投資運用の種類はいろいろありますが、どのような方法を選ぶのかによって結果が大きく変わってきます。
どのような投資運用が自分に合っているのかをよく見極めなければいけないので、まずは投資運用にはどんな種類があるのか、それぞれの特徴について知っておく必要がありますね。
そこで今回は、主な投資運用の種類だけでなく、初心者にもおすすめのリスクが少ない投資運用についても特徴やメリット・デメリットなどを含めて詳しく紹介します。
この記事を読んでいただけると、あなたに最適な投資運用方法が見えてくるので、ぜひ参考にしてください。
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この記事を書いた人
ファイナンシャルプランナー
児玉一希
プロフィール・所持資格
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会が定めている、ファイナンシャルプランナー技能士の資格を有し、当サイトの監修活動を始め、相場情報のまとめやコラムを寄稿する活動なども行なっている。
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投資運用の前にしておくべきこと
投資運用の種類について説明する前に、まずは投資をはじめるにあたって準備しておきたいことがあります。
確実に資産形成を成功させるためにも、しっかり準備を整えてからはじめましょう!
運用の目的を決める
投資運用する目的は、「老後のために備えたい」「マイホームの購入資金を作りたい」「お金が必要な時に備えたい」など人それぞれだと思いますが、具体的な目標を明確に定めておくことが重要です。
「今から5年後までに1,000万円貯めたい」など、具体的に「いつまでにいくら貯めたい」のかをしっかり決めておかなければ、どのような運用方法が最適なのか変わってくるからです。
もし短期間で大きな金額を貯めたいのであれば、ある程度ハイリスク・ハイリターンな運用方法が適している可能性もありますし、長期間かけて確実に貯めたいのであれば、ローリスク・ローリターンな運用方法が良い場合もあります。
まずは具体的な目的と目標をしっかり決めることから、準備をはじめてみましょう。
運用のルールを決める
投資運用をすると100%資産が増えるわけではなく、多かれ少なかれリスクは存在するため、あなたの大切な資産が減ってしまう可能性も考えられます。
予想以上に資産が目減りしてしまうと、焦って失敗を取り返そうとして感情的になってしまい、冷静な判断ができなくなる可能性もあります。
その結果、あまり予備知識がないハイリスク・ハイリターンな運用方法に手を出してしまい、さらに大損する事態は避けなければいけないので、事前にしっかりと運用ルールを決めておきましょう。
資産が減ってしまうと今後の生活に支障が出てしまうような金額で設定するのではなく、あくまでも生活に負担をかけない運用ルールを決めるのがポイントです。
また、事前に決めた運用ルールは必ず守らなければいけないので、自分の中で「絶対にこのルールだけは遵守する!」と固く決意しなければいけません。
「運用がうまくいかずにマイナスになってきたら、この金額で諦める」などと、資産が減った場合のルールはもちろんですが、「運用がうまくいってプラスになったら、この金額でいったん決済する」などと目標額を達成したときのルールも決めておくと良いでしょう。
投資運用の種類
投資運用の目的を見極めて運用ルールをしっかり決めて準備を整えたら、いよいよあなたに最適な運用方法を見極めましょう。
投資運用の種類はいろいろありますが、ここでは主な投資運用方法を4種類ピックアップしました。
リスクの少ない日本国債
リスクが少なく、初心者向けの投資方法としておすすめなのは日本国債の購入です。
国が発行した債券を購入した人は、半年に1回のペースで金利を受け取り、満期を迎えた時に元本も戻ってきます。
日本の個人向け国債は、固定金利(3年・5年)と変動金利(10年)があり、それぞれ最低金利保証0.05%(年率)となっています。
普通預金で0.001%、定期預金でも0.01%前後がメガバンクなどで適用されている金利なので、銀行口座に預けておくよりは日本国債の金利が確実に良いです。
大きな金額を増やすことは期待できませんが、日本が破綻しない限り元本割れの心配もなくお金がしっかり戻ってくる確実な投資方法としておすすめできます。
様々な種類がある投資信託
投資・運用のプロが投資家から資金を集めて運用して得た成果を投資家に分配する金融商品が投資信託(投信)です。
投資信託で投資対象となるのは株式や債券などがあり、運用方法や販売方法などに細かく分けるといろんな種類があります。
たくさんの種類からどんな投資信託を選ぶべきか、運用を任せる専門家はどう選ぶのか判断するのが難しい面があるかもしれません。
また、元本保証されている金融商品ではないためリスクがある点と、手数料が発生する点にも注意が必要です。
不労所得が得られる不動産投資
アパートやマンションなどの不動産を購入後に第三者に貸し出し、入居者から得た家賃収入を得る不動産投資は、比較的リスクが低い運用投資方法として注目されています。
不動産を購入する際には大きな資金が必要ですが、一括払いで購入するだけでなく、しっかり計画してローンを組んで将来的には不労所得を得られるように運用する方が増えています。
不動産投資の魅力は、将来的に価値が上がった時に売却すると利益を得られる可能性を秘めている点です。
