FXを始める人が増加している現代
現代では、FXを始める人が増えています。というのも、FXが世間的に認知されてきたのと、少額の資金でもはじめられ、一般人にとっては始めやすいというのが理由としてあげられます。
インターネットの発達は著しく、それに伴ってFXを取り扱う業者も増え、有名なところではDMMなどの別の業態からの企業もFXを取り扱うようになるぐらい、FXはメジャーな存在になってきました。今回はそんなFXで資金運用するための基本的な知識と売り買いのポイントについて解説していきます。
FXの基本情報
まずはFXの基本情報を知っておきましょう。
外貨と日本円の売買である
通貨は国によって違うのが通常です。ドル(米国)・円・元(中国)・ルーブル(ロシア)などいろいろあります。ユーロはEUができてから通貨が統一されることでできた通貨ですが、かつてはドイツのマルク、フランスのフランなどバラバラでした。海外旅行するときは、アメリカなら円をドルに換えなければショッピングも楽しめません。
このドルを換えるとき、その日によってレートが変動します。かつては1ドル360円でしたが、現代では100円近くの金額です。FXは、この為替の変動を利用して利益を得る仕組みとっています。
例えば、1ドルを100円で買って、110円の時に売れば10円の利益が出ます。1万ドル買っておけば、1,000ドルつまり、約10万円の利益になるのです。
よって、FXは「これから上がることを予測して買う、またはこれから下がることを予測して売る」のどちらかでその予測通りに動けば利益をえることができるというものです。
資金が少なくても資産運用が可能
FXには、「レバレッジ」という仕組みがあります。通常、株であれば1株1,000円の株を1,000株買うには100万円必要です。ですが、FXは違います。100万円分のドルを購入するのに、最低4万円あれば購入できるのです。
つまり、レバレッジとは元手の最大25倍の金額を取引ができる仕組みのことです。ただし、これは諸刃の剣というもので、増える金額が大きいということは損する金額もその分大きくなります。
この点には十分注意が必要で、つい利益を重視してレバレッジを高く設定したくなります。よって、衝動的に高レバレッジの設定をしないように、レバレッジの倍率は自分で調整できるように訓練が必要です。
24時間スマホで売買可能
FXは為替取引なので、世界中で行われており、平日は24時間取引が可能です。世界中なので、平日はどこかの取引所が開いているため、いつでも取引ができてしまいます。これは、平日の日中が忙しいサラリーマンの人にとっても大きなメリットです。
日本の株式市場は平日昼間のみしか取引ができず、仕事をしている人はデイトレードをすることは不可能。しかし、FXなら最も活発な時間帯が平日23時ごろのニューヨーク市場が開いている時間帯のため、仕事が終わってからでもトレードに参加できるのです。
現代では、スマホでも売買可能で実際にスマホだけで取引をして、稼いでいるトレーダーもいます。このようにFXは仕事をしている人が片手間でできるのは大きなメリットといえます。
外貨預金より手数料が割安
外国金利の高さを利用する投資としてFX以外にも「外貨預金」があります。たしかに、外貨預金も金利の高い海外の通貨でお金を預けることで利益を得ることができるのですが、実は外貨預金に比べるとFXは手数料がかなり割安です。
どのぐらいの差かを例で記すとすれば、100万円を外貨預金に預けるときの手数料は2万円程度が普通にとられますが、これをFXで100万円のポジションを持つと30円程度で済みます。
この差は歴然ですね。それに加えて、外貨預金の金利はFXでのスワップポイントよりも悪い利率です。正直、FXを知っていれば外貨預金を利用する可能性はゼロに等しいです。
売り買いについて
売り買いについて解説をしていきます。
通貨は買ったら必ず売る必要がある
FXと通常の外貨購入との大きな違いは、FXは外貨を買ったら必ず「売る」必要があるところです。FXはあくまで運用するための仕組みであり、外貨を交換する仕組みではないため、このようなルールの下での取引とされています。
