アジ釣りの種類 一番釣れるサビキ釣り アジ釣りと聞くと、「サビキ釣り」と結びついてしまうほど、陸からアジを狙うにはメジャーなサビキ釣り。サビキ釣りの仕掛けには、小さな針が6本前後についた仕掛けと、アミエビを入れるかごを使います。 オモリ代わりになっていることが多い小さなかごに、アミエビを詰めて、海中でゆっくりと仕掛けを上下させると、海中に浮遊するアミエビを食べに魚が近寄ってくるのです。 疑似餌がさらに魚を寄せ付ける サビキの仕掛けには、ピンクスキンと呼ばれる小さな羽が付いていて、この羽が疑似餌となって、アミエビと間違えて食いついた魚を釣るという仕掛けになっています。 アジは回遊魚なので、あたりが出ると、サビキの針が鈴なりになるほど釣れてしまうことも。アジを狙いに陸から釣りをするなら必ず道具箱に入れておきたい基本の仕掛けです。 釣果を上げるためのトリックサビキ釣り トリックサビキという仕掛けは、サビキ釣りによく似ていますが、針に疑似餌が付いていないトリックサビキ専用の針を使います。オモリは普通のナス型で、2号から7号くらいを好みに合わせてつけて試してみるとベスト。また、トリックサビキには専用のエサ付け器が必要です。 トリックサビキ釣りは、専用のエサ付け器に解凍したアミエビを入れ、上下にある隙間に針を往復させて針に直接アミエビを付けていきます。針に直接アミエビが付いているので、サビキ釣りになれてピンクスキンを見分けてしまうような魚にも効果があり、サビキ釣りで当たりが出ない時などに使われています。 ヤリトリを楽しめるウキ釣り サビキ系の仕掛けには、針が6本前後ついていて、小さなアジを大量に釣りあげることを狙いとしています。一方浮き釣りは仕掛けについている針は1本か2本で、サビキ釣りよりもサイズの大きめのアジを狙っていきます。 まず、ラインに浮きを付け、オモリと針をつけます。ポイントは「棚」といって、浮きから下の長さをどのくらいにするかということ。針の大きさももちろんですが、回遊しているアジがどのくらいの深さを泳いでいるかに当たりが左右されます。 釣り上げるまでのドキドキと釣り上げたときの爽快感がたまらない オモリの重量も浮きがきちんと浮かんでいられるかどうかという点を見定めておきたいので、棒ウキが適当。浮き釣りの楽しさは、当たりが出たときのアジの動きを堪能できるところです。1匹と向き合い、釣りあげる時の爽快感が味わえます。 遠めの回遊ルートを狙う投げサビキ釣り 陸からアジを釣って楽しむというだけならば、普通のサビキ釣り仕掛けで十分ですが、釣りの魅力に気づいてくると、大きめのサイズを狙ってみたくなるものです。 普通のサビキでも運よくサイズのよいアジが足元まで回遊してくることもありますが、少し陸から遠めの水深の深い所を狙えるほうが、大きめサイズが当たる可能性も高まります。そこで、サビキを遠くまで投げることが出来る、投げサビキ釣りという仕掛けを試してみてはいかがでしょうか。 おすすめの投げサビキ方法 アミエビを入れるオモリ兼カゴと針は、普通のサビキの仕掛けと一緒ですが、その上に、誘導ウキを付けます。投げることも考えると、仕掛けが少し長くなるので、糸がらみ防止の棒を付けておくと便利です。 近場に投げるちょい投げと、技術は必要ですが、遠投サビキに分けられます。それぞれ仕掛けは同じですが、ウキやオモリの大きさ、竿の長さを使い分けましょう。 幅広い層が楽しめる遠投カゴ釣り 投げサビキと似ているもので、遠投カゴ釣りという仕掛けがあります。投げてアミエビを散らし、そこに集まってくるアジを狙うという、原理は投げサビキと同じですが、カゴ釣りでは専用のアミエビを詰めるカゴを使います。 カゴにもいろんな種類があり、自分でアミエビの出す量を調整できたり、仕掛けを投げて位置が定まると、一気にカゴが開いて一発でアミエビが広がるものなど、用途もさまざま。ウキの方も、投げやすいようにある程度風に乗ってくれるタイプを選ぶと投げやすいでしょう。 