長期間継続して入居者がいると安定した不労所得を得られますが、なかなか入居者が見つからないと家賃収入が得られないため、どんな物件を選ぶべきか慎重に検討する必要があります。
リスクの高い株式投資
企業が発行した株式をタイミングを見極めて売買して運用する方法が株式投資で、比較的参入しやすい投資運用方法ですがリスクがある点にも注意しましょう。
株式の価格(株価)は常に変動しており、株価が安い時に購入して高くなったタイミングを見計らって売却すると、その差額が利益になります。
場合によっては予想に反して株価が上がらずに下がり続ける可能性もあるため、どの株式を購入するのか、どのタイミングで売買するのかを見極めるのが難しく、リスクが高い面もあります。
ただ、株式の売買以外にも企業が営業活動で得た利益の一部を株主へ還元する配当金や、独自のサービスを提供する株主優待など、株主としての権利が得られる点に魅力を感じて株式投資を行っている人も多いようです。
リスクの低い投資運用のおすすめ
大事な資産を投資するからには、できるだけリスクが少ない方法で運用して良い結果を得たいものですよね。
できるだけリスクが少ない投資運用方法を4種類ピックアップしたので、あなたに合った方法を見極めるヒントにしてください。
積み立て型の投資信託
いろいろな種類がある投資信託の中でも、リスクが少なくて投資初心者にもおすすめしたいのが積み立て型の投資信託・積立投信です。
積立投信は毎月コツコツ積み立てながら一定額の投資信託を購入する方法で、比較的少額(千円程度)から始められる投資方法になります。運用のプロであるファンド(運用会社)が株式や債券などの金融商品に分散投資を行い、安全な資産運用を行います。
投資家にとっては一番怖い投資リスクを最小限に抑えながら、比較的安全な投資運用を行える方法として注目されています。
積立投信で得た利益や分配金は課税対象になる点には注意が必要ですが、2018年1月から始まった「つみたてNISA」は、分配金や譲渡益が非課税になる制度なので初心者にもおすすめです。
少額から投資が可能なおつり投資
できるだけリスクを軽減し、無理のない金額から投資を始めてみたいと考えている方におすすめなのが、おつり投資です。
クレジットカードや電子マネーで決済をすると、通常はお買い物をした金額がそのまま決済されますが、おつり投資ではおつりに相当する金額を投資に回すのが特徴です。
たとえば、100円で支払ったおつりを投資に回すと設定した場合、342円のお買い物をすると58円、1,620円のお買い物をすると80円が投資金として計算されます。
同様に1,000円で支払ったおつりを投資に回すと設定すると、342円のお買い物では658円、1,620円のお買い物では380円が投資金として計算されます。
このようにおつりに相当する金額を1ヶ月分まとめて引き落としされて投資のプロが運用するシステムなので、最初から投資に回す余剰資金があまり多くない方でも始めやすいのが特徴です。
お金の必要のないポイント投資
投資運用に興味はあるけど潤沢な資金がないという方にもおすすめなのが、お買い物で獲得したポイントを投資運用するポイント投資です。
NTTドコモのポイント還元サービス「dポイント」は、100ポイント単位で運用ポイントに交換すると投資信託の基準価格に応じて変動するシステムで、ハイリターンとローリターンを目指す2つのコースが用意されています。
また、セゾンカードのポイント還元サービス「永久不滅ポイント」も100ポイント単位で運用でき、投資信託コースと株式コースを用意しています。
これらのポイント投資を行うにあたって証券会社の口座開設手続きも必要なく、既に所有しているポイントがあれば今すぐにでも投資を始められるのがメリットです。
投資に使えるお金がなくても比較的気軽に始められる投資方法として注目されていることから、今後も投資運用が可能になるポイント還元サービスが増えることも期待されています。
年金を作り出すiDeCo
公的年金だけだと不安なので、老後に備えて投資運用を行って資産を増やしておきたいと考えている方におすすめなのが、個人型確定拠出年金・iDeCoです。
定期預金や保険、投資信託などを積み立てて運用し、自分で年金を作り出せる制度がiDeCoの特徴です。
掛け金が全額所得控除されること、運用益に税金がかからないこと、給付時には控除を受けられるなど税制面で優遇されている点も大きな魅力ですが、掛け金は60歳になるまで自由に引き出せないため、お金が必要になった時は困る場合がある点に注意しましょう。
定期預金や保険は元本割れのリスクがほとんどない元本確保型の商品になるので、将来に備えて資金を減らさずにコツコツ積み立てたい方向けです。
投資信託は元本割れのリスクがあるものの、思っていた以上の運用益が期待できる面もある元本変動型の商品なので、リスクがあっても資産をできるだけ増やしたいと考えている方向けです。
iDeCoの運用商品はいろいろ用意されていますので何を選んだら良いのか迷う場合には、運用コストを抑える意味でも信託報酬が低い商品からピックアップするのをおすすめします。
自分に合った投資運用を見つけよう
投資運用はいろいろな方法があり、それぞれメリットやデメリットがあるため自分にはどんな投資運用が合っているのかしっかり見極めることが大切です。
そのためにも、まずはどんな目的で運用するのかを明確にし、運用ルールもしっかり決めてから投資運用を見つけましょう。
初心者はリスクが少ない投資運用から始めてみて、慣れてきたら徐々にステップアップして着実に資産を増やすことをおすすめします!
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