ロープの編み方別の特徴を学ぼう
登山用ロープは用途に合わせて異なるロープを選びます。まずは自分がどのような登山をするのかを考えましょう。フリークライミングとアルパインクライミングでは用いるロープは異なるのです。そのほか、ロープワークについてもしっかりと身に付けることを忘れてはなりません。ロープワークを身に付けることは自分の命を守ることでもあるのです。ロープの編み方の種類と特徴
登山用ロープは梱包用など普段使用するロープなどと異なり、特殊な編み方で作られているロープです。登山に用いられることからよれ、こすれなどに強い特徴があります。編み方も数種類あり、それぞれに特性が異なるロープです。凡用性のある三つ撚りロープ
以前は「ザイル」よばれていた登山用ロープ。ポピュラーなのは三つ撚りのタイプです。滑りにくく強度がありますが、急激な張力変化によるキンクが起こりやすい、らせん構造であるためヨリが出やすいなどの欠点があります。 キンク(Kink)とはロープがひらがなの「く」の字の形に変形することです。緩みとひねりの力が同時にロープにかかり、そのあとにロープが引っ張られることでキンクが起こります。キンクが起こったロープの強度は著しく低下するので注意が必要です。2本を1組にして撚るエイトロープ
左右それぞれに撚られたロープを2本1組にして、2組ずつ使用し撚るロープのことでクロスロープともよびます。ストランドの数により8本撚りと12本撚りが存在。三つ撚りに比べキンクが起こりにくいのでヨリが少なく強度があるという特徴があります。また、瞬間ショックを吸収する働きもあるロープです。 ロープの構成部分の1つをストランドといいます。一番細い撚りの紐を「ヤーン」とよび、ヤーンを束ねたものが「ストランド」とよばれるものです。そして撚る方向でS撚り、Z撚りとなります。エイトロープはS撚りとZ撚りを組み合わせるのでキンクが起こりにくいのです。12本のストランドを紐状に丸編みした金剛打
金剛打とは12本のストランドを紐状に丸編みしたもののことです。内芯が無いものと強度を持たせるために内心があるものがあります。ヨリが少なくしなやかな特徴。断面は芯がないものでも真円に近い状態なので耐摩耗性に優れています。 編み込みのパターンがほかのロープと異なります。そのため強度は三つ撚りロープより落ちますが、キンクしにくいという特徴があるロープです。16本のストランドで丸編みした16打ブレード打
繊維を引き揃え内芯としてその周囲を同質の16本のストランドで丸編みして被膜しているロープです。表面がなだらかなので抵抗が少なく撚りの発生も防ぎます。 16本のストランドをねじり合わせ中芯とし、16本のストランドで外被を覆うWブレード打ちも存在。ブレード打ちより強度が高くスレにも強いためヨットのセールなどに用いられることがあります。抜群の強度の32打Wブレード打
16本のストランドで撚ったものを内芯、同質の16本のストランドで丸編みしたものが被覆しています。断面は円に近いため低摩擦、伸縮や衝撃の劣化も少ない特徴。しなやかですが強度も高くヨットなどのロープにも使用されています。三つ撚りロープと同じくスレなどに強い作りのロープです。登山用ロープの選び方
登山用ロープは軽くて耐久性が高いものを選びます。そのほか、自分がどのような登山をしたいのかによって選択するロープの種類は異なるのです。販売店などの店員や専門知識をもっている方にアドバイスを受けてから選ぶようにしましょう。軽量で扱いやすいもの
ロープは軽量で扱いやすいものを選びましょう。登山のあいだ常に使用するものではないため、軽量かつ収納性に優れているものを選びます。登山用のロープの重量は1mあたりで表示。軽すぎるのはロープの径が細くなり強度が低いので注意が必要です。 専門店などで販売されているロープの長さは50mか60mとなります。日本国内の岩場で用いるなら大抵50mで十分。いろいろな岩場に行くことを想定しているのであれば60mの長さが必要です。しかし、長ければその分ロープの重さも増えます。持って歩くことも考えて必要以上の長さのロープは持ち運ばないようにしましょう。耐久性のあるもの
