買い気配とは?気配値の読み方と株の値動きを察知する方法

株式投資について学んでいるとき、「買い気配」や「売り気配」という単語を見たことはありませんか?

これらは「気配値(けはいね)」という要素で用いられる株式用語であり、株式投資で成功するためには覚えておきたいものとなっています。

この記事では気配値の読み方や買い気配・売り気配の意味、注文方法などを詳しくご紹介します。

株式投資をストレスなく行うべく、この機会にサクッと覚えてしまいましょう!

この記事を書いた人
ファイナンシャルプランナー
児玉一希
プロフィール・所持資格 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会が定めている、ファイナンシャルプランナー技能士の資格を有し、当サイトの監修活動を始め、相場情報のまとめやコラムを寄稿する活動なども行なっている。

気配値(板)と買い気配・売り気配

買い気配・売り気配を正しく読むには、これらの基盤となっている「気配値(板)」をマスターすることが不可欠です。

気配値とはどういうものか、はじめに解説させていただきます。

気配値(板)とは

気配値とは、株式市場で行われている買い注文と売り注文のそれぞれを一覧表として見られるツールを指します。

買い手と売り手がそれぞれ希望する買い・売りの値段を表示しており、直近の売買の勢いを即座にチェックできます。

気配値は「板」とも呼びますが、これは気配値の別名です。

気配値と板は同じものと考えて問題ありませんので、呼びやすいほうを呼ぶと良いでしょう。

気配値に表示されるのは指値注文のみ

気配値は現在の注文状況をサッと確認できる便利ツールですが、すべての注文タイプを確認できるわけではないので注意です。

というのも気配値に表示されるのは、株価を指定して発注する注文タイプこと「指値注文」のみとなっているためです。

「成行注文」は株価を指定しないこと、発注から約定までの間隔が短いことから、気配値に表示する余裕がありません。

しかし例外もあり、売買の止まっている寄り付き前や特別気配のある時などには、現状の成行注文の具合が表示される場合があります。

あくまで例外ですので、基本的な使い方としてはやはり指値注文を見ることになるでしょう。

買い気配・売り気配とは

買い気配・売り気配は売買の需給バランスが偏ったときに出てくる用語で、気配値の読み方を知るうえで欠かせないものです。

まず買い気配とは、買い注文の数が売り注文の数を圧倒しており、値が付かない状態を指します。

売り気配はその逆で、売り注文が買い注文より非常に多く、値が付かない状態です。

買い気配・売り気配は、決算やニュースなどの強い材料が出た際に起こりやすく、もし起こった場合は注文の調整をはかるために取引時間中も売買が停止されます。

これを「特別気配」と呼び、気配値に「特」や「S」などのサインが買い・売りのどちらかに表示されます。

気配値には「厚さ」がある

気配値に表示されている注文数の多さによって、「厚い」または「薄い」という言葉が広くで使われています。

「気配値が厚い(薄い)」と呼ぶことはあまりなく、一般的に「板が厚い(薄い)」と呼ばれる場合がほとんどで、株数が多ければ厚い、少なければ薄いと言われます。

板の厚さはその時の勢いを表しており、厚ければ強く、薄ければ弱いということになりますね。

よって、買い板が厚ければ上昇傾向にあり、反対に売り板が厚ければ下落傾向にあると考えることが可能です。

気配値(板)の読み方を解説!

気配値と買い気配・売り気配についてご紹介したところで、次は気配値の読み方を解説します。

気配値の読み方を知っていればトレードの快適度が劇的に上がりますので、ぜひマスターしましょう!

