この記事を読んでいる方は以下のような悩み・疑問をお持ちでしょう。
- 「クレジットカードの限度額を引き上げるための方法ってあるのかな?」
- 「クレジットカードの利用限度額と年収ってどのように関係しているんだろう?」
- 「クレジットカードの限度額を超えるとどうなるんだろう?」
- 「クレジットカードの限度額って勝手に上がるの?」
上記の疑問に関してこの記事では以下の要点の通り解説しています。
- クレジットカードの利用限度額とは、クレジットカード使える利用可能枠の上限を指した言葉
- 限度額を超えると次の支払日までクレジットカードは使えなくなる
- クレジットカードの限度額を上げる方法は大まかに3種類存在している
- クレジットカードの利用限度額は年収が多いほど高く設定しやすい
- 利用限度額は途上与信が良好だとカード会社側から利用限度額の増枠の通知がくる
- クレジットカードの利用限度額は年収から考えて無理のない支払える範囲で設定するべき
クレジットカードの利用限度額とは、クレジットカード使える利用可能枠の上限を指した言葉です。
利用限度額について正しい知識を知らないと、ある日突然カードが使えなくなり、キャッシュレス生活を目指している方にとって不便な生活強いられることにもなりかねません。
この記事では、自身が刊行した書籍が1位を獲得したこともあるファイナンシャルプランナー水上さん監修のもと、クレジットカードの利用限度額に関する基礎知識や限度額の引きあげ、確認する方法などについて解説しています。
水上克朗(CFP(日本FP協会認定)、1級ファイナンシャルプランニング技能士、DCプランナー)
著書の「50代から老後の2000万円を貯める方法」(アチーブメント出版)は、Amazon「財政学部門」1位!
クレジットカードの限度額とは
クレジットカードの利用限度額とは、クレジットカードが使える利用可能枠の上限を指した言葉です。
クレジットカードの利用枠は基本的に「ショッピング枠」「キャッシング枠」「割賦枠」で構成されており、それぞれ上限額が設定されています。
例えば「ショッピング枠:100万円」「キャッシング枠:50万円」などです。
カードの利用枠は自分で設定することができます。
利用限度額が決まる仕組み
利用限度額は、基本的にカード会社の審査によって決まる仕組みとなっています。
審査で取り扱う情報は申込者の勤務先や家族構成、年収など様々な項目があります。
利用限度額は年収が高くかつ勤務先の経営状況が安定していればしているほど高額に設定できます。
また、カードランクが高ければ高くなるほど利用限度額も高くなります。
クレジットカードの限度額が復活するタイミング
クレジットカードの限度額がリセットされるタイミングは、次の利用代金が口座から引き落とされる「支払い日」です。
クレジットカードの限度額は利用代金を払った分だけ利用可能額が復活するという仕組みです。
利用可能額:20万円 前月の利用額:10万円 残りの利用:10万円
前月利用した10万円を支払えば10万円分の利用可能額が加算されて、合計20万円のクレジット利用が可能になります。
よくあるのは、毎月利用可能額が満額リセットされるという勘違いです。
支払いが完了しなければ、利用限度額が戻ることはありません。
計画的にクレジットカードを利用しないと、利用限度額に達してカードが使えなくなってしまうので注意しましょう。
年収別のクレジットカードの利用限度額の目安
クレジットカードの利用限度額は、割賦販売法で定められている「支払い可能見込み額」をもとに算出されます。
支払い可能見込み額=(年収-生活維持費-クレジットの債務)×0.9
年収別の支払い可能見込み額の目安は以下の通りです。
年収 | 生活維持費(年間) | 債務額 | 支払い見込み可能額 |
200万円 | 90万円 | 50万円 | 60万円 |
300万円 | 90万円 | 50万円 | 140万円 |
400万円 | 90万円 | 50万円 | 240万円 |
500万円 | 90万円 | 50万円 | 340万円 |
なお、割賦販売法により利用限度額は、年収が高いほど高く設定しやすくなります。まずは、自身の年収別の支払い可能見込み額を確認しておきましょう。
クレジットカードの限度額を引き上げるための方法
「クレジットカードは便利だからもっと使えるように利用可能枠を広げたい…」
上記のように考えている方もいるでしょう。
限度額の上限に達した場合次の支払日までカードが使えないという事態に陥る可能性があるからです。
ここでは、クレジットカードの限度額を引き上げるための方法について解説をします。
カードランクをアップして限度額を増やす
クレジットカードの限度額を増やすためにカードランクをアップするという方法があります。
クレジットカードのランクとランク別の利用限度額、年収の目安は以下の通りです。
カードランク | 利用限度額 | カードを持つための年収目安額 |
一般カード | 10万円〜50万円程度 | 200万円〜300万円 |