おすすめのアジ釣りの時期と時間帯 アジは1年中釣ることはできる アジは回遊魚で、一定の場所に住んでいる根魚などとは違い、海を泳ぎ回っている魚。ですから、一年中いつでも釣ることが可能な魚といえます。ただし、陸から釣ることが前提であれば、季節によって釣れるアジのサイズが変わってくることも。 アジは小さければ豆アジといって、唐揚げなどで食を楽しむことができます。また、大きければ脂が乗っているので、お刺身や焼くだけでも楽しめるというオールマイティーな魚です。どんな季節でも釣り人を楽しませてくれることでしょう。 なかでもお勧め時期は夏から秋 せっかくアジを釣りにいくのなら、沢山釣りあげたいもの。潮や時間的にもタイミングがよい日であれば、クーラーボックスに山ほどアジが入っている釣り人を見かけることもあるはずです。アジ釣りにおすすめの季節は、水温が上がってくる夏から秋にかけてです。 6月から11月にかけてはベストシーズンですが、アジが活発に活動する水温になる秋口は、堤防付近へもアジが回遊してくることから、釣り場の場所取りで戦闘状態になることも。釣り人にも気持ちのよい季節であり、カップルやファミリーにもおすすめです。 時間帯は日の入り日の出前後1時間 アジも生きていますから、人間と同じように空腹となる時間帯があります。釣り用語に「まずめ」という言葉がありますが、日の出と日の入り前後1時間のことです。日の出であれば、朝まずめ、日の入りであれば夕まずめといい、潮の動きにもよりますが、一日のうちで一番よく魚が釣れる時間帯。 まずめ時に魚がよく釣れる理由としては、海中の植物性プランクトンが光合成をしに光を求めて水面近くに上がってくることで、海面近くにプランクトンを食べる魚が集まってくるためといわれています。植物性プランクトンには夜行性のものもおり、夕まずめ時にも同じ現象が起こるようです。 「海の食物連鎖」から大自然の力を感じることができる プランクトンをエサとしている小魚が海面近くに集まってきて、そのまた小魚をエサとする魚が集まって来るという、海の中で食物連鎖がおこっているのです。釣りをすると潮の満ち引きや、こうした食物連鎖の作用など大自然の力を感じることがあります。 釣れると話題の千葉県勝浦港のポイント 大物が狙える堤防 千葉県勝浦港は勝浦駅から数百メートルの場所にあり、市営の駐車場も近くにトイレまである、釣り人に人気の漁港です。しかし、2014年に全面釣り禁止となり、現在は漁協の休みの日である土曜日と漁船の着港時・4時~16時以外の時間のみ、一般の釣りが許されています。 全面釣り禁止の理由として、釣り人が残していくゴミの問題や、マナーの悪さが問題となったためです。釣りをするなら海に感謝、施設に感謝し、人としてのマナーを守ってスマートに釣りを楽しみたいもの。初めて釣りに行く場所は、地元の釣具屋さんに聞いてみるとよくわかります。 勝浦港の堤防 勝浦港で大物を狙うとすれば、堤防がおすすめです。桟橋付近で大物狙いの仕掛けを垂らせば、30cmオーバーのクロダイなどがヒットするとか。堤防の先端部分は立ち入り禁止になっているので、立ち入り禁止の看板より先は入らないように注意が必要です。 群れが来れば楽しめる氷前 漁協が使っている氷を置いてある場所の前が「氷前」と呼ばれています。水深がそれほど深くなく、ファミリー向けの釣り場です。撒き餌を沢山まいて、アジやイワシの群れを呼び寄せられれば、サビキ釣りが楽しめるでしょう。 1番人気の燃料タンク前 水深が深く、回遊魚の出入りも多く見られるため、釣り人に一番人気なのが、燃料タンク前です。秋の回遊魚シーズンともなると、場所取りだけでも一苦労。サビキで釣れた小型のアジやイワシを餌に使って、大物のヒラメなども狙えるようです。 ルアーの仕組みと種類 ジグヘッドにワームをつける 元々は淡水魚で楽しむルアーフィッシングを、海釣りでも楽しもうという動きが、現代では大きくなってきています。