「今まで株の現物取引しかやったことがない。でも、投資余力を増やしたり、もっとたくさん投資がしたい!」と考えている方は、そろそろ株の信用取引もスタートしてもよいかもしれません。
ですが、現物取引も信用取引も仕組みをきちんと理解していなければ失敗する可能性がありますので、正しい知識を身につける必要があります。
そこで、今回は信用取引の仕組みやメリット・デメリットを分かりやすくまとめましたので、不安なく信用取引をスタートしたい方はぜひ参考にしてください。
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この記事を書いた人
ファイナンシャルプランナー
児玉一希
プロフィール・所持資格
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会が定めている、ファイナンシャルプランナー技能士の資格を有し、当サイトの監修活動を始め、相場情報のまとめやコラムを寄稿する活動なども行なっている。
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株の信用取引とは
まずは株の信用取引についてしっかりと理解を深めましょう。
証券会社に現金や株式を担保として預けて取引
信用取引とは、現金や株式を担保として証券会社に預けて、証券会社からお金を借りて株式を買ったり、株券を借りてそれを売ったりする取引のことを意味します。
預けた担保の評価額の約3.3倍まで株取引をすることが可能です。
現物取引しかできなければ、ある銘柄を買いたいときにお金がなければ買えず、またすでに株券を保有していなければ売ることもできません。これでは株式市場に参加できる人が限られ、結果として、わずかな売買高でも株価が大きく動く可能性も出てきます。そこで導入されたのが信用取引です。この制度があれば手持ち資金や手持ち株券を担保にすることで株式を売買することができるため、売買高が増加し、市場における公正な価格形成が促進されると考えられます。
それでは、信用取引の仕組みを詳しく説明します。
信用を担保に元手以上の株の売買
信用取引は、現金や株券を担保に手元資金以上の売買をすることが可能です。
信用を担保に元手以上の株を売買する方法には、2つの種類があります。
- お金を借りて株式を買い付けする信用買い(株式を買う)
- 株券を借りて株式を売却する信用売り(株式を売る)
信用買い(信用取引の買い)は、株式銘柄の購入に際して手元資金が足りない時、証券会社に担保として委託保証金(現金)を預けて、株式購入代金を融資してもらうことで取引する方法です。
信用売りとは、証券会社から株券を借りて取引する方法です。取引する際に手元に持ち株がなくても、株券を借りることで先に「売り」から入ります。
ただ、借りた株券は期日までに返却しなければなりませんので、それまでに買い戻しをする必要があります。買い戻した株価が、「売った時の株価」よりも安い場合、その差額が利益となります。
株の信用取引にかかる費用
手数料は取引方法(買建・売建)、取引金額や証券会社の手数料コース・プランによって異なりますが、以下の手数料が一般的にかかります。
信用取引に関係する諸費用もまとめましたので、以下を参照してください。
- 取引手数料:取引金額・利用している証券会社の手数料コースやプランによって異なる
- 信用取引金利:*買建(証券会社に支払う買方金利)*売建(証券会社から受け取る売方金利)
- 信用取引貸株料:貸株料とは、株を借りることで発生する費用のこと。売建玉を保有している場合、その約定金額を元に上記利率を乗じた額を支払うことになる。
- 逆日歩:証券会社から株を借りて売る投資家が増えたために品薄になった株式を、証券会社が機関投資家からその株式を調達するために発生する費用のこと。
- 需給バランスの状況によって高額な逆日歩が発生することがある。
- 事務管理費:建約定日から1カ月経過するごとにかかる手数料のこと。
- 名義書換料(権利処理手数料):借りているお金に対して金利と権利確定日をまたいで行った取引にかかる手数料のこと。
- 消費税:委託手数料と信用事務管理料と権利処理手数料にかかる消費税のこと。
- 利益に関する課税:決済後、利益が出た場合には譲渡益税が課税される。
- 配当金相当額:配当金の権利確定日をまたいで売建玉を保有してしまった時に支払う。
買建の場合、手数料、金利(日歩)、管理費、名義書換料がかかります。
返済売りを行うことで決済した売却代金から、最初に借りた「買付代金と手数料、金利分、その他諸費用」を差し引いた金額があなたの利益または損失となります。
その一方、売建の場合は、手数料、貸株料、逆日歩、管理費がかかります。最初に証券会社が株を売りつけた代金から、返済買いを行って決済した「代金、手数料、諸費用」を差し引いた金額があなたの利益または損失になります。
株の信用取引の流れ
信用買いと信用売りの取引の流れを簡単に解説します。
信用買い取引流れ:
- 証券会社に保証金
- 保証金を担保に買付代金の貸し出し
- 買付代金で株の購入
- 売却した代金から手数料など引いた差額が利益または損失となる
信用売りの取引の流れ:
- 証券会社に保証金
- 保証金を担保に売付株式の貸し出し
- 借りた株券を市場で売却
- 買戻しをし手数料などを引いた差額が利益または損失となる
信用買いと売りの取引手順をしっかりと覚えておきましょう!
