タンパク質の基礎知識と吸収率を上げる方法 最近では従来の減量とは別に低糖質ダイエットが注目を浴び、タンパク質摂取がより積極的に行われるようになっています。炭水化物と並ぶ3大栄養素の1つであるタンパク質ですが、その摂取量のバランスをキープすることが重要になります。 その理由を知るためにまず、タンパク質の正体とその効果や機能を解説していきます。また、タンパク質の種類やそれぞれのメリット、さらにタンパク質不足や過多による弊害などもみていきます。 タンパク質を上手に摂るのにおすすめの食材やサプリも、併せてレクチャーしていきますので参考にしてみてください。 タンパク質の基礎知識 私たちの体は、頭からつま先までタンパク質によって構成され、さらに体を動かす上でも欠かせない存在となっています。このタンパク質とは一体どのような姿、働きをしているのかみていきましょう。 体の15~20%を占めるもの 人の体を維持する上で欠かすことができないものが、炭水化物・脂質・タンパク質・ミネラル・ビタミンといった「5大栄養素」。 この5つの栄養素は、さらに3つのグループに分けることができ、「エネルギー源」には炭水化物・脂質・タンパク質、「細胞組織の産生」にはタンパク質・ミネラル、そして「細胞組織機能の調節」にはミネラル・ビタミンが必要となっています。 とくに、エネルギー源としての役割を持つ栄養素が「エネルギー産栄養素」と呼ばれています。このエネルギー産栄養素の1つである「タンパク質」は、体を構成する成分の中で水分の次に多いおよそ15〜20%となります。 アミノ酸が合成しているもの 日常生活を支える栄養素として、タンパク質の存在を忘れることはできません。このタンパク質は体を動かすエネルギー源となるだけでなく、筋肉や内臓、髪や爪、骨などといった細胞組織の産生、さらには免疫抗体の元にもなります。 さまざまな働きを持つタンパク質は、そのままの形では体内で吸収されることができません。体に吸収されるために、細かく分解されることが必要となります。 この分解された細かい分子が「アミノ酸」と呼ばれ、タンパク質は20種類のアミノ酸がさまざまな配列によって構成されています。 20種類あるアミノ酸は、体の中で合成できるものと合成できなきものとがあり、後者のアミノ酸のことを「必須アミノ酸」と呼んでいます。この必須アミノ酸はイソロイシン、トリプトファン、トレオニンなど9種類あります。 人体の生命維持に欠かせない エネルギー源栄養素に分類される炭水化物は、主に脳を機能させ、体を動かすエネルギー源としての役割があり、また脂質は高エネルギー源、細胞膜やホルモンの原料、貯蔵エネルギーとしての役割を担っています。 一方、タンパク質は炭水化物や脂質とは働きが異なり、多岐に渡る役割があります。筋肉組織や内臓、皮膚、骨など体を形成する働きがあり、さらには人の免疫抗体の原料にもなります。 つまり、タンパク質は、人の生命維持活動には欠かすことができない存在といえます。 さまざまな組織を構成する材料 生命維持に必要不可欠なタンパク質は、健康だけなく美容にも深い関わりがあります。「生命維持」の面では筋肉組織や内臓、皮膚、骨など体を形成する働き、また「健康」の面ではグロブリンと呼ばれる免疫抗体の原料となり、「美容」の面ではコラーゲンも結合組織繊維を構成するタンパク質となります。 このように、タンパク質は私たちの体を構成し、健やかな状態を維持させる上で重要な働きを行なっています。 体内のタンパク質は3万から10万種類 人の体内でタンパク質が、一体どのくらいの種類が存在しているかを知っていますか。驚くことにその種類は約3〜10万種類とされ、さまざまな働きを行なっています。 たとえば、体の構造に関わる「構造タンパク質」、栄養や酸素を運ぶ「運搬タンパク質」、免疫抗体グロブリンの原料となり免疫機能をつかさどる「防御タンパク質」、細胞と細胞の隙間を埋め構造の維持を担う「結合組織タンパク質」などが挙げられます。 非常に多彩な働きを行なうタンパク質は、体の細部であるつま先や皮膚から生命維持に欠かせない心臓や脳までをつくり維持し、私たちの体には欠かせない存在となっています。 タンパク質の主な役割について タンパク質は内臓や筋肉、髪や爪、皮膚といった体を構成するさまざまなパーツをつくり出しますが、さらに免疫機能や代謝を行なう酵素の原料となっています。