強度が高いものを選びましょう。目安としてロープの強度と耐久性を示す数値である「UIAA耐墜落回数」の数値の高いロープほど丈夫といえます。UIAAとは国際山岳連盟のことで、そのUIAAが墜落テストを実施した回数が耐墜落回数です。 クライミングロープの強度基準は1960年に定められました。メーカーはUIAAに対象製品を提出。安全性のテストが行われ合格した製品のみがUIAA SAFTEY LEBELのロゴマークを表示することができます。 日本国内で販売されている海外製のロープは海外認定機関の合格品であることのほか、国内規定である消費生活用製品安全法に合格しなければなりません。岩角にあたりロープが切断されることがないよう、小径のロープは国内で流通を認められないものがあります。用途に合わせたロープ選びが重要
クライミングの内容によって用いるロープは異なります。例えば、クライミングゲレンデなどの1ピッチを登るクライミングは、高難度のルートを目標にするために墜落することが前提です。墜落を1本のロープで支えるために強度の高いものが必要。そして、地面から近い高さなので伸び率は小さいものが適しています。 アイスクライミングなどで使用されるツインロープは、アイゼンやピッケルなどでロープを叩いても大丈夫なように2本使用することが一般的となっています。2本のロープの支点は同じ箇所でとることが特徴です。用途に合わせて選ぶ
自分がどのような登山をしたいのかを決めることが重要。ロープは用途によって規格が少しずつ異なります。命綱ともいえるロープを選ぶ際には、専門家などのアドバイスを求めることも必要です。アウトドア用品を販売しているショップの店員などに相談してみるのもいいでしょう。 目的に合わせてロープを選ぶことを心がけてください。強度が異なる、撥水加工の有無など性能はさまざまです。用途に合わない登山用ロープを選択してしまうと取り返しのつかないことになりかねません。用途別の登山用ロープ
登山用のロープは用途によって規格が異なります。登山用のロープは3種類に分かれており、それぞれの特性に合わせた登山の方法があるのです。鎖や梯子がある岩場で使う補助ロープ
岩場や岩稜でフルテンションが掛からない場所で使用することはできますが、あまり強度がないためクライミングには使用しません。セルフビレイする、アンザイレンをする際などの安全確保のために用います。ロープの太さは約8.0mm径、長さは10〜20m程度のものを用いるのが一般的です。? 登山道の途中などの岩場には鎖やはしごがついていることがあります。鎖やはしごを頼りに進むわけですが、手をすべらせるなど万が一のことがあるかもしれません。その予備として補助ロープの使用が適しているのです。ロープを使用するタイミング
ロープを使用するタイミングとして「落ちたら」使用するのではなく、落ちないようにロープを使用。危険なルートと判断したときには、迷わずロープを使用するようにします。フリークライミングにはシングルロープ
岩場を目標地点まで素手とクライミングシューズで登ります。ルートの途中、支点を設定しながら登りますが、このときにロープを使用。ロープは安全確保のためであり、ロープを頼らずに体力と技術で登るため「フリークライミング」とよばれます。 近年は、岩を登るロッククライミングもフリークライミングとよばれることも。またボルダリングもフリークライミングの一種です。ボルダリングはロープの使用はほとんど使用しません。フリークライミングの種類について
リードクライミングはあらかじめボルトが打ち込まれていたり、岩の割れ目にカミングデバイスなどのナチュラルプロテクションをセットするクライミングでロープをかけながら登る方法です。そして初めて登る場合はオンサイトトライ、他人の登り方を見て登るフラッシングトライ、何度かトライして完登するレッドポイントに分かれます。 トップロープクライミングは目標地点からロープを伸ばして登る方法です。フリークライミングはクライマーとよばれる登り手をサポートするビレイヤーが必要となります。リードクライミングを行う前の練習としてトップロープクライミングを行う方がほとんどです。ロープは3種類
