株やFX、仮想通貨などのチャートを見ていると、ところどころで同じようなパターンの動きをしている部分を見たことはありませんか?
そのような部分に多いのは、市場において価格の歪みが発生してから元に戻るまでの動きが反映されているケース。
実はそうした動きを利用して利益を上げるトレード手法もあり、それが今回解説する「アービトラージ」。
ほとんどの方にとって聞きなれない用語と思われますが、低リスクで簡単に利益を狙え、知っておけばあらゆる投資で役立つこと間違いありません。
安全かつ確実性の高いトレード手法を探している方は、是非ともこの記事を読んでアービトラージをマスターしてみましょう!
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この記事を書いた人
ファイナンシャルプランナー
児玉一希
プロフィール・所持資格
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会が定めている、ファイナンシャルプランナー技能士の資格を有し、当サイトの監修活動を始め、相場情報のまとめやコラムを寄稿する活動なども行なっている。
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アービトラージの意味とメリット・デメリット
「アービトラージ」とはどのようなもので、行うメリットやデメリットはあるのでしょうか?
まずは「アービトラージ」の基本的な部分をご説明いたします。
市場での一時的な価格の歪みを使った取引
株やFX・仮想通貨などの市場においては時折、同じ価値を持った2つの商品の間に一時的な価格の歪みが生じることがあります。
そうした状況を利用して2つの商品に対し反対売買を行い、価格差が縮小した時点での利益を狙うのが「アービトラージ」という投資手法。
例えば株式投資の場合、値動きの近い”日経平均先物”と”日経平均株価”を使う方法が有名です。
価格の歪みで一時的に日経平均先物が割高、日経平均株価が割安になったとしましょう。
そこで日経平均先物に売り注文、日経平均株価の構成銘柄に買い注文を入れ、その後価格差が収束すれば割高・割安から戻った分の利ざやを取ることができます。
このように一時的な歪みから価格差が収束する状況はしばしば起こり得るので、機関投資家などを中心にアービトラージは一定の人気がある手法となっているのですね。
低リスクで相場によらず取引できるメリット
ではどうして人気があるかと言えば、それはアービトラージならではのメリットを持っているため。
最も大きなメリットとしては、リスクを低く抑えられる点があるでしょう。
その理由は、ポジションを持つ時間が短いためです。
市場においては時間が経つほどに予期せぬ動きをする可能性も増すため、それだけリスクも高くなってしまうのですね。
ですがアービトラージでは、最低にして数分でエントリーから決済まで完了してしまえるため、ポジション保有によるリスクが非常に低くなっています。
また、価格差の歪みというのは上昇トレンドでも下降トレンドでも生まれているもの。
そのため、アービトラージは相場のトレンドに左右されずに行える点もメリットとなっています。
利益の少なさと相場への拘束時間がデメリット
トレード手法として優れた面の多いアービトラージですが、中にはいくつかデメリットも。
それには、まず一度の取引で得られる利益が少ないことがあるでしょう。
通常、市場で発生する価格差の歪みは僅かであるため、必然的に利益幅も小さくなってしまいます。
なのでアービトラージで大きな利益を得ようと思えば、何度もトレードを繰り返さなくてはならないのですね。
また取引タイミングがいつ訪れるかわからないため、相場をチェックする時間が長くなってしまうことも難点。
たとえ勝率が高くても、日々長時間モニターとにらみ合わなければならないというのは、精神的にきついと感じる方も多いかもしれません。
アービトラージを仮想通貨で実践する方法
さまざまな取引所が利用できるのが特徴の、仮想通貨でアービトラージを実践する方法について学んでいきましょう。
複数の取引所で口座を作成
仮想通貨でアービトラージを行う場合、取引所ごとの価格の歪みを利用してトレードをすることとなります。