ゴールドカード | 30万円〜150万円程度 | 300万円〜400万円 |
プラチナカード | 50万円〜300万円程度 | 400万円〜1000万円 |
ブラックカード | 上限なし(非公表) | 非公表だが1000万円以上 |
上記の利用可能額は、カードランクと年収が上がれば上がるほど上がる傾向にあります。
自分の収入に見合ったクレジットカードを選ぶようにしましょう。
カード会社に限度額の増額を申請する
クレジットカードを発行しているカード会社に直接限度額の増額を申請するのも一つの方法です。
申請方法は以下の2つがあります。
- サポートセンターに連絡
- インターネットから増枠を申し込む
ただし、申し込んだだけで増枠されることはなく、必ず審査があります。
結果次第では今の限度額よりも減額される可能性もあるので注意しましょう。
クレジットカードを複数枚所持する
クレジットカードを複数枚所持して利用限度額を増やすという方法もあります。
これによって今所持しているクレジットカードの限度額が増やせないとなっても、別のカードでクレジット利用をすることが可能です。
クレジットカードの限度額を確認する方法
自分の利用できるクレジットカードの限度額は常に確認する必要があります。
ここではクレジットカードの限度額を確認する方法について解説します。
請求書・会員ページから確認する
クレジットカードの限度額はカード利用の請求書やカード会社のホームページなどを見るとすぐにわかります。
利用請求書を郵送にしている場合は請求書に「利用可能枠」が記されているので、そこでどのくらい使えるのかを把握することができます。
コールセンターに電話して確認する
クレジットカードのの請求書を紛失した、会員ページにログインができない場合などのトラブルが起きた場合は、カード会社のコールセンターに電話で限度額を確認する方法もあります。
問い合わせをする場合は、カード番号などを聞かれるので答えられるようにしましょう。
クレジットカードの限度額に関するQ&A
ここでは、クレジットカードの限度額に関する質問について答えていくコーナーです。
クレジットカードの限度額に関する質問でよく出てくるのが以下の2つです。
Question:利用限度額が超えてしまった場合はどうすればよいか?
利用限度額を超えた場合は基本的に次の支払日まで利用することはできません。支払日を待ちましょう。
ただし、公共料金などの重要な固定費の支払いの場合は、限度額を超えていても支払いができたという事例もあるようです。
Question:クレジットカードの利用限度額は勝手に上がる?
クレジットカードの利用限度額は途上与信の評価が高いと勝手に上がるケースがあります。
途上与信とはクレジットカード利用中の利用履歴や返済状況などをチェックすることです。
利用代金の返済が滞りなく行えていることや利用状況が多いと、カード会社側から利用限度額の引き上げが通知されます。
クレジットカードの利用限度額は自分の年収から考えよう
クレジットカードの利用限度額はあなた自身の年収からどのくらい使えるのかを考えましょう。
クレジットカードは簡単に支払いを済ませられたり、お得な特典などが付帯しているため生活をお得にしてくれるなどのメリットが存在します。
ただし、計画的に使わないと限度額に達してカードが使えなくなったり、利用代金が支払えないという事態に陥ります。
自分自身の収入から無理のない範囲でクレジットカードを利用するのがおすすめです。
記事のまとめ
今回はクレジットカードの利用限度額の引き上げ方や年収との関係性などについて解説しました。
クレジットカードの利用限度額を上げるための方法をもう一度まとめます。
- カードランクをアップして限度額を増やす
- カード会社に限度額の増額を申請する
- 複数枚のカードを所持する
クレジットカードは計画的に使わないと利用限度額に達してしまうので、アプリをダウンロードして常に利用明細をチェックできるようにしましょう。
この記事を参考にして利用限度額と利用状況を常にチェックできるようにしてください!
ファイナンシャルプランナー・DCプランナー水上克朗さん監修コメント
利用限度額は、一般的にレギュラーカードよりワンランク上のゴールドカードの方が高く設定されています。
余裕のある利用限度額を持っておきたい方は、ゴールドカードの検討をおすすめします。
また、クレジットカードの利用限度額を知らずにいると、いざというときに困ってしまう事態にならないよう、入会時のカード台紙やカード会社の会員専用Webサービスなどで、自身のカード限度額を必ず確認しておきましょう。
水上克朗(CFP(日本FP協会認定)、1級ファイナンシャルプランニング技能士、DCプランナー)
慶応義塾大学卒業後、大手金融機関にて、営業・企画・総務・クレジット業務を経験。
1級ファイナンシャルプランニング技能士、日本FP協会認定のCFP、一般社団法人金融財政事情研究会の定めるDCプランナーの資格を保持。
著書の「50代から老後の2000万円を貯める方法」(アチーブメント出版)は、Amazon「財政学部門」1位!