ロードバイクでヒルクライムを楽しもう|登りのテクニックとおすすめ

ロードバイクでヒルクライムを楽しもう|登りのテクニックとおすすめ

2018.09.02

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ロードバイクでヒルクライム

ロードバイクの楽しみ方のひとつに、ヒルクライムがあります。ヒルクライムとは、ロードバイクで山道や峠道などの決められたコースを登る自転車競技、もしくは乗り方のことをいいます。ヒルクライムを楽しむためのロードバイクや装備、乗り方のコツなどがあり、ヒルクライムを得意とする人をクライマーと呼びます。 ロードバイク

ヒルクライムの魅力

ヒルクライムの魅力は、登山と同じような登りきったときの達成感にあります。きつい坂ほど登りきったときの達成感、喜びは大きくまた登りたくなってしまいます。そして、ヒルクライムは初心者にもおすすめの乗り方です。平坦な道や下り坂のようにハイスピードにならないので安全に走行できるためです。 roadバイク

ロードバイクのヒルクライムテクニック

ヒルクライムのテクニックには、どのようなものがあるのでしょうか。ポイントを押さえましょう。

ヒルクライムのコツを伝授

ヒルクライムは、ただがむしゃらに登っていくのではなく「コツ」があります。これを知っているかどうかは、とても大きく影響します。

ヒルクライムに最適なフォーム

ヒルクライムでは、ペダリングやフォームを安定させていくことが大切です。踏み込んだ力がきちんと推進力になるように、前を向いた姿勢で真っ直ぐに走るよう心がけましょう。そして、無駄な力が入らないようリラックスした状態で、腕は軽く曲げ、上半身が自然に前傾した楽な姿勢をとりましょう。以下は、フォームが乱れているときになりがちな姿勢です。当てはまらないよう注意しましょう。
  • 上体が前傾しすぎている
  • 視線が下に向いている
  • あごを引いている
  • 座る位置が前過ぎる
  • 膝が開いている
  • かかとが下がっている
  • 体が左右に揺れている

ヒルクライムのシフトチェンジ

ヒルクライムは一定のペースで登り続けることが重要です。そのためには、シフトチェンジは早め早めに行うことがポイントです。登り坂にはいってから、ペダルが重たくなってからでは遅いです。登り坂に差し掛かったら、シフトをひとつずつ下げていきましょう。

ヒルクライムのケイデンス

ケイデンスとは、1分間あたりのペダル回転数のことをいいます。重いギアでケイデンスが低ければ筋肉に負担がかかり、軽いギアでケイデンスが高ければ心臓に負担がかかります。平地であれば、理想はケイデンス数90といわれていますが、ヒルクライム時はケイデンス数70、心拍数は130〜150bpmが理想とされています。

シッティングとダンシング

ダンシングとは、サドルから腰を浮かせた状態つまり「立ち漕ぎ」のことをいいます。ダンシングは勢いはつきますがパワーロスが大きいので、ここぞというタイミングに用いたい走行です。ヒルクライムでは、シッティング9割、ダンシング1割が適正といわれています。 ダンシングを使用するタイミングとしては、勾配の変化はないのにスピードが落ちたときです。一度落ちてしまったペースを元に戻すのは容易ではないので、ダンシングして勢いをつけ元のペースに戻す、というときに有効です。

ヒルクライムのトレーニング

ヒルクライムのトレーニングは、必ずしも坂のある場所でしかできないというわけではありません。もちろん、何度も坂を登って慣れるというのは大切なことですが、ヒルクライムの負荷を想定して平地ではケイデンスを上げるなどのトレーニングで対応もできます。 また、トレーニング用のローラーという器具を使用すれば、負荷を調節でき、坂道以外や屋内でも出来るので夜間や雨天時にもトレーニングすることが出来ます。 ロードバイク 装備

ロードバイクのヒルクライム用装備

ヒルクライムで気をつけたいのは服装です。山は天候の変化も大きく、山頂では夏でも気温が低いことが多いため、ウインドブレーカーは持っておきましょう。下りの際にもスピードが出て風を受け、体感温度は下がるので着ておく方が安心です。自転車用のウインドブレーカーはコンパクトになるため持ち運びにも便利です。 また、装備にはボトルケージ・ボトルは必要不可欠です。走行中の水分補給はこまめに摂取する必要があります。登り坂は平坦な道よりも消耗は激しいため、補給食も持っておきましょう。エネルギー切れを起こしてしまうと「ハンガーノック」という身体が動かせない状態になってしまうこともありますので、カロリー摂取も重要なことです。 その他に、ヒルクライムをするならヘルメットやシューズなどのアイテムは、なるべく軽量のものを選ぶことをおすすめします。クライム中の体にかかる負担が減って、快適に走行できます。 ロードバイク

