株主優待を楽しもう|おすすめ銘柄や低リスクな買い方を紹介

株主優待を楽しもう|おすすめ銘柄や低リスクな買い方を紹介

2019.02.06

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株主優待の仕組みを知って好きな銘柄を選ぼう

株式優待についてはなんとなく名前は聞いたことがあっても具体的にどういったものか説明がつかない人も多いと思います。まずは株についての知識を深めて自分にあった株式優待を見つけましょう。

そもそも株主優待とは

株式の取引きには、大きく分けて短期で売買を繰り返すキャピタルゲインと、長期で株を保有し、その利回りを目当てとする中長期保有投資といった方法があります。

株式を長期の期間持つという事は、株主となり株式から配当利益を得られるだけではなく、株式優待特典を受ける事ができます。そこで、株主優待の仕組みを知って、好きな銘柄を選ぼうといった考え方も、最近では目立つようになってきました。

そもそも、株主優待といった制度は、日本独自のもので、その背景には日本で古くから行われている、お中元やお歳暮といった長年の習慣が起因しているようです。

海外を見渡してみると、株主優待制度そのものは、無くもありませんが、日本のように株式上場の企業の3割以上が、こうした株主優待制度を、取り入れているというのもかなりまれで、アメリカやイギリスなど、一部の企業で自社製品のみ、株主優待を実施しているようです。

株主への感謝のプレゼント

日本の文化に、誕生日や祝いのプレゼントとは別に、感謝を表す表現として、相手方に贈り物を届けるといった習慣があります。株主優待制度も、このような贈り物の流れで、企業が株主に株を買ってくれたお礼として、感謝の気持ちとして品物を渡す制度となっています。

当初は、自社製品を渡すのが主でしたが、近ごろではかなり魅力的な贈り物目立つようになり、企業によって回数や時期はそれぞれ異なっています。

どんな物が貰えるのか

さて、株主優待の制度が、どのような事であるのか理解できたところで、皆さんが気になってくるのは、いったいどのようなものがもらえるのか、という事ではないでしょうか。

当然、株価というものは、すべて一律というわけではなく、株の価値は企業によって異なってくる為、株主優待でいただける品物も多種多様となっています。企業の自社製品製品以外にも金券、あるいは食事券や割引券から食料品まで、様々な物が贈られているようです。

株主優待を貰うために知っておきたいこと

まず、株主優待を受ける為には、目当ての企業株を取得する必要があります。では、株券というものは、会社で販売されているのでしょうか。答えはノーで、一部の会社を除いては、直接企業株を該当企業で購入する事は一切不可能です。つまり、公正的な意味も含め、株式の売買は専門の取扱い店である、証券会社などで購入する事になるわけです。

権利付き最終日までに株を買う

最近では、株取引きの傾向も、多少変化を見せており、株主優待を目的に株を購入するといった一般の方が、かなり増えてきているようです。ただし、気をつけておかなければならないのは、企業株を購入したからと言って、すぐに株主優待を受けられるわけではありません。

株主優待の権利を得るには、企業ごとに設定されている権利確定日に株主名簿に記載されている必要があるのです。つまり、権利確定日までは、株を持ち続けていなければならないという事です。

株主優待を貰える条件がある

株主優待制度は、どの企業でも行っているわけではありません。実際に一部上場企業の中でも、この株主優待制度を導入している企業は3割程度で、ほかの7割近くの企業はこうした制度を導入してはいません。

また企業によって、株の最低保有数や保有期間により、株主優待をもらえる条件そのものが、決められていますので、株式を購入する前に必ず確認しておきましょう。

証券会社に口座を作る

基本的には、株の売買を行う際には、証券会社での購入となりますので、証券会社での口座を開設する必要があります。もちろん、個人間でも売買は可能ですが、贈与税や譲渡所得の申告など、個人ではかなり面倒な作業が必要となりますので、あまり現実的ではないのです。

また、オークションなどは、証券取引き業法違反となりますので、間違ってもオークションなどに出品するといった事はおやめください。

株主優待は変更や終了もある

これは、可能性の問題ですが、株主優待そのものがなくなってしまったり、変更されてしまう可能性も否定できるものではありません。

過去には、実際にそういった事例などもあり、もともと株主優待制度そのものは、企業が株主に対してのお礼の意味が強いものです。しかし、企業の経営状況が悪化したり、方針の変更によって、急な変更や廃止される恐れも否定しきれるものではないのです。

権利落ち日に株価が下落する

最近では、株主優待目的で、株式を購入される方が増えた為か、人気の銘柄などで株主優待目的での買いが、かなり集中してしまうといったケースも目立つようになってきました。

こうしたケースの場合、逆に言えば権利落ち日となった翌日に一斉に売り出される形鋼も高く、株価が大きく下落する事もよくあるのです。こうした特徴を理解しておき、売り時の判断材料にしましょう。

株主優待の選び方

何かと魅力的な株主優待特典ですが、そのすべてのおお元と言えるのが、中長期保有株の取得となります。なぜなら、株主優待を受ける為には、株主として確定日までに名簿に記載される必要があり、その為にも一定の期間、株式を保有しておく必要があるからです。

