ロードバイクのハンドル選びを知ろう|ハンドルの適切な握り方と特性

ロードバイクのハンドル選びを知ろう|ハンドルの適切な握り方と特性

2018.08.21

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ハンドル選びを成功させて快適な走行にしよう

ロードバイクを選ぶ際、ハンドルについて意識しましょう。自分に合ったハンドルを選ぶことで、快適な走行を実現できます。この記事では、ドロップハンドルの正しい握り方やハンドルを選ぶ際のポイントなどについてみていきましょう。

ドロップハンドルの正しい握り方を理解する

ハンドル選びのコツをお伝えする前に、ドロップハンドルの正しい握り方を解説します。すべてがフラットではないからこそ、握る場所によって姿勢を変化させたり、スピードを出したり、すぐにブレーキをかけることが可能です。フラット部分、ブラケット部分、下ハンドル、ショルダーなど、部位別についてご紹介していきますので、ハンドル選びの参考にしてください。

フラット部分は上体を起こすときに握る

フラット部分は、この名前の通り、ハンドルのフラット(平)な場所であり、ブレーキからもっとも遠いです。フラットをつかむ状況は、体を起こし、息切れや疲れを回復させる時でしょう。速いスピードで走らない時にはこの部分を握っても問題ありませんが、ブレーキが遠くなってしまうため、交通量や走行スピードによっては、グリップを避けたほうが無難です。また、万が一に備えて、下りの道でもフラット部分は握らないでください。

ブラケット部分は一番多く握る場所

ブラケットは、もっとも多く握るブレーキポイントです。基本はこの部分を握り、走行することになります。ブレーキをすぐにかけることができ、変速も可能でしょう。基本姿勢は、このブランケット部分を握ることになりますので、覚えておいてください。

ショルダー部分は前傾姿勢に疲れたときに有効

フラットとブラケットの間にあるのがショルダー部分です。基本的な姿勢である前かがみに疲れた時、この部分を握るようにしましょう。フラット部分でも体を休めることができますが、ショルダーの方がブレーキに近くなりますので、安全に走行することができます。

下ハンドルは上級者向けのポジション

ブラケット部分の下にあるのが下ハンドルです。「下ハン」とも呼ばれています。よっぽど自転車に乗り慣れていなければ、この部分を握り続けることは難しいでしょう。プロフェッショナルは、下ハンを握り、前かがみの姿勢を維持してスピードを上げています。また、ここを握ることで、風対策にも有効です。乗り慣れていない人は、それぞれの部分を使い分け、体に負担をかけずに走行を楽しみましょう。

ドロップハンドル選びはハンドル幅から

正しくドロップハンドル選ぶためには、ハンドル幅の確認から始めましょう。ハンドル幅は、「芯-芯」「外-外」と2つの計測方法があります。また、前かがみの姿勢の肩幅サイズによって選ぶこともおすすめ。こうしたハンドル幅のサイズについて具体的にみていきましょう。

ハンドル幅の計測方法は2種類ある

ハンドルの幅は、メーカーなどに表記が異なりますが、380、400、420、440ミリメートルの4種類を基本としています。幅サイズの測り方は2種類あり、ハンドルエンド部分の外側から外側を測る「外-外」、真ん中から真ん中を測る「芯-芯」もしくは「C-C」となっています。「外-外」は海外メーカーに多く、「芯-芯」もしくは「C-C」は、日本のメーカーにある表記です。それぞれの測り方で幅サイズが異なりますので、ハンドル選びの際は注意が必要でしょう。

前傾姿勢の肩幅を参考に幅を決める

ハンドル幅の決め方の基本は、ハンドルを握った際の前傾姿勢の肩幅です。肩幅よりも横に長い場合、自転車を安定させることができ、走行の柔軟性が高まりますが、スピードを出しづらいでしょう。肩の疲れも気になります。 逆に短い場合は、空気の抵抗を減少させることができますが、不安定な状態になってしまいます。バイクに乗り慣れている人であればそれほど気になりませんが、初心者にとっては、下り道やガタガタの道は乗りこなせないでしょう。どちらにもメリット・デメリットがありますが、前かがみスタイルの肩幅を参考に幅を決めることで、適切なハンドルを選ぶことができます。

バークランプ径も重要なポイント

バークランプ径とは、ハンドルの真ん中の厚みのことです。26.0、31.8ミリメートルを基本としていますが、他にも25.4、35ミリメートルがあります。バークランプ径は、フレームの素材や太さによって決めるようにしましょう。26.0ミリメートルであれば太くないフレーム、マウンテンバイクでも使用される31.8ミリメートルならば、アルミ・カーボン素材のフレームにマッチします。

リーチ幅とドロップ幅を選ぶ

ハンドル幅やバークランプ径だけではなく、リーチ幅とドロップ幅の確認も重要です。リーチとは、先端からフラット部分の場所であり、上下のハンドルの落差はドロップです。こうしたリーチ幅とドロップ幅の適切なサイズを解説していきましょう。

リーチはフラット部分から先端までの長さ

リーチ幅は、乗り心地や姿勢に影響します。リーチ幅が少ない場合、ハンドルの動きがやりやすく、乗り心地は良くなるでしょう。リーチ幅が長い際は、より前傾姿勢をとることができます。前者であれば、60〜70ミリメートル、後者は120ミリメートルが目安です。昨今では、短いリーチ幅のハンドルが多い傾向にあります。基本は、70〜90ミリメートルになります。

