ボルダリングについて知りたい
2020年の東京オリンピックの正式種目となり、TVなどでも試合中継が行われるなど目にする機会が増えてきたボルダリング。ボルダリングはフリークライミングの一種で、その中でも初心者が手軽に始めやすい種目として、にわかに注目を集めているスポーツでしょう。 そこでボルダリングの知識を深めるために、役立つ情報や動画などもみていきましょう。ボルダリングは手足のみで壁を登る
ボルダリングは、5mほどの壁を登るスポーツ。より高い壁を登るタイプのようにロープやハーネスなどは一切使わず、自分の足や手を使って登るようです。 また、5mといっても低くはないので、床にはマットが敷かれ、初心者や女性、子供も安心して行えます。ちなみに屋外の自然の中でボルダリングを行う場合は、折り畳み式のマットを使用するのが一般的です。 【参照リンク:https://www.gravity-research.jp/freeclimbing/bouldering/】初体験者向けのボルダリング
初心者のために、初心者向けのボルダリングコースを設定しているジムもたくさんあります。事前に説明や講座を受けた後に、実際に壁を登ることになり、講座は大抵1時間以内、その後の実践も1時間位で、大体2時間ほどのコースが多いようです。施設について
金額はジムによって違いますが、一回だけちょっと体験してみたい人向けに無料お試しプランがあったり(レンタル料は別途)、ある程度マスターしたい人には1か月コース1万円前後(レンタル料含む)などがおすすめです。 実践する壁は、初心者から上級者とも同じ壁を使用する場合が多いようです。それぞれホールドごとにランク分けされているので、事前に指示されたホールドに従って登ります。初心者でもゴールできるレベルも用意されています。服装について
シューズやチョークバッグは、レンタル出来るようです。いろいろなタイプがあるので料金はジムによって若干の違いはありますが、大体シューズなら300円、チョークバッグなら100円程度で借りられます(会員登録料別途)。 服装は、特に指定はありません。自分が動きやすければどんな格好でもよい施設がほとんど。最近TV中継などで試合を見ると、プロの人でもTシャツに短パンの人が多いようです。チョークを使うので、汚れても構わない服がよいでしょう。 初心者には、どの程度出来るのか見当もつかないでしょう。そういう人には、体験コースや初心者コースをおススメします。専属のインストラクターが、基本的なムーブ(手足の運び)やルールなどを丁寧に教えてくれて、自分に適したレベルも設定できるため、簡単なレベルから徐々に上げていつの間にか上達していくようになっています。 また、ほとんどがマンツーマンか少人数のコースなので、それぞれのレベルに合った指導が受けられるでしょう。上級者のボルダリングは戦略がポイント
誰でもはじめは初心者、まずは基本が大事でしょう。基本的なムーブを繰り返しトレーニングしていくうちに、徐々に高度なムーブも出来るようになります。ボルダリングには10級から1級まで設定してあり(ジムによって違います)2級以上になると上級者レベルといわれています。 上級者にもなるとさらに応用力を要求され、頭を使っていかに効率よく登るかを自分で考えながら登ります。ただ筋力だけを使うのではなく、頭を使っての知力も必要なのでとても奥深いスポーツです。 【参照リンク:https://melos.media/hobby/8845/】ボルダリングを始めるにあたって
さて、ボルダリングをするためにはどのような準備が必要でしょうか。まずは必要な道具。ボルダリング用のシューズ。これは、ソール部分が柔らかく出来たものです。 次に、チョークバッグ。腰につけるタイプと少し大きめのタイプがありますが、大抵は登りながら使用するので腰につけるポシェット大のバッグを使います。これらはジムでレンタルし、およそ500円前後で借りられます。 服装は各自が用意します。動きやすいものであれば決まりはありません。それから靴下。普段履いている靴下で十分です。ボルダリングの注意点
