筋肉を作ってくれるタンパク質 タンパク質は筋肉を作るのに必要なもの。筋肉をつけることで基礎代謝が上がればカロリー消費も楽になります。せっかくトレーニングに励んでも、筋肉の材料となるタンパク質が不足していると、必要な筋肉を維持できなくなってしまいます。ですからトレーニングとともにタンパク質を摂取することが大切なのです。 1日に必要なタンパク質摂取量は、成人男性の場合体重1kgあたり1gが目安と言われています。つまり体重が60kgの男性なら、1日の食事で最低でも合計60gのタンパク質を摂る必要があるということです。 ちなみにアスリートや普段から運動している人であれば体重1kgあたり1.2~2.0gが必要と言われています。 タンパク質を摂るために選びたい食品 それでは具体的にタンパク質を摂取しやすい食品をご紹介して行きます。いずれもスーパーやコンビニで手に入り、調理の手間もほとんどかからないものばかりです。 少量でも多くタンパク質を摂れるツナ 高タンパクで低糖質の食品の代表とも言えるツナ。ツナには良質のタンパク質、ビタミンB、EPA、DHAなどが含まれています。 良質のタンパク質は細胞と免疫物質を作る役目を果たします。また、EPA、DHAは共に血流を促す作用があると言われており、DHAは脳まで直接届く数少ない成分で、脳の働きを活性化すると言われています。 ツナといえばすぐに思いつくのがツナ缶ですが、ツナの缶詰は価格的にも手ごろで保存も簡単、開けたらそのまま食べることも出来ますし、調理するにもほとんど手間がかからないのが魅力です。80gのツナ缶だとおよそ13~15gのたんぱく質を摂ることが出来ます。 手軽に扱える卵 卵もまた生でも、焼いても、茹でるだけでも食べられる、お手軽ながらも良質なたんぱく質を含む食品の一つです。 卵1個当たりでおよそ7.5gのたんぱく質が摂取できます。また、卵には他にもビタミン群や、カルシウム、鉄などの栄養素も含まれているのですが、更に私達の身体を作るのに重要な「必須アミノ酸」も豊富に含まれています。 「必須アミノ酸」とは、約20種類あるアミノ酸のうち、体内で作り出すことの出来ない9種類のアミノ酸のことをいいます。それぞれに身体を作る働きがあり、1つでも不足してしまうと健康なカラダを維持することが出来なくなってしまいます。 飲むだけでタンパク質を摂れる牛乳 牛乳にはタンパク質、カルシウム、脂肪、必須アミノ酸などの栄養素が豊富に、かつバランスよく含まれています。 牛乳200mlに含まれるたんぱく質の量はおよそ6.8g。その80%を占めるカゼインプロテインは吸収に時間がかかるため、筋肉に必要なアミノ酸を少しずつ長時間にわたって供給することが可能となっています。 そして残りの20%を占めるのがホエイプロテイン。こちらはカゼインプロテインと違ってすぐに吸収され、筋肉へとアミノ酸を供給します。このように、牛乳に含まれるタンパク質は筋肉の維持に理想的な構成なのです。 バランスのいい納豆 市販のもの1パックあたり40〜50g程度の納豆が入っています。 そこに含まれるタンパク質はおよそ6.6g~8.3g。今までに見てきたツナや卵と比べても、納豆自体はタンパク質が特別多く含まれている食材ではありませんが、カロリーもあり、脂質なども程良く含まれることから、日常摂取するのにはバランスのよい食材と言えるでしょう。 量を調整しやすいプロテイン プロテインはタンパク質を効果的に摂取するための栄養補助食品です。 一般的にタンパク質を多く含んでいる食品は脂質なども多く含んでいることがあるため、カロリーオーバーになってしまうおそれがあります。また、食品からだけでは必要な量のタンパク質を摂りきれない、ということもあります。そんな時にプロテインを用いることで、脂質を抑えて必要なタンパク質を手軽に補うことができるのです。 プロテインにはさまざまな種類やフレーバーが発売されています。