投資を始める前に投資の基本を理解しよう
投資を始める前には、まずは正しい知識を得ることが大切です。投資にはいくつか種類がありますので、自分に合っているものを見つけましょう。投資を始める際に知っておきたい、基本的知識も合わせてご説明します。
投資とは何かを簡単に解説
お金を稼げるイメージが強い投資ですが、そもそも投資とは何かご存じでしょうか?投資を学ぶ上で必要な、基本的知識をご説明します。
投資とは資金を投じて資産を増やすこと
投資とは、金融商品などに資金を投じて、それ以上の利益を期待する行為のことです。株や不動産など、何らかの商品にお金を投じることで、利益を得られれば投資が成功、利益を得られずマイナスになってしまった場合は、投資が失敗という認識です。
投資は定期預金などの貯金とは異なり、やり方を間違えるとマイナスになる可能性があります。安全にお金を蓄える貯蓄と違い、投資は利益を上げないと資産運用が出来ませんので、正しいやり方、自分に合っているやり方で投資を行いましょう。
投資で得られる利益は2種類
投資で得られる利益は大きく分けて2種類あります。同じ投資でも利益の得方ややり方が全く異なりますので、自分に向いている投資はどちらか判断してから始めましょう。
安定した利益のインカムゲイン
資産を保有しているだけで得られる利益のことを、安定した利益のインカムゲインと言います。利益率は少ないですが、その分失敗してもリスクが少ない種類の投資ですので、初心者の方におすすめです。
インカムゲインの代表例として挙げられるのが、投資信託や債券投資になります。これらはプロによる相談窓口も開かれていますので、初心者でも始めやすいでしょう。安定した利益を得やすく、万が一の時にも追い詰められる事はまずありません。投資を始めたいけどリスクが怖いという方は、こちらの種類から始めるようにしましょう。
売却益のインカムゲイン
資産の売買など、リスクが大きい分、利益率も非常に大きいタイプの投資が、売却益のインカムゲインです。元々自分が購入した不動産や株などを売却することによって、購入した時よりも高く売ることで利益を生むインカムゲインになります。
こちらの場合、ある程度資産に余裕がある方、一定の貯蓄がある方にはおすすめのタイプです。ですがある程度知識が無いと十中八九マイナスになってしまいますので、十分気を付けましょう。株式投資やFX等がこちらに含まれますが、やり方を間違えると破産する場合もあるため注意が必要です。
安定した利益のインカムゲイン | 売却益のインカムゲイン | |
メリット | ・リスクが少ない ・安定した一定の利益を得やすい | ・利益率が高い |
デメリット | ・利益率が少ない | ・リスクが高い ・ある程度の知識が必要 |
代表的な投資 | 投資信託・債券投資など | 株式・FX・不動産売買など |
投資の種類ごとの特徴
投資には様々な種類があります。種類によって特徴がありますので、それぞれの特徴を抑えて投資を行いましょう。投資の種類ごとの特徴やポイントをご説明します。
投資信託とは専門家に投資を託すこと
投資初心者におすすめの方法に、投資信託があります。投資信託とは、自分で投資を行うのでは無く、専門家に投資を依頼する方法です。自分のお金を投資のプロにお任せして投資を行う方法として人気ですが、メリットデメリットにはこのようなことがあります。
分散投資でリスクが少ない
投資信託を行う流れは、まず投資信託に資金を預けたら、投資のプロである、ファンドマネージャーが複数の商品に投資を行います。これを分散投資と呼びますが、この分散投資を行った後、利益率が出た商品に関して、利益を得ることができるのです。
どんなに投資のプロでも、必ず利益が得られる商品という物はわかりません。万が一の事を考えた時に、1つの商品に投資を行うのでは無く、敢えて複数に分散して投資をすることで、リスクを分散し、共倒れを防ぐのが分散投資の目的です。もちろんプロは闇雲に投資を行わず、より利益率が上がることが見込まれる商品に投資をしてもらえます。
手数料などのコストがかかる
投資信託は投資のプロにお任せする分、どうしてもコストは高くなります。販売手数料や信託報酬、監査報酬を始め、売買委託手数料などがかかりますので、利益率が余程上がらないと、自分へのバックが少なくなる可能性があるでしょう。
もちろんプロに頼む分、万が一の時のリスクを減らせますが、その分報酬も少なくなる可能性があると考えると、手放しでおすすめは出来ません。ですが、全く投資のやり方が分からないという方や、少しずつ投資を勉強しながら投資を始めてみたいという方などにピッタリの方法です。
少額の積立でできる積立投資もある
代表的な投資方法の1つとして知られているのが、積立投資です。積み立て投資とは、投資信託を毎月100円程から一定金額まで積み立てて購入する方法のことで、リスクが少なく、投資初心者からも人気の高い方法として知られています。
利益の得方を始め、分散投資を行う点、プロにお任せする分各種コストが掛かる点は、投資信託と同じです。ただし、無理のない金額を積み立てて行なえますので、お小遣いがちょっと増えたらラッキー、くらいの軽い気持ちで取り組めるのが魅力になります。