ここでは、タンパク質の主な役割を解説していきます。 免疫機能を高める 人の体は外部からの侵入した異物を排除しようとする働きを有し、これを「免疫」と呼んでいます。この免疫の主体は「免疫グロブリン」といわれる非常に大きなタンパク質から構成されています。この免疫グロブリンは、普段は血液やリンパ液などに溶け込み、ウイルスなどの異物の侵入時に活躍します。 この免疫グロブリンにはG、M、A、D、Eといった5つの種類があり、その中でも最も量が多いのが免疫グロブリンGとなります。免疫グロブリンGを活用したものに、予防接種があります。 免疫グロブリンGはY字型をし、そのY字の腕部分で異物(抗原)の形を記憶するという特徴があり、さらに抗原の種類によってY字の腕部分を変える性質もあります。つまり、1つの抗原に対し、1つの抗体を形成することができ、この性質を活用したものがインフルエンザなどの予防接種や肝炎などのワクチンとなります。 このように、人の免疫機能を高めるのにもタンパク質が大きく関わっていることがわかります。 酵素を構成する 人の生命維持活動には、食事により得た食べ物を消化・吸収・代謝を行なうことが欠かせません。これらの働きは、化学反応によって引き起こされていますが、この化学反応には「酵素」の存在が必須となります。 酵素は、ほとんどの人が一度は耳にしたことがあるかと思います。実は、この酵素もタンパク質から構成されています。人の体には、酵素がおよそ5000種類も存在するといわれています。理由は1つの酵素は1つの化学反応を起こす触媒にしかなれないため(酵素の特異性)。 酸素を運搬するヘモグロビンを構成する 人の命に直結するのが、「酸素」です。酸素の供給が2〜3分でもストップしてしまえば、脳細胞が破壊され始め脳死へとつながってしまう恐れがあります。 この酸素を体の隅々まで運ぶのが、赤血球にある「ヘモグロビン」という物質になります。ヘモグロビンはヘムと呼ばれるフラットな部分を持った4つのタンパク質から構成されています。 筋肉を収縮させる ウォーキングやランニング、筋トレといった体を動かすには、筋肉の収縮が必要となります。 筋肉は、筋繊維が束のように集まり1つの筋肉となります。実は、この筋繊維はタンパク質のアクチンから成る「アクチンフィラメント」とタンパク質のミオシンから成る「ミオシンフィラメント」が交互に配列することで形成されています。 筋肉の収縮は、細いアクチンフィラメントが太いミオシンフィラメントの真ん中へ滑ることで起こります。このように、筋肉の収縮といった体を動かすことにも、タンパク質が深く関わっていることがわかります。 タンパク質の種類と含有量の多い食品の紹介 タンパク質には種類があり、その種類によって含まれる食品が異なります。食品によって、効率よく摂取できるものが違ってきます。ここでは、タンパク質の種類、種類ごとによるタンパク質含有量が多い食品をみていきましょう。 タンパク質は2種類に分かれる 人の生命維持活動、健康、そして美容にも深く影響を及ぼすタンパク質は、普段の私たちの食事から摂ることができます。 食べ物や飲み物に含まれるタンパク質ですが、その種類をみていくと2つに大別できます。1つ目が、肉や魚、牛乳由来の固形タンパク質、卵白が「動物性タンパク質」、2つ目は大豆や小麦などの「植物性タンパク質」になります。 これらのタンパク質にはそれぞれが持つメリットがあるため、バランスよく摂ることが大切になります。 動物性タンパク質を含む食品 筋トレなどトレーニングを行っている人が、積極的に動物性タンパク質を摂る理由は、植物性タンパク質にはない「必須アミノ酸」や体づくりに欠かせない栄養素の含有とそれらの吸収率の高さのため。 この動物性タンパク質を含む食品は、牛肉・豚肉・鶏肉、カツオ・サケ、牛乳、卵白が挙げられます。ただし、これらの食材は脂質量も高くなる傾向があるため、使用する部位の選定や脂肪分が除かれたものを上手に取り入れるのがおすすめです。 植物性タンパク質が含まれる食品 タンパク質と聞くと、肉や魚、あるいは卵白といった動物性タンパク質をイメージする人が多いのではないでしょうか。 しかし、植物性タンパク質には動物性タンパク質とは異なるメリットがあり、これを賢く摂ることでより効果的に健康的な体づくりを行なうことができます。 