気配値の基本的な読み方を知ろう

気配値は左から「売数量・値段(円)・買数量」の順に表示されています。

売数量(売り板)は上から下へ、買数量(買い板)は下から上へ流れていくようになっており、中央の値段を挟むような動きを見せます。

上の画像では、「売り手が521円で5,700株売りたい」、「買い手が519円で5,600株買いたい」と読むことが可能です。

気配値を開いたら、まずは売り板・買い板それぞれの注文数をチェックしましょう。

先述したとおり、数の多いほうが勢いがあるので、気配値を見た時点でどちらが強いかをすぐに把握できます。

希望価格の一致で売買が成立

株価は売り手と買い手、それぞれの希望価格が一致することではじめて決まります。

上の画像では、520円に売り手も買い手も注文していないため、売買は成立していません。

ここから直近の売買を成立させるには、以下のいずれかを満たす必要があります。

①買い手が521円に指値注文する

②売り手と買い手がどちらも520円に指値注文する

③売り手が519円に指値注文する

上の緑枠内のどれかになると、売買が成立するわけですね。

成行注文を入れる手も一応はありますが、予想外の株価で売買してしまうケースがあるため、頻繁に入ることはありません。

ただし、後述する状態であるときは例外的に成行注文を入れられる場合があります。

板の厚いときは指値注文が通りにくい

上画像のように株数の非常に多い状態が、先述した「板が厚い」状態です。

買い手からすれば519円で注文したいですが、すぐ成立させようにもまずは570,000株がすべて消化されなければなりません。

基本は指値注文により成立しますが、このような場合は成行注文を使うのも有効な手段となります。

板が厚い状態は「防御が高い」とも言われており、お互いに厚いと膠着してしまうため、それを防ぐためにどちらかが攻めの成行注文を入れるパターンがあるわけです。

合わせて覚えておきたい気配値の読み方

以上が気配値の基本的な読み方となりますが、さらに深く読めるようになるとブレイクを判断したり、だましを避けたりすることも可能になります。

チャートを分析するスキルはもちろん重要ですが、これに加えて気配値の読み方もマスターできれば、盤石なトレードスタイルを作り上げられるでしょう。

ここでは、特定の条件で見られる「文字」や、より正確に判断するためのコツを解説します。

実際に気配値を練習しながら、ぜひ参考にしてくださいね。

気配値に表示される文字

気配値には一定の条件を満たすと「文字」が表示されるようになっており、これは売数量・買数量の枠に反映されます。

文字の種類はさまざまですが、頻繁に見られるのは「特・前・S」の3種類です。

いきなり表示されたときに混乱してしまうことのないよう、これら3種類の文字の意味を理解しておきましょう。

気配値の文字「特」の意味

「特」は特別気配を表しており、画像のように特定の場所で注文が殺到すると起こりやすいです。

特別気配は、売り手・買い手のどちらかの集中的な注文による需給バランスの崩壊を防ぐために、取引をいったん中断して調整する状態を指します。

気配値の文字「前」の意味

「前」は寄り前気配を意味します。

前場の開く9:00、後場の開く12:30より約30分ほど前に気配値を見ると、寄り付き前の注文状況と合わせて表示されています。

ツールによっては「寄」と表示されていることもありますが、これは「前」と同じ役割です。

気配値の文字「S」の意味

「S」はストップ高・ストップ安が起こった際に表示されます。

起こったのがストップ高であれば買いが、ストップ安であれば売りが制限されています。

ただし、ストップ高・ストップ安は途中で「はがれ」となる場合があるため、その一日内はずっと制限されていると考えるのは禁物です。

気配値は損切りの判断にも役立つ

気配値の読み方がある程度わかってくると、損切りの判断もできるようになってきます。

「チャートではキリの良い数字が注目されやすい」と聞いたことはないでしょうか。

実はこれは気配値においても同じで、売り手と買い手のせめぎ合っている株価が「500円」や「1,000円」などのときは、抜けた際に大きく動く可能性が高いです。

こういった株価のときにポジションを持っているときは、気配値を参考にどう動くかを予想し、持ち続けるべきか損切りするべきかを判断できます。

気配値で損切りを判断するなら、はじめは板の厚い銘柄で行いましょう。

板の厚さは市場参加者の多さと同意義であるため、売り手と買い手の勢いが拮抗しやすい傾向にあります。

ブレイクした瞬間がわかりやすいので、気配値の初心者におすすめといえるのです。

「フル板」でハイレベルな読みを実現

フル板とは、上下それぞれの制限値幅いっぱいまで注文状況を開示できる気配値です。

普通の気配値も便利ではありますが、基準値(拮抗ポイント)から上下8段ほどしか見られません。

一方のフル板はほぼ無制限で上下を覗けるため、過去の注文状況をもとに今後の流れを予想するのに適しています。

また、売買件数や売買累計などを見られるのも強みです。

総合的に見てどちらの勢力が盛り上がっているのかがわかりますので、より正確な判断をできるようになります。

以上の特徴から、気配値をメインにトレードをしたい方にとっては、フル板はまず間違いなく大きな貢献をしてくれるツールといえるでしょう。

まとめ

この記事では気配値の読み方と、買い気配・売り気配について解説させていただきました。

気配値には、チャートだけでは読み解けない情報がたくさん詰まっています。

そんな気配値の読み方がわかれば、以下の恩恵を受けるのも不可能ではありません。

  • だましに引っかかりにくくなる
  • ブレイク後の利益を狙いやすくなる
  • 最適な損切りラインを判断できるようになる

チャートの見方も重要ですが、気配値の読み方もこの機会に覚えておきたいところです。

気配値は株式投資のみならず先物や仮想通貨にも応用が効きますので、読めるようになって損はありません。

地道に練習し、少しずつ確実に成長していきましょう!