そのため、まずは複数の取引所で口座を作っておかなくてはなりません。
アービトラージの性質上、取引箇所を増やせば増やすほど、取引するチャンスも増えていきます。
基本的に口座作成は無料となっている取引所がほとんどですので、本格的にアービトラージで稼ごうと思ったら作れるだけの口座を持っておくのが好ましいでしょう。
取引タイミングはツールでチェック
取引所ごとの価格の歪みについて人力で追うこともできなくはないのですが、非常に大変な作業となってしまいます。
そこで、アービトラージの取引タイミングをチェックできる便利なツールを利用してみましょう。
ここでは数ある中でも評判の高い、「arbitco」「COINIGY」の2つのツールをご紹介します。
arbitco
「arbitco(アビトコ)」という名前でもわかるように、アービトラージを仮想通貨(ビットコイン)で行うことに特化したツールです。
最大の特徴はスマホ1台あれば24時間チャンスのタイミングで自動売買を行ってくれる点で、トレードに自信のない初心者でも簡単に利用できます。
年利12%~36%もの額を期待できるのに対し、利用料金は月額25000円。
ある程度大きな資金を動かせる方であれば、十分に利用料金の元が取れる可能性は高いと考えられますね。
COINIGY
アービトラージを行う際、いちいち一つ一つの取引所ごとにログインしてトレードをするのは時間もかかり、あまり現実的ではありませんよね。
そこで是非とも活用したいのが、2つ目のツールである「COINIGY(コイニジー)」。
これ一つで複数の取引所に対する注文を完結できるようになるため、非常にスピーディーなトレードを行えるようになります。
さらには70を超えるテクニカル指標でチャートを分析できるため、戦略の立てやすさも段違いとなるでしょう。
利用料金は月額20ドル弱、ですが年間利用をまとめて支払えば月額15ドル弱まで割引がきくサービスも。
最初の30日間は無料で体験できるので、興味があれば一度試してみるのがおすすめですよ。
稼ぎたいなら海外の取引所も利用してみる
さらに仮想通貨のアービトラージで稼ぎたいのであれば、国内だけでなく海外の取引所も利用してみると、さらにトレードチャンスを増やすことができます。
ただし、もちろん外国語表記なので語学の知識は必須。
また日本円が使えない場合もあったり、セキュリティ面で多少の不安があったりと比較的上級者向けとなります。
なので、まずは国内の取引所で利益を出せるようになったら、ステップアップとして挑戦してみるのが良いかもしれませんね。
アービトラージをFXで実践する方法
色々な国の通貨を取引するFXでもアービトラージは実践できます。
では、具体的にどのように行うのでしょうか?
口座を作るなら国内の業者が安全
FXでのアービトラージにおいても、多くの口座を持っておくと有利に進められます。
ただし注意したいのが、仮想通貨以上に口座選びは慎重に行わなくてはならないこと。
利用している業者が倒産した際、口座によっては全て資金が無くなってしまうケースもあるのです。
そこで確認したいのが「信託保全」がなされているか。
これがなされていれば、たとえ業者が倒産し一時的に資金が凍結されても、最終的には資金が戻ってくるようになっています。
ですが海外の業者の場合は信託保全なされていない業者が多く、倒産で預けた資金が全てなくなる恐れも。
そのため、国内の信託保全されているFX業者の元で口座を作るのが間違いありません。
取引する通貨は厳選しよう
FXで扱える通貨には非常に多くの種類があります。
しかし、むやみに色々な通貨に手を出しても失敗する可能性が高いので、取引する通貨は厳選するようにしましょう。
選ぶ際のポイントとしては、
- 相関性の高い通貨(例:豪ドル円・NZドル円)
- 業者間でスワップ差が大きい通貨
に絞るとトレードが行いやすくなりますよ。
FXはスワップと為替差益で稼ぐ
FXでのアービトラージでは、スワップ差の歪みを利用するのと同時に、状況によっては為替差益で稼ぐことも可能です。
まずスワップ差で稼げる仕組みですが、FX業者によってスワップポイントが大きく異なる状況は多いものです。
