投資というと、やはりリスクが高いイメージがありますよね。将来のためにやってみたいとは思っても、失敗してコツコツと貯めたお金が無くなってしまう危険があると思うと、気後れしてしまうかもしれません。
ですが、実はほとんど元本割れの恐れがないような、低リスクで投資をすることも十分可能なのです。今回はそうした安全性の高い投資について、その種類から知っておきたいポイント、安全に投資をするコツまで詳しくご紹介いたします。
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この記事を書いた人
ファイナンシャルプランナー
児玉一希
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安全性の高い投資を紹介
まずはじめに、比較的安全性の高い投資先を紹介します。あまり投資の知識がない初心者の方でも始められるものばかりなので、是非とも検討してみてくださいね。
元本が保証される定期貯金
一定期間、銀行にお金を預ける「定期貯金」。実は定期貯金も立派な投資の一つであり、一定期間お金を引き出せない代わりに普通預金より高い金利が付くようになっています。元本が減る心配もなく、預けたお金が保証されているためとても安全なところが魅力です。
リスクとしては銀行が倒産することなどがありますが、万が一そのように支払い不能になったとしても、預金保険で1,000万円まで補償される仕組みがあるので安心。
ですがリスクが低いだけにリターンも低いのがネックで、定期貯金の金利は平均的に年間0.01%程度。ネット銀行では少し金利が高い傾向にあり、年間0.02~0.03%の金利が付くところもあります。
1万円から購入できる国債や地方債
国や地方自治体が発行する債券を購入する投資方法が「国債」「地方債」。1万円程度の少額から購入でき、国債であれば政府の保証が付いているため安心して投資を行うことができます。
地方債では金利の異なるさまざまな地方から投資先を選べ、地域を支援することにも繋がりますよ。
国債・地方債は比較的低リスクにも関わらず、定期預金よりも高金利なのが魅力。両者とも金利は、10年債で平均0.05%程度となっています。
老後の不安を解消する個人年金
私的に年金を積み立てていき、満期後に定めた年齢から受け取ることが出来る「個人年金」。人それぞれ異なる人生設計に合わせたやり方で行うことができるのが魅力。
個人年金はリスクも少ないのですが、いくつか注意点も。満期時に受け取る金額は契約時に決めることとなり、それ以上は増やすことが出来ないことや、途中解約した場合には収めた額が目減りして元本割れする可能性もあるので気を付けましょう。
プロに投資を任せられる投資信託
多くの投資家から集めた資金を運用会社が集め、プロのファンドマネージャーに投資を任せる金利商品が「投資信託」。
”投資は難しそう…”と感じてなかなか一歩を踏み出せない方も多いと思われますが、投資信託では投資の難しい部分を全てプロがやってくれるので、初心者の方でも安心して行えるのが魅力。
他の投資方法に比べても商品の種類は多く、日本株や海外株のほか、外国債券、不動産投資など様々な種類があるのも投資信託の特徴。
ただしいくらプロが運用するとはいえ、経済が混乱した場合など時には損失となり、元本割れするリスクもあります。なので全てを任せきりにするのではなく、自分でも少しずつ投資の知識を付けていくようにいく姿勢が重要と言えます。
株よりも値動きが少ない不動産投資
土地やビル、マンションなどを対象として投資を行うのが「不動産投資」。基本的には不動産を購入して、それを貸すことで安定した家賃収入を得る方法が主流。ですがそれだけでなく、買った時からの値上がり益で儲けることもできるのが不動産投資の特徴です。
不動産投資にも区分マンションや一棟物件投資など、いろいろな種類があり自分の資金や目標利率などに応じて選ぶことが可能。
しかし他の投資に比べ、最低投資金額が数百万単位と意外に高額であることや、地震などの天災により建物が被害を受けるリスクもあるので注意したいところです。
急激な値下がりのリスクが少ない金投資
遥か昔から人類に重宝されてきた、”金”に投資するのが「金投資」。金投資は数ある投資方法の中でも、安全なものの一つと言えるでしょう。
理由としては、その時々で価値の変わる通貨や株式などと異なり、そのものに普遍的な価値がある「金」を扱うため。そのためたとえ販売会社が倒産しても関係なく、さらには不景気や戦争のようなリスク時には逆に価値が上がる傾向に。
ですが、基本的には金価格は緩やかに推移する傾向があるため、急激な値下がりのリスクが少ない分、勢いよく値上がりするということもありません。なので、短期間で大きな利益を得るような目的には不向きと言えるでしょう。
また、株式や国債のように配当金や利子などが付かないので長期投資のメリットもなく、資産運用としては他の投資と並行して行うことをおすすめします。
最新の投資法であるポイント投資
”楽天ポイント”や”Tポイント”など、大手携帯会社やECサイト等が展開するメジャーポイントを使って、株式や投資信託などに実際に投資ができるのが「ポイント投資」。
ポイントを元手に行うためお金がかからず、気軽に始められるのが魅力です。使い道が無いポイントをどうしようかと考えている方には非常におすすめですよ。
ポイント投資では、金額にして100円程度の少ない額から投資を受け付けているため、それほどポイントが貯まっていない方でも始めることができます。
ただし、それだけに大きなリターンが期待できるというものでもないので、まずは投資に親しむための第一歩、といった感覚で利用してみるのはいかがでしょうか。
