FXの平均足について知りたい
FXの際に欠かせない平均足について知らない人も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、FXの平均足の基礎知識や長所・短所、平均足を使用した多彩な手法、使えないケースについて解説します。
平均足の基本知識
はじめに平均足の基礎をみていきましょう。”ローソク足”の平均の値を利用したものが「平均足」となり。上ヒゲが高値、下ヒゲが安値になり、4つの価格で構成されています。”ローソク足”とは計算メソッドが違い、ローソク足との相違点もみていきましょう。平均足の長所と短所についても取り上げます。
別名「コマ足」とも呼ばれている
平均足は、「平均コマ足」「コマ足」といわれることもあるローソク足の平均値を採用した足のことです。上下にヒゲが伸び、短い実態の形から「駒=コマ」と呼ばれているようです。上昇や下落を一目で判断できるわかりやすい足となります。前の足も反映され転換ポイントがわかりやすく明確になり、売買の対応をすぐに行うことができるでしょう。
ローソク足と同様で上ヒゲが高値下ヒゲが安値になる
上ヒゲが高値、下ヒゲが安値になることは、ローソク足と同様ですが、異なるポイントもあります。それは、上昇時は長い上ヒゲの陽線がつづき、下ヒゲはありません。下降時は、長い下ヒゲの陰線がつづき、上ヒゲがないでしょう。下ヒゲの伸びた陽線、上ヒゲの伸びた陰線にも注意が必要です。
平均足は4つの価格で構成されている
平均足の価格は、「始値(はじめね)」「高値」「安値」「終値(おわりね)」の4つです。これは、ローソク足と変わりません。この価格を基本としながらも、「高値」「安値」以外の「始値」「終値」においては、計算する方法が異なります。
平均足の計算方法はローソク足とは異なっている
「始値」の計算方法は、「(1本前の始値+1本前の終値)÷2」です。「終値」においては、「(始値+高値+安値+終値)÷4」です。また、「始値」は平均足を、「終値」はローソク足を使用するようにしましょうそして、使い方を間違えないようにしてください。
平均足の見方
平均足の値動きはどのように見ればよいのでしょうか。コツは、トレンドの転換ポイントを把握することです。「実体の長さ=トレンドの強さ」ということになり、陽線・陰線ともに実体の短い平均足が現れたとき、トレンドが変わるかもしれません。陽線平均足(下ひげ)は「売り」、陰線平均足の上ひげは「買い」ということを頭に入れておきましょう。
平均足とローソク足の違いについて
平均足とローソク足の違いを明らかにしましょう。それは、陽線と陰線が連続しているかどうかです。平均足は、上昇・下降トレンドによる陽線・陰線に連続性がありますが、ローソク足はそれがありません。
要するに、”トレンドを把握しやすい”と平均足に対してはいえるでしょう。もちろんローソク足は、デメリットしかないわけではなく、値動きの細かいポイントを判断しやすいなどのメリットがあります。
平均足のメリットとデメリット
平均足のメリットとデメリットを確認しましょう。上記でも少しだけ触れましたが、平均足はトレンドを把握することが簡単な傾向にあります。一方、現在値がわからないデメリットもあります。それぞれについて詳しくみていきましょう。
平均足のメリット
平均足の長所は、ぱっと見で、上昇しているのか、下降しているのかトレンドを把握することができます。ローソク足は、平均足のように視覚的に簡単にトレンドをつかむことは難しい傾向にあります。損小利大のトレードにも向いているでしょう。
平均足のデメリット
平均足の短所は、現在値がわからないことです。ローソク足では「上昇→下降」がすぐにわかるものの、平均足では遅れます。対策方法としては、「ローソク足」「平均足」を共にあらわすことで、転換ポイントやトレンドがわかりやすくなるでしょう。
平均足を使った手法
平均足を使用したさまざまなトレード手法を解説します。平均足のみで行うものだけではなく、移動平均線やボリンジャーバンドを使用した方法もありますので、トレード時にお役立てください。
平均足のみを使った手法
平均足のみを使った手法は、シンプルです。トレンドの勢いをチェックし、その強弱にあわせて、乗るのか、あるいは転換するのか見極めましょう。上下線のヒゲが出現している場合は、勢いの安定を意味しています。
買いのポイントは、下降トレンドにおいてコマ足が現われ、大きい陽線に上ヒゲが長く伸びているときです。一方、売りのポイントは、上昇トレンドでコマ足が出てきます。その大きな陰線に下ヒゲが出ているときです。売り買いのポイントは逆ということを頭にいれておいてください。
平均足と移動平均線を使った手法
平均足と移動平均線を使用するトレード方法もあります。平均足は、色によってすぐに判断できるものですが、相場によっては有効ではない可能性もあります。
移動平均線は、過去の平均値から出る値を連続表示したものになり、上昇していれば買い、下降していれば売りです。トレンドをよりわかりやすくするためには、平均足オンリーを避け、”移動平均線”を用いましょう。
平均足とボリンジャーバンドを使った手法
ボリンジャーバンドを組み合わせることも可能です。ボリンジャーバンドとは、移動平均の線とその値動きの幅を表示する線であり、価格の大半が幅におさまるものです。
トレンドをチェックするためは平均足でも構いません。しかし、ボリンジャーバンドは、「価格の幅の収束」→「上下への動き」→「大きな動き」という流れがあります。こうした動きをみせたときがトレンドの転換ポイントなるのです。
平均足が使えないケース
平均足が使えないケースもあります。それは、トレンドの流れに逆らった使い方です。もともと平均足は、相場の流れをわかりやすくするものであり、トレンドを無視した「逆張り」は、損をするだけです。利益のために、相場の流れを意識しましょう。
利益を出すために平均足を正しく理解し活用しよう
平均足はローソク足の平均値を利用したヒゲのついているものです。「コマ足」とも呼ばれ、上昇や下降など、トレンドがいち早くわかります。「高値」「安値」「始値」「終値」の4つのつの価格で構成され、これはローソク足と同一ですが、値によっては計算方法が異なるでしょう。
現在値がわからないというデメリットはあるものの、損小利大のトレードにオススメです。「平均足とボリンジャーバンド」など、さまざまな手法でトレードできます。トレンドの流れに逆らった使い方は避け、しっかりと利益を出しましょう。