その性質上、他の投資方法に比べて短期間で利益を出すことは難しいですが、その分負担無く出来る投資方法です。まずはお試しで、リスクがほとんど無い投資を始めたいという方には、ピッタリの方法と言えるでしょう。
株式投資とは株式の売買で利益を得ること
投資と聞くと一番イメージをされやすいのが、株式投資です。その名の通り、株式の売買によって利益を得る投資方法ですが、ある程度の知識が無いと利益を出すことは難しいでしょう。株式投資の基本的知識や、始める前に学ぶべき事をご説明します。
短期投資が基本で利益もリスクも大きい
株式投資で利益率を上げるためには、購入してから短期で売買を行う、短期投資が基本です。短期投資は株を購入してから、早ければその日の内に、長くとも数日で決済するやり方で、株の流れを見極め、出来るだけ安いときに株を購入し、利益率が最高の時に売買することで利益を得ます。タイミングを見極められれば、一度の取引で数万円~数十万円、数百万円以上の利益率を上げられる方もいるでしょう。
ただし、売却タイミングを間違えると、購入金額よりも売却金額が上回ってしまいますので、利益率が大幅にマイナスになる場合もあります。利益が大きい分リスクも大きいですので、初心者には不向きです。ある程度の知識を身につけた方であれば問題ありませんが、初心者はまず株について勉強をしてから始めた方が良いでしょう。
中期から長期での株式投資もある
株式投資は短期投資のやり方だけではなく、中期投資や長期投資と呼ばれるやり方もあります。中期投資の場合は株を購入してから売却するまで1ヶ月~1年程度保有する方法、長期投資は売却まで5年以上保有する方法です。一定期間株を保有することで、株主優待などの優遇を受けられる会社もありますので、上手に活用して生活に潤いを与えている方もいます。
また株式投資には、バリュー株投資と呼ばれる、企業の実績に対して安い株式を購入し、本来の実績に見合う価格に上がったら売却する方法もあります。こちらもリスクが比較的少なく楽しめる投資方法ですので、初心者にもおすすめです。応援したい企業がある場合や、まずは安い株から購入したいという場合に、始める方が多い方法になります。
債権投資とはお金を貸して利益を得ること
初心者に人気のある投資として知られているのが、債券投資という方法です。債券投資は特定の期間にお金を貸して利益を得る投資ですが、具体的にはこのような方法になります。
リスクが少なく安全性が高い
債券投資は、一定金額を満期日まで貸す約束をした、債権(お金を貸した証明書)を所有することで、返金の際に利子がついて還ってくる投資になります。債権を発行する際には必ず、利率や満期日が決まっており、投資期間は長期が基本です。
他の投資方法に比べると元本割れのリスクが少ない為、気軽に始められる投資方法ですが、返金の利子はそこまで高く無い為、大きく儲けることはできません。長期で続けても数千円~数万円程度の利益率しか上がらないことがザラですので、投資でがっぽりと儲けたいという方からは不人気です。
債権には国債と社債がある
債権には国際投資と社債投資の2種類があります。国債投資は、日本政府が発行する債券のことで、社債投資は企業が発行する債券のことです。お金を貸す先が、国になるのか会社になるのかという違いになります。どちらの種類を選んでも問題ありませんが、社債の場合は別途特典がつく会社もありますので、好みの特典目当てに社債を選ぶ方も多いでしょう。
FXとは異なる通貨の売買で利益を得ること
ある程度投資に慣れている方におすすめの方法が、FXです。FXは個人で行う投資家も多く、利益率が高い投資方法として知られています。メリットデメリットとしては、このような事が挙げられるでしょう。
売りからも始められて不況に左右されない
FXは、「米ドルと円」「ユーロと円」などの通貨ペアで投資を行います。外国のお金の値段が変わった際の差額で売却益を狙う方法で、日本円が安いときに外国のお金を購入して、価値が高まった時に売ることで、利益を得るのです。
通常の投資の場合は、何からの商品を購入してからがスタートとなりますが、FXの場合は売りから始める事が出来ます。手元にない通貨を売る、空売りという方法が出来ますので、いわゆる軍資金がなくとも始められるのです。上手に活用することで、少額から大金を生み出す事も可能になります。
少額で大きく儲けることが可能
取引可能価格は業者によっても異なりますが、数千円から取引が可能な業者もありますので、気軽に始められます。レバレッジは個人で最大25倍までかけられますので、一攫千金も夢ではありません。
ただし、大きく儲けることができる分、失敗した時のリスクも非常に大きい物となります。一瞬にして全財産を失う所か、自己破産をしないといけなくなるケースもザラにありますので、知識無く始めるのは絶対に辞めましょう。
仮想通貨投資とは取引で売却益を得ること
近年人気を集めている投資方法に、仮想通貨投資があります。こちらはビットコインをはじめとした仮想通貨を、安いうちに購入し、高値のときに売却することで、利益を得る投資方法です。数百円程度から始められ、簡単に購入できますので、初心者からも人気を集めています。