好みや自分に必要なタンパク質の種類を確認して、活用してみるとよいでしょう。ちなみに通常の生活の中で補助として摂取するならば食事の前後がよいとされています。 タンパク質を多く含む食品はいつ食べるべきか 1日に必要なタンパク質の量については触れましたが、それではそれを1度に摂取してもよいのかというと、そうではありません。 筋肉を作るためのアミノ酸は継続的に供給することがよいとされているため、偏らずに三食で均等にタンパク質を摂るように心がけましょう。 朝食にかける時間がなく抜いてしまうと、就寝時間も含めて半日以上タンパク質が摂れないことになってしまいます。忙しい朝でも簡単に摂れる乳製品やプロテインを取り入れるなどして、タンパク質を補うとよいでしょう。 タンパク質を多く摂りすぎることの危険性 タンパク質が不足すると、筋肉の維持に支障をきたしてしまうのは分かって頂けたと思いますが、逆にタンパク質を多く摂りすぎてしまうとどうなってしまうのでしょうか。 尿管結石のおそれ タンパク質を過剰に摂取することで、体内にシュウ酸が増えます。このシュウ酸はカルシウムと結合しやすい性質があり、通常は腸の中でカルシウムと結びついて便と一緒に排泄されます。 ところが、シュウ酸が増えすぎると尿の中にも出てきてしまい、尿の中でシュウ酸とカルシウムが結合することで石のように固まり、尿管結石が引き起こされてしまうのです。 日本人の食生活では昔と比べてタンパク質の摂取量が増えているのに対し、カルシウム不足が指摘されています。ですので近年の研究ではカルシウムを積極的に摂ることで、シュウ酸の腸内での結合を促し、便として排泄することを提唱しているようです。 内臓疲労のリスク 内臓疲労とは、暴飲暴食を始め過度な食事制限や運動のし過ぎ、ストレスなどが原因で起こる内臓の不調です。それだけでは病気とはいえませんが、体のだるさや肌荒れ、便秘や下痢などといった不調が出てきます。 さらにそのまま放っておくと、免疫力が低下することでさまざまな病気になる可能性もあるでしょう。 アルコールなどと違って、タンパク質が原因で内臓に負担がかかるということについては、ご存知ない方も多いかもしれませんが、タンパク質の過剰摂取は肝臓に負担をかけてしまうので注意しましょう。日常生活においては、必要な分量のタンパク質を糖質や脂質などと一緒にバランスよく摂取することが重要です。 腸内環境の乱れ 腸内には善玉菌と悪玉菌が存在します。名前からも想像できるように、腸内環境の悪化には悪玉菌が関わっています。実はその悪玉菌が増える原因がタンパク質の摂りすぎにあるのです。 肉などのタンパク質を多く含む食品は、通常胃や小腸で分解・吸収されますが、一度で大量に摂取したり、内臓疲労を起こしていたりすると、きちんと消化されずに大腸まで運ばれます。タンパク質は悪玉菌の大好物のため、悪玉菌は未消化のタンパク質を分解・腐敗させて、有害物質をつくりだします。 これらの有害物質が便秘や下痢、肌荒れの原因になります。ですので、タンパク質と同時に食物繊維を多く含む食品を摂るようにして悪玉菌や有害物質を排出し、健康な腸内環境を維持できるように心がけてください。 適切な量のタンパク質を摂りましょう ここまで読んでいただいて、タンパク質は多く摂りすぎても、少なすぎてもダメ、ということがおわかり頂けましたでしょうか。 また、タンパク質にだけ偏った食生活では健康を害するおそれがあるのもおわかり頂けたかと思います。自分の体に必要な量のタンパク質を1日の中で配分し、他の栄養素と一緒にバランスのとれた食生活を送ることが大切なのです。 RELATED POSTS 関連記事一覧 筋トレ効果が出始める期間を知ろう|筋トレの目的別効果も大公開 | 2020.04.06 人気の「ダンベルスクワット」で鍛えよう。正しいフォームや効果とは | 2020.04.06 男性用の白髪染め初めての方は必見|どこから見ても隙のない男へ | 2019.09.05