植物性タンパク質のメリットは、これを含む食材がエネルギー量が低いため、量を十分に摂ることができダイエットなどの減量中には最適な点です。さらに、植物性タンパク質を含む食材には「水溶性ビタミン」も含むことが多いため、よりエネルギーを効率よくつくり出すことができます。 この植物性タンパク質を含む食材は「豆類」では大豆・豆腐・納豆など、「野菜類」ではアスパラガス・ブロッコリー・芽キャベツなど、「穀類」ではトウモロコシ・そばなど、そして「果実類」ではアボカド・バナナなどが挙げられます。 動物性タンパク質の方が吸収率が高い 人の体には欠かせないタンパク質は、動物性と植物性に大別することができ、それぞれ独自のメリットがあります。この異なる効果を持ったタンパク質ですが、実は体内での消化吸収の面では動物性タンパク質の方に軍配が上がります。 具体的にみていくと、肉類や牛乳の動物性タンパク質はおよそ100%の高い消化吸収率となり、その一方で植物性タンパク質の穀類では90%、豆類では70%になります。 植物性タンパク質の消化吸収率の方が低い理由は、それを含む食材には繊維が多くあり、それが腸管を刺激することによって吸収を妨げるためと考えられています。 良質なタンパク質とは さまざまな働きや役割を担うタンパク質ですが、無駄なくより効率的に体に取り入れたいと考える人も多いのではないでしょうか。そこで重要になるのが、良質なタンパク質とはどういうものかを知ること。ここでは、「良質な」タンパク質とそれを摂るための食材についてレクチャーしていきます。 必須アミノ酸がバランスよく含まれているもの 体内で合成することができないアミノ酸を必須アミノ酸といい、それは9種類あります。この9種類の必須アミノ酸は、バランスよく摂ることが重要になり、どれか1つでも摂取量が少ないとその少ないアミノ酸に合わせた量しかタンパク質が生成されません。 そのため、9種類の必須アミノ酸すべてがバランスシート含まれていることを知ることが大切になり、その指標として用いられているのが「アミノ酸スコア」。 このアミノ酸スコアが「100」に近いほど、9種類の必須アミノ酸がバランスよく含まれていることになります。たとえば、豚肉ロース、生アジ、鶏卵、牛乳、大豆はスコア100となります。ジャガイモでスコアは73、精白米でスコアは61となります。 動物性タンパク質に多い 普段の食事に効率よく良質なタンパク質を取り入れるなら、アミノ酸スコアを参考にしましょう。 食品を肉類、魚介類、卵・乳製品、野菜、米・穀物、豆類で分類し、それぞれのアミノ酸スコアを比較すると、スコア値が100になるものが圧倒的に多いのが「肉類」、次いで「魚介類」、「卵・乳製品」となります。つまり、動物性タンパク質を積極的に取り入れることで、良質なタンパク質をバランスよく摂ることができます。 アミノ酸スコア値 <肉類> ・鶏肉、鶏レバー、豚肉、豚レバー、馬肉、山羊肉、ロースハム:100 <魚介類> ・あじ、あなご、いわし、かつお、さけ:100 ・うに:82 ・はまぐり:81 ・ホタテ:71 <卵・乳製品> ・牛乳、鶏卵、生クリーム、ヨーグルト:100 ・ナチュラルチーズ:92 <野菜> ・ブロッコリー:80 ・ニラ:77 ・トウモロコシ:74 ・カボチャ、アスパラガス:68 <米・穀物> ・精白米:65 ・玄米:68 ・食パン:44 ・うどん(生):41 <豆類> ・大豆:86 ・油揚げ:77 ・醤油(濃口):22 たんぱく質の不足が体に与える主な影響 カロリー制限ダイエットなどの減量を行なっていると、つい高カロリー源になりやすいタンパク質を抑えてしまうことがあります。タンパク質は、私たちの体を支え維持する重要な栄養素であるため、これが不足するとさまざまな悪影響が引き起こされてしまう可能性があります。 ここでは、タンパク質が不足してしまった場合に起きる主な影響をみていきます。 筋肉量を減少させる タンパク質は人の体をつくる役割があり、体を動かす骨格筋や臓器といった筋肉も生成します。 ところが、ダイエットや減量などで1日あたりの総摂取カロリーを抑えることで、カロリーが高い肉類などの動物性タンパク質を食事に取り入れる機会が減ってしまいます。その結果として、体内のタンパク質不足が引き起こされてしまう可能性があります。 