投資をする際に知っておきたいポイント
次に、投資をする際に知っておきたいポイントを紹介します。
そのポイントとしては、
- 安全性の高い投資は収益性が低い
- 投資の利益は2種類ある
- 投資によって掛かる手数料が異なる
の3点。
では、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
安全性の高い投資は収益性が低い
投資方法にはそれぞれ
- 投資資金が保証されているかの「安全性」
- お金が必要な時にすぐ現金化できるかの「流動性」
- 大きな収益を期待できるかの「収益性」
といった要素があります。
ここで知っておきたいのが、「安全性」と「収益性」の両立は難しいということ。先ほどご紹介した中でも、例えば非常に安全性の高い「定期貯金」は他の投資方法に比べても期待できる収益が低かったことがわかるのではないでしょうか。
つまりは目標とする収益率によって、その分取るべきリスクも変わってくるということなので、投資ではこのポイントを意識するようにしましょう。
投資の利益は2種類ある
投資における利益は、大きく「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」の2種類に分けられます。
キャピタルゲイン | インカムゲイン | |
意味 | 金融商品を売買した時に 得られる利益 |
金融商品を保有しているときに 得られる利益 |
具体例 | 株式・不動産などの売却益 | 配当金・利息・家賃収入など |
基本的には「キャピタルゲイン」の方が収益が大きい分リスクも高く、「インカムゲイン」は収益はあまり大きくない分安全性の高いことが特徴です。
ちなみに今回、”安全性の高い投資”としてご紹介した投資方法は「インカムゲイン」による利益を得るものがほとんどとなっております。
投資によって掛かる手数料が異なる
基本的に、投資には手数料がかかるものがほとんどです。例えば「株式投資」や「FX」であれば売買手数料、「不動産投資」であれば仲介手数料・事務手数料といったように。手数料はそれぞれの投資により異なるので、投資を始める前に確認しておくようにしましょう。
ただし例外として、「国債」など公的に運営されているものでは手数料がかからない場合もあり、その分お得に投資を行うことができますよ。
安全に投資を行うコツ
収益を期待しつつ、安全に投資を行うコツも実は存在します。
そのコツとは、
- リスクを把握する
- 資産状況や今後の生活を考慮して検討する
- 投資の情報は真偽をしっかりと確認する
- 投資先は分散させておくのがおすすめ
といった4点。
最後に、このそれぞれについて解説いたします。
リスクを把握する
投資において、リスクをしっかりと把握しておくことは欠かせません。一口にリスクと言っても、それにはさまざまな種類があり正しく理解しておくことが大切です。
以下の表に、投資での主なリスクについてまとめてみました。
価値変動リスク | 株や不動産、金など、投資商品の価値が上下するリスクです。
価値変動の背景には国内外の経済動向や世界情勢などが複雑に絡んできます。 |
信用リスク | 国や企業など、投資商品を発行している運用元がその機能を果たせなくなるリスクです。
主に財政難や経営不振などが理由として挙げられます。 |
流動性リスク | 投資商品を売りたいときに売ることができなかったり、希望する価格で売れなかったりするリスクのことです。
参加者の少ない投資商品ではしばしば起こり得るので注意しましょう。 |
資産状況や今後の生活を考慮して検討する
投資では、自らの資産状況や生活を考え、余裕資金が現在どれくらいあるのかなどを確認し検討することが大切です。
また、資金の他に意識しておきたいのは「投資リスク許容度」。つまりは、自分がどれだけのリスクを許容できるかということですね。
リスクの許容度は人により違うので、ライフプランや家計の状況などと照らし合わせ考えていくようにしましょう。
投資の情報は真偽をしっかりと確認する
投資を成功させるためには、正しい情報に基づいて動くことが重要です。投資の世界では怪しげなデマを流したり、詐欺を行おうと目論む人々も一定数おり、情報の判断には慎重を期すことが不可欠。
得た情報は鵜呑みにせずに自らの頭でしっかりと考え、検証をすることで勘違いや噂、デマに惑わされないようにしましょう。
投資先は分散させておくのがおすすめ
投資のリスクを軽減させるためには、さまざまな要素を分散させておくことも大切。分散すべき要素としては「資産」「地域」「時間」の3つ。
「資産」の分散とは、株や通貨、不動産などさまざまな投資商品に分けて資金を投資すること。
「地域」の分散とは、国内外さまざまな地域の投資商品に分散すること。
「時間」の分散とは、投資するタイミングを一度にせず、複数回に分けることを指します。
こうした簡単なことを行うだけでも大幅にリスクを軽くすることができますので、是非とも実践していきたいところですね。
まとめ
今回は「安全に投資を行う方法」について解説してまいりました。定期貯金など、元本割れの心配がないような投資方法もあるものの、安全性と収益性は両立しずらいのがネック。ある程度大きなリターンを得たいと思うなら、それなりのリスクを許容する必要があるのですね。
今回ご紹介した他にもさまざまな投資の種類があります。安全性の観点から見るのも面白いので、気になった投資は詳しく調べてみましょう!
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