タープの張り方とは
「キャンプライフを充実させるために、タープの購入を考えているが、タープの張り方についてよく分かっていない」「どのように張れば良いのか、アレンジした張り方についても知りたい」
そんな疑問を持つ方に基本的なタープの張り方やタープの種類について解説していきます。
タープにはいろいろな種類がある
タープにはさまざまな種類があり、それぞれ特色があります。まずは、どんなタープがあるのかを解説していきます。種類としては次の3つの種類があります。
六角形のヘキサタープ
ヘキサタープとは、6角形の形をした1枚布のタープです。サイトの広さやレイアウト毎に自由に形を変えられ、小さくも大きくも張る事ができます。
なお、ヘキサタープの中にはあまり大きくないものもあります。こちらは少人数向けです。
四角い形のレクタタープ
レクタタープは長方形のような四角い形をした1枚布のタープです。こちらは複雑な形をしてないので設営が簡単あり、また形が長方形なのでヘキサよりも大きく張れるので、大人数向きのタープであると言えます。
ただし、欠点として風の通り抜けがあります。
周りからの視線をさえぎることの出来るスクリーンタープ
スクリーンタープはテント型になっており、フルクローズできるので虫や風よけに最適です。
欠点としては、テント型で重いため、設置が他のタイプよりも時間が掛かること。また、使用の際にはメッシュ状態、半開、全開と選んで使うことができます。
タープを張る時に注意したい場所
基本的にタープを張る際には、崖の下や中州など増水したら危ない場所は避けましょう。また、足元が見通せないところや周りに木が1本しかない場所に張るのは止めておきましょう。
崖の下は危ない
タープは落石があったり土が崩れてきたりすると簡単に壊れます。その際にタープの中に人がいれば、とても危険です。
中州など増水したら危ない場所
キャンプを行う際には、中洲などの増水が予想される場所は避けましょう。この様な場所では、突然雨が降って増水してもすぐに逃げられず、非常に危険です。
過去に事故の例もあるので、タープを中洲などでは張らないください。
足元が見通せないところ
草が茂っていて足元がよく見えないところは、地面がどんな状態なのかわからず、テントも安定しないため危険です。
周りに木が1本しかない
キャンプで気を付けることの1つとして、落雷の危険性があります。雷が鳴ったときに、木が1本しかない場合ではその木が避雷針となり雷が落ち、電気を通しやすい人間の方に落ちてくる確率が上がります。
ヘキサ、レクタタープの張り方
実際にどのようにタープを張れば良いのか。ここでは、ヘキサタープとレクタタープについて解説してきます。
しっかりと理解して、あなた自身でタープを張れるようにしてください。そうすれば、キャンプライフを充実させることができます。
タープを広げ、ポールを繋げ、ロープを幕に繋げる
まずは、設置する場所を決めてタープを広げてメインのポールをつなげておきましょう。なお、設置する場所についてはタープを張るのに適した、安全な場所を選んでください。
この時ロープを生地の方のテープのところに結んでおくとより簡単に張れます。そして、幕のグロメットループDかんなどにポールを通してください。
ロープのかかってるポールのペグを打つ
次に、ペグを打ち込んでいきます。ロープはポールを中心にして60-90°位の角度にして、ポールの長さの3分の2程度の位置にペグを打ちます。なお、この時にペグの角度は幕と反対側に頭を向けて、地面から60度程度になるよう軽く打ち込みます。
これは風が吹いてもペグが抜けないようにするためです。ペグを打ったら、そのペグにロープを掛けてください。
ポールを立ててガイドロープをしっかり張る
それでは、ポールを立てていきます。立て方はメインのポールの地面に当たってる方を内側に入れて立ててください。1本立てることができたら、幕を広げながら2本目のサブポールを立てましょう。
それができたら、自在金具を調整してロープをピンと張ってください。
ペグをしっかり打ち込む
最後に先程打ち込んでおいたペグをさらにしっかりと打ち込みます。これは風などに吹かれたときでもペグが抜けないようにするために行います。
この時には、幕の皺が出てないことを確認してから、ペグをしっかり頭が出るくらいに打ち込んでください。これでタープの設置は完了となります。
スクリーンタープの張り方
ヘキサタープとレクタタープの張り方が分かったら、次はスクリーンタープについてもどのような手順で設置していくのかをしっかりと理解していきましょう。
さまざまなタープを状況に応じて使い分けができるようにして、ぜひキャンプライフを充実させていきましょう。
幕を設置場所に広げてポールを通す
まずは、設置場所に幕を広げてポールを通していきましょう。この時必ずタープを張るのに適した安全な場所を選ぶことを忘れないようにしてください。
幕の広げ方については、幕の屋根になる部分を上にして四角くなるよう広げましょう。そして、ポールを連結して、そのポールを幕に差し込んでください。
四隅にポールを差し込む
次に、タープの四隅にポールを差し込みましょう。この時、ポールをそれぞれ連結してから差し込むようにしてください。
なお、このポールはスクリーンタープにとっては足となるものです。
タープを立ち上げる
