腹筋の各部位をイラストで知る|ポッコリお腹とさよならするには

腹筋の各部位をイラストで知る|ポッコリお腹とさよならするには

2019.03.01

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お腹のたるみをどうにかしたい

多くの人が、お腹周りのたるみを何とかしたいと思っています。たるみの主な原因は、「脂肪」です。脂肪を上手に燃焼させるためには、そのすぐ近くにある筋肉を活動させ、エネルギー源として使うのが最も効果的です。

しかし、たるみの性質や正確な場所は、人それぞれで、たるみに一番近い筋肉も、人によって違います。それを判断するには、腹筋各部位の位置や効果的な動きを、正しく知る必要があります。

イラストから腹筋と呼ばれる箇所を把握

いわゆる「腹筋」というと、割れたシックスパックを思い浮かべるかもしれませんが、お腹周りには他にも沢山の筋肉があります。それぞれ、その位置や骨との繋がり方によって、役割が分かれており、うまく連携する事によって、複雑な動作が出来るようになっています。

腹筋といえば腹直筋

いわゆる「腹筋」といえば、多くの場合「腹直筋」のことを指します。腹直筋は縦に長く、「シックス」パックと呼ばれますが、ヘソの下から股下までの、長い2つの三角形も含めた、合計8つのブロックから出来ています。朝起きる時に、前かがみの姿勢にして体を起こすには、腹直筋が必要です。

この他、骨盤の下につながっている事から、骨盤を安定させ、体が受ける衝撃に負けないように、体幹周りの筋肉を同時に使って、体幹を安定させる働きもあります。

インナーマッスルとしての腹横筋

腹横筋(ふくおうきん)は、腹筋群のインナーマッスルの1つです。主に腹式呼吸で息を吐く(呼気)時、いわゆる「お腹を凹ませる」時に最も働く筋肉です。

腹横筋の上部は胸郭を固定し、中部・下部は体幹を安定させます。腹横筋を鍛えれば、体幹をコルセットのように引き締め、姿勢を安定させます。

くびれをつくる腹斜筋群

腹斜筋群(ふくしゃきんぐん)は、表層部にある外腹斜筋(がいふくしゃきん)と、深層部にある内腹斜筋(ないふくしゃきん)で出来ています。体をひねる回旋動作や、真横に曲げる側屈、前後に曲げる屈曲に大きく関わっています。また腹直筋など他の筋群と連携して、腹圧や排便を助けたり、内臓の位置を安定するという重要な役割も果たしています。

そのため、鍛えるとボディラインで重要なウエストを引き締める事が出来、整ったくびれを形作ります。ダイエットでやせる事だけでなく、整ったボディラインが欲しい場合は、ぜひ鍛えたい部位です。

各部位の効果的な鍛え方

それでは、腹筋各部位を効果的に鍛える方法を見てみます。その筋肉が、どの方向にうまく働くかを見極める事が大切です。

腹直筋を主に鍛える方法

腹直筋を鍛えるために、一般的な「腹筋運動(シットアップ)」をする人が多いのですが、これはどちらかというと、股関節の周りの筋肉を刺激し、腹直筋にはそれほど効果が無いといわれています。その欠点を補い、腹直筋に効くトレーニングを2つ、ご紹介します。

初心者におすすめのクランチ

初心者に最もおすすめなのが、「クランチ」です。クランチは、腹直筋をダイレクトに刺激し、鍛えますが、シットアップによくみられる、腰痛にはなりにくいのが特徴です。また、シットアップのように足を固定する必要がないため、自宅で一人でトレーニングしやすいトレーニング法です。

クランチは、次のような動作を繰り返します。まず、水平な場所で仰向けになり、ひざを90度に曲げ、手は耳に添えます。そのままお腹を凹ませ、息を吐きながら、ヘソを見るように体を曲げます。その後、肩甲骨が着くか着かないかくらいまで下げ、またお腹を凹ませます。主に、腹直筋の上部を刺激しているのが、お腹に手を当てて動作すると良く分かります。

負荷をかけるならレッグレイズ

クランチである程度慣れてきたら、より負荷のかかる「レッグレイズ」で、高い効果を狙う事が出来ます。レッグレイズは、腹直筋の下部を刺激して、「下っ腹」を引き締める効果がありますが、正しい姿勢でトレーニングしないと、腰に負担がかかってしまう事に注意が必要です。