信用売りには価格規制のルール
信用取引の新規売り建て(空売り)注文は金融商品取引法等によって『空売り価格規制』のルールが定められているので、しっかりと理解しておく必要があります。
空売りを行おうとする銘柄がトリガーに抵触している又は抵触した場合は『空売り価格規制』の対象となりますので注意してください。
トリガーとは、前営業日の終値から10%以上、下落した銘柄ごとに価格規制が適用される基準のこと。トリガーに抵触した時点で、その銘柄限定で空売り価格規制対象となります。
また、同一銘柄で信用売りが上限の単元数を超えた場合も価格規制対象となります。
株の信用取引をするメリット
信用取引の特徴や取引の手順などが分かりましたね!
次に知っておくべきことは「信用取引のメリット」です。さまざまな情報がネット上にありますが、この機会に正しい情報を見極める目も養いましょう。
レバレッジをかけて株の取引ができる
手持ちのお金で効率よく株式投資できる点は「信用取引」)で最も魅力的なメリットだと言えます。(レバレッジ取引)
信用取引には30%程度の委託保証金(証拠金)と呼ばれる担保が必要となります。その金額は証券会社によって異なります。一般的には最低30万円必要となると覚えておくとよいでしょう。
元金の3倍以上の取引ができるレバレッジ取引。
例えば、
<300万円分の株を購入→10%値上がりした場合>
利益:30万円<同じ銘柄を信用取引で1000万円分購入した場合>
利益:100万円
つまり、投資金額300万円の33%の利益が出る計算となるわけです。
信用取引は、お金を借りて大きな金額で取引することができますが、信用枠の上限枠で取引するのはリスクが大きくなりますので注意する必要があります。
また、委託保証金が減った場合は「追証(おいしょう)」をしなくてはなりません。追証とは、追加で担保をすることで、以下の2つの状況で追証が求められます。
- 信用取引をしている株の損失が大きくなり、担保まで減ってしまった場合
- 現物株を担保にしていて、その株が下落・担保の価値が下がった場合
翌々営業日までに口座に入金しなければなりません。
入金ができなかった場合は、保有している株などが処分されてしまいますので気をつけましょう。
1日に何度も同じ銘柄の売買が可能
現物取引では1日1回しか取引ができませんが、信用取引の場合、日計りのルールで同一銘柄の売買する金額を使い果たすまで、何回も取引することができます。デイトレードの場合、これはメリットになるルールと言えますね!
いかにして回転数を多くするか、そして、回転売買をするのか、これを抑えておけばデイトレードで大きく儲けを出すことができるでしょう。
空売りで株価が下がっても利益が出る
信用買いは現物取引と同じく、株を買って売るという流れですね!
その一方、信用売りは、その逆となるのでちょっと分からなくる方も多いようです。信用売りとは、証券会社から「株」を借りて株を売る、という取引手法です。証券会社からお金を借りるわけではありません。
つまり、信用売りをしてから買い戻すため、買い戻した時の差額で利益を出す、ということです。高く売って安く買い戻すとなれば利益になりますね!
そのため、株価が変動する向きに関わらず利益を出すことができます。
<空売りの仕組み>
- 証券会社から株を借りる・売る(空売り)
- 株価が下がったところで買い戻す・株を証券会社に返す
上記2つの差が「利益」となります。
例えば、購入したいA社の株の株価が100円だったとします。証券会社から1,000株借りるとなると、100円x1,000株=10万円となります。
その後、株価が80円まで下がったとします。ここで、1,000株を買い戻します。買い戻す際にかかるお金は80円x1,000株=8万円です。
はじめに証券会社から1,000株を借りましたよね?この時、8万円で買い戻した1,000株を証券会社に返します。
10万円の価値がある株を8万円で買い戻したため、2万円の差額が発生します。この2万円の差額が「利益」となるのです。よって、空売りをすれば株価が下がっていても利益を出すことができるのです。
つなぎ売りでリスク下げて株主優待
3つ目のメリットは、お得に株主優待を手に入れられる、ということです。つなぎ売りは現物買いと信用売りの組み合わせです。
つなぎ売りをすることで、株の売買手数料と信用取引の金利だけで株主優待を入手することができますよ!つまり、株価が上昇しても下降しても、利益と損失は相殺することができるのです。
また、リスクを避けて欲しい株主優待の約定日を迎えることも可能にしてくれます。
株の信用取引をするデメリット
信用取引にもメリットだけではなくデメリットも存在します。デメリットもきちんと理解した上で信用取引をしましょう!