ロープの種類はダイナミックロープとスタティックロープそしてセミスタティックロープの3種類あります。スタティックロープは人命救助などに使用する伸びないロープのことです。クライミングに用いるのはダイナミックロープ。ダイナミックロープはよく伸びるので衝撃が吸収されます。 スポーツクライミングやルートクライミングにはシングルロープを使用するのが一般的です。1本でフォールを支えるので通常10.0�o、長さ50から60m程度のロープが一般的となっています。アルパインクライミングにはダブルロープ
岩稜、岩壁をルートに登るアルパインクライミングは、クライミングのほかに体力、経験などの技術のほかに天候にも左右される危険度が高いものです。安全に登るためにもロープはダブルロープを用います。2本を1セットで使うダブルロープは複雑なプロテクションでも対応。 ロープワークは複雑にはなりますが、万が一1本が切れてももう1本で支えることが可能です。長い懸垂下降ができることが利点としてあげられます。用いられるのは9.0mm径前後、長さは50m〜60m程度のロープが一般的です。ダブルロープの利点
屈曲したルートが多いアルパインクライミングでは、ダブルロープを用いることによりロープ・ドラックが減少しロープの流れもよくなります。単位断面積の強度が同じであれば、シングルロープよりも一般的には断面積が大きく強度が高くなる利点もあるのです。そのほか墜落した場合でも、ロープ同士がこすれあって切れてしまう恐れはツインロープよりも少なくなります。初心者におすすめの登山用ロープ
登山用のロープは通常は持ち運ぶものです。軽量で耐久性に優れたものを選びましょう。QIANGSHENG QIANGSHENG 多目的ロープ 太さ:10mm 長さ:20m 50m 耐荷重1000kg
強度と携帯性のバランスのよい10mmのロープです。商品の重量は1.36kg。両端をI型アイ加工しており、カラビナ付きなのでビギナーにもベテランでも使うことができます。高引張強度・低摩擦・耐摩耗性強度・軽量な66ナイロンです。登山やキャンプなどのアウトドアから、引っ越しなどの荷物のつり上げ、災害時の簡易はしごや救助活動など幅広い用途があります。ベアール 10mm タイガー ユニコア ドライカバー 50m BE11114
フランスに本社があるべアールの登山用ロープです。外被と芯を接着するユニコア製法で作られた細径ロープとなっています。外被の繊維1本1本に薬品を重合させる独自の技術「ドライカバー加工」で撥水性を備え、砂塵や湿気に対して耐性があり、ビレイの際にも安心な10mm径です。1mの重さが61gで総重量は3kg。衝撃荷重は7.60KNとなっています。色は5色あり、長さは50mです。耐墜落回数は7回となっています。Gouptec gouptec 10 mm 65フィートスプールのパラシュートParacordポリエステルコード登山ロープ+ダブル+フードボタン
反射する素材を使用したセーフティクライミング登山クライミングロープです。材質は高強度ポリエステルを使用しているので汚れにくく、簡単クリーニングができます。耐久性も高くベアリングは1500kgです。20mのパラコードに2つのボタンと2つのフックのパッケージとなります。テントや登山用ロープとして使用可能です。登山用ロープの注意点
登山用のロープの素材の多くはナイロン製です。強度がありますが、摩擦に弱く岩角にこすれると切れてしまう可能性があります。主流はナイロンだが切れる危険性もある
繊維の中では強度があり伸縮性に富んでいるナイロンロープが主流ですが、以前は麻で作られたロープが使われていました。ナイロン素材が主流のロープは岩に擦れる場合、摩擦で熱が発生しナイロンを溶かしてしまうことがあります。 また刃物状になった岩角ではロープが切断される可能性も。ロープは、ロープ同士がこすれることによる摩擦に弱く、例えばダブルツインロープを用いたクライミングの際に、ロープ同士がおかしく交差すると簡単にとけて切れてしまいます。岩角にこすれると弱い
耐墜落の規定は行なっていますが、岩角に対する安全規格は組み込まれていません。一部の海外メーカーの製品には、岩角に対するテストを行い販売されているものがありますが、すべての製品がテストされているわけではありません。テンションのかかったロープは鋭利な岩角での横ずれなどに弱い特性があります。切断事故も起きています