タンパク質が不足してしまうと、筋肉をつくることができなくなり、体の筋肉量を減少させてしまう恐れにつながります。 髪の毛のコシがなくなる コシのある艶やかな髪の毛は、そのほとんどが「ケラチン」といわれるタンパク質から構成されています。このケラチンは、18種類のアミノ酸が結合したもの。その中には、必須アミノ酸の「ロイシン」、「バリン」、「トリプトファン」、「リジン」なども含まれています。 タンパク質が不足することで髪にハリやコシがなくなり、さらには枝毛やキレ毛、抜け毛も引き起こしされてしまう可能性があります。もし、髪にハリやコシが感じられなくなったら、まずはタンパク質を積極的に摂ってみましょう。 肌のツヤがなくなる 多くの人が肌のハリやツヤをつくり出すのに、コラーゲンが欠かせないのは知っているのではないでしょうか。 このコラーゲンはタンパク質から構成されているので、タンパク質の不足=コラーゲン不足へとつながってしまいます。さらに、コラーゲンに「エラスチン」という構造タンパク質がプラスされることで、肌に弾力を与えることができるとされています。 また、タンパク質は筋肉の生成も行なうため、タンパク質の不足は筋肉量の減少へとつながり、その結果として代謝の低下を招いてしまう恐れも。代謝の低下は、新陳代謝の低下ともなり肌のくすみといった肌トラブルも引き起こしてしまう要因にもなります。 集中力や思考力の低下 集中力や思考力をつかさどる脳の栄養はブドウ糖になりますが、実は脳内のインフラともいうべき「神経細胞」や「神経伝達物質」はタンパク質から構成されています。 神経伝達物質の1つである「セロトニン」は、集中力や記憶力といった学習機能に影響を与え、このセロトニンは必須アミノ酸「トリプトファン」から生成されます。また、脳の栄養素であるブドウ糖を効率よくエネルギーに変換する際に、必須アミノ酸「リジン」が働きます。 このように、必須アミノ酸を含むタンパク質の摂取が不足してしまうと、集中力や思考力、記憶力といった学習機能低下を引き起こしてしまう可能性があります。 タンパク質の摂り過ぎによる主な体調の変化 人の体に欠かせないタンパク質ですが、その摂取量をオーバーしてしまうとどうなるのでしょうか。最近では、タンパク質の摂取量がオーバーしやすい社会環境があります。たとえば、糖質を抑えた糖質制限ダイエットや炭水化物を抜いた食事コントロールなどでは、エネルギーを補うために積極的にタンパク質の摂取が行なわれています。 しかし、タンパク質も「過剰」に摂ることで思わぬトラブルを引き起こしてしまう恐れがあります。以下で、その体のトラブルを解説していきます。 ケトーシスの状態になる 低糖質ダイエットや減量などで、糖質の摂取を抑えることがあります。糖質摂取を極端に抑え、タンパク質の摂取を増大させる高タンパク質な生活を送ることで、「ケトーシス」といわれる状態に陥ることがあります。 脳細胞の栄養素であるブドウ糖が不足した際に、筋肉などに蓄えられているタンパク質を分解し糖質の原料を得ます(糖新生)。しかし、糖新生を行なうために「ケトン体」と呼ばれる物質を発生させ、このケトン体を利用することで脳の活動を維持していきます。ケトン体の血中濃度が上昇した状態を「ケトーシス」としています。 このケトーシスの状態になると疲労、激しい喉の渇き、めまいが起き、体調を崩してしまう恐れがあります。 肝臓や腎臓に負担をかける 食事などから摂取したタンパク質は、消化吸収の過程で分解されていきます。体内で余剰したタンパク質は、分解され「窒素」となります。 不要となった窒素は、有害な「アンモニア」へと変化します。このアンモニアを体の外へ排出するために、肝臓と腎臓の働きが必要になります。肝臓の作用によってアンモニアを無害な尿素にし、腎臓で尿として排出します。 つまり、タンパク質を過剰に摂ってしまうことで、肝臓や腎臓に負担をかけてしまい、その結果として内臓疲労を引き起こしてしまう恐れがあります。 腸内環境が悪くなる タンパク質の中でも動物性タンパク質を過剰摂取してしまうと、腸内環境が乱れてしまう可能性があります。 実は、動物性タンパク質を摂りすぎると吸収できる量をオーバーしてしまい、その余剰分がそのまま腸内に送りこまれてしまいます。私たちの腸内環境を乱す原因である「悪玉菌」は、この動物性タンパク質をエサにし増大してしまいます。 