グランビルの法則とは|全8パターンの活用法と移動平均線の見方、ダウ理論との関係をかんたん解説

投資の世界には、絶対ということはありません。しかし、有名な投資家たちは、経験から投資の世界には様々な法則があることを発見し、それを手がかりとして自分の投資スタイルを確立してきました。その1つが、グランビルの法則です。

この記事では、グランビルの法則について、わかりやすく解説していきます。

この記事を書いた人 ファイナンシャルプランナー 児玉一希
プロフィール・所持資格 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会が定めている、ファイナンシャルプランナー技能士の資格を有し、当サイトの監修活動を始め、相場情報のまとめやコラムを寄稿する活動なども行なっている。
 
[広告]【株式投資の最新トレンドや銘柄情報を
無料で配信しています!】


Youtubeで話題、チャンネル登録者数14万人以上の
無料の株式投資マガジン「Trade Labo」

【1年間で、14万人以上がチャンネル登録!】
株式投資を無料で学べる「Trade Labo」の
独自解析メールマガジン

たとえば・・・

・決算後に暴落した高配当株4選

・【高再現性】下落相場で3倍銘柄を仕込む方法

・エグい株25分割で話題のNTT、気になる結末

などなど。

トレードラボでは、株式投資経験者の方であれば、気になる話題を相場のトレンドに合わせて配信しています。

メールマガジンでは、Youtube動画で取り上げていない、配当金重視の方から、 FIREに向けたポートフォリオ。相場や大型銘柄の動きに合わせた解析などを配信しています。

無料でお読み頂けるメールマガジンですので、ぜひご登録ください!

>>>>無料で「トレードラボ公式メルマガ」を読んでみる<<<<

メール配信の受信は無料で行えます。


グランビルの法則とは

グランビルの法則とは、株価と移動平均線から、投資のタイミングを見極めようとするものです。株価と移動平均線から投資のタイミングを見極めようとする手法の中では、最も有名な用語と言えます。

もともと、グランビルの法則とは、米国のジョセフ・グランビルという人が生み出した投資手法で、株価と移動平均線との関係を分析して投資のタイミングを探ります。

グランビルの法則の基本法則とは

グランビルには複数の法則があります。買いシグナルは全部で4つ、売りシグナルが全部で4つの合計8つの法則から成り立ちます。グランビルの法則では、株価が移動平均線からどれだけ離れているか(乖離しているか)が重要な意味を持っています。移動平均線だけで株取引の判断を行うと、価格が急変動したときにトレンドの判断が遅れてしまいます。

トレンド転換の判断の遅れを、移動平均線と株価がどれだけ離れているかを基準に判断するのがグランビルの法則です。移動平均線に対する価格の乖離は、時間の経過によって修正されるという考えに基づき、移動平均線と株価がどれくらい離れているか(乖離しているか)によって、現在、株が買われすぎの状態にあるのか、もしくは売られすぎの状態にあるのかを判断します。

以下では、それぞれのグランビルの法則について詳しく解説していきます。


買いパターン1《買いの第1段》

移動平均線が長期間下落、もしくは横這いで推移した後、株価が上昇に転じて移動平均線を下から上に突き抜けた場合には買いを選択します。

買いパターン2《押し目買い》

株価が移動平均線を下回った場合でも、移動平均線が上昇中であるような場合には、押し目と判断し買いを選択します。

買いパターン3《買い乗せ》

移動平均線より上にある株価が足踏み状態(ほとんど値動きがない状態)である時、上昇中の移動平均線がそのときの株価を割り込むことなく再度上昇に転じた場合には、今後も株価は上昇傾向にあると判断して買い乗せします。

買いパターン4《自律反発の買い》

下向きとなっている移動平均線より、さらに株価が大きくかけ離れて下落した場合には、(移動平均線と株価の乖離幅が大きくなった)場合は、株価が自律的に反発する可能性が高いと判断して買いを選択します。

売りパターン1《売りの第1段》

移動平均線が長期間上昇、または横ばいで推移した後には、株価は下落に転じます。そこで移動平均線を上から下に突き抜けた場合には、売りと判断します。

売りパターン2《戻り売り》

株価が移動平均線を上回った場合、移動平均線が下落中の時は戻り売りがあります。それを見越して売りを判断します。

売りパターン3《売り乗せ》

移動平均線より下にある株価が足踏み状態にある場合、下落中の移動平均線が上回ることなく再度下落に転じた場合には、売り乗せ局面であると判断して、株を売ります。

売りパターン4《自律反落の売り》

上向きとなっている移動平均線よりも、さらに株価が大きくかけ離れて急騰した(上への乖離幅が大きくなった)場合には、株価が自律的に反落してしまう可能性が高いと判断して売りを選択します。

グランビルの法則はFXにも有効か?