自己資金以上の損失が発生する
前述の通り、信用取引では、保証金(現金または上場株式など)を証券会社に預けることで、保証金の約3.3倍までの金額の取引を可能にしてくれます。これをレバレッジと言います。
まず、信用取引をする際、このレバレッジが効いている分だけ損失も拡大することを覚えておきましょう!これは、資産が減るだけでなく負債が残る場合もあります。
また、最低保証金を割り込めば追証が発生します。つまり、現物取引にはない自己資金以上の損失やコストが発生するため「信用取引」はリスクがある、ということ。
逆に言えば、損失や利益はレバレッジに比例する、と言えます。そのため、どれくらいまでの損失なら大丈夫なのか、自分が許容できる損失額をあらかじめ設定しておくことをおすすめします。
株初心者の方は信用取引に慣れるまではレバレッジをあまりかけないようにする、という心構えも必要となるでしょう。
現物取引ではなかった費用の支払い
次に、信用取引のデメリットとして挙げられるのは、現物取引では必要のなかった金利と貸株料です。また、信用売残高が信用買残高を超えると逆日歩が発生しますので要注意です。
逆日歩とは、証券金融会社が貸し出せる株がなくってしまった時、入札によって機関投資家などの大株主から株式を調達する際に発生する貸出料が「逆日歩」です。
逆日歩の計算式:
逆日歩=1株あたりの逆日歩×信用売り株数×建玉の保有日数
逆日歩の金額は日々異なり、土日、祝日も発生します。
そのため、費用がどんどん膨らむ場合もありますので、信用取引をする際はレバレッジを抑えながら、余裕を持って運営していくようにするとよいでしょう。
株の信用取引で成功するポイント
信用取引は怖い!リスクが大きい!と言われている要因が分かりましたね!
次に信用取引を成功させるポイントを3つに分けたので、詳しく見ていきましょう。
躊躇しないで損切りをする
信用取引を成功させたいなら、まずはルールを決めて損失が小さな内に損切りしましょう!損失が拡大すると次に投資をする資金の余裕がなくなり、儲けるチャンスを失う場合もあるからです。
株取引の経験数が多いベテラン投資家の方の多くは、「買値から5~10%下がったら損切りする」など、ルールを設定しながら信用取引をされているとのこと。
損切りは決して悪いことではありません。むしろ致命傷を負わないためのとても大切なことだと言えます。いざという時のために「損切りできる」投資家を目指しましょう!
リスクを下げるため分散投資をする
株で儲けたいのであれば、集中投資(銘柄を絞って投資する方法)は効果的です。
ですが、儲けが高いからと集中投資をしていると、失敗した時の損失が大きくなる場合もあります。ですので、業績が連動していない複数の異なる銘柄で信用取引を運営することで、あらかじめリスクを下げることも大切です。
「卵はひとつのカゴに盛るな」
株式にはこのような格言があるのをご存知でしょうか?つまり、卵をひとつのカゴに全てを入れて落としてしまったら全て割れてしまうが、複数のカゴに入れておけば無事な卵もある、ということ。
株初心者は業績が異なる複数の銘柄を選んで買いましょう。その際、その銘柄の業界全体が低迷してしまっても損失を抑えられる分散投資を考えてくださいね。
失敗を恐れないで信用取引を続ける
最後に、失敗をしても、失敗を恐れずに信用取引を続けることも大切であることをこの機会にしっかりと覚えておくとよいでしょう。失敗してしまっても、今後同じ失敗をしないようにすればいいのですから。
今は成功している人でも、最初は試行錯誤していることを常に念頭に置いておくとよいでしょう。
「失敗は成功のもと」という格言があるように、何事も最初から完璧に失敗せずにできる人はいません。失敗から学習し、次に活かせるよう、失敗した時は頭を切り替えて、前向きに進みましょう!
株で信用取引を始めるまでの注意点
最後に信用取引を始めるまでに注意しておくべきことをまとめましたので、参考にしてください。
信用取引の口座を作るには審査がある
まず、信用取引は誰でもできるわけではありません。信用取引用の口座を開設する際に審査があります。
この審査は、
- 金融資産の総額や現物取引の経験の有無
- 投資目的
- 口座開設の基準を満たしているかどうか
などが含まれますが、細かい条件は口座を作る証券会社によって異なりますので、あなたが利用する証券会社のウェブサイトをしっかりと確認してください。
不明点等があれば、口座開設前に証券会社に問い合わせましょう。
費用のコストを計算して証券会社を選ぶ
すでにご存知の通り、約定金額ごとに手数料は決まっています。
一定金額までなら手数料が無料の証券会社も中にはありますので、まずは、信用取引をする金額や頻度を考慮して、費用を考る必要があります。
信用取引の利益や損失よりを計算する前に、まずは信用取引で発生する「手数料」をしっかりと把握するところから始めましょう。
知識でリスクをカバーして株の信用取引をはじめよう
信用取引はリスクが高い!危険!とよく耳にはしますが、信用取引に関する正しい知識があればリスクを回避することもできるのが「信用取引」です。
株初心者にとっては少しハードルが高い取引手法ではありますが、重要なポイントさえ抑えておけば成功するでしょう。
「もっと早く大きく儲けたい!」と感情的になってしまう時もあるかもしれませんが、信用取引を運営している時こそ冷静になる必要があることを覚えておいてくださいね!
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