バイクチョークの位置と特徴
大体は左にチョークがあるが車種により異なる
チョークというのは、混合気を一時的に濃くするための装置で、ガソリンが冷えて燃えにくくなっているときなど、エンジンがかかりにくい状況のときに、始動性をよくするために使います。混合気とは、ガソリンと空気が混じったところのことです。 大体のバイクは、左側にチョークがありますが、車種によって異なるので、事前に確認しておくことが大切です。エンジンがかかりにくい場合は、チョークを引くことでエンジンがかかりやすくなるため、何かあったときのためにも覚えておいたほうがいいでしょう。暫く乗ってなかったときのエンジンのかかりにくさ解消
基本的にエンジンがかかりにくくなるのは、エンジンをしばらくかけていなかった場合や、冬などの寒い季節です。そのため、夏でも使わなければかからないことがあります。エンジンがかかりにくくなったときのためにチョークが付いていることで、エンジンがかかりやすくなるのです。 バイクは、ガソリンと空気を混合した気体をエンジンの燃焼室に送り、その気体を圧縮し、プラグが火花を散らし点火することでエンジンを動かしているため、ガソリンが古くなっている場合でもエンジンはかかりにくくなるのです。チョークでもつかない場合は、ガソリンを抜いてから新しいものに交換しましょう。冬場のエンジンのかかりにくさを解消
冬場のエンジンのかかりにくさは、燃焼室が冷えていて、エンジンが気化しにくい状態になっているためです。そのため、燃焼室が温まり、ガソリンまで温めればエンジンがかかりやすくなるのです。 チョークを引き、ガソリンが一時的に濃くなることによって、ガソリンが気化しやすくなるのです。ガソリンが気化して、エンジンがかかりやすくなれば、燃焼室もすぐに温まるため、エンジンの始動につながります。通勤時にバイクを使っていて、朝の忙しい時間帯にエンジンがかかりづらいことも、チョークの正しい使い方で解消できます。空気の通り道を塞ぎガソリンを濃くする
チョークの仕組みは、バイクの種類によって違いますが、キャブレターの吸いこみ口部分に空気を遮断するような板が付いています。この板で空気を閉鎖することによりエンジンが吸い込む空気量を減らし、ガソリンの比率を濃くするタイプがあります。 もう一つのタイプが、キャブレターの内部にチョーク用ガソリン通路とバルブがあり、それを開放してガソリンを多く供給するタイプが有ります。このタイプは、バイスターターともよばれていて、チョークノブではなく、バイスターターノブと表現しているものもあります。 大抵のマニュアルバイクは操作を手動でおこない、操作部はキャブレターに直接取り付いていますが、車種によっては利便性を考えデザインされていて、ワイヤー等でハンドル周りから操作できるようになっています。 スクーター等では、エンジンの熱に反応して動くバルブを用いてチョーク操作を自動でおこなうオートチョーク式がほとんどです。たくさん気化するようにする
エンジンがかかりやすくなるためには、たくさん気化することが大切です。気化する量が増えれば増えるほどエンジンがかかる可能性は高くなります。気化しないことには、エンジンはかかりません。 かかりずらいときは、ガソリンが気化するようにチョークを使いましょう。チョークでもダメだった場合は、何かの故障かもしれませんので、整備士の人にみてもらい判断するといいでしょう。バイクチョークの正しく使う為の注意点
チョークを引いたままアイドリングしない
チョークを引いたままアイドリングをしていると、エンジン内にカーボンが余計にたまってしまいます。チョークを引くのは最小限にとどめて、うまくセルを使い、アクセルとの兼ね合いをしてエンジンをかけましょう。 バイクの車種や状態によって冬場のエンジンのかかりやすさは違います。自分のバイクがどういう状況ならエンジンがかかりやすいのかを把握しておくことで、トラブルのときでも冷静に対応できるでしょう。チョークを引いたままアクセルを回さない
