自転車通勤のメリットと注意点|押さえておきたいポイントを解説

自転車通勤のメリットと注意点|押さえておきたいポイントを解説

2019.01.26

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会社に自転車で通勤してみたい

電車や車通勤から自転車に切り替える人が急増しています。自転車通勤には電車や車通勤では得られない楽しみやメリットがたくさんあります。自転車通勤に興味を持っている方に自転車通勤の良さや注意点にを紹介していきます。

自転車通勤のメリットについて

街中で、颯爽とオシャレな自転車で駆け抜ける、カッコいいスーツ姿の男性を見かける機会が増えています。とても爽やかで気持ち良さそうで、自分も自転車通勤をしてみたい、そんな気分になったことはありませんか?様々なメリットがある自転車通勤に、どっぷりハマる男性が急増しています。

電車や車の方が早いし楽なはずなのに、今なぜ自転車通勤の人気が高まっているのか、自転車で通勤で得られるメリットについて紹介します。

満員電車のストレスから解放される

電車通勤は、通勤ラッシュのピークを迎えた時が最も辛い時間となります。狭い車両の中に大勢の乗客がひしめき合い、ぎゅうぎゅう詰めの状態を耐えなければいけないラッシュは、ストレスそのものです。満員電車に乗りたくなくても、出勤時間に合わせると、どうしてもその時間を避けることが困難なこともあります。

ラッシュを避けるために早く出発するとなると、相当早く家を出る必要があり、それもまた悩みの種となってしまいます。そこで電車通勤から自転車通勤に切り替えると、ラッシュ時の満員電車のストレスから開放されます。

また、自転車通勤であれば、車通勤のように渋滞に巻き込まれる心配もなく、四季折々の風を感じながら気持ちよく走ることができます。どこか立ち寄りたければ、ふらりとどこへでも行くことも可能ですし、駐車場を気にすることなく停めることもできます。駐車場代も不要で、ガソリンを使うこともなく、お財布にも地球にもやさしい交通手段と言えます。

待ち時間などの無駄な時間を使わなくて済む

電車やバスで移動する場合、どうしても待ち時間が発生します。1本で行ける職場ならまだいいですが、移動手段が複数になり、乗り換えが何度も必要になると、さらに待ち時間は長くなってしまいます。

例え5分や10分の待ち時間でも、1ヶ月、1年と換算すると、相当な時間を費やしていることになります。電車やバスに乗るためには必要な時間ですが、何もせず、ただ待つだけの時間となりますので、非常にもったいないと言わざるをえません。

自転車通勤に切り替えれば、そのような無駄な時間を使わずに済みます。自転車通勤は時間に縛られないことが魅力です。準備ができれば出発し、ゆっくり行きたければ景色を楽しみながら、急ぎたければスピーディーに漕ぐだけで、自分次第でどのようにでも通勤時間を調節できるのも嬉しいポイントとなります。また、通勤に留まらず、週末のライドに出かければ、立派な趣味にできるのも自転車のメリットです。

健康維持に役立つ

自転車通勤で忘れてはならないポイントは、健康維持に役立つという点です。自転車は有酸素運動ですので、体に良いだけではなく、ストレス解消にも役立ちます。有酸素運動とは、筋トレのように大きな負荷をかける無酸素運動とは異なり、小さい負荷をかけながら、規則的な動作を繰り返す運動のことを指します。

酸素を体内に取り込んで、脂肪や糖質を燃やしてくれる有酸素運動は、ダイエット効果も高く血糖値を下げる働きもあるため、糖尿病予防にもなり健康維持にも有効です。さらに有酸素運動をすると、毛細血管を膨らませて血液の収縮が起こり、巡りが活発になります。

最初は血液のエネルギーを消費しますが、開始から20分過ぎると、体内にある脂肪の燃焼が始まります。血液の流れが良くなることで血管が広がり、血圧を下げる効果も期待できます。また、自転車は腰やヒザにも負担が少ないため、40代男性にも大変おすすめです。

色々なルートを使って通勤できる

自転車通勤のルートは好きに選ぶことができますので、色々なルートを探して好きな道を通って通勤ができます。電車通勤の場合は毎日同じルートに縛られてしまいますが、自転車ならルートの縛りはありません。春には桜並木を通ったり、夏は川沿いの道を、秋には紅葉が楽しめる道を選んだりと、自由なルートで通勤が可能です。

あるいは、朝早くから開いているカフェを見つけて朝食と美味しいコーヒーを楽しんだり、帰り道なら少し遠回りしてポタリングをしてみたり、面白そうなスポットがあれば行ってみるなど、同じことの繰り返しだった電車通勤と異なり、毎日変化をつけて楽しむことができます。

また、電車通勤の場合、風邪やインフルエンザなど、車内感染する危険性がありますが、自転車であれば、乾燥する季節も、感染源に接触する機会を減らすことができます。さらに、自転車通勤で体が元気になれば、免疫力も向上し、より病気にかかりにくくなります。