人の大腸には100兆個にもおよぶ腸内細菌が存在していますが、その中で腸内トラブルを引き起こす悪玉菌は最も少ない数で生息しています。ところが、エサとなる動物性タンパク質が増えることで悪玉菌が増殖し、細菌による感染の可能性や発がん性を引き起こす可能性も高くなるがあります。 悪玉菌が増えると、腸内活動によって起こるオナラの臭いも嫌なものへとなり、さらに便の臭いや色にも変化が起こります。 脱水症状になる 意外なことにタンパク質摂取過多になると、「脱水症状」に陥る可能性があります。その理由は、腎臓が排出する尿素窒素の増加のため。 この尿素窒素は、摂取した動物性タンパク質を分解し、腎臓でろ過する過程で排出された老廃物になります。尿素窒素は、体内の水分量を量る目安にも用いられます。 尿素窒素は、体の外へ排出するのに多くの水分を必要とします。つまり、動物性タンパク質を含むタンパク質を多く摂ってしまうと、尿素窒素を排出するのにより多くの水分が必要となってしまい、その結果として体が脱水症状を引き起こしてしまう可能性があります。 1日に必要なタンパク質の摂取量 人には欠かせない栄養素であるタンパク質は、摂りすぎても不足しても体に悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。タンパク質の摂取には適切な量が重要となりますが、その量はすべてのライフスタイルで同じなのでしょうか。 ライフスタイルでみていくと、たとえば「活発に活動をしていない」場合と「ウエイトコントロール期間」の場合では、体重1kgあたりに必要となるタンパク質摂取量には約2倍の差があります。自身のタンパク質摂取量を知るためには、普段のライフスタイル(活動レベル)を把握することが必要になります。 1日に必要なタンパク質量は、体重1kgあたりに必要となるタンパク質摂取量と体重によって計算することができます。以下で計算してみてください。 1日に必要なタンパク質量(g)=体重(kg)×体重1kgあたりに必要となるタンパク質摂取量(g) タンパク質を摂取するときのポイント 普段の食事を意識し少し変えるだけで、タンパク質の分解が効率よく行なわれ、その効果がより発揮されます。とくに押さえておきたいポイントをみていきますので、参考にしてください。 鉄、ビタミンB群を摂る せっかく摂取したタンパク質も、効率よく活用しなくてはもったいないでしょう。タンパク質と一緒に摂ることで、タンパク質の分解や効果をより促進する栄養素があります。 たとえば、動物性タンパク質はめまいや貧血、疲労を予防する「鉄分」と結びつくことで鉄分の腸での吸収率がアップし、動物性タンパク質に含まれる鉄分とのダブルで強化することができます。 また、多くのビタミンの中では「ビタミンD」や「ビタミンB6」を摂ることをおすすめします。まず、ビタミンDは最近の研究報告で、筋肉中のタンパク質の合成を促進させていることがわかりました。 そして、ビタミンB6はタンパク質を分解し、アミノ酸にする酵素とそのアミノ酸を違うアミノ酸にする酵素をサポートする補酵素としての役割を担っています。 このようにタンパク質と一緒に摂ることで、タンパク質の分解や効果を向上させる効果が期待できます。 タンパク質を体内でしっかり分解させる 食事などで取り入れたタンパク質が、体内で蓄積せずにしっかりと分解されることで、健康面だけでなく美容面にもメリットがあります。 まず、健康面では免疫機能を向上させ病気にかかりにくくし、さらに筋肉の合成促進にもなり健やかな体へと導いてくれます。美容面では、美肌に必要なコラーゲンの生成や髪の毛を育てるタンパク質源になり、ハリのある肌やコシとツヤのある髪を手に入れることが期待できます。 これらのメリットを効率よく得るには、タンパク質を分解する酵素や栄養素をしっかりと摂ることが大切になります。 タンパク質をしっかり分解するために必要なこと タンパク質も十分に分解されなくては、その効果が半減してしまいます。タンパク質をしっかりと分解するには、実は食事方法や内容を気を付けることが大切になります。 酵素の働きを活発にする 意識して咀嚼する 昔から「よく噛みましょう」、「一口で30回噛みましょう」と咀嚼の大切さはいわれてきました。