それでは、タープを立ち上げていきます。直ぐには立ち上げられないので、まずはポールの足を金具をグロメットに差し込んでください。差し込みが済んでしっかりと固定できていることが確認できたら、立ち上げましょう。
この時にフックをポールに引っ掛けてテンションを出しておいてください。
ペグを打つ
最後にペグを打っていきます。この時にペグは地面に対して60度くらいまでの角度で打っていき、ペグの頭がタープとは反対側になるようにして打ち込んでください。こうすることで、風に吹かれてもスクリーンタープが飛ばされないようにできます。
そして、ロープをペグに引っ掛けてペグの頭が出る位まで打ち込んでいきます。ロープの長さが長すぎたりした場合には、ロープの自在金具でロープの長さを調節するようにしてください。これで、スクリーンタープの設置は完了です。
こんなときどうする
タープをどんな場所で張れば良いのか、タープ毎の張りかたについて理解できたと思います。しかし、実際にキャンプでタープを設置して使っていくと、どうしようかと困るときがあります。
例えば、地面の状態がよくなくてペグが抜けそうなときにどうすれば良いのか。天候が急変して、雨が降ってきたときにはどうすれば良いのか。
この2点の場合でどのように対応すれば良いのか、その方法について解説していきます。キャンプライフを楽しむためにも、対応策をしっかりと学んで実践できるようにしてください。
地面の状態がよくなくてペグが抜けそうなとき
ペグが抜けそうなとき、この場合にはしっかりと固定できるように対策する必要があります。具体的にはロープに対して、ペグをもう1本追加して元のロープとペグが三角形になるようにペグを2箇所打ちます。ペグは強く打ち込んでください。
こうすればペグが抜けにくくなるので、風が吹いても大丈夫です。
雨が降ってきたとき
キャンプをしていれば雨に降られることも当然あります。タープを設置している場合、タープが倒壊してしまうかもしれません。
これはタープの上部に水が溜まることで引き起こされることです。対策としては、片側のポールを短くするなどして水の行き場を作ってください。こうすれば、水はタープの上部に溜まらずに流れていくので、倒壊することはありません。
アレンジしたタープの張り方
基本的なそれぞれのタープの張り方や悩んだ場合にどうすれば良いのかは理解できたと思います。きっと今のあなたならタープを張って、キャンプで実際に設置することができるはずです。
しかし、よりキャンプライフを充実させたいのであれば、アレンジしたタープの張り方も知っておきましょう。そうすれば、よりキャンプライフを楽しむことができます。今回は次の4つについて解説します。
テントとタープを連結
タープをテント入り口部分にかぶせてテントとタープを連結させる方法です。メリットとしては、例え雨の日であってもテントに出入りするときも濡れないですむという点です。
ただし、デメリットとしてはタープとテントを繋げるために、タープのスペースがその分狭くなってしまうという点があります。
片側を下げて目隠しスタイル
タープの設置方法を工夫することで、片側を下げて目隠しにするスタイルです。やり方としては2つの設置方法があります。
それは、ポールを2本短いものを使ってタープの一辺を壁側にする方法か、ペグの位置を2つタープから近い位置に打ち変えて、ロープを短くしてタープの一辺を壁側にして目隠しにする方法の2つです。目隠しを作りたい場合には試してみましょう。
テントをタープの下に
いわゆる小川張りと呼ばれる方法になります。なお、小川張りとは、キャンプ用品メーカーがカタログに用いていた設置方法の俗称のことです。張り方としてはテントの後ろにメインポールを持ってきて張るもので、セッティングテープを使ってタープとテントを連結して行う方法です。
メリットとしては、テントとタープがコンパクトになるため、見映えがよくなるという点があります。一方でデメリットとしては風に対して弱いという点があります。ですから、風が強い場合には適した張り方とはいえないでしょう。
木とタープを繋げる
回りに木があるような狭いサイトの場合にそれを利用してタープを張る方法です。設置方法としては、周りに木が何本かあれば木にタオルなどを巻き、ロープをまわして交差させます。
そして、交差したところをもう一度回して、ロープの先を最初に巻いたロープの下に通して両端を引けば完成です。なお、こちらの設置方法は注意点があります。
それはタープを張っても大丈夫な木を選べているかということです。例えば、痛んでいるような木にロープを巻き付けた場合には、木が倒れてくる危険性があるので怪我を負うこともあり得ます。ロープを巻いても問題ないのかを考えながら、タープを張るのが大切です。
サイトに合わせて色々なアレンジをしてみよう
ここまで、きれいにタープを張る方法について詳しく解説しました。まず、タープには6角のヘキサタープなど3つの種類があること。次に、タープを張る際には崖の下などの危ない場所では張らないようにすることなど。
また、ヘキサタープやレクタタープ、スクリーンタープの張り方について。さらに、雨が降ってきたときにどうすれば良いのか、またアレンジしたタープの張り方についても解説しました。
タープを張る際にはサイトに合わせて色々なアレンジをしてみましょう。そうすれば、あなたのキャンプライフをもっと充実させることができます。