日本ではナイロン製ロープによる切断事故も。最初の事故は、1926年秋、日本初のロッククライミングクラブが兵庫県不動岩で芦森製綱所の試作品を使用した際に起きた事故です。製造方法も材質も未熟なために起きた事故といわれ、この事故により芦森製綱所は登山用のロープの製造を中止。もう一つは1955年1月2日、登山クラブ「三重県岩稜会」が前穂高岳東壁を登はん中にナイロン製のロープが切断し、死者が出た事故です。 この件のほかにもナイロン製ロープが切断する事故が相次ぎ社会問題となりました。岩稜会はナイロン製ロープの安全対策を徹底するように訴え、ついに登山用のロープの安全基準が定められたのです。作家の井上靖はこの問題をモチーフに小説「氷壁」を執筆しています。撥水加工のロープは滑りやすいので注意する
撥水加工のされたロープは水を吸い込まないので、屈曲したルートでも流れがよいです。グリップ性能も高く、耐久性にも優れています。しかし、滑りやすくツルツルするので注意しなければなりません。新しいロープはとくに滑りやすいことから注意が必要です。 ロープは濡れてしまうと強度が落ちてしまいます。撥水加工にはフッ素かシリコン系の撥水剤が使用されていることがほとんどです。フッ素はなめらかにする作用があります。それで滑りやすくなるのですが、数回使用すれば撥水剤が流れ落ち、繊維の内部に水分が入り込んでしなやかさも失われるのです。冬山での使用
冬山での使用はさらに注意が必要となります。撥水加工がされていても、表面に付いた雪がロープに溶け込み凍ることがあるのです。ロープはかたく棒のようになってしまいます。しかし、撥水加工のないロープと比べると凍結していてもしなやかさが残っているのです。 冬山登山はピッケル、アイゼンなどの総合的な技術が必要となります。山岳会などで経験者の指導の下で経験する必要。命にかかわることなので初心者のうちは単独での冬山登山は避けましょう。登山用ロープの保管方法とメンテナンス
登山用のロープは汚れや紫外線などで強度が下がります。ロープの寿命を縮める原因になるのです。ロープの正しい保管方法を身に付けましょう。ロープバッグでザイルを保護する
泥、汚れはロープの芯に入り繊維を傷つけます。紫外線、熱、薬品などもロープの強度を下げる原因に。ロープの寿命を縮めるのでロープバックに入れてロープを保護しましょう。ロープを持ち運びするときはキンクが残らないよう振り分けてから束ねます。「ラップ・コイリング」または「バタフライ・コイリング」とよばれる方法です。 保管の際は、日の当たらない風通しのよい場所の平らな棚などに保管します。化学薬品や紫外線には触れないようにすることが必要です。外皮が毛羽立っている、部分的にかたくなっている、ひどく汚れている場合は交換しましょう。そのほか目に見える損傷がなくても、毎週使用していれば1年、月に2回、3回の使用であれば約3年を目安に交換する必要があります。ロープの寿命がきたら
命綱である登山用ロープは少しでも疑わしい場合は、廃棄するようにしましょう。激しく墜落してしまった、外被が傷んでいる場合、再使用されることのないように切断して廃棄します。それから登山用のロープは他人に譲ることを絶対にしてはいけません。紫外線などによる劣化は目には見えないものです。傷んでいるロープを譲渡することは、他人の命を危険にさらすことになります。汚れはロープクリーナーで手洗い
使用したロープは汚れや泥が付着しています。そのまま放置しているとバクテリアなどによりロープは劣化してしまう可能性があるのです。泥は乾きにくいのでロープ内部に水分がたまり加水分解を早めたり、泥の粒子がロープの繊維に入り込むことでロープ内部の繊維を断裂してしまうことも。専用のロープクリーナで手洗いしましょう。大きな容器に水温が30度以下の冷水にロープクリーナを入れてブラシで汚れを落とします。 ロープ全体をブラシで洗い落としたら、汚れた水は捨てて容器にきれいな水を入れます。その中に少量の柔軟剤を入れてロープをもむようにして洗剤を洗い流しましょう。よくすすぎ陰干しで完全に乾燥させる