自転車通勤に可能な距離は車種による

自転車の通勤距離は、個人の体力や使用する自転車によって大きく異なります。例えば、ママチャリと呼ばれるシティサイクルの場合、おすすめの通勤距離は片道5kmで20分以内となり、折り畳み自転車であれば、片道10kmで35分以内となりますので、種類によって左右されることがわかります。

クロスバイクやマウンテンバイクなら、片道15kmで50分以内となり、自転車通勤の時間が長くなります。また、ロードバイクや電動自転車の場合は、片道5kmで15分以上となりますので、自分に合った自転車と距離について把握しておくことが大切です。なお、会社までの通勤距離が長いときは、クロスバイク、またはロードバイクだと、疲れにくくスピードも出せるのでおすすめです。

自転車通勤をするまでに必要なこと

自転車通勤を始めるには、自転車を用意すれば良いだけと思われがちですが、実際には先にいくつかやるべきことがあります。電車通勤から自転車通勤に切り替える際には、交通費や規則にも影響がありますので、自転車通勤をする前に、何が必要かを確認しておくことが大切です。

会社に申請をする

会社によっては自転車通勤を禁止している場合もあるため、まず会社に自転車通勤希望の旨を伝える必要があります。また、今まで電車や車で通勤だった人は、給与と別に交通費を支給されているケースがほとんどです。自転車通勤について無申告のまま交通費を支給されていた場合、発覚した際に会社を騙していたとして返金請求されたり、詐欺扱いでトラブルに発展する可能性もありますので注意が必要です。

駐輪場を確保する

会社によっては、駐輪場が設けられていないことがあります。もしもない場合には、自転車通勤を始める前に、職場の近くで駐輪場を見つけておく必要があります。駐輪場があまりにも遠い場合は、楽しいはずの自転車通勤が不便になってしまいますので、必ず先に確認をしておくことが大切です。

自転車傷害保険に加入する

住んでいる地域によっては、自転車保険の加入が義務となっている場合があります。例えば、大阪府や京都府、滋賀県や名古屋市、相模原市などが義務化されています。また、自転車通勤中に事故が発生すると、自分が怪我するだけではなく、相手にも怪我をさせてしまう危険性もあります。命にかかわる大事故になる可能性もありますので、自転車保険には入っておくことをおすすめします。

自転車通勤のデメリットについて

自転車通勤には大きなメリットもありますが、同様にデメリットもあります。自転車通勤を始めてから、こんなはずではと後悔しないためにも、デメリットについても押さえておきましょう。

自転車通勤は、外の風を感じながら景色を楽しめるおすすめの通勤方法ですが、天気や季節に左右される面もあります。また、様々なリスクも想定しておく必要がありますので、自転車通勤のデメリットについて予め確認しておくことが大切です。

自転車通勤は天候に左右される

自転車通勤の大きな悩みは、天候に左右されてしまうことです。朝は雲ひとつなく晴れていたとしても、帰宅時間には雨が降ることもありますので、毎日天気予報を細かくチェックする必要があります。降水確率が0%の日や、朝から大雨が降っているなど、わかりやすい天気なら対処もできますが、ややこしい天気の日も当然あります。

出かける時はぱらついていてもすぐに止みそうな日や、天気予報では午後から崩れるという日、一日降ったり止んだりを繰り返す日など、自転車通勤をするかしないか悩むところです。電車で行ったら結局振らなかった、逆に強行したら土砂降りだったなども起こりえます。また、通勤ルートに雨宿りスポットがない場合は、帰宅が難しくなる点もデメリットと言えます。

自転車を盗まれるリスクがある

自転車通勤は気軽で便利ですが、自動車やバイクに比べると小型で鍵も壊しやすく、盗難に遭いやすいというデメリットがあります。チェーンをしていても、切られて盗まれるケースも多々発生していますので、高価な自転車やオシャレな自転車に乗っている場合、常に心配がつきまとうことになります。

自転車通勤で駐輪する際には、頑丈なチェーンやロックを2つ以上使うこと、防犯登録を行う、自転車保険に入るなど、盗難のリスクを避けるための対策をしっかり行う必要があります。また、人目が多い場所や、防犯カメラが設置されている駐輪場を利用するなど、駐輪する場所にも注意することも忘れないようにしてください。

途中でパンクする可能性がある

自転車通勤の場合、選ぶ道によっては整備されておらず、ガタガタ道や石が多い道などで、事故のリスクが高くなります。また尖ったものを踏んだ場合など、パンクする可能性もあり、パンクするとその場所からの通勤手段がなくなってしまいます。電車やバスが近くにあればよいですが、他の交通手段が何もない場所でパンクしてしまうと、会社に遅刻してしまったり、事故を引き起こしてしまう危険性もあります。

いざパンクした時に、すぐに対応できるよう、パンク修理のキットを用意して、メンテナンスも自分でできるようにしておく必要があります。自転車のメンテナンスを定期的に行い、パンクなどが起こらないように防止策をしておくことが大切です。もちろん、ちゃんとした修理はプロに任せる方が賢明ですが、いざという時のために簡単なメンテナンスくらいはできるようにしておきたいものです。

