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自転車の寿命ってどのくらい?劣化を遅らせるにはメンテナンスが大事
2018.02.23
自転車の種類別寿命と買い替え目安
一般的な自転車の耐用年数は10年程度
自転車は平均で約10年程度は乗ることができる、といわれています。しかし使用環境によって、何年持つかは個人差がでてきます。乱暴な乗り方を繰り返したり、手入れを怠るとそれだけ自転車の部品やタイヤは痛むスピードが早くなります。車と違って車検がない分、自転車の点検はおろそかになっていることが多いようです。
また自転車は、雨や紫外線に弱く、とめる場所も室内と屋外では劣化のスピードは全然違います。屋外の場合はカバーをして日陰に置きましょう。
自転車はフレームの素材で寿命が変わる
フレームの素材もいろいろありますが、一般の自転車にはアルミが多く使われています。アルミは腐食には強いですが、小さな衝撃に弱く、衝撃が蓄積するといきなり折れたり壊れることがあります。
またロードバイクに多いカーボンやクロモリはアルミに比べ、衝撃にとても強い素材です。カーボンが軽いのに対し、クロモリは重さがあります。クロモリは鉄にクロムなどが混ぜてある合金で、強度は繰り返し力を加えても、結構耐え続けることができます。
自転車を長く愛用したい場合は、カーボンやクロモリがおすすめです。
子供用自転車は比較的長持ちする
一般的に子供用の自転車は普通の自転車に比べると、長持ちするといわれています。使われている部品はだいたい同じですが、体重が長持ちに影響しています。
子供の自転車の製造過程では、40kgまで大丈夫なようにテストがされています。40kgというと平均で11歳くらい。子供用自転車に乗る子供たちの実際の体重はもっと軽く、自転車への負担が軽いのが理由の1つです。また行動範囲も限られ、頻繁に長い距離を乗ることもないことから長持ちすると考えられます。
シティーサイクルは劣化で寿命を迎える
シティ-サイクルはアルミで作られている場合が多く、衝撃を頻繁に受けています。またメンテナンスを怠る場合が多く、自転車の劣化を早める紫外線や雨などにも、頻繁にさらされています。
タイヤやチェーンも何かあってから対処することが多いため、劣化しやすくサビや痛みがひどくなりがちです。修理代が高くなったり、修理もできなくなるなどの理由で寿命を迎えてしまいます。頻繁にメンテナンスをおこない、環境を変えれば劣化スピードも遅くなりますので心がけましょう。
タイヤの寿命は3000Kmから5000Km
自転車はタイヤにとても負担をかけています。こまめにチェックをすると、早めに異変に気付き、パンクしないで長く乗ることができます。
一般的には距離にして3000kmから5000km、期間で1年半から2年がタイヤの寿命といわれています。しかしタイヤも使用状況で寿命は大きく異なります。その期間まで点検をしないと、いきなりパンクしたりすることも。タイヤの溝がなくなっている場合は、距離に関係なく早めに交換することが大切です。
走行距離や体重と保管環境が関係する
タイヤは体重や走行距離によって、寿命が早くなります。一般的にたくさんの距離を乗るとそれだけ溝の減りが早くなります。しかしロードバイクは乗らなくてもタイヤが劣化していきます。最低でも2年に1回は必ず交換しましょう。
また、タイヤも紫外線の影響を受けやすく、なかのゴムの劣化スピードが早まります。保管するとき日光の下にそのまま放置していると、パンクしやすくなってしまうので気をつけましょう。
バランス重視であれば1000Kmで交換する
クロスバイクやロードバイクで走っていて、スピードが乗らなかったり、グリップが悪くなってきたときは、一度空気圧をチェックします。それでも改善しないときは、タイヤが原因のことがあります。
ロードバイクなどは柔らかいゴムを使っていて、耐久性が低く空気圧も高圧なのでタイヤへの負担が大きくかかります。タイヤの溝や糸状のものがでていないかなど、こまめにチェックしましょう。走行性や安全面を考えたら、1000kmで交換すると安心して快適に走れます。
タイヤが長持ちする手入れの秘訣
タイヤに溝がなければ距離を問わず交換する
タイヤの溝は、タイヤの状況をチェックできる大事な点検です。おおよその交換時期に交換するより、溝はまめにチェックするようにします。溝がなくなってくると、安定した走行ができなくなります。さらに、ゴムが劣化して、ブレーキの効きが悪くなります。
また空気漏れやパンクの原因にもなります。タイヤの接地面をこまめにチェックし、溝が消えかけている時点で早めに交換しましょう。
後輪の状態に気を付けるとよい
タイヤの状態をチェックするときは、まず後輪のタイヤをチェックします。タイヤにかかっている負担は同じようで実は違います。後輪のほうに、全体重の7割も負担がかかっています。