また、始めるにあたって、次の点に注意しましょう。- 爪を切る。伸ばしていると、指先に力が入りませんし、指を痛める原因にもなります。
- 身につけているアクセサリーや腕時計などは必ず外す。壁に接触した時に破損する可能性があります。ジムにあるロッカーなどに預けてください。
- 準備運動。体全体を使うので、全身のストレッチを必ず行うこと。ケガをしてからでは遅い。
- 靴はきちんと履く。靴ひもタイプならしっかりときつくしばり、マジックテープタイプなら剥がれないようにきつめに固定してください。使用する靴は普段履いているものよりも小さめのサイズを履いてください。ジムなどでレンタルする場合は自分が普段履いている靴のサイズをいうと、適したサイズの靴を用意してくれます。サイズとしては靴を履いた時に足の指が靴の中で曲がるくらいの大きさがいいようです。
ボルダリングの基本用語
次に、基本的な用語についても、事前に知っておいたほうがよいでしょう。- ホールド:これは、壁に貼り付けてある大小さまざまのハリボテのこと。これに手や足を乗せて登っていきます。
- ムーブ:手や足を移動させること。
- ガバ:大きめのホールドのこと。
ボルダリングのテクニック
ボルダリングには、初心者も上級者も必ず行っている基本的な動き方があります。ホールドの形によって持ち方を変える
ホールドの位置や形状によって持ち方、つかみ方を換えます。- クリンプ:指をそろえてそれに親指を添える形でホールド持つ。カチ持ちともいう。この持ち方は指を痛めやすいので小さなホールドで使うようにする。
- ピンチ:親指を他の4指と、挟むように「つまむ」動作。
- ポケット:指をかける。ホールドに空いている穴の形状にもよるが、人差し指と中指の2本を使うことが多い。他人によっては、中指と薬指を使う人もいる。
- スローパー:全体を包み込むように手のひらも使ってホールドを持つ。手の摩擦を利用する。
- ラップ:ドアノブをつかむように持つ。
- サイドプル:親指を上にして横向きに手をかけ、内側に引き寄せる。
- アンダープル:下向きのホールドを下から引き上げるように持つ。
- ジャミング:クラック(細い溝があるホールド)の間に手を入れる。クラックの幅や形状によって、指を挟み込むフィンガージャム、手を挟み込むハンズジャム、拳の状態で挟み込むグロブジャムの3タイプを使い分ける。 【参照リンク:https://www.youtube.com/watch?v=DNkuRANmT6Y(動画)】 【参照リンク:https://www.climbing-net.com/general/how-to-hold/】
ホールドへの足の乗せ方
ボルダリングは手だけで登るわけではありません。足の動きも非情に重要です。- インサイドエッジング:足の内側(親指側)を壁に押し当てるようにホールドに乗せる。
- アウトサイドエッジング:足の外側(小指側)を壁に押し当てるようにホールドに乗せる。
- スメアリング:足の裏全体を使って乗る。しかし、土踏まずは使わない。なぜなら、向きを変えたりする時に土踏まずで乗ってしまうと、方向転換や足を換えるのが難しくなるからだ。
基本的な登り方
最も基本的な登り方として、正対(せいたい)という登り方があります。その手順をみていきましょう。- 両足に力を入れてから手を移動させる。
- ひじは必ず伸ばす(無駄な力が抜けるため)。
- 腰は出来るだけ壁に近づける(腰にかかる負荷を軽減するため)。
- あごを引き気味にしてすこしだけ下向きに(バランスが保てる)。
ダイアゴナルでの登り方
ダイアゴナルもムーブの一種で、この登り方をマスターすると上級レベルのボルダリングもこなせるようになります。手順は次の通りです。- ホールドに掛けた手を伸ばす。
- 体全体をひねって目標とするホールドに体を投出すように伸ばした手を弾ませる。この時、空いている方の手も伸ばしておく。
- 空いている方の手で目的のホールドをつかむ。ホールドした手は必ず伸ばしておく。この時、ホールドしている側の足は伸ばしておく。空いている方の手側の足はすぐにムーブできるようにしておく。
- 以上の繰り返し。