.fsa.go.jp/news/29/singi/20171218-1.html

証拠金倍率を引き下げることで店頭FX業者の安全性を高めようと考えた

証拠金倍率を「25倍」から「10倍」まで引き下げることは、リスクヘッジです。外国為替相場の動き次第では、投資家が大きなリスクを背負うことになります。また、店頭FX業者の安全性を高めることでもあります。 貯金

レバレッジ規制が実施されると起こること

前述のようなレバレッジ規制が実施されると、どのようなこと起こるのでしょうか。まずは、必要証拠金が増えて資金効率が下がります。ロスカットが早くなり、国内投資家が海外FX業者に流れてしまうリスクもあるでしょう。こうしたレバレッジ規制実施による動向を詳しく解説します。

必要証拠金が増えて資金効率が下がる

レバレッジが10倍になったときを想定します。1ドル100円で100万円分の取引する際、必要証拠金は10万円です。これは10万円で100万円を取引できることになるでしょう。しかしながら、25倍の場合は、なんと4万円で取引可能という計算になります。レバレッジが異なるだけで、必要証拠金が増え、資金効率が下がってしまうのです。

ロスカットが早くなる

レバレッジが10倍になった際、ロスカットも早くなります。余剰金0円ということになり、わずかな下落でも致命傷になるでしょう。レバレッジが25倍と同様にするためには、投資資金を上乗せしなければなりません。倍率が異なるだけで、大きな差が開くのです。

国内投資家はリスクを求めて海外FX業者に流出する

レバレッジ規制が実施されると、FX投資家は海外に目を向ける可能性が高まります。海外企業によるFXを日本人が利用しても問題ありませんし、海外はレバレッジ規制が緩い傾向にありますので、当然流出してしまうことが考えられるでしょう。

結果として国内FX業者の財務健全性は悪化する可能性があった

レバレッジ規制10倍の話題が盛り上がった際、ヒロセ通商などFX専業証券会社の株価が、急落したことがあります。株式会社マネーパートナーズグループなどは、投資家向けにリリースを出しました。それほど大きな衝撃だったことは言うまでもありません。

金融庁案に対する有識者の反論

レバレッジ規制強化に対して、上記のような反論は有識者からもありました。国内FXから海外FXに流出することや、国内市場の流動性、価値の低下、仮想通貨などへの移行などが懸念として挙げられています。 【参考:https://www.fsa.go.jp/news/29/singi/20180329-1/04.pdf

森信親金融庁長官の人となり

レバレッジ規制を考えるためには、金融庁や金融庁長官に対して理解を深めておきましょう。森信親氏は、第9代金融庁長官です。地銀再編などに注力し、2018年7月に退官となりましたが、3年間金融庁長官を務めました。 森信親氏は、国内金融の姿を変えようとした人物であり、貯蓄から投資への流れを後押し、資産運用の流れを大きく変えました。金融機関だけではなく、金融庁自体の変革も試み、信念を曲げなかった姿勢は、今も高く評価されています。 【参考:https://toyokeizai.net/articles/-/226322マネー

森金融庁長官の後任

2018年7月森信親金融庁長官は退官となり、後任は、遠藤俊英氏となります。在籍中、金融業界の変革を試みた森信親氏ですが、地銀の活躍を後押しし、中でもスルガ銀行のビジネスモデルを高く評価していました。しかし、スルガ銀行に関連したシェアハウスである『かぼちゃの馬車』の不正融資問題により、森信親氏は評価を落としたと言われています。 遠藤俊英氏は、監督局長などを担い、政治家とも深い交流がある人物です。金融庁だけではなく、財務省や銀行からも、金融庁長官になると言われていたほどの存在でもあります。 【参考:https://www.excite.co.jp/News/economy_clm/20180317/Jcast_kaisha_323656.html計算

今後のレバレッジ規制

レバレッジ25倍から10倍などに変更することは、可能性としてはあります。コインチェックのような大きな問題が起こると、国内FX業者を疑う人があらわれ、倍率を下げる動きがあるかもしれません。金融庁の動向から数年後には必ず下がるという意見もあります。 レバレッジ規制を強化した場合、海外FXが盛り上がるでしょう。利用することは法律違反ではなく、上限レバレッジがない特徴を持ちます。ただし、お金の出し入れなどが難しいこともあり、詐欺に合わないように注意しなければなりません。 昨今では、仮想通貨に移行している人も多いのではないでしょうか。仮想通貨は、損した時の影響が大きく、儲けには税金がかかります。コインチェック事件もあり、足が遠のいた人も少なくないでしょう。レバレッジ規制強化により、また、短期売買するスイングトレーダーも増加する可能性もあります。低い倍率のレバレッジであっても、1度のトレードでも儲けが出るのです。 マネー

新たな金融規制もリスクの一つ

最近まで、「25倍」から「10倍」まで倍率の引き下げというFXレバレッジ規制案が動いていました。投資家たちの「外国と比較すれば倍率は低いほう」「ローコストでは投資ができない」などの意見によりレバレッジ規制は見送られましたが、その代わり、健全性を確保するためにストレステストの頻度が増えています。 レバレッジ規制の背景と狙いとしては、店頭FX取引業者にFMI原則に基づいた安全性を求めたことが挙げられます。また、年間取引規模5,000兆円まで拡張している日本のFX市場において、もし店頭FX業者の破たんがあった際は、世界的なリスクに結びつく懸念もあるでしょう。 レバレッジ規制が実施された場合、必要証拠金が増え、資金効率が下がります。ロスカットが早くなり、レバレッジ規制が緩い傾向にある海外FX業者に移行する人も増加するでしょう。レバレッジ規制10倍のニュースが出た時、国内FX業者の株価が下落したこともあり、財務健全性が悪化する可能性もありました。今後も、コインチェック事件のような大きな問題が起きれば、レバレッジ規制強化の動きがあると予測されますので、注視していきたいですね。

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