特にアジをルアーで狙うことを「アジング」と名前を付けて呼ぶほど、メジャーになってきました。 潮の流れ・時間帯を読めば、ルアーでもアジ釣りが楽しめる ルアーで釣りを楽しむと、虫餌やアミエビなどで手や道具が汚れる心配がないので、初心者や女性にも人気があります。難しそうに感じてしまうかもしれませんが、仕掛けは思ったよりも簡単。ジグヘッドと呼ばれるオモリ付きのルアー用の針にワームと呼ばれるアジが食べる虫に似たゴム製の疑似餌を付けるだけです。 ジグヘッドは、ある程度の重量があり、ちょい投げ程度であれば、簡単に楽しめます。潮の流れと時間帯を選べば、アジングで十分にアジ釣りを楽しむことができます。 基本の丸型ジグヘッド 丸型のジグヘッドは、初心者におすすめです。丸型は潮の流れを受けやすく、ラインに潮の抵抗を伝えてくれるため、アジ釣りに必要な潮の流れを感じる感覚の練習になります。 ルアー釣りでは、疑似餌を使っているので、竿を動かして疑似餌を生きているかのように見せかける動きが必要。丸型ジグヘッドが初心者向けというのは、水の抵抗を竿に伝えてくれるため、どのようにどのくらいの力加減で動かせばいいのかが分かりやすいからです。 また、投げ入れてから海底に落ちていくフォール時に、食いついてくる魚にも落ち方がゆるかなので、アピールすることができます。 底狙いの矢じり型ジグヘッド ジグヘッドの扱いに少し慣れてきたら、ルアーの醍醐味ジギングに挑戦しましょう。ジギングとは、ルアーをしゃくりあげるように動かして魚の興味を引く方法。アジングはこのジギングと組み合わせた造語です。 ジギングには、矢じり型のジグヘッドの方が動かしやすいことも。ジグの先端が矢じりのように細くなっているので、水の抵抗を受けにくく、コツが分かれば仕掛けを思うように動かせるようになります。 先が細くなっているので、フォール中は回転してしまい、コントロールが取りにくいのが難点。クルッと丸まった尻尾をもったカーリーテールワームと相性がよく、基本的にはこのワームとセットで使うとよいでしょう。 スイム用の円柱型ジグヘッド 特に技術を必要とせず、だだ巻きといって、投げては巻き取り、投げては巻き取る、という釣り方に合っているのが円柱型のジグヘッドです。円柱型のジグヘッドはワームを付けた時に疑似餌と一体になり、巻き取るだけで、疑似餌が泳いでいるように見せてくれます。 遠投に向いており、同じ棚を水平に移動してくれるので、棚を決めて狙う場合に重宝します。 初心者に良いダイヤモンド型ジグヘッド 初心者がアジングする際に最もおすすめなジグヘッドがダイヤモンド型。アジはキラキラしたものに反応します。ダイヤモンド型は多面角で出来ているため、丸型の扱いやすさに加えて、どんな状況でも光を反射してアジに疑似餌をアピールしてくれます。多少しゃくりが上手くできなくても、大丈夫。 最近、ジグヘッドの種類も豊富になってきています。自分に合った形を選ぶことは一番ですが、安ければよいということはなく、ジグヘッドは針ですから、アジの口を捉えなければ意味がありません。少し触れてみて、針の先が鋭いものを選びましょう。 お勧めアジの漁師飯 採れたての新鮮なお刺身 アジ釣りの楽しみは、釣りあげた後にも。新鮮なアジを持って帰ったら、お刺身に挑戦してみましょう。新鮮なアジの刺身は最高です。 魚をさばくことに抵抗のあるひともいますが、せっかく自分で釣ったアジなら練習してさばけるようになっておくと、釣りの楽しみも倍増します。「アジを釣ってきて刺身にして食べたんだ」なんて職場で話題にすると尊敬の目で見られるかも。 アジの三枚おろしと刺身にする方法とは アジを自分で刺身にするのは少しハードルが高いかもしれませんが、何度も練習すれば、必ずできるようになります。刺身に挑戦するときはよく切れる包丁が必須。新しく準備してもよいですし、普段使いの包丁でも、よく研げば十分使えるでしょう。