この咀嚼は、とくにアミノ酸スコア値が高い「肉類」の消化では重要な働きとなります。 食事で摂った肉は、口から胃へと移動し消化がスタートします。胃に入ってきた肉は、胃酸とペプシンで構成される胃液によって消化されます。胃酸で溶かされ、ペプシンでタンパク質を細かく分解していきます。 この胃液の分泌は、視覚や味覚、嗅覚が刺激されるところから起こります。しっかりと咀嚼し、胃液の分泌を十分に行うことで、胃に送られたときにスムーズに消化されます。 食事の時の飲み物に気をつける 食事を楽しむときに、一緒に飲み物も摂るかと思います。とくに暑い夏場などでは、食事中に冷たい飲み物を摂る機会が多いでしょう。 しかし、タンパク質の消化にとっては、「冷たい」・「熱い」飲み物は控えた方がいいでしょう。それは、タンパク質の消化を行なう酵素が原因しています。 実は、タンパク質の消化を行なう酵素自体も、ミネラルにタンパク質が巻き付いた構造をしているため、熱に弱くまた低い温度では活動が低下してしまいます。 そのため、酵素の活動が活発になる温度(人の体温付近)の飲み物を摂ることがおすすめになります。 酵素を積極的に摂る 人の体にはおよそ3000種以上の酵素が存在するといわれており、さらにこの酵素は年を取るにつれ減少していきます。たとえば、40代が持つ酵素量は20代と比較すると半分以下ともいわれています。 さらに、体内での酵素は、特定の場所で多量に消費されてしまうと、他の場所での必要な分が確保できなくなってしまう傾向があります。 そのため、タンパク質を消化・分解するのに必要な「タンパク質分解酵素(プロテアーゼ)」を、より積極的に取り入れることが大切になります。 サプリやプロテインを活用するメリット 体の中でタンパク質は、アミノ酸に分解されます。そのため、コンビニやドラッグストア、ネットショップといった巷で入手できるタンパク質は、アミノ酸やプロテインといったサプリで販売されています。 サプリはタンパク質やカロリーの摂取をコントロールしやすく、さらに最適なタイミングで摂ることもできるといったメリットがあります。 気軽に摂取できる タンパク質を効率よく摂取するなら、タンパク質を分解したアミノ酸サプリやプロテインサプリを活用してみましょう。 最近ではコンビニやドラッグストアで、パウダーやタブレットになっているサプリメントだけでなく、アミノ酸を含んだ飲料も簡単に手に入れることができます。そのため、サプリメントやプロテインを活用するメリットには、アミノ酸やタンパク質をタイミングよく補給できることが挙げられます。 日々の生活で、常に消費されるタンパク質をサプリメントなどで効果的に取り入れていきましょう。 他の栄養素もバランスよく摂取できる コンビニで手軽に購入することができるプロテイン、アミノ酸サプリですが、使用する原材料や配合するアミノ酸の種類などを厳選しているものが数多くあります。 その中には、ビタミンやミネラルといった他の栄養素をプラスしている商品も展開されています。とくに、低糖質ダイエットや減量を行なっている際には、ビタミンやミネラルなどが不足しやすい状態になります。 そこで、3大栄養素のタンパク質に、ビタミンやミネラルをバランスよく同時に摂取できることで、より効果的にダイエットや減量が行えるでしょう。 カロリーオーバーを防げる タンパク質の中で、アミノ酸スコア値が高い動物性タンパク質は、人の生命維持、健康や美容には不可欠な存在ですが、その一方で含有する脂質が高い傾向があり「高カロリー」な側面も持っています。 特にウエイトコントロール期間中の場合、糖質を抑え高タンパク質な肉類を摂ることが多くなります。そのため、脂質過多となりやすく、カロリーオーバーに陥りやすくなります。 このカロリーを上手にコントロールするには、手軽に摂れるサプリメントがおすすめです。サプリメントならカロリーが抑えられ、さらには効率よくタンパク質を摂取することができます。 おすすめのプロテインの紹介 タンパク質の摂取サプリとして、プロテインがあります。このプロテインには3種類あり、「ホエイプロテイン」・「ソイプロテイン」・「カゼインプロテイン」になります。 ここでは、これらプロテインを使用した数多くの商品の中で、リーズナブルでかつ、Amazonでの口コミ評価の高いサプリをみていきますので、ぜひ参考にしてください。 