ですがこちらも株式投資と同じように、大きな利益を得られる可能性もありますが、失敗をしたときのリスクも大きいのがデメリットです。無理のない投資を行わないと一瞬でお金が消えることもありますので、ある程度知識を得てから始めるようにしましょう。
不動産投資とは賃貸料で収入を得ること
ある程度のまとまったお金がある方から人気のある投資方法が、不動産投資です。マンションやアパートなどを購入、建築した後、人に貸すことで賃貸収入を得る投資方法で、定年退職後などに副収入として始める方もいます。
安定した資産運用ができますが、その分初期費用が高額ですので、ある程度の元手が無い方でないと難しいでしょう。借り手が見付からない場合、いつまで経っても収入を得られない場合もありますので、注意が必要です。
従来の投資に変わる投資方法
新しい形の投資方法として注目されているのが、「オルタナティブ投資」です。こちらはヘッジファンドや商品、不動産などに投資する方法で、将来的に利益率が上がったときに、売却することで利益を得られます。
長期投資で低リスクのため手軽に始められますが、流動性が低く換金性が悪いため、確実に利益を上げられるかというとそんな事はありません。一種の先見の明があれば話は別ですが、そう簡単には利益率を上げられませんので気を付けましょう。
スポーツの勝敗を予想する投資方法
スポーツファンから人気のある投資方法が、ブックメーカー投資です。こちらは海外のブックメーカーを利用して日本や海外のスポーツへ投資する方法で、スポーツの勝敗を予想し、戦略を立てて投資することで、リスクを抑えて利益を確保できるようになります。
初心者に向いている投資とは
このように様々な投資方法がありますので、初心者の方はまず、初心者向けの投資から始めると良いでしょう。初心者向けの投資を選ぶポイントは、これらが挙げられます。
少ない資金で始められる
軍資金が少なくとも始められる少額の投資であれば、手軽に始められると共に、万が一失敗した時のリスクも抑えられます。最初からハイリスクハイリターンの投資方法を選ぶと大変な事になる可能性があるため、まずは1000円~OKなどの、少ない資金で始められる投資方法を選びましょう。
長期で投資をする
初心者に特におすすめなのが、長期投資です。長期投資は購入~売却までの期間が数年~数十年ほどあるタイプの投資方法で、利益は少ないですが、その分リスクをコントロールでき、安全に資産運用できます。
投資を始めるときの注意点
投資を始めるときには、いくつかの注意点があります。自己破産などの大変な事態に陥らない為にも、こんなことを抑えておきましょう。
専用の口座が必要
株やFX、投資信託など始める際にはまず、それぞれの専用サイトで口座を開設する必要があります。ネット環境さえあれば無料で口座が開設できますが、口座を開設しないとスタートが出来ませんので、まずは口座を作りましょう。
利益よりもリスクを重視
利益重視の投資だとリスクも高くなりますので、初心者には不向きです。初心者ほどハイリスク・ハイリターンの投資をおこないがちですが、そう言った投資は知識が無いと十中八九失敗します。正しい知識を得るまでは、リスク重視で投資を行いましょう。
ギャンブルで投資をしない
投資で失敗する人は、投資をギャンブルと認識して取引している方がほとんどです。投資はギャンブルではありません。何と無く勘で投資を行うと、十中八九失敗します。
投資の方法にもよりますが、自分に合っている投資方法を見つけられれば、投資は利益率を上げられる資産運用方法です。情報収集や勉強をして分析することで、冷静に有利に投資ができますので、きちんと勉強してから投資に臨みましょう。
生活リズムを変えない
短期投資の場合は特に、始める事で生活リズムを変えざるを得ない場合もありますが、初心者ならば精神的負担が少ない投資を続けたほうが良いでしょう。初心者は短期投資よりも長期投資の方がおすすめです。長期投資であれば取引回数が少なく済みますので、生活リズムを変えずにできます。
余剰資金があっても少額でおこなう
投資の仕組みを理解していないうちは思わぬリスクがありますので、必ず少額で始めましょう。余剰資金があっても、初めのうちは少額で始めて、慣れてから少しずつ資金を増やしていくほうが賢明です。余剰資金があるからと言って無闇にお金を使ってしまうと、無駄遣いになる可能性があります。
自分のルールを決めて守る
投資資金や売買のタイミングなど、自分なりのルールを設けて守りましょう。一時の感情に身を任せると破産に繋がります。感情的にならず、一定のルールを決める事で、のめり込み過ぎない割り切った取引ができるでしょう。投資に利用する金額はいくらまで、短期投資を行うのは一日に何時間まで、というような自分ルールを設けることで、無理せず投資を続けられます。
自分に合った投資で賢く資産運用をしよう
投資は正しい方法・自分に合っている方法で行えば、必ず利益率を上げられる資産運用方法です。最初のうちは分からない事も多いかもしれませんが、少しずつ勉強して行くことで、楽しく投資を続けられるでしょう。初心者の方は特に、無理せず続けられる方法を見つける事が大切です。