食べ物によって変化する筋トレの効果
筋肉量を増やして鍛え上げられた体型を作っていくためには筋トレは必須です。しかし体を効果的に鍛えていくためには筋トレだけではなく、食事にも気を付けていくことが大切です。食事の質を向上させることでより筋トレの効果をアップさせていくことができます。
食事についてはバランスを重視しつつ実行する必要があります。それでは、どのような食事を実行することが大切なのでしょうか。
筋肉を作りやすくするために必要な栄養素
筋トレを行うことで筋肉を鍛えて筋肉質な体を手に入れることができます。筋肉を作るためには筋トレに加えて筋肉に必要な栄養素を補給してあげることも大切です。しかしタンパク質以外にも、重要とされている栄養素が多くあります。それではどんな栄養素が必要なのでしょうか。
タンパク質は筋肉にとって重要な材料
タンパク質は筋肉を作る材料です。しかし、一度に多くタンパク質を摂取しようと思っても、消化を行う胃に負担をかけてしまいます。またタンパク質から筋肉を作ることができる時間は、約5~6時間とされています。そのため、小分けにして摂取することが大切です。
筋肉を作るために欠かせないたんぱく質は、動物性動物性タンパク質と植物性タンパク質に分類されます。そのうち動物性タンパク質の方が吸収率が高いとされています。そのためスムーズに体内に吸収される動物性たんぱく質をより多く食べるように意識するとよいでしょう。
動物性タンパク質の中でも脂肪の少ないものを選ぶことで、脂肪の過剰摂取を避けることができます。例えば皮なしの鶏むね肉やささみ、豚肉や牛肉ではヒレの部位が脂質が少ないとされています。
炭水化物は筋肉を動かすエネルギー源
パワーと集中力を持って筋トレを行っていくために必要な栄養素は炭水化物です。炭水化物は体内でぶどう糖になり、エネルギーに変換されます。エネルギーが十分に確保できることで体を活発に動かし、筋トレを効果的に行っていくことができます。
そのため炭水化物の摂取を控えてしまうと、十分なエネルギーが確保されないため、体力不足で筋トレをしっかりと行っていくことができません。結果として筋肉量も増やしていきにくくなってしまいます。
筋トレを行うことで、筋肉を構成している組織の一部が損傷してしまいますが、損傷した組織を回復させていくためにはエネルギーとなる炭水化物が必要となります。筋肉組織の回復によってトレーニングをスムーズに行うことができますし、筋肉量を増やしていくことができます。
ビタミンは体の調子を整える
ビタミンは体の調子を整えたり、炭水化物やたんぱく質の代謝をスムーズに行っていくために必要です。筋トレを行うことで筋肉が傷ついたり損傷してしまいますが、ダメージ受けた筋肉を効率よく修復させるためにもビタミンの摂取が必要となります。
エネルギーとなる炭水化物の代謝をスムーズにするためにはビタミンB1を、また体脂肪を効果的に燃焼させるためにはビタミンB2を摂取する必要があります。また筋肉を増強させるためにはビタミンDが必要となります。これらの他にもビタミンB6やB12、ビタミンCなど様々なビタミン類があります。
亜鉛は筋肉の修復を促進させる
ミネラルの中でも亜鉛は、筋トレによって損傷してしまった筋肉の修復を促進させるために欠かせない栄養素です。また睡眠中に分泌される成長ホルモンの分泌を促進する効果もあるとされています。亜鉛を毎日しっかりと摂取することで、効率よく筋肉を増強させていくことができます。亜鉛には筋肉に生じてしまう疲労物質の乳酸を代謝させる働きがあり、筋肉疲労の回復をスムーズにすることができます。
筋トレの効果を増幅させるおすすめの食べ物
筋トレによる効果を高めるためには、そのために適した食品を多く食べる機会を作ることが大切です。中でも筋肉を作る材料となるタンパク質は毎日摂取したい栄養素ですが、タンパク質を豊富に含む食品は特に意識して食べたいものです。ここで筋トレの効果を高める食品をご紹介したいと思います。
牛ひれ肉 豚ひれ肉 鶏胸肉 鶏ささみ
肉類の中でも低脂肪な部位はヒレやモモの部分です。そのため牛肉や豚肉を食べたい時には、ヒレやモモを選ぶといいでしょう。鶏肉の場合には、ささみと皮なしの胸肉が低脂肪でおすすめです。また日常的に料理をする時間の確保が難しい場合には、サラダチキンやゆで卵、スモークチキンといった低脂肪な食品を利用するとよいでしょう。
またタンパク質の栄養価を数字で表したものがアミノ酸スコアですが、このアミノ酸スコアが高いほど良質なたんぱく質と言われています。肉類はどれもアミノ酸スコアが高い傾向にあるため、良質なたんぱく質といえます。そのため積極的に食べたい食品です。
しらすぼし アジ サバ マグロ エビ