前輪よりタイヤの溝の減りがずいぶん早いです。よく立ちこぎをしたり、たくさんの距離を走る場合などとくに後輪には力がかかっています。後輪の状態はこまめにチェックしましょう。
定期的に点検し異物を確認する
タイヤの溝に注意することは大切ですが、異物がないか確認することも必要です。タイヤの異物は気をつけて確認をしないと、そのまま気づかずに乗り続け、パンクの大きな原因になります。
道路にはさまざまな金属やガラス片が落ちていて、自転車でよく踏んでいます。その小さな物がパンクの原因になることは意外に多いのです。溝の点検と一緒に異物の確認も心がけましょう。
空気圧に注意し2週間ごとに空気を補充する
自転車のタイヤに空気が入ってないと、タイヤが柔らかくなってとても重く漕ぎづらくなります。そうなってから空気を入れるのではなく、空気圧もこまめにチェックしましょう。
空気圧が下がると、少しの段差でもつぶれやすくなり、パンクの原因になります。自転車に乗らなくても空気は減っていきます。ロードバイクなら4~5日、通常の自転車でも1~2週間に1度は空気圧をチェックし、最低でも2週間ごとに空気の補充をおこないましょう。
適切な買い替え時期を把握する
距離や目安はあくまでも平均です。自転車の保管環境や乗り方で大きく差がでます。メンテナンスをこまめにすると、タイヤの状態が把握でき、ひどくなる前に交換できることで、長く快適に自転車に乗ることができます。
また、あまり自転車に乗らない場合、タイヤの溝は気にならず、交換しない人もいるかもしれません。しかし、3年もすれば、見た目は大丈夫でも、なかはボロボロという状態の場合がほとんどです。なにもなくても2~3年に1回はタイヤの買い替えをおすすめします。
自転車の寿命を延ばすポイント
最初から耐久性のよいタイヤを選ぶ
自転車はタイヤを変えるだけで、走りが全然違います。グリップ力のあるものやスピード力があるものなどさまざまですが、最初から耐久性のよいタイヤを選ぶと長く安心して乗れます。
パンクしにくいタイヤとして、耐パンクベルトが入っているものや、トレッドやチューブが厚いもの、繊維層数が多いものなどがあります。高い値段のほうが走行性能はよいですが、摩擦が早いため、無理のない値段で耐久性のあるものを選んだほうがよいでしょう。たくさん種類がありますので、自分の自転車のサイズ・好みに合ったものを、店頭で相談するのもよいでしょう。
日頃からフレームを磨き手入れをする
フレームは自転車を倒してしまったり、傷がついたりして、塗装がはげたりヒビが入ることがあります。そのまま放置すると、サビの原因になり見た目も気になります。とくにカーボン製ははげた所から水を吸い込み、内部に水がたまってしまいます。
フレームのヒビが破損してしまうと、自転車に乗るうえでとても危険です。日頃からフレームのメンテナンスもしましょう。専用スプレーや磨くシートもあり、紫外線保護ができるものもあります。
雨風に弱いので雨ざらしのまま放置しない
自転車の保管場所は自転車の寿命に大きく影響します。紫外線に弱くタイヤの劣化も早まり、雨に濡れたままにすることでサビの原因になります。
できれば室内か、難しければ日や雨が当たらない場所に保管しましょう。外の場合は紫外線や雨風から守るために、自転車専用のシートでカバーします。そのまま放置してしまうと、自転車の寿命はとても早くなってしまいます。
段差の通行は負担が大きいので避ける
自転車で走っていると、段差が結構ありますが、段差は自転車に大きな負担がかかります。まずタイヤがパンクしやすく、痛んでしまいます。そして他の部分にも衝撃で傷が入りやすくなります。砂利道も避けたほうが無難です。
大きな段差は無理に乗りあげず避けて通りましょう。小さい段差でも突っ込まず、スピードを落としてタイヤにかかる負担を減らします。とくにロードバイクはタイヤが細く、クッション性も低く滑りやすいため危険です。
異変を感じたらすぐに走行を中止する
走っていていつもと違うと感じたら、すぐ自転車を止め確認することが大切です。あと少しで目的地に着くとか、まだ乗れそうだからと、そのまま乗ると、自転車に負担がかかり危険です。
すぐに走行をやめてできれば近くの自転車専門店に持って行きましょう。その場で自分で直せたと思っても、他に原因が隠れている場合もあります。しっかり点検してもらいましょう。とくに「バキバキ」などの異音はフレームや何かが破損したおそれもあり危険です。自転車を長持ちさせるためと同時に安全面も考えて行動しましょう。
正しい知識で自転車を長持ちさせよう
自転車を長持ちさせるには、こまめな点検とメンテナンス、そして置き場所が大事です。調子が悪くなる前に交換したり、汚れる前に定期的に磨くなど、気にかけて大切にすれば、きっと長くお気に入りの自転車に乗ることができます。
長くよい状態で乗り続けるには、それなりの努力が必要ですが、メンテナンスも楽しみのひとつにして、自分だけの自転車を大事にしていきましょう。