グランビルの法則を提唱したグランビルは株取引を行っていました。そのため、グランビルの法則が言われはじめた当初、グランビルの法則は株取引だけに有効な法則であるとされてきました。

しかし、トレンドと移動平均線と価格の乖離をみて売買ポイントを判断するグランビルの法則はFXにも適用が可能な方法として注目されています。グランビルの法則は移動平均線を活用した法則なので、移動平均線を表示できればすべての取引に適用可能です。そのため、グランビルの法則はFXでも有効と言えます。

ただし、グランビルの法則は、もともと短期的な取引の法則であると言えます。長期的なトレンドを把握する方法としては向いていません。その点を十分に認識した上で活用することが大切です。

グランビルの法則は使えないのか?欠点とは

グランビルの法則は投資家なら誰でも知っているような有名な法則ですが、なかなかうまく使いこなせないという方も少なくありません。グランビルの法則にはいくつかの欠点があるので、その点をきちんと踏まえて活用することが重要です。

まず、グランビルの法則は、移動平均線を使う法則ですが、使われる移動平均線は様々です。長いスパンの移動平均線にはグランビルの法則が当てはまらないことが多くなります。

これは、グランビルの法則が短期的な投資スタイルに向いた法則であることに起因しています。期間を短く見積もると売買のサインが増えることになるので、だましも増えてしまいますが、グランビルの法則はこのだましをうまく回避するための法則です。

いつも自分が使っている移動平均線と自分の投資スタイルが合っているかどうかを常にチェックしつつ、グランビルの法則を活用することが大切です。

グランビルの法則の関連用語とは

グランビルの法則を正確に理解するためには、関連する用語についてもきちんと理解しておく必要があります。以下では、グランビルの法則と関連する用語について端的に解説します。

グランビルの法則の関連用語①「移動平均線」


移動平均線とは、ある一定期間の価格(株価)から平均値を計算し、折れ線グラフで示したものです。移動平均線は、最も代表的なテクニカルチャートの1つで、価格の傾向や流れなど、相場の方向性を示す重要な指標として広く認識されています。

現在の株価を示すチャートと、ローソク足と組み合わせて、売買のタイミングをはかるために利用されます。

グランビルの法則の関連用語②「ゴールデンクロス」

ゴールデンクロス(golden cross)とは、株やFX、先物、仮想通貨などにおいて、相場の転換点を示す大事なサインを示す用語です。ゴールデンクロスはテクニカル分析の基本中の基本であり、買いのシグナルと言われるものです。ゴールデンクロスが出ている銘柄は、その後価格が上がる兆候と考えられています。多くの投資家から重要視されているシグナルです。

グランビルの法則の関連用語③「デッドクロス」

短期移動平均線が長期移動平均線を下から貫くことをゴールデンクロスと呼びますが一方で、短期移動平均線が長期移動平均線を上から下に貫くことをデッドクロスと言います。デッドクロスは、ゴールデンクロスと反対に、長期的に買われていた相場が短期的に売られたことによって生じたものであるため、相場が長期的に売られ始めるシグナルを示しています。

グランビルの法則の関連用語④「ローソク足」

ローソク足とは、株価をはじめとする相場の値動きを時系列にそって図表として表したものです。ローソク足は、

  • 単位期間中の初めに付いた値段を始値(はじめね)
  • 単位期間中の終わりに付いた値段を終値(おわりね)
  • 最も高い値段を高値(たかね)
  • 最も安い値段を安値(やすね)

として、この4種類の値段をローソクと呼ばれる一本の棒状の図形に作図し、時系列に沿って並べて表示します。

ローソクには、始値よりも終値が高い陽線(ようせん)と、始値よりも終値が安い陰線(いんせん)の2種類があります。一般に、陽線は明るい色で表示され、陰線は暗い色で表示されます。これはもともと陰陽道の考えからきていると言われています。始値と終値はローソク足の実体で表示し、期間中の安値と高値はそこから伸びるヒゲで表現します。

グランビルの法則の関連用語⑤「バイナリーオプション」

バイナリーオプションとは、為替金融商品の一種です。為替レートを指標として、円安になると利益を得られるチケットか、円高になると利益が得られるチケットのいずれかを購入して、結果が予測どおりとなると利益が出る仕組みとなっています。バイナリーオプションも、グランビルの法則を使えば、価格がどのように推移するかを予測して取引が可能となります。

グランビルの法則の使い方:どのポイント?