すすぎは4回から5回行います。柔軟剤はすすぎの最初の1回だけです。柔軟剤を入れて洗うことはメーカーが推奨しているわけではありません。しかしロープのしなやかさを保つことができる方法として人気です。すすぎが終了したら、日の当たらない風通しのよい場所に干して完全に乾燥させます。 脱水に洗濯機を使用するのは避けましょう。洗濯機の回転でロープが痛む可能性があります。広げて干す場所がない場合は、ロープを束ねて陰干ししましょう。日常でも使える登山用ロープの結び方
ロープの結び方の名称にはノット、ヒッチ、ベントの使い分けがあります。ノットはロープ単体で結び、ヒッチは物などに結びつける、ベントはロープとロープをつなぐ結び方です。重要度が高い8の字結び
数字の「8」の字のように結ぶことから名づけられています。英語では「Figure eight knot」とよばれ日本ではエイトノットと省略してよばれることがある結び方です。簡単に結ぶことができてほどけにくいことからハーネスとロープにエイトノットで結ぶことが主流になっています。8の字結びの結び方
1.輪を作る 2.輪の根元にロープの先端を巻き付ける 3.ロープの先端を輪の中に入れて引っ張る 8の字結びは基本的には「2重8の字結び」で用います。2重8の字結びの結び方
1.ロープを2つ折りにします 2.2つ折りにしたロープの先端を手前に2回ひねります 3.ひねってできた輪にロープの先端をとおす 4.引っ張って完成。 末端の処理は必ず行いましょう。8の字結びは命綱など大切な場面で用いられる結ぶ方です。きちんとマスターしましょう。輪の大きさが変わらないもやい結び
ブーリン結び、ボーラインノットともよばれるもやい結びは、力が加わっても結び目が固く締まらないのでほどきやすい特徴があります。もともとは岸壁に船をつなぎとめるときにビットとよばれる杭に、もやい結びで作った輪をかけて係留するときに使用されていた結び方です。もやい結びの結び方
1.木など結びつけるものにロープをまわす 2.ロープの長い方に小さな輪を作る 3.短い方のロープを輪の下から通し、長い方のロープの下へ通します 4.上に折り返し、輪をくぐらせてロープの両側を絞ります 端末を輪に一重結びにすることでほどけることがなくなるようにします。輪を支点にテンションをかけると結び目は締まりますが、結び目を支点にテンションをかけると結び目が簡単にほどけることがあるのです。「危険なリング負荷」とよばれる現象。必ず起きる現象ではありませんが、注意は必要です。長さの調整ができる自在結び
張り綱結びまたは英語名で「トートラインヒッチ」ともよばれる自在結びは、テントなどを張るときに用いる結び方です。ロープの張り具合が調整できるのでさまざまな場面で用いられています。自在結びの結び方
1.ロープを杭や木などに引っかける。片方は短く、もう片方は長く持つ。短い方で結ぶのである程度長めに。 2.短い方のロープの先端を下から上に持っていき輪をつくる 3.ロープの先端を輪の上から下に通す 4.ロープの両端を引っ張る。 5.すこし間隔を開けて同じように3回繰り返す。 自在結びは「長いロープの向こう側に、短いロープを下から上にもってきて輪を通して手前にもってくる」結び方です。4つの結び目で構成、1つ目の結び目と2つ目の結び目とのあいだに間隔を設けます。2つの結び目のあいだのロープは張っていることが大切。緩んでいると全体が緩んでしまいます。結ぶのも解くのも簡単なクローブヒッチ
インクノット、マスト結びなどともよばれるクローブヒッチ。初心者が最初に覚えるべき結び方の1つといわれています。ロープを木や柱に結ぶ便利な結び方で実用的で結ぶのもほどくのも簡単です。キャンプ、ヨットなどアウトドアの幅広い場面において用いられています。クローブヒッチの結び方
1.木などにロープを巻きクロスさせる 2.もう一回ロープの端を巻く 3.クロスの下にロープの端を通す 4.ロープの両端を引っ張り完成カラビナを結ぶ場合
1.カラビナにロープを通す 2.カラビナの奥のロープを逆手でとり、時計回しに1度ひねる 3.カラビナのゲートにかける 4.結び目を引き締める 水にぬれると解きにくくなるなどと欠点があります。しかし、強度があるためセルフビレイのために用いる結び方です。慣れてくると片手でも結ぶことが可能ですが、イタリアンヒッチに似ているため間違えないようにします。長いロープを作れるテグス結び
