ウィリエール社はどんなメーカーなのか
イタリアで創業110年と歴史のあるロードバイクメーカーである、ウィリエール社。主に、競技用の自転車を製造・販売している会社です。日本国内よりも海外で有名なメーカーの1つです。
有名なメーカーがあまり好きでない人、日本では知名度が低くてもお洒落なロードバイクを探している人には、ぴったりのロードバイクです。カラーリングやデザインではイタリアらしい個性が光ります。そんなお洒落で個性的なロードバイクのウィリエール社について、どのような会社なのか、どのような特徴のあるロードバイクを製造しているのかを見てみましょう。きっと、ウィリエール社のことを知れば知るほど、乗ってみたくなることでしょう。
ウィリエール社とは
1906年ベネチア郊外の町、パッサーノの商人モリン氏によって創業したウィリエール社は、自転車を製造する会社でした。生産量は増加し、第二次世界大戦後も会社は発展していきました。また、自転車大国のイタリアでは、生活の交通手段として重要だった自転車から、競技用の自転車へと人々の関心が移っていき、ロードレースがイタリアの人気スポーツとなったのです。
そこで、ウィリエールはプロフェッショナルレーシングチームを編成しました。キャプテンであるトリエステ出身のジョルダーノ・コッターの活躍で、トリエステの未来を考え、モリン氏は町の名前を社名に付け加えることにしたのです。そうして、1945年ウィリエール・トリエスティーナが誕生しました。その後、ウィリエール社は工場やスタッフを拡大、レーシングチームはツールドフランスなどで活躍し大きな成功を収めました。
1950年、国家再建と経済成長により、スクーターやモーターサイクルが発達し始めました。その影響により、経営状態が悪化。ウィリエール社は工場を閉鎖し、ロードレースにも参加することがなくなりました。しかし、1969年に再び自転車製造を再開。現在では、イタリア以外の海外のロードレースの選手にも自転車を供給している、世界的に有名なメーカーとして活躍しています。
ウィリエールのロードバイクの特徴
イタリアには、ウィリエール社以外にも有名なメーカーがあります。そうした有名なメーカーにも劣らないウィリエール社には人気の理由があります。イタリヤや世界的に認められているウィリエール社のロードバイクにはどのような特徴があるのかチェックしてみましょう。
カラーリングとデザインがおしゃれでスタイルも美しい
カラーリングやデザイン性が富んだイタリアメーカーらしく、お洒落なデザインが特徴です。といっても、奇抜はデザインではなく、洗練された控えめなお洒落。ポイント使いのカラーリングや曲線が多いフレームワークなど、さりげないデザインが美しいロードバイクです。
日本では、乗っている人が少ないので、人と被りたくないとこだわりのある人に特におすすめなロードバイクといえます。
乗り心地も重視
いろいろな路面の状況に対応できる順応性の高さ、また、振動も吸収できるようにつくられています。ロードバイクを乗る人の乗り心地を大切にしているモデルのバイクが多いのが特徴です。技術重視のロードバイクとは違い、自転車とライダーへの愛が詰まったバイクです。もちろん、数多くのレースで勝利してきた実績、自転車大国であるイタリアでの人気などからも、性能の高さが感じられることでしょう。
ウィリエールのロードバイクラインナップ
ウィリエール社が製造しているロードバイクには、いろいろな種類のグレードやモデルがあります。実際にウィリエール社が製造しているロードバイクを見てみましょう。
エントリーモデルのMONTEGRAPPA
2014年にデビューしたモデルで、耐久性と運動性能が優れています。価格は12万5,000円からで、重量はSサイズで8.5kgとなります。アルミフレームで軽量化されており、価格帯からもロードバイク初心者におすすめなモデルです。
オールラウンドモデルのGRAN TURISMO R
2014年ミドルクラスのものでオールランウンドタイプ。体格で欧米人よりは小さいアジア圏からの要請でシートチューブが短くなっています。各サイズごとにチューブの太さを変更し、フレームサイズが違っても乗り心地が変わらないようになっています。価格は21万5,000円から、重量はSサイズで8kgです。
高スペックのCENTO 10 PRO
ハイエンドタイプのロードバイク。ウィリエール創業110年を記念して作られたCENTO10AIRよりも、剛性と反応性を高めたモデルとなります。実際にツールドフランスのレースでも使われているバイクです。また、同じフレームでディスクとリムの両方のブレーキに対応しているのが特徴です。価格は58万5,000円から 重量は7.82kgです。
2018年マイナーチェンジしたCENTO 1 AIR 60T,46T
2018年のマイナーチェンジでは、シートステーがストレートになったりシートチューブが後輪に沿う形になっています。46Tも60Tもフレームの金型は同一のものを使っています。剛性アップにより、高いレベルのライダーにも満足できる性能となっています。価格は35万5,000円からです。
時勢代の技術を入れたZERO.7
S.E.I.フィルムといわれる特殊なフィルムを埋め込むことで、カーボンフレームの弱点を強化。断破断製が向上し重量が780gと軽くなりました。元々のコンセプトが軽量なので、軽さを重視した走りのヒルクライマーに最適でしょう。価格は70万円からとなります。
特別記念モデルZERO.6
2016年に、創業110年を記念して作られたモデルです。形状はZero.7を受け継いでいますが、新規の金型を使用して製造。Zero.7と比べて、フレームとフォークの重量を125gも軽くしました。採算を度外視で作られた、超軽量・高性能モデル、また剛性能も併せ持った上位バイクとなっています。価格はフレーム価格で65万円からとなります。
日本限定モデルSTELLA SL
ステッラSLは、ZERO.7を元に開発。グランツーリズモシリーズの性能をそのままに、小柄な人向けに設計されたスモールサイズの日本限定モデルです。新しいフレームデザインで、快適性や操作性がアップし、より剛性が高められています。フレーム価格20万円からとなります。
ウィリエールのおすすめモデルの紹介
今後需要が見込める、ディスクブレーキ対応モデルをピックアップしました。ウィリエール社自慢のモデルに心を奪われるかもしれません。
Cento1 NDR
リムブレーキとディスクブレーキの両方を使い分けることができるモデルです。別売りのスルーアクスルキットを装着することで、ディスクブレーキ仕様になります。ディスクブレーキにしたいが、リムブレーキのホイールが使えなくなってしまうなど、フレームの買い替えで悩んでいた人は、これで悩みが解消されるでしょう。ブレーキの両対応モデルのニーズが伸びており、今後予想されるディスクロードの普及にも対応できます。
Cento10 NDR
振動を吸収するアクティフレックスを装備したモデルでCento1 NDRと同様リムブレーキにもなり、ディスクブレーキにもなります。アクティフレックスは開発に2年もの年月を費やし、最高の乗り心地を提供してくれています。また、衝撃を吸収してくれるエラストマーは3種類の硬さがあり、ライダーの好みに応じて簡単に交換することができるようになっています。
おしゃれなウィリエールのロードバイクに乗ってみては
ウィリエール社は、日本での知名度はそれほど高くありませんが、世界的なレースであるツールドフランスなどでも活躍しているロードバイクのメーカーで信頼があります。
洗練されたお洒落だけでなく、性能やライダーのことを考え抜いた乗り心地を提供してくれます。初心者用のエントリーモデルから、プロ仕様の最上位モデルまで取り揃えられているので、自分のスタイルにあった最高のバイクが見つけることができます。
人と被りたくない、違ったメーカーでお洒落なロードバイクが欲しいと思った時は、ウィリエール社のロードバイクがおすすめです。