グランビルの法則で最もわかりやすいのが、法則1(ゴールデンクロスで買い)と法則5(デッドクロスで売り)です。グランビルの法則のうち、法則1と法則5は図にチャート図で示すと次のようになります。

次にわかりやすいのが法則2です。法則2はエントリーのタイミングを示す法則です。グランビルの法則のうち法則2は急速に移動平均線を下に割り込むことが特徴となっています。急速に下へと割り込んだ後、急速に上へと回復します。

書道で大きく上げた上昇トレンドの勢いを失い始め、上昇中に付けた高値から少し下落をみせるのが法則3です。移動平均線付近まで下落しますが、クロスすることはなく再び上昇したときにすぐさまエントリーするのがポイントとなります。

さらに、法則4は、トレンドとは反対方向に逆張りを仕掛けることになるので、非常にリスキーな投資方法です。移動平均線が値動きについて来れない状況で、売られすぎを狙った買い取引となるのが法則4の特徴。下降トレンドが非常に強いと大きな損失を生み出す可能性があるので注意が必要です。

法則6(下の図では売り②)は、ローソク足が移動平均線を上にクロスしたタイミングで売り取引を行います。下降トレンド中に売り取引を行うので、その後に急落がみられる可能性があるのでタイミングが非常に重要となります。移動平均線が下向きに推移しており、ローソク足の推移も移動平均線の下というのがポイントです。この2つが揃うと、強い下降トレンドとなるので、そのタイミングで早めに売り取引を行います。

さらに、法則7(下の図では売り③)では、移動平均線を上にクロスすること無く、更に下落しようとする相場に対して売りで取引を行う法則です。最後の法則8((下の図では売り④))と同様に、移動平均線が取引量に対してついてきていない状態です。その取引量が続けば、価格は下落トレンドとなるので、このタイミングで売り取引を行います。

以上をまとめると、次のチャート図のようにグランビルの法則を使ったエントリーポイントをまとめることができます。

グランビルの法則を勉強できる本とは

グランビルの法則をきちんと勉強したいと考える場合には、インターネットの情報よりも書籍の情報を活用しましょう。書籍の方がより厳密にグランビルの法則について説明がなされています。

たとえば、少し古い本ですが、1978年10月に八千代証券株式会社によって出版された『グランビルの投資戦略―株価変動を最大に活用する技法』は、グランビルの法則の生みの親であるJ.E.グランビルが書いた本があります。より正確なグランビルの法則についての説明が読みたいという方に特におすすめです。

その他にも、2011年に出版された『オニールの成長株発掘法』は、チャートについての説明が詳細になされていることが特徴です。グランビルの法則は、チャートの理解が必須となるので、まだチャートの理解が不十分という方には特におすすめです。

実践!グランビルの法則まとめ

ここからはグランビルの法則を実際にどう使っていくのか、実践しやすいように解説していきます。ポピュラーな使い方をまとめましたのでぜひ参考にしてみてください。

実践!グランビルの法則:移動平均線の期間

グランビルの法則で最もよく使われている移動平均線は200日の移動平均線です。グランビルの法則を提唱したグランビル自身も200日の移動平均線を利用していました。しかし、グランビルの自身が活躍していた頃よりも、証券市場は確実に高速化しています。インターネットの発達により、個人投資家でもスピーディーに取引が可能となったからです。

その結果、当初グランビルが提唱した200日の移動平均線よりも短期の移動平均線が活用されるようになってきました。5日、20日、21日、25日、75日などの移動平均線を自分の投資スタイルと合わせて総合的に判断することが大切です。

実践!グランビルの法則:ローソク足チャートの時間枠

グランビルの法則を活用するためには、どの時間枠が良いのでしょうか?結論から言えば、1時間足がちょうどよい時間枠であると言えるでしょう。

なぜなら、あまりに短期でグランビルの法則を適用してしまうと、だましと呼ばれるチャートの動きに惑わされやすくなるからです。短期のローソク足チャートにすればするほど、小さな動きであってもチャートとして表示されることになってしまいます。