短いロープを連結するときに用いる結び方です。英語名で「フィッシャーマンズノット」とよびます。簡単でポピュラーな結び方ですがとても丈夫に結ぶことが可能です。太さが異なるロープを連結しても結び目は弱くなりません。テグス結びの結び方
1.2本のロープを平行に並べ、片方の端で片方のロープを巻き込むように止め結びをする 2.もう片方も同様に止め結びをする 3.紐を引っ張り2つの結び目を重ねるようにする 必ずロープの先端は同じ方向に向くように結びます。間違って結ぶと強度が落ちる可能性があるのです。しかし、巻き付けが多く結び目も大きくなるので信頼性が高く、崖や岩場などの下降の際に用いられる結び方です。アプリで学べるロープ結びKnots 3Dの特徴
スマホやタブレットで気軽にロープの結び方が学べるアプリがあります。有料になりますが、役に立つと人気のアプリです。生活に役立つ結び方から緊急時まで120種類以上
有料ですが120種類以上のロープの結び方が説明されています。登山だけではなく、釣りやキャンプなどのアウトドアで役に立つ結び方を解説。初期設定は英語ですが日本語にも対応しています。ロープの結び方や別名、使い方などが丁寧に説明されているアプリです。iPhoneでもAndroidでも対応しています。 ロープ結びのアプリとして世界で人気です。結び方は随時追加されています。カテゴリ別やお気に入りなど表示をわけることが可能です。実際にロープを手元に結ぶ練習ができます。3D動画で詳しく解説
ロープの結び方がすべて3D動画で解説されています。ロープを結ぶ・解く・回転させることが可能です。ズームイン機能があり詳しく見たいときも便利。マルチ・タッチ・ジェスチャーを使用すれば画面上のロープに触れることが可能です。 再生速度も調整することができます。しかも、何度も見返すことが可能です。書籍ではわからない部分を角度を変えて見ることで結び方をきちんと覚えることができます。山の中でも使える
オフラインでも見ることができ、機内モードにすることで山の中でも使えるアプリです。結び方を忘れてしまった場合などいざというときにも役に立ちます。お気に入り登録ができるのでよく使う結び方を登録すればすぐに見ることが可能です。 アウトドアでスマホやタブレットのGPSを使用してしまうと、バッテリーがすぐになくなってしまいます。機内モードにて使用する、GPSの位置情報も単発にするなどの対策が必要です。実際に体験して学ぶおすすめのロープワーク講習
初心者でも参加できてしっかり学べるロープワーク講習会に参加してみましょう。アウトドアショップや登山クラブなどで開催しています。ロープワークを覚えることでいざというときにも冷静に対処できるようになれば命が救われることにもなるのです。モンベル 山歩き講習会
アウトドア用品の株式会社モンベルではロープワーク基礎編の講習会を行っています。安全に登山を楽しむのに必要なロープワークの基礎を学び、フィールドでの実践練習も。単独・グループ登山する方におすすめの講習会です。 午前中は、基本的なロープワークを練習し、午後から実地で基本のロープワークを使用した補助ロープの張り方などの練習です。登山を想定しての講習ですので、日帰り登山の装備と服装での参加となります。参加料金は一般7,500円です。参加条件はトレッキング、登山経験のある20歳以上の方となります。 山歩き講習会<ロープワーク基礎編>【参照URL https://event.montbell.jp/plan/print.php?event_no=T11N06 】
YFクラブ 登山のためのロープワーク入門
アウトドアクラブのYFクラブは登山やクライミング講習会などを随時、開催しています。内容は登山初心者対象のロープワーク講習会やハーネスの装着方法、簡単なロープワークなどの講習です。屋内施設で行いますが登山を想定した装備の持参が必要。緊急時の対応、セルフビレイなどについて学びます。 登山技術のステップアップを目指す方向けの講習会です。参加料金は税込み一般4,050円、YFクラブ会員は3,240円となっています。 YFクラブ 登山のためのロープワーク入門【参照URL http://www.yfclub.org/02/20180414mo.html 】