もちろん、長期保有株にはメリットがあり、株式の配当が得られるほか、株主としての優待特典を得る事ができます。

優待利回りで選ぶ

企業株には、定期的な配当となる利回りのほかにも、優待利回りといった数値が存在しています。この優待利回りとは、優待の価値を%といった数値で表したもので、この数値が高いほど優待利回りに対して価値が高いという事になり、それだけ株主優待がお得だという事になります。この優待利回りの計算式は、次のような数式であらわす事ができます。

優待利回り(%)=株主優待の金額(円)÷株の購入にかかった金額(円)

欲しい物を選ぶ

企業株の選び方の一つに、株主優待で得る事のできる品物を、比較してみるといった株式の購入方法があります。最近では、こういった企業株の購入方法も増えてきていますが、どんなにお得なものを選んでも、必要のないものだったら意味がありません。

つまり、選び方としては、自分たちの欲しい物あるいは、もらって嬉しい品物を選ぶ事で株主優待をより楽しめる事につながります。

株主優待おすすめ銘柄

株主優待には興味があるが、どの企業株を選んでよいのか、さっぱりわからない。初めて株を購入される方や、株になじみのない方では、株の購入方法や選択方法が、いまいち分かりにくいという面があります。

そこで、初めての方でも分かりやすいように、株主優待で得をするおすすめ銘柄を、いくつかご紹介してみましょう。ただし、常に株の世界は流動的ですので、全て2018年11月時点の情報となります。

有名企業の商品が欲しい人におすすめの株主優待

企業株の中でも、テレビや雑誌広告などで認知度の高い企業ほど、人気の株となりやすいものです。さらに詳しく言えば、そうした人気の企業株は、えてして株価も比較的高い推移て変動しています。しかし、中には有名企業であっても、一般の方でも手に届く範囲で購入できる株もあり、ここではそうした企業株をご紹介してみましょう。

ダイドーグループホールディングス

ダイドーグループホールディングスは、日本の飲料メーカーとして、知らない方はいないほどの認知度を誇る会社です。それだけに、かなりの人気を誇る会社でもありますが、飲料メーカーだけあって、株主優待でもらうことのできる品物は、家庭では大変有り難いものとなっています。同社の株式優待の主な内容は、次の通りです。

<優待利回り>0.99%
<優待内容>100株以上で3,000円相当の自社製品詰め合わせ(年2回)
<権利確定月>1月、7月

日本マクドナルドホールディングス

日本マクドナルドホールディングスは、言わずと知れた日本一の売り上げを誇るハンバーガーチェーン店ですが、優待特典として魅力的なのは、マクドナルドのハンバーガーやサイドメニュー、飲み物が全て無料で6回分も食べられるということです。詳細については次の通りです。

<優待利回り>0.59%
<優待内容>100株以上で無料食事券=年2冊(株保有数に応じて変動あり)
<権利確定月>6月、12月

スポーツ好きにおすすめの株主優待
アウトドア派や、スポーツ好きといったあなたにお勧めなのが、スポーツ関連の株主優待特典を持つ、企業の数々といえます。

特に、特定のスポーツなどを趣味に持たれる方たちにとって、趣味と関連する優待措置はかなり有り難いのではないでしょうか。そこで、特にゴルフや野球などと、スポーツ好きの方にお勧めしたい株主優待をいくつかご紹介してみましょう。

東建コーポレーション


大手の賃貸業務で知られる東建コーポレーションは、新しい賃貸スタイルを提案する次世代の不動産と言えるでしょう。それだけに利回りもよく、お勧めの株となりますが、株主優待もかなり魅力的となっています。

<優待利回り>2.66%
<優待内容>100株以上でゴルフ場5,000円offチケットやゴルフ観戦招待券など(株保有数に応じて変動あり)
<権利確定月>4月

ヤクルト本社

言わずと知れた、プロ野球を保有するヤクルトは、飲料メーカーとしても、子供の頃から長年親しまれてきたのではないでしょうか。セ・リーグにチームを持つ会社とあって、株価もかなり高価といえますが、優待特典では、外野自由席で年間の入場が可能となっており、さらに3年以上の長期では特典が増えるようです。

<優待内容>100株以上でプロ野球公式戦チケットや自社製品詰め合わせ
<権利確定月>3月、9月

旅行好きにおすすめの株主優待
家庭を持ち、ある程度子離れができるならば、ご夫婦でご旅行に行かれてみてはいかがでしょう。また、家族連れでも楽しむ事のできる株主優待などもあり、旅行好きであるならば、やはりそうした関係の株主優待が、お勧めの企業株となります。

ANAホールディングス

全日空でおなじみの、ANAホールディングスは、日ごろからビジネスやご旅行などで、利用している方やマイルをためるのを楽しみにされている方も多いかと思います。ANAの株主優待は、やはりといますか、自社サービスの優待が中心となっています。