大豆プロテイン 1kg 無添加 飲みやすいソイプロテイン 大豆プロテイン 1kg 無添加 飲みやすいソイプロテイン 食物繊維やBCAA豊富なソイプロテインを摂りたいけど、大豆のにおいがするものは苦手な人におすすめなのが、ボディウイングの「ソイプロテイン」です。 大豆のにおいを抑え溶けやすいため、口当たりよく飲みやすい仕上がりとなっています。また、糖類も加えていないため、低カロリーを実現しています。さらに、国内で精製した非遺伝子組み換えの大豆を使用し、高い品質で提供されています。 ボディウイングの「ソイプロテイン」は味、安全性ともに満足できる商品となります。 アルプロン ナチュラルホエイプロテイン100 無添加 1kg アルプロン ナチュラルホエイプロテイン100 無添加 1kg【約50食】プレーン(WPC ALPRON 国内生産) ホエイプロテインはソイプロテインやカゼインプロテインよりも、体内での吸収速度に優れ利用効率が高いメリットがあります。さらに、筋肉のエネルギー源となるBCAAも豊富なため、とくに筋トレをしている人におすすめです。 このホエイプロテインを100%使用したのが、アルプロンの「ナチュラルホエイプロテイン100」。また、砂糖や保存料、増粘剤、消泡剤を一切使用していないため、安心して飲むことができます。 さらに、少ない水でも簡単に溶けるため、ジムやランニングなど外出先でも手軽にプロテインを摂ることができます。 ホエイプロテイン 1kg 無添加 ナチュラル ホエイプロテイン 1kg 無添加 ナチュラル 低価格でプロテイン商品を展開するボディウイングから、完全無添加、さらに高品質なアメリカ産WPCホエイプロテインを100%惜しみなく使用した「ホエイプロテイン」が販売されています。 ホエイプロテインは1kg3000円〜4000円するものが多い中、同商品は約2000円とリーズナブルな価格となっています。初めてホエイプロテインを購入する人や筋トレなどを頻回に行っている人には、おすすめの商品になります。 GOLDEN WHEYプレーン 1kg GOLDEN WHEY(ゴールデンホエイ)プレーン 1KG 一切の妥協を許さないアスリートに応える、CHOICEの「ゴールデンホエイ」はニュージーランドの広大な牧草地でストレスフリーで育てた牛から取れるホエイ(乳清)を100%使用しています。 また、人工甘味料フリーはもちろん、GMO(遺伝子組み換え作物)フリーのため購入者は添加物を一切気にすることなく高品質なプロテインを摂取することができます。 さらに、CHOICEが販売する全てのサプリは、日本国内のGMP認定工場で生産されています。厚生労働省の「健康食品GMPガイドライン」をクリアーしているGMP認定工場で生産されているため、常に均一で高い安全性をキープした商品を手に入れることができます。 明治 ザバスウェイトダウンヨーグルト風味1050g 明治 ザバス ウェイトダウン ヨーグルト風味【50食分】 1,050g 数多くあるタンパク質を摂取できるサプリメントの中で、明治が手掛けるプロテインサプリ「SAVAS」はソイプロテインだけではなく、ビタミンDやB6などの11種類のビタミンとカルシウム・鉄・マグネシウムの3種類のミネラルを配合したマルチ・プロテインサプリとなっています。 効率よく、そして効果的にタンパク質を分解・合成するのに最適なサプリメントといえます。さらに、ヨーグルト風味はプロテインが初めての人でも抵抗なく飲むことができ、これを牛乳やフルーツジュースとミックスしても美味しく味わうことができます。 タンパク質は人の体にとってとても重要な栄養素 タンパク質は、肉類、魚介、野菜といった身近な食材に含まれている栄養素。このタンパク質は私たちの体をつくり維持し、さらに健やかで美しい体へと導いてくれます。タンパク質の働きや役割、そのメリットやデメリットを正しく知り、より理想的な体づくりを目指してみてはいかがでしょうか。 RELATED POSTS 関連記事一覧 筋トレ効果が出始める期間を知ろう|筋トレの目的別効果も大公開 | 2020.04.06 人気の「ダンベルスクワット」で鍛えよう。正しいフォームや効果とは | 2020.04.06 男性用の白髪染め初めての方は必見|どこから見ても隙のない男へ | 2019.09.05