チョークを引いたままアクセルを回すと、プラグが被りエンジンがかかりにくくなります。被るというのは、混合気が濃くなりすぎてしまい、プラグがガソリンで濡れてしまい、火花が飛ばなくなって、エンジンに点火できなくなる状態のことです。 プラグがガソリンで濡れてしまっているので、エンジンが余計にかかりにくくなってしまうのです。アクセルを回すのは、チョークを戻し切ってから必ず回すということを覚えておきましょう。アクセルを回すのはチョークを戻してから
アクセルは必ずチョークを戻してからおこないましょう。戻さないうちにアクセルを回してしまうと、チョークを引いたままアクセルを回している状態になっているため、余計にエンジンがかかりずらくなってしまうためです。 アクセルをしっかり戻しきることで、バイクが痛む原因も減らせ、アクセルがかかりやすい状態を作ることができます。バイクが痛む原因等もしっかりと理解することで、エンジンがかかりやすい状態や壊れにくい環境を作れるため、できる限り理解しておきましょう。バイクのチョークの使い方
1.チョークを目一杯引きます。 2.セルまたはキックでエンジンをかけます。 3.エンジンが動き始めたらしばらく待ちます。 4.チョークをゆっくり戻します。 チョークを長く引いていることは、バイクにとってよくないため、キックでエンジンを早めにかけれるように努力しましょう。チョークを引いている最は、絶対にアクセルを回さないようにします。チョークは必ず元に戻しましょう。 このことを守れば、チョークでエンジンがかけられる程度のトラブルは解決できるでしょう。この方法でもつかなければほかの原因を疑ったほうがいいでしょう。チョークを戻すとエンジンが止まる原因と改善法
ジェット類が詰まっている
パイロットジェットがガソリンに含まれる不純物などのゴミで詰まっていると、空気と燃料が混ぜ合わさらないので不調になります。オートチョークに向かう空気穴があるのでそこをみます。 キャブレター洗浄剤で汚れをしっかり落とすことで、ジェット類のつまりは取れます。洗浄してもなかなか取れない場合は、ジェットを全て外し洗浄したり、ジェットの詰まりが激しい場合は、キャブレター洗浄剤に漬け込むと取れやすいです。キャブレーターを分解し詰まりがあるか確認
キャブレーターを分解し、どこに詰まりがあるかを確認することで、原因を特定しましょう。分解しておこなうことで、実際に詰まりが目でみて分かりやすいです。キャプレーターの穴自体小さいので、分解しないと分かりにくい部分がほとんどです。 自分で分解できる場合は、自分で分解したほうが店まで行く手間も金額も抑えることができるため、また同じことが起きたときに自分で対処できるようになります。キャブレーターを清掃する
キャブレーターを清掃するのは、素人では大変だったり、傷つけてしまう場合があります。壊してしまう可能性などのリスクも考慮すると、プロに任せるのが妥当でしょう。 また、壊れたときではなくても定期的にキャブレーターは綺麗にしたほうがいいので、定期的に清掃してもらっておくことも、リスクマネージメントになります。面倒ですが、余裕がある人は行っておくといいでしょう。チョークが引けない原因と改善法
ワイヤーが固着している
チョークが引けないときは、ワイヤーが固着してしまっている場合があります。まず、ワイヤーへの注油をして様子をみましょう。隙間がないので注油できないこともありますが、ワイヤーインジェクターがあれば注油できる場合があります。 ほかには、ワイヤーの取り回し。どこかにワイヤーが引っかかっていないかも点検するようにしましょう。単純に取り回しを改善すれば、チョークが引けるようになることもよくあることです。 また、ワイヤーの劣化も考えられます。目視してワイヤーに錆があれば、交換しましょう。ハンドルからキャブレターまでのワイヤーを確認し、ワイヤーを手で軽くもむようにしたとき、チョークが一時的に引けるようになれば、ワイヤーの劣化が原因の場合がほとんどです。キャブ側のリンクが固着している
キャブ側のリンクを目視できたとして、キャブレターのリンク箇所の固着が原因とだと分かった場合、キャブクリーナーやガソリンで解決しましょう。キャブクリーナーやガソリンは、つけることで安全に固着をとることができます。
これでも取れないときには力で抜きます。チョークピストンは壊れてしまうので、チョークピストンを交換しましょう。本体が損傷しなければ、このパーツ交換だけで元に戻るようになるのです。