<優待内容>国内線運賃50%off(年2回)、各種割引券など
<権利確定月>3月、9月

オリエンタルランド

株式会社オリエンタルランドは、不動産関連業やテーマパークの経営・運営等を行っている会社で、ディズニー・エンタプライゼズ・インクとも業務提携を行っています。優待特典として、無料パスポート券は株の保有数によってもらえる枚数が異なってきます。

<優待利回り>0.68%
<優待内容>100株以上で東京ディズニーランド・シーの1dayパスポート(株保有数に応じて変動あり)
<権利確定月>3月

利回りが高い株主優待
長期保有持ち株において、配当金の高さはそれだけ利回りの良い事を意味しています。これは一般的に、企業次席と同様に配当利回りとして、非常に評価の高いものです。その一方で、優待特典が優れている事を示す優待利回りを考えると、その利回り以上に株主たちの利益となる事もあります。そこで、特に優待利回りの高い企業株を調べてみましょう。

ビジョナリホールディングス
アイケアなどのコンタクトレンズや、眼鏡で知られるビジョナリーホールディングスは、メガネスーパーなどで皆さんなじみ深いのではないでしょうか。優待内容としては、同社のグループ店舗で使用できる買い物割引券や、メガネの仕立券がかなり魅力的に映ります。

<優待利回り>408.16%
<優待内容>100株以上で20,000円相当のメガネレンズ仕立券(株保有数に応じて変動あり)
<権利確定月>4月、10月

RVH

株式会社RVHは、レディスサービスやメディア・コンサルティング事業、システム開発事業などを行っている企業で、最近ではたかの友梨ビューティクリニックなども、この会社のグループ企業となっています。その特徴を生かした株主優待は、女性たちにとっては、かなり魅力的な内容と言えるのではないでしょうか。

<優待利回り>37.34%
<優待内容>100株以上で脱毛やエステの割引券複数(株保有数に応じて変動あり)
<権利確定月>3月

リスクなく株主優待を貰う方法

投資において、リスクの全くないというものは存在しません。しかし、株取引きにおいて、リスクを減らす事は、直接の利益を減らさない事につながりますので、できれば極力リスクの少ない方法で運用していきたいものです。そこで、リスクが少なく、株主優待を貰う方法をいくつか挙げてみましょう。

つなぎ売りで差額をカバーする

株取引きには、業界用語ともいえる専門用語が存在しています。つなぎ売りもその一つで、リスクを極力低く抑えた取引き方法として知られています。

具体的に言えば、つなぎ売りとは、株の現物買いと同時に、信用取引を利用して空売りする事で、株価が下落した分のカバーができる取引方法で、株取引きにおいては一つのテクニックとして確立された方法です。

一般信用取引を利用

株主優待は魅力的だが、株取引きについて、何かと不安を感じるといった方も少なくありません。特に、投資といわれるものは、少なからず何かしらのリスクがあるもので、投資家たちはこのリスクを低くする為に、様々な努力を積み重ねています。

その一つに、一般信用取引を利用するというものがあります。そこで、一般信用取引を利用した際の、メリットとデメリットを挙げておきましょう。

一般信用取引のメリット

まず、株に不慣れな方の為に説明しますが、信用取引には制度信用取引と一般信用取引があります。一般信用取引では逆日歩、つまり買い手に払うコストがかからない為、リスクほとんどないと言えるものです。

一方で制度信用取引の場合では、逆日歩といった思わぬコストが発生しますので、注意する必要があるのです。その為、優待狙いのツナギ売りでは、逆日歩のかからない一般信用取引で行うわけです。

一般信用取引のデメリット

優待狙いのツナギ売りで、その真価を発揮する一般信用取引ですが、当然デメリットがないわけではありません。まず、貸株料が割高という事が挙げられます。

そして、株の売買用口座とは別に信用口座の開設が必要となりますが、一般信用取引で空売りできる証券会社が、少ないのがネックとなっていますので、ここで一般信用売りができる証券会社の、比較表をまとめてみましょう。

《信用取引で売り建てをしたときに支払う必要のある金利》
会社名          無期限信用取引       制度信用
松井証券2.0%1.15%
カブドットコム証券    長期銘柄 1.5%        1.15%
             売短銘柄 3.9%
岩井コスモ証券        1.9%            1.15%
SBI証券          無期限 2.00%         1.15%
              短期 3.90%
楽天証券          無期限 2.00%         1.10%
             短期 3.90%
大和証券            1.5%            1.15%

会社名 無期限信用取引 制度信用
松井証券2.0%1.15%
カブドットコム証券長期銘柄 1.5%
売短銘柄 3.9%
1.15%
岩井コスモ証券  1.9%1.15%
SBI証券 無期限 2.00%
短期 3.90%
1.15%
楽天証券  無期限 2.00%
短期 3.90%
1.10%
大和証券1.5%1.15%

欲しい物を選んで株主優待を無理なく楽しもう

現在デフレの影響で、預貯金などの金利もかなり抑えられている為、中長期株式保有といった考え方の投資も、かなり効果的な資産運用となっています。また株主となれば、株主優待を受ける事ができますので、株主であることを実感でき、様々な特典を受ける事もできます。

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