ヒルクライム向きのロードバイク

ヒルクライムに向いている軽量で品質の高いロードバイクを紹介します。

TREK(トレック) EMONDA SL5

ヒルクライムだけでなく、長距離ライドであっても疲れにくいバイクです。乗りやすいのが特徴で、初心者にもおすすめです。

cannondale (キャノンデール) SUPERSIX EVO (スーパーシックスエボ) CARBON ULTEGRA

剛性、強度、操作性などバランスがよいモデルとして人気のあるバイク。超軽量で本格的にヒルクライムを楽しみたい人におすすめです。

LOOK 785 HUEZ (ルック 785 ヒュエズ) ULTEGR

乗り心地重視のクライミングバイクです。幅広いレベルのライダーにおすすめです。 【参考:http://www.eurosports.co.jp/bike/785_huez.html

SPECIALIZED (スペシャライズド) TARMAC COMP (ターマック コンプ) ULTEGRA

プロ選手が使っているバイクと同じ設計のバイクです。レースやヒルクライムなどの本格的なライドにも対応可能なオールラウンダーです。

COLNAGO (コルナゴ) CONCEPT (コンセプト)

1987年にフェラーリ社とのコラボレーションによって登場したモデル。現在は、最新のウインドウテストデータを基に設計されたエアロロードとして人気です。 山道

ロードバイクのヒルクライムスポット

ヒルクライムに適したコースをみていきましょう。どのような場所にあるのでしょうか。

国内のヒルクライムスポット

国内の初心者から上級者までが楽しめるヒルクライムコースです。

ヤビツ峠

神奈川県秦野市R246名古木交差点〜ヤビツ峠、約12km、平均勾配約6%。コース距離も勾配も平均的なので初心者におすすめです。

富士スバルライン

富士スバルライン料金所〜富士山5合目、約24km、平均勾配約7%。ヒルクライムイベント「富士ヒルクライム」のコースでもあり、標高も高いため心肺機能が試されます。

足柄峠

神奈川県南足柄市竜福寺交差点〜足柄峠、約12km、平均勾配約6%・8km付近から約10%。後半の勾配がきつく、上級者向けのコースです。

勝尾峠

大阪府箕面市府道4号西田橋交差点〜勝尾寺、約4.4km、平均勾配約5.7%。距離が短く、勾配変化も少ないコースです。クライムデビューにもおすすめです。

葡萄坂

大阪府柏原市大県南交差点〜関西電力信貴変電所前、約3.8km、平均勾配約7.4%・最大12.3%。距離は短いですが勾配がきつく、中級〜上級者向けのコースです。

六甲山・逆瀬川コース

兵庫県宝塚市逆瀬川駅〜六甲山頂 一軒茶屋、約11.4km、平均勾配約7.2%。距離も長く、中間地点を超えたあたりから勾配もきつくなってくるため上級者向けのコースです。

海外のヒルクライムスポット

海外のヒルクライムコースはいずれも上級者向けのスポット、コースをご紹介しています。国内の峠・山では物足りないという上級者が挑戦するためのコースです。

スイス

グラウビュンデン地方アルブラ峠、マローヤ峠、シュプルーゲン峠、約190km、海抜2,000m以上。「Alpen Challenge」のコース。アルプス地方の急峻なヒルクライムコースです。

イタリア

ステルヴィオ峠、約24km、平均勾配約14%、標高差1,808m。標高が高いため、夏期のみ通行可能なコースです。

アメリカ

デスヴァレー、約65km、平均勾配13%、標高差1,785m。海抜マイナス地帯から海抜1,700mへのヒルクライムコース。夏は気温が49℃近くなることから、「デス」コースとされています。

インド

カルドゥン・ラ、約39km、平均勾配約5%、標高差1,859m。勾配こそ低いですが、全て登りで舗装されていない車道であること、また標高から高山病への注意が必要な過酷なコースです。

台湾

台湾・花蓮市の太魯閣(タロコ)国立公園、約105km、最高標高3275m、最大勾配約27%。ヒルクライムレース「台湾KOMチャレンジ」のコース。完走率が50%に満たない超上級者コースです。 ロードバイク

もう登り坂は怖くない

ヒルクライムをロードバイク上級者の楽しみ方だと思っていた人も、フォームやちょっとした乗り方のコツを掴むことで初心者でも楽しむことができます。苦手だと思っている方も、一度ヒルクライムに挑戦してみて下さい。登り切ったときの達成感や爽快感を味わうと、ロードバイクがいっそう楽しめるでしょう。

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