魚介類の中でのマグロやサバ、アジ、エビなどは肉類と同等のたんぱく質を摂取でき、またカロリーを抑えることができます。またしらすぼしは、100g当たりに含まれるタンパク質が非常に高という特徴があります。
ただ魚介類は調理が面倒なことが多いため、仕事が忙しい方にとって魚介類は利用しにくい食品といえます。しかしコンビニでは魚介類を使用した加工食品が多く販売されています。例えばサバ缶やツナ、サバやサンマの味噌煮、かまぼこなどがあります。
魚介類は肉類と同様にアミン酸スコアが100の良質なタンパク質を含んでおり、またミネラルも多いため肉類だけではなく、魚介類も多く食べるようにしたいものです。魚介類に含まれる脂肪にはEPAやDHAなどの必須脂肪酸が多く、体内で合成できないため食事を通して摂取する必要があります。
チーズ 牛乳 納豆
乳製品の中でも特に気軽に口にできるものが牛乳です。牛乳にはタンパク質以外にも、脂質炭水化物、ビタミン、ミネラルなどが含まれています。牛乳には筋タンパク質の合成に必要なリジンが多く含まれており、またインスリンの分泌作用があり、筋タンパク質の分解を抑制できます。
チーズにはタンパク質が豊富に含まれています。その他にタンパク質の吸収を助けるビタミンD、体内で合成できない必須アミノ酸も含まれいます。また発酵食品である納豆にはカリウムとカルシウムが含まれています。
乳製品や大豆製品はコンビニやスーパーなどでどこでも手に入れることができます。例えばヨーグルト、プロセスチーズ、牛乳などが挙げられます。
筋トレに効果的な食べ物を効率よく摂取する
筋トレを行う場合にはバランスのいい食事を心がけるだけではなく、筋トレに効果的な食べ物を効率よく食べる工夫をすることも実は必要です。やみくもにバランスのいい食事を食べるだけではなく、消化吸収や筋肉の減少を防ぐことを意識した効率のいい食事の方法を実行することが大切です。そこで効率よく食事を摂取するための方法を説明したいと思います。
食事を一日数回に分ける
食事の回数をできるだけ多く小分けにすることが大切です。摂取した栄養素がスムーズに体作りに使われやすくなります。中でも筋肉の材料となるタンパク質を効率よく消化吸収させるためには、タンパク質は一度に多く摂取するのではなく、こまめに摂取したほうがよいといえます。
人が吸収できるタンパク質量は30~50g程と言われています。吸収できなかった分は脂肪に変換されたり、尿として排出されてしまいます。そのため、3~4時間に一度食事を行い、タンパク質を摂ることが望ましいといえます。
筋トレの前と後には食事を摂る
筋トレ前後にはエネルギーの補給のために食事を行います。これは、筋肉の分解を起こさせないようにするためです。筋トレの前に食事を行わないと、筋トレに必要なエネルギーが不足してしまい、筋肉を燃焼させてエネルギーを作り出してしまいます。
筋トレ後には十分なエネルギーを補給しましょう。また疲労や損傷を受けた筋肉のために必要な栄養を摂取することが必要です。筋トレの前の食事については、多く食べすぎることで筋トレに支障が出ないように気を付けることも重要です。
筋トレ前の食べ物
筋トレ前にはエネルギー補給をして筋トレで体が活発に動かすような準備をする必要があります。そのため、速やかにエネルギーになる炭水化物を摂取することが大切です。炭水化物を十分に摂取すればエネルギー不足で筋肉が分解されるのを防ぐことができます。
筋トレをしっかりと行うためには、あまり胃腸に負担をかけないような食事をすることも大切です。筋トレの2時間前に消化のいいおにぎりやサンドイッチを食べると胃腸に負担をかけることがありません。また胃腸が重い場合には、筋トレの直前にバナナ、ゼリー飲料などを口にするといいでしょう。
筋トレ後の食べ物
疲労したり損傷した筋肉のケアのために、筋トレ後に食事をしなければなりません。筋トレ後30分以内に、炭水化物とたんぱく質を多く摂取しやすい食事を食べるといいでしょう。筋トレ後の30分は筋肉を成長させるゴールデンタイムと言われています。このタイミングでおにぎりやサンドイッチ、鶏肉や魚などを食べるようにしましょう。
疲労感が大きくて食事が難しい場合もあります。この時には、食べやすいプロテインやバナナなどを筋トレ後30分以内に摂取するといいでしょう。
効率的な筋トレを行うためには食べ物が重要な要因になる
筋トレによって筋肉量を増やし、鍛えた体を手に入れるためには、食べ物も筋トレと同じくらい重要といえます。筋肉の材料となるタンパク質、ハードな筋トレを集中して行うために必要なエネルギーのために欠かせない炭水化物を中心としましょう。またビタミンやミネラルといった他の栄養素も万遍なく摂取することが大切です。筋トレ前後の食事も必ず行う必要があります。