花粉や排気ガスの問題

自転車通勤のルートは、大自然の中だけとは限りません。通勤ラッシュの車の側を走る場合もありますので、電車通勤に比べ吸い込む排気ガスが多くなります。

排気ガス以外にも、ホコリや小さなゴミ、PM2.5など目に見えない汚れも舞っていますので、防じんマスクを使用するなどの対策が必要となります。また、アレルギー体質の方は、花粉の季節に要注意です。排気ガスをはじめ、花粉やホコリはアレルギーを悪化させる恐れもあります。

自転車通勤の際には、マスクなどを装着する、または回り道をするという選択肢もあります。健康になりたくて自転車通勤を始めたのに、そのせいで体調を悪くしては意味がなくなってしまいます。

夏場は汗や体臭が気になる

夏場や梅雨のジメジメした時期の自転車通勤は、汗をたくさんかいてしまうため、体臭が気になります。特に、雨対策でレインコートなどを着ている場合、体がムレてベタベタして、下着が汗臭くなり、自分自身で気持ち悪く感じることもあります。自分で気づくならまだ対策できますが、自分が知らずに周りにいる人を不快にしてしまう可能性もありますので、十分に注意が必要です。

ワキはもちろん、ヘルメットでムレた頭皮の臭いも要注意です。毎日となると、周りの人への影響も大きくなり、臭いはデリケートな問題となりますので、注意されないまま過ごしてしまう可能性もあります。職場で清潔感を欠いてしまうと、仕事や人間関係にも影響を及ぼしますので、夏場の汗と体臭はしっかりと対策を行うことが大切です。

自転車通勤を始める前に心がけておくこと

自転車通勤での事故や怪我を防ぐため、また汗をかいても快適に過ごすために、心掛けておくことがあります。これからご紹介する事は、安全で快適な自転車通勤を楽しむために必ず守るべき事項となりますので、しっかりと理解しておくことが大切です。

交通ルールをしっかり守る

自転車通勤をする男性に対して一般的には好印象を持たれることが多いですが、交通マナーの悪さを指摘する人が多い現状もあります。具体的にはスマホを操作しながら片手運転、スピードの出しすぎやすり抜けなどです。「大丈夫」と油断していると、大事故につながる危険性がありますので、交通ルールはしっかり守ることを心掛けてください。

着替えやデオドラントの用意をしておく

自転車通勤において、特に暑い夏場は汗対策が必須です。出勤してから気持ちよく仕事ができるように、エチケットとしてタオルや着替え、デオドラントは必ず用意しておきます。周りへの配慮を忘れない気遣いが大切です。また、着替えに必要な時間も考慮して、遅刻しないよう出勤時間を調節する必要があります。

こまめな水分補給を心掛ける

暑い季節の自転車通勤をする場合、熱中症や脱水症状の対策が欠かせません。油断をすると意識障害を起こし、命にかかわる危険性もありますので、必ず水分を用意しておいて、こまめな水分補給を心がけてください。自転車は思った以上に汗をかき、どんどん水分が失われていますので、喉が渇いてからではなく、早め早めの水分補給を行うことが大切です。

盗難に遭わないためにやっておくこと

自転車は油断すると盗難に遭うリスクがありますので、リスク回避のための盗難防止対策をしっかり行うことが大切です。少しの手間や出費で、大切な愛車を守ることができますので、後悔しないよう必ず対策しておきましょう。

自転車の鍵は厳重にする

自転車の盗難に遭わないためには、鍵を複数個用意し、盗難されにくい方法で鍵をかけておきます。自転車のフレームはお金のかかるパーツとなりますので、フレームを囲って鍵をかけるようにするのがポイントです。また、大きなボルトカッターなどが使用できないように鍵はできるだけ高い位置にかけましょう。防犯アラーム付きの鍵等、防犯効果の高いものがおすすめです。

自転車防犯登録制度に登録する

自転車防犯登録制度とは、国に定められた制度であり、自転車を安全に利用するための大切な義務となります。盗難に遭ったときや、撤去されてしまったときに、自転車を発見しやすくなります。自転車を購入した販売店で登録が可能で、登録料は600円、登録年より8年間有効です。

自転車盗難保険に加入する

自転車盗難保険に加入しておくと、盗難被害に遭った際に自転車を購入した代金の一部を補償してもらえますので大変おすすめです。ロードバイクや電動自転車になると、高いものは軽く10万円を超えてきます。高い自転車ばかりを狙うケースもありますので、盗難被害のリスクのために自転車盗難保険に入っておくことをおすすめします。

自転車通勤は健康的でメリットが多い

有酸素運動である自転車通勤を続けることで、ダイエットや健康にも高い効果を発揮します。血糖値や血圧を下げる効果も期待できますので、運動不足になりがちは40代男性には特におすすめです。通勤ラッシュのストレス、待ち時間、時間による縛りなどから開放してくれますので、電車や車通勤に難を感じている方は一度自転車通勤を検討してみてはいかがでしょうか。

自転車通勤における注意点や交通マナーを確認し、安全で快適なライドを楽しんでください。

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