以下の順番でやってみましょう。 1.アジをよく洗い、ハラワタをだし、頭を落とします。 2.三枚におろして、頭の方から身を押さえながら皮を剥ぎます。 3.身を薄くそぐように腹骨を取ります。 4.中骨を取りますが、骨抜きで一本ずつ抜いてもいいですし、包丁で身の真ん中の中骨がある辺りを細く切り取っても大丈夫です。 5.繊維を断つように、食べやすい大きさに切って、盛り付ければ完成です。 アジを他の料理で使う時には、先にゼイゴを取るのが主流。しかし、刺身にする場合は、皮をはぐので、ゼイゴをわざわざ先に取らなくても、皮をはぐときに一緒に取れます。 ご飯が進む漬け丼 脂がのったアジは、何をしても美味しく食べられますが、ごはんと一緒にといえば、なんといっても漬け丼が一番。刺身用にさばいたアジの身を、醤油と酒で作った煮た漬けダレに漬け込み、ご飯にのせます。漁師が船の上で料理して食べたという豪快な料理の1つです。 地方や人それぞれの好みによって、漬けダレに何を使うのかが変わっています。味噌を合わせたり、ショウガをのせたものや、ネギ・シソ・ゴマ・ミョウガなどの薬味を工夫したりと、漬け丼アレンジを楽しんでいます。自分流の漬け丼が楽しめるようになってきたら、アジ料理の上級者でしょう。 寒い時に最高のアジのお茶漬け 自分好みのアジの漬けを作ったら、残りをお茶漬けで楽しむのもよいです。好みのタレで漬けたアジをごはんにのせ、お茶をかけてお茶漬けにしましょう。かけるお茶は、出汁に変更しても美味しく食べられます。寒い時期には温かいお茶漬けがホッとしますね。 静岡や千葉の郷土料理として、「孫茶」と呼ばれるお茶漬けがあります。アジを刺身にするか、たたくかして、しょうが醤油に漬けます。それをごはんの上にのせ、煎茶や熱湯、出汁をかけて食べるというものです。このように、アジの漁師飯はそれぞれの土地により、郷土料理として広く親しまれています。 おつまみにも最適ななめろう アジ好きな人は、自分でアジを釣ると、「なめろうを作ることが定番」というひとも。お酒好きにはたまらない酒の肴になります。特に日本酒には本当によく合います。 刺身にしたアジを包丁で細かくたたき、酒と味噌、ショウガや小口ネギを加えてさらにたたきます。粘り気が出るまでたたいて、シソなどと一緒に盛り合わせて完成です。なめろうも、房総半島を中心とした地方の郷土料理のひとつに挙げられています。 アジ料理の定番の揚げ物 アジ料理といえば、アジのフライが頭をよぎることもありますね。ランチのメニューでもよく目にします。アジは揚げ物との相性がよく、唐揚げやフライにしてもアジのうまみが引き出されます。 唐揚げは初心者でも挑戦しやすく、小さいアジであればウロコを取って、ハラワタを出すだけ。二度揚げするとカラリと仕上がり、中骨も丸ごと食べられます。高速道路のサービスエリアにアジの唐揚げ専門のお店もあるほど、万人に愛されるアジの唐揚げです。 余ってしまうほど量があれば、玉ねぎや人参などと一緒に南蛮漬けにすれば、翌日まで楽しめるでしょう。 ?たくさん釣ってアジ釣りをマスターする 初心者でもはじめやすいアジ釣り。実は奥が深く、種類豊富な釣り方で楽しめます。ファミリーフィッシングから、カップルでのデート、一人でゆっくりアジを向き合うもよし、サビキからルアーまで沢山の釣り方やポイントがあります。 季節のよい時は、堤防や港ではサビキの仕掛けに鈴なりのアジが釣れることでしょう。アジは、食べ方も生から揚げ物までいろんな楽しみ方があります。バリエーション豊かなアジ料理でお腹も大満足です。 RELATED POSTS 関連記事一覧 筋トレ効果が出始める期間を知ろう|筋トレの目的別効果も大公開 | 2020.04.06 人気の「ダンベルスクワット」で鍛えよう。正しいフォームや効果とは | 2020.04.06 男性用の白髪染め初めての方は必見|どこから見ても隙のない男へ | 2019.09.05