例えばA社でドル円の売りを行った際、1日30円のスワップを払わなければならないのに対し、B社で買いを行えば1日60円のスワップが受け取れることも。
その場合B社で買い、A社でそれを売れば簡単に30円の利益が得られます。
またアービトラージの最中に大きな値動きが起こったとしても、売り買い両方にポジションを持っているため、リスクを相殺できるどころか利益を得るチャンスに。
大きく含み益が出た方を最初に利益確定してから、ある程度戻ったタイミングでもう一方を損切りすれば含み益-損切り分の利益をゲットできるでしょう。
レバレッジをかけるなら資金に余裕があるときに
FXでは自分の持っている資金の最大25倍までの金額を動かしてトレードできる、レバレッジが魅力。
これまで述べたようにアービトラージではリスクを低く抑えられるため、大きくレバレッジをかけてリターンに期待したいと思われるかもしれません。
確かにアービトラージでは急な為替変動が起きたとしても、両建てしているためにトータルの損失は小さく抑えられます。
しかしレバレッジをかけていればその分、損失も倍増することとなるため、場合によっては資金不足で強制的に損切りさせられる恐れも。
あまりに保有資金とかけ離れた額を動かしていると、自分の望んでいないタイミングでトレードを終了させられてしまう危険が伴いますので、資金の余裕を見て無理のないレバレッジにしておくようにしましょう。
アービトラージを株で実践する方法
買い注文が一般的な株式投資ですが、信用取引を使えば売り買い両方の注文が出せるためアービトラージも行うことができるのです。
そうした、アービトラージを株で実践する方法をご紹介します。
信用取引を使って稼ぐ戦略
株式投資においてアービトラージを実践するのであれば、理論株価のずれに着目し信用取引を使う戦略があります。
例えば上場しているA社とB社が5か月後に、対等合併会社C社になると発表したとしましょう。
対等合併会社というのは両社とも同じ価値であるとされるため、理論的には株価も同じでなくてはなりません。
ここでA社の株価が3000円、B社の株価が2800円であれば、この株価のずれがアービトラージのチャンス。
A社を信用売り、B社を信用買いし、両社の価格差が収束したタイミングで決済すれば利益を上げることができます。
株は個人のアービトラージ向きではない
先ほどのように、対等合併会社を設立するといったようなニュースがあれば理論株価もはっきりと求められ、アービトラージを簡単に行うことができます。
しかしそのような状況となるのは多くて年に数回程度であり、日々できるわけではありませんよね。
そこで日頃から株式投資で行えるアービトラージについて考えると、日経平均先物と日経構成銘柄の現物株を使う方法があります。
しかし、日経には225銘柄も含まれていることがあり、いざ実践しようと思っても億単位の資金が必要となってしまいます。
そのため残念ながら、基本的に株式投資は個人投資家のアービトラージ向きではないというのが実情となってしまいます。
アービトラージはマーケットの分析に利用
個人投資家が行えないとはいえ、アービトラージの知識があるとマーケットの分析にかなり役立ちます。
その理由は、機関投資家が現在どの程度アービトラージを行っているかをトレードに活かせるようになるため。
日本経済新聞には株式市場のアービトラージ残高などが記載されている面があり、日々これをチェックしておけば機関投資家の動向を追うことができるでしょう。
アービトラージは行われる回数が増えるほど、市場の歪みがすぐに元へ戻るようになるため、日経平均のような指標や、そこに含まれる個別銘柄がどう動くか予想しやすくなるのです。
アービトラージで稼ぐコツ
アービトラージで稼ぐには、コツを押さえておくかどうかで結果が大きく変わってきます。
重要なコツをいくつかピックアップしましたので、ぜひとも意識するようにしましょう。
手数料の安い取引所を使う
アービトラージにおける一回一回の取引は利益が小さいため、チャンスがある限りは何度も多くの取引をこなさないと稼ぐことができません。
そのように必然的に取引回数が増えてしまうため、気を付けなければならないのが手数料。
業者ごとの手数料は一見わずかな差に見えても、繰り返し行うと考え長期で見ると、非常に大きな差になってしまいます。