ドロップ幅は曲がり具合による深さ

ドロップ幅が深い場合、より前傾姿勢になるため、プロ向けと言われています。140ミリメートル以上が「深い」と言われるほどの幅になるでしょう。レースや体の柔らかい人向きはこのサイズになりますが、バイク初心者や体の硬い人は避けてください。ドロップハンドルに対してビギナーであれば、120ミリメートルを目安に選びましょう。自転車の走行レベルに合わせて、ドロップ幅だけではなく、リーチ幅を決めるようにしましょう。

ハンドルの形状は主に三種類

ドロップ幅、リーチ幅について見識を深めるとともに、ハンドルの形状について知っておきましょう。「シャロー」「アナトミック」「アナトミックシャロー」の3種類あり、それぞれでドロップ幅、リーチ幅が異なります。

深い前傾姿勢を維持しやすいシャロー

シャローは定番のハンドル形状であり、「丸ハンドル」と呼ばれているものです。リーチ幅が短く、ドロップ幅がかなり深くなりますので、下ハンドルを握っている時だけではなく、ブラケットでも自ずと前傾姿勢を保つことができるでしょう。現状では数が少ないタイプですが、「深い前傾姿勢を保ちたい」という人におすすめです。

下ハン前部が直線でしっかり握れるアナトミック

アナトミックは、少し前まで定番のモデルでした。ブラケットとフラットの高低にほとんど差がありません。下ハンドルを握り、がつがつと自転車を漕ぐ際に最適なハンドル形状だと言えるでしょう。しっかりと下ハンドルを握ることができますが、ブレーキまで遠くなってしまうデメリットがありますので、指・手が大きい人向きです。

初心者にも使いやすいアナトミックシャロー

コンパクトハンドルとも言われているアナトミックシャローは、名前の通り、シャローとアナトミックを融合させたような形状です。リーチ幅、ドロップ幅、ともに短いタイプですので、とても乗りやすいでしょう。最近のロードバイクの主流はアナトミックシャローであり、初心者におすすめです。普段使い・通勤用などにいかがでしょうか。

ハンドルの素材の特性を理解する

ハンドルのサイズ、形状以外で確認するべきものは、素材です。素材によって、重さや値段などに違いが生まれます。ポピュラーなアルミ、軽量のカーボン、頑丈なスチールがありますので、それぞれについて詳しく見ていきましょう。

最も一般的なアルミ素材

アルミ素材のハンドルは、はじめから装備されている種類です。軽量かつ頑丈であり、カーボン素材と比較すれば、安値で購入できるでしょう。最も一般的な素材ですので、ハンドル選びに迷った際は、アルミがおすすめです。デメリットとしては、形状の自由度が低いことが挙げられます。

最も軽量で高価なカーボン素材

カーボン素材は最も軽い素材であり、形状に制限もありません。乗り心地の良さも感じられ、上級者におすすめの素材です。しかし、耐久性に難があり、割れやすいというデメリットがあります。自転車整備に不慣れな人は、自身でハンドル交換しない方が良いでしょう。また、最近では「カーボン素材」という謳い文句のハンドルでも、そうではないニセモノの素材がありますので、購入時は注意が必要です。

最も重いが丈夫なスチール素材

スチールの素材の特徴は、安値であること、それから、鉄製で頑丈に作られていることです。現状ではあまり見かけない種類ではありますが、長く使用できることもメリットとして挙げられるでしょう。こうした長所がありながらも、スチールの重さはデメリットと言えます。錆びの問題ですが、傷をつけない限りは、ほとんど気にしなくて良いでしょう。

購入ハンドルを自分のスタイルに調整できる

購入したハンドルを、自分に合うように調整することは、もちろん可能です。工具を用いて、ハンドルの高さや角度、重量などもコントロールできるでしょう。ハンドルの基本のポジションは、地面と平行にすることですが、「もっとスピードを出したい」「安定した走行にしたい」というのであれば、高さや角度を調節してください。自転車を乗りながら、自分の体に負担がかからないポジションを見つけるべきです。ハンドル調整になれてない人は、故障やトラブルを防ぐためにサイクリングショップなどに頼むようにしましょう。

様々な知識を参考にして適切なハンドル選びをしよう

ロードバイクのハンドルを選ぶ際、まずは幅をチェックします。自分の肩幅を基準に選び、その後に素材を確認するようにしましょう。ドロップハンドルは握る部分によって、姿勢やスピードが異なります。ブレーキからもっとも遠いフラット部分であれば、体を休めることができますが、交通量や走行スピード、道のタイプによって握らないようにしましょう。 基本はブラケット部分を握ってください。ブラケット部分はブレーキ部分となります。ショルダー部分は、フラット部分のように体を休ませながらも、ブレーキをかけやすい位置になります。下ハンドルは上級者向けのポジションであり、スピードを出す時におすすめです。 「外-外」、「芯-芯」(「C-C」)は、ハンドル幅の計測方法は2パターンです。メーカーにより表記が幅サイズの表記が異なりますので、ご注意ください。ハンドルを握った際の前傾姿勢の肩幅を基準に、ハンドル幅を決定しましょう。ハンドルの真ん中の厚みのサイズも重要です。先端からフラット部分の場所であるリーチ幅、上下のハンドルの落差であるドロップ幅も無視できません。 「シャロー」「アナトミック」「アナトミックシャロー」という3種類の形状があり、それぞれのメリットなどもおさえておきましょう。アルミ・カーボン・スチールという素材についてもしっかりと確認し、適切なハンドルを選んでみましょう。

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