icチップ付きクレジットカードの仕組みと今後の普及について

icチップ付きクレジットカードの仕組みと今後の普及について

2018.09.12

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icチップが付いたクレジットカードはどんなもの

最近の主流はicチップというものを搭載したクレジットカードとなっております。カードの表面に金色に光ったチップの埋め込まれたものをご覧になったことはありませんか。あの金色に光ったチップの下にicチップが埋められていて目視することは出来ませんが、接触して通信するための金属端子が埋められています(接触型icチップ)。 また表面に金属端子はなく、カードの内側に完全に内蔵されたものもあります(非接触型icチップ)。近年、多くのカード会社がこのicチップ型のカードに移行しており、ヨーロッパなどではほとんどのカードがic化されています。ではなぜicチップに移行する必要があるのでしょうか。従来型のカードと比較して説明致します。 クレジットカード

icチップなしカードとの違い

通常クレジットカードには登録された個人を証明するための情報が登録されています。従来のクレジットカードは磁気ストラップ型と呼び、カード上部の黒い帯のような部分に情報が登録されています。Icチップ型のクレジットカードは、先に挙げた金色のicチップに情報が登録されております。 読み取り方法も異なり、従来の磁気ストラップ型はカードリーダーに上部の部分を差し込みスライドさせて読み込みます。Icチップ型はリーダーに触れるだけで読み込むことが出来ます。ではicチップが主流となっていく理由を見て参りましょう。 はてな

icチップ付きカードのメリット

従来のストラップ型に何かしら問題がなければ、icチップ付きカードはこれほど注目度されることはなかったかもしれません。ではどのような利点があるのでしょうか。

セキュリティに優れている

icチップ型とストラップ型との大きな違いは、登録された情報量にあります。より多くの情報を納めることにより、情報を抜き取りにくくし、セキュリティを上げているのです。根拠のひとつとして、従来のストラップ型は“スキミング”という技法により、カード情報を抜きとられ偽造されることありなど取扱いに対して注意喚起されていました。 特に海外での買い物には気をつけるように昔は言われたものです。実際スキミングで情報を抜き出すには1秒とかからないとの報告があります。気づかないうちに偽造カードが作られる、とても怖いですね。対してicカードは情報量が多く、すべてを読み込むのに時間がかかります。従来のものに比べると飛躍的にセキュリティは上昇しています。

暗証番号で決Þが可能

原則、icチップ型のクレジットカードは暗証番号での決済が可能です。従来のサイン決済では、カード裏面に個人名を記載したものを落とすと、悪用される可能性が高いという問題がありました。 icチップ型になり暗証番号でよりスピーディに決済することが可能になりました。但し、暗証番号を忘れた場合や、加盟店側にカードリーダーの設置がなく、読み取りの出来ない場合はサインをする必要があります。 クレジットカード

icチップのクレジットカードが読み取れない

icチップは接触型のものと内蔵タイプの非接触型の2種類あります。またそれぞれに特徴があり弱い部分も異なります。読み取れない原因によって対応も異なりますので注意が必要です。

icチップのクレジットカードの汚れ

接触型のicチップカードは、金属端子が表明に出た構造となっていますので、非常に汚れに弱い仕様となっています。指紋やシミなど色々な汚れが付着しやすくなっています。icチップ自体は金メッキ加工されていますので、基本的にサビることはありません。 汚れが付着し、リーダーで読み取りが出来ない場合は、icチップの部分の汚れをメガネ拭きのようなやわらかい布でさっと拭くだけで大丈夫です。それでも落ちない場合は軽くアルコールで拭き取るようにしましょう。使用する前に汚れが付着していないか確認しておくと確実です。

クレジットカードのicチップの傷

icチップのクレジットカードは摩擦による擦り傷にも弱い性質があります。他のカードと重ねていたり、何度も出し入れしていると、カード面に摩擦が生じ、傷による磁気不良を引き起こすことがあります。多少の傷では接触不良を起こすことはないようですが、鋭利なものでの切り傷やえぐれた傷などは十分要因となり得ます。 磁気不良を起こした場合はカード会社に問い合せて再発行手続きを行って下さい。日ごろから他のカードと重ねて出し入れするような保管方法は避けることが無難です。また曲げや、衝撃、熱にも弱い特性もあるので念頭に置いておきましょう。 データ 統計

icチップのクレジットカードが義務化される

日本クレジット協会のサイトを見ると、“クレジットカードのIC取引を推進しています”との文言が出ております。また日経新聞によると“2020年までに日本国内で発行されているすべてのクレジットカードをICチップ付きのものに切り替える”との報道があります。 今までICチップ付きカードを発行してこなかったダイナースも2016年より導入を行っております。つまりこのICチップ、すでに義務化の方向へと進んでおります。 データ 統計

icチップのクレジットカードの見分け方

現在普及しているクレジットカードのうち、どのカードがicチップなのか、ひと目で判断のつくものなのでしょうか。その見分け方について説明致します。

金属端子がかぶせられている

何度も言いますが、icチップには接触型と非接触型のものがあります。いわゆる接触型と呼ばれるものは表面に金属端子があり、その金属端子を通して通信を行います。金属端子の付いているものは見た目にも見分けが付きやすいです。 一方交通系のカードによくある非接触型のカードは、icチップとともに通信用のチップもカードの内側に埋め込まれており、金属端子もなく見分けることは出来ません。

icチップがないカードは

従来型のストラップ型と呼ばれ、カードの裏側上部に黒い磁気テープが貼られているものが主流です。クレジットカードやキャッシュカードに用いられているのを良く目にします。 またicチップ付きのものもストラップ型を併用しているものが多いです。今は見る機会の減ったテレフォンカードやポイントカード、駐車場の駐車券等の全面磁気カードのものは、裏面が黒や銀色となっており、磁気が全体に塗布されています。 バインダー メモ

icチップ付きのクレジットカードの注意点

ここまでicチップ付きのクレジットカードについて説明してきましたが、icカード化すれば万全かと言えばそうでもありません。ここでは注意点についてまとめてみました。

暗証番号の漏洩に気をつける

当たり前のことですが、暗証番号は大事なものです。“icチップのクレジットカードだから”という理由でわけも分からずに暗証番号を聞き出そうとする者もいます。Icチップのクレジットカードであっても、暗証番号については他のカードとなんら変わりはありません。 絶対に他人には教えないように注意して下さい。特にセキュリティが向上しているので、漏洩により被害を受けたとしても自己責任としてカード会社から補償を受けられない場合もございます。

推測されやすい暗証番号にはしない

こちらも暗証番号の基本です。カードの分だけ暗証番号を作ると管理が大変ですが、わかりやすい番号も危険です。特にicチップ付きクレジットカードは決済までがスピーディです。被害に遭ってから後悔しても遅いのでどうぞお気をつけ下さい。 OKサイン

icチップのクレジットカードを上手く活用

クレジットカードのicチップ化はセュリティ面で非常に優れています。ただし万能のものではございません。今までどおり個人で管理すべきものは変わることはありません。今後ますます現金主義からカード決済に移行していくことが予想されます。 カード決済のことについて何も知らないと取り残されていくかも知れません。それぞれの適正を正確に知り、上手に活用して下さい。

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