なので、アービトラージで稼ぐのであれば手数料の安い取引所を厳選して使うのは必須と言えるでしょう。
取引を自動化してしまう
便利なツールを使って価格差のチェックを簡略化できても、いつくるかわからないチャンスをじっと待つのはあまり有効な時間の使い方とは言いづらいもの。
そこで、いっそのこと取引を全て自動化してしまうのも手です。
先ほどの項でご紹介した「abitco」はもちろん、その他にも「Bitra」「bittrade24」などさまざまな自動取引サービスが提供されているので、自分に合ったものを見つけられることでしょう。
税金対策をして利益を確保する
アービトラージで稼ぐ上では、しっかりとした税金対策で得た利益を取られないようにするのも忘れてはなりません。
特に仮想通貨の場合、分離課税となる株などと異なり累進課税とされるため、高い税金がかけられがちなので注意しましょう。
有効な税金対策としては、可能であれば法人口座を作って運用するのがおすすめ。
経費やさまざまな法人制度を活用できるようになるため、大幅に取られる税金を抑える対策ができるようになるはずです。
送金にかかる時間のリスクを把握
アービトラージではある業者の口座で売り買いした通貨を、別の業者へ送金してから決済する流れとなります。
ここでネックなのが、送金にかかる時間。
電子データとはいえ一瞬で送れるわけではなく、数十分から1日程度かかる場合もあるのですね。
送金にあまりに時間がかかると、利益が出るタイミングを逃してしまうのは避けられません。
そのため送金にどの時間がかかるか、あらかじめそのリスクを把握しておくようにしましょう。
ブックメーカーのアービトラージは稼げない
様々なスポーツの結果を予想し、金銭を賭けるブックメーカー。
このブックメーカーにおいてもアービトラージを行うことができるのですが、行ったところで稼げないという話も。
実のところそれは本当なのか、ここで解説いたします。
そもそもアービトラージが禁止されている
根本的な理由として、そもそもブックメーカーにおいてはアービトラージが禁止されているのです。
業者によって禁止事項を破った際のペナルティは異なりますが、利用停止などの措置を受けることもあるでしょう。
また、たとえアービトラージが禁止されていなくても、「Maxbet」といった掛け金の規制もあり、ほとんど不可能に近い状況となることもしばしば起こるようになっています。
ツールを使ってもタイミングが判断できない
テクニック的な面を考慮しても、ブックメーカーでのアービトラージは非常に困難。
なぜならオッズの変動は非常に速く、通常では秒単位で動いています。
そのため、人力でアービトラージのトレードチャンスを見つけるのは、まず不可能です。
たとえツールを使いトレードチャンスのアラートが出たところで、ベットする時点ではもはや全く値幅が取れない位置まで動いていることなどザラに起こり得るでしょう。
ベットのキャンセルが運営の裁量で起きる
ブックメーカーでは、株やFXと違い運営の裁量でベットをキャンセルするようなケースも。
特にアービトラージが疑われるようなベットに対しては厳しく監視しており、見つけた場合はオッズの設定ミスなどを建前に勝手にキャンセルされてしまうこともあるでしょう。
いくら正確なタイミングでベットしたとしても、最終的に運営がキャンセルまで出来てしまうならば、結局アービトラージは出来ないものと同じです。
なのでアービトラージをするのであれば、わざわざ向いていないブックメーカーで行わず、比較的適している株やFX、仮想通貨で行うようにしたいですね。
まとめ
今回は「アービトラージ」というトレード手法について詳しく解説いたしました。
市場に発生した価格の歪みを利用してトレードするというのは、斬新に感じられた方も多いのではないでしょうか?
株式投資にFX、仮想通貨それぞれにおいて成功させるコツがあるのも参考にしてみてくださいね。
ただし、いくらアービトラージが優れたトレード手法とはいえ、投資である以上リスクは付き物。
そうした面もしっかりと理解しつつ、使いこなしていけるようにしましょう。
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