その結果、グランビルの法則を適用する間もなく、チャートがどんどん描かれていってしまい、取引のタイミングがつかめなくなってしまうのです。そのため、自分の投資スタイルに合わせて1時間以上の時間枠を使うようにしましょう。時間枠が1日単位だと長過ぎるので、それ以下に設定しておくことが大切です。

実践!グランビルの法則:ダウ理論と組み合わせる

グランビルの法則はダウ理論とも組み合わせて活用することができます。一般に、チャートに対して分析を加える場合には、様々な分析方法を組み合わせて使用した方がより正確な分析ができるようになります。より多角的にチャートの動きを分析することができるからです。

ダウ理論とは、チャールズ・ダウが提要した市場での値動きを評価する方法です。ダウ理論では、平均がすべての事象を織り込んでいることが前提とされます。受給に関するあらゆる事象がすべて市場価格に織り込まれていると判断することがダウ理論の特徴です。そのため、移動平均線を利用するグランビルの法則とも相性が良いことになります。

ダウ理論はトレンドを分析するための方法なので、トレンドをダウ理論で分析した上で、実際に投資するタイミングをグランビルの法則を使って見極めることによって、より効率的な投資が可能となります。

実践!グランビルの法則:インジケーターの使用

投資初心者の場合、チャートの動きをみていてもなかなかそれがグランビルの法則が該当すると判断することはできません。きちんと見極めるためには、ある程度の慣れが必要です。

しかし、近年では、グランビルの法則がチャート上に出現すると、自動で表示を行ってくれるインジケータがあります。グランビルの法則のポイントに当たるところで、サインが出るので、投資初心者でも安心して投資ができます。

インジケーターは、ダウンロードすることでチャート図に表示できるようになるので積極的に活用しましょう。

実践!グランビルの法則:バイナリーオプション

バイナリーオプションでもグランビルの法則は成り立ちます。グランビルの法則では、平均が需給のすべての事象を織り込んでいることを前提としているからです。バイナリーオプションも例外ではありません。上で説明してきたグランビルの法則をそのまま適用することができます。

ただし、バイナリーオプションは、長期のトレンドよりも短期のトレンドが重要となるので、グランビルの法則だけを適用するのではなく、他のテクニカル指標なども参考に投資判断をすることが大切です。

まとめ

グランビルの法則は投資をする投資家であれば誰もが知っているほど有名な経験則です。グランビルの法則は、投資初心者でも必ず知識として身につけておく必要があります。チャート分析の方法を学習するのであれば、まずはグランビルの法則を優先して理解しておくことが大切です。

グランビルの法則は、それくらい汎用性の高い法則となっています。グランビルの法則は、移動平均線とローソク足の関係性によって投資のタイミングをはかります。非常にシンプルな考え方であるにも関わらず、信頼度の高いチャート分析の方法です。

ただし、グランビルの法則がどんなに優れた経験則であっても、それだけでチャート分析が完璧にできるわけではありません。複数のチャート分析方法と組み合わせることで、より効率的に投資を行えるようになります。

そのため、グランビルの法則について学習した上で、他のチャート分析の方法についても学習することが重要です。

[広告]【株式投資の最新トレンドや銘柄情報を
無料で配信しています!】


Youtubeで話題、チャンネル登録者数14万人以上の
無料の株式投資マガジン「Trade Labo」

【1年間で、14万人以上がチャンネル登録!】
株式投資を無料で学べる「Trade Labo」の
独自解析メールマガジン

たとえば・・・

・決算後に暴落した高配当株4選

・【高再現性】下落相場で3倍銘柄を仕込む方法

・エグい株25分割で話題のNTT、気になる結末

などなど。

トレードラボでは、株式投資経験者の方であれば、気になる話題を相場のトレンドに合わせて配信しています。

メールマガジンでは、Youtube動画で取り上げていない、配当金重視の方から、 FIREに向けたポートフォリオ。相場や大型銘柄の動きに合わせた解析などを配信しています。

無料でお読み頂けるメールマガジンですので、ぜひご登録ください!

>>>>無料で「トレードラボ公式メルマガ」を読んでみる<<<<

メール配信の受信は無料で行えます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です