レッグレイズでは、水平な場所で仰向けになり、両脚をまっすぐに伸ばした姿勢から始めます。次に、腰を支点にして、ゆっくりと両足を上げ、下ろす時もゆっくりと、脚をキレイにピンと伸ばした状態を維持します。大切なのは、「しっかりと腹直筋に負荷をかける」事です。始めた時の辛さを乗り越えれば、その大きな効果を得られるでしょう。

腹横筋を主に鍛える方法

インナーマッスルとは、内臓を包んでいるお腹周りの筋肉の事で、それを鍛える事を「体幹トレーニング」といいます。インナーマッスルは外見からは見えにくく、普段意識しない筋肉ですが、衰えるとお腹がポッコリと出たり、腰痛の原因になります。そんなインナーマッスルを、直接刺激するトレーニング方法のいくつかを見てみましょう。

姿勢が良くなるドローイン

「ドローイン」は、お腹を凹ませたまま呼吸をする事によって、一番奥にある腹横筋まで、収縮させるエクササイズです。必要な技術は無く、運動が苦手な人でも、簡単にトレーニング出来ます。手順が簡単ですから、いつでもどこでも誰にでも出来、時間もお金もかかりません。忙しいデスクワークでも、朝起きた時や夜寝る前に、布団の中でも出来ますし、通勤中、電車の中でも出来ます。

初心者向けの「仰向けでのドローイン」について、具体的な手順は次のようになっています。まず仰向けになり、ひざを立てます。何度か腹式呼吸をしてお腹を動かし、息をゆっくり吐きながらお腹を凹ませ、限界に達したところで、その状態を10秒から30秒キープしつつ、浅く呼吸し、その後、元に戻します。

腹横筋は、お腹の奥にあるため、鍛えれば体の軸が安定するだけでなく、姿勢が良くなります。腰痛の予防や、深く呼吸する習慣がつく事で、精神的に落ち着く効果も得られます。

下っ腹を引き締めるヒップリフト

ヒップリフトは、仰向けの楽な姿勢から、骨盤を持ち上げて、体をまっすぐに保つエクササイズです。お尻が下がったり、腰が反り返ったりしないよう、腹横筋をうまく使うのがコツです。

トレーニングは、まず仰向けになって両脚を軽く開き、ひざを直角より曲げた状態から始めます。その時、腕は体に沿って床に着け、手のひらは上向きに、つま先はアップさせます。

次に、背中の肩甲骨を中央に寄せ、胸を張って、両肩を床に押し付けるようにします。この姿勢から、肩と股関節が一直線になるように、骨盤をリフトアップさせます。特に、腹横筋を中心に、お腹周りの筋肉を、意識して使います。5秒ほどキープしたら、一旦スタートポジションに戻し、またすぐに骨盤を持ち上げます。スタートポジションでは、お尻を床に下ろし切らないように、10回ほど繰り返します。

腹斜筋群にはツイストクランチ

ウエストのくびれがうまく出来ない場合は、ツイストクランチをおすすめします。通常のクランチとは違い、脊柱を回転軸に上体をひねる、「体幹回旋」で上体を起こすため、主に腹斜筋群と腹直筋も鍛えることが出来ます。

ツイストクランチは、仰向けの姿勢で、両ひざを90度ほどに曲げたところからスタートします。手は、耳の後ろ辺りに添え、上体を丸め、対角線上にある肘とひざを近づけるように、ひねりながら体を起こしていきます。この時、下背部(腰)まで完全に床から離してしまわないよう注意します。その後、ゆっくり上体を戻して、今度は逆側へ上体を起こします。

ひねること自体が大切なので、肘とひざが着かなくても構いません。無理せず横腹を引き締める事で、整った姿勢の、メリハリのある体形が手に入ります。

筋肉に合わせて鍛え、ポッコリお腹からおさらばしよう

単に「腹筋を鍛える」と言っても、一般的なシットアップだけでは、お腹周りのごく一部の筋肉しか鍛える事は出来ません。もし方法が間違っていたら、筋肉を鍛えられないばかりか、腰を痛めてしまう事もあり得るのです。

上手にトレーニングして効果を得るには体のどの腹筋を鍛えると良いかを判断する事が重要です。ポッコリお腹の原因である脂肪を、効率よく燃焼するために、どのトレーニング法が効果的なのかを見極め、正しいフォームで取り組まなくてはなりません。

定期的にトレーニングに取り組むことは、外見だけでなく、生活や精神面での充足にもつながっていきます。ポッコリお腹からおさらばして、それを実現できた自分に自信を持ち、健康的な自分を実現させましょう。

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