ただ、その限定された仕組みのおかげで、レバレッジの仕組みが使えたり、手数料が格安にすることができています。トレードということに特化した進化した為替取引ともいえるのがFXなのです。
日本円を借りる買い
FXの正式名称は、「外国為替証拠金取引」です。よって、FXは市場で取引するためには証拠金というものFX会社に預ける必要があります。
その証拠金を元に日本円を借りるのが「買い」です。お金でお金を借りるのは不思議な感覚ですが、FXでは証拠金10万円で日本円100万円を借り、100万円分の外貨を買うことができます。
外国通貨を借りる売り
証拠金で外貨預金を借りて、日本円を買うのが「売り」といいます。日本円を借りる「買い」や借りる「売り」、どちらにしろ両方外貨を買うことには変わりがないのですが、日本側からすれば外貨を売って日本円に変えている状態なので、「売り」となるのです。
FXはこの買いと売りを使って、利益を目指していくのが基本的な手法となります。
売り買いのポイント
売り買いのポイントについて紹介していきます。
上昇トレンドに乗って買う
FXで長期的に利益を出すためには、「相場の流れに乗ること」が基本です。その利益を出す方法の1つが、「上昇トレンドに乗って買う方法」です。
上昇トレンドとは、これからある外国通貨の価値が上がっていく傾向にあるということを指します。この上昇トレンドをいち早くつかんで買いポジションをとり、高値になったところでポジションを降りることで利益を出します。
できれば底値で買えるのが理想ですが、底値が正確に把握できることは難しいので、底値ができて上昇し始めることが分かった段階で買いポジションを取れれば何も問題ありません。
上昇トレンドが確定してからのエントリーであれば逆を行く確率は低く、その分利益は少なくなっても負けが減る分トレードを安定して行える可能性が高くなります。
下降トレンドに乗って売る
もうひとつのトレードの方法は、「下降トレンドに乗って売る」という方法です。上昇トレードとは真逆なので、当たり前といえば当たり前の方法です。
こちらも上昇トレンドから下降トレンドになったタイミングを見極めてポジションを取るのですが、焦ってエントリーするとまだ上昇トレンドが続いていたということになりかねません。下降トレンドへトレンド転換が起こったことを確認できてからエントリーしても遅くないので、慎重におこないましょう。
ちなみに、ポジショントレードのように長期間のポジョションを保有する場合は「売り」だとスワップポイントによる損失が小さくないので、長期トレンド狙いのポジショントレードは、「売り」は「買い」よりも取りづらい戦略といえます。
移動平均線を使って効果的に見極める
移動平均線は、FXトレードにおけるもっともポピュラーなツール。過去における一定期間の価格平均値を視覚化したインジケーターです。
移動平均線は、平均する期間の違う線の推移をみて価格のトレンドを判断するのが一般的です。例えば、日足と呼ばれる1日単位で作られたチャートにおいて、過去5日の平均をつなぎ合わせた移動平均線と過去20日をつなぎ合わせた移動平均線が交わるポイントを「トレンド変換点」として売買の参考にする人もいます。
これをゴールデンクロスやデッドクロスと呼び、昔ながらの売買の判断ポイントとなっています。もちろん、このポイントだけで判断する人はまれですが、ひとつの参考にしている人は少なくないのです。
もし、FXのインジケーターについて無知であるなら、まずは移動平均線をよく研究して、効果的に使う方法を学べば、最短でFX成功に近づける可能性を秘めているでしょう。
タイミングを見極めることが重要
FXは非常に単純で、取れる戦略は「買い」か「売り」しかありません。となれば、このトレンドでポジションをいかに上手にとることができるかが勝負です。しかし、戦略は単純でも儲けることは簡単ではありません。
とはいえ、この売買のタイミングさえ身につけてしまえば、長期的に利益をあげられる可能性のある市場です。とにかくタイミングを極めることを最優先に取り組んでいけば、億トレーダーも夢ではありません。少しずつ経験を積んでみてはいかがでしょうか。