空売りのやり方とは?相場で生き残る為の知識と仕組みを徹底解説!

「現物以外の株取引にもチャレンジしたい!」

「株の資産運用で利益を少しでも出す方法が知りたい!」

「空売りって難しそう」

あなたはこのような悩みを持ち続けてはいませんか?

空売りとは、投資対象である現物を所有することなく対象物を売る契約を結ぶ行為を意味します。

空売りを正しく理解すれば、どのような相場でも利益を出すことが可能になります。

空売りはあなたが考えているほど難しくはありませんので安心してくださいね。

今回は、空売りのやり方、空売りに向いている証券会社を分かりやすくまとめました。

ぜひ今後の資産運用の参考にしてください。

この記事を書いた人 ファイナンシャルプランナー 児玉一希
プロフィール・所持資格 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会が定めている、ファイナンシャルプランナー技能士の資格を有し、当サイトの監修活動を始め、相場情報のまとめやコラムを寄稿する活動なども行なっている。
 
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目次

空売りできる信用取引の種類と特徴

信用取引とは、「自分を信用してもらい、お金を借りながら保持している資金以上に株式投資を行うこと」を意味します。

まずは、空売りを利用できる信用取引の種類とそれぞれの特徴を知るところから始めましょう!

保有期間が決まっている制度信用取引

制度信用取引とは、「証券取引所が公表している制度信用銘柄選定基準を満たした銘柄のみ対象の信用取引」を意味します。

制度信用取引を保有できる期間は6ヶ月までと定められているため、短期~中期で空売りでの運用をしたい人向きだと言えます。

証券取引所が定めた一定の基準を満たした銘柄が対象となっています。

金利も証券取引所ごとに異なりますので、取引をする前にしっかりと確認する必要があります。

制度信用取引は、証券取引所のお墨付き取引であるため、安心して取引をできるのは嬉しいですね。

返済期限なしの一般信用取引

一般信用取引とは、「投資家と証券会社の間で結ぶ契約」のことを言います。

投資家は、証券会社から借りた資金+金利を加えて返済する必要があります。

銀行からお金を借りて返済するシステムと同じですが、一般信用取引の保有期間は無期限です。

金利や返済の期限は証券会社が自由に決めることが可能です。

実際のところ、制度信用取引と比べて、金利は1%ほど高く設定されているケースが多いと言われています。

空売りのやり方の基本的な手順

基本的な空売りのやり方を見てみましょう。

証券会社で信用取引の口座を開設

まず、現物取引の口座とは別に作る必要があります。

口座の開設には審査があり、審査に合格したら信用取引をスタートさせることが可能になります。

開設した口座に入金

信用取引の口座審査に合格したら、あなたが開設した口座に入金します。

取引をするための「最低委託保証金」が決まっていますので、しっかりと確認してから入金しましょう。

空売り注文を出して買戻しで利益

空売り注文は、現物取引とは逆の手順になっています。  

  1. 下落する可能性がある株式を探す
  2. 株式が決まったらチャンスを待つ
  3. 株価が下落しそうなタイミングで空売りする
  4. あなたの予想通りに下がっていたら利益が出るタイミングで買い戻す

こちらが、一般的な空売り注文のやり方です。

空売りに挑戦する4つのメリット

空売りのメリットは大きく分けて4つあります。

どんな局面も投資チャンスとなる

「安く買って、高く売る」のが通常の取引ですが、空売りの場合は下降トレンドでもエントリーすることができます。

つまり、空売りは、株価が高い時は投資をしない、ということです。

そのため、空売りを利用して資産運用すれば、株価が高いタイミングで投資をすることになるため、投資の選択肢が増えます。

レバレッジをかけて株の取引ができる

空売りをする場合、約3.3倍のレバレッジをかけて株取引を行うことが可能です。

どの証券会社も、委託保証金は30%程度です。

例えば、委託保証金が30万だと仮定すると、手持ち金の約3倍の100万が売買可能となります。

投資する自己資金は現物取引の30%でも、手に入れられる利益は、現物取引と全く同じです。

レバレッジには損失リスクもあるため、注意が必要となりますが、この資金効率の良さは信用取引ならではの魅力だと言えますね。

チャンスがあるなら何度も売買

空売りは現物取引と違い、回転売買が可能です。

銘柄が同じでも、1日に何度も保証金を活用して取引しても問題ありません。

つなぎ売りが可能になる

空売りには、保有している現物株式の株価下落の局面において、「リスクヘッジ」として利用できるメリットもあります。

  • 含み損が出ている
  • 長期保有による株主優待の優遇があるなど

売りたくない現物株式はあるが、株価は下落しそうな場合、そのまま保有をしていると損をしてしまう可能性があります。

このような時は、その株式を売らずに、同じ株式を同じ数だけ信用取引で空売りします。

これが「つなぎ売り」です。

株主優待の権利を得るときなどで、リスクを抑えられるのは素晴らしいですね!

空売りに挑戦するときの4つの注意点

空売りには様々なメリットだけではなく、注意しなければならないポイントもあります。

ひとつひとつ詳しく見ていきましょう!

投資資金以上の損失が出る

株価が下落すると予測して空売りをしたのに、結果的に上がってしまった!

という場合は、当然のことですが損失が生まれます。

「上がってしまった株価はいつか下がるかも」と様子を見ている間に、どんどん株価が上がり、取り返しがつかない状況に陥る場合があります。

株価はどんなに下がっても0円です。

しかし、上限は存在しません!

これは「青天井」という状況を意味します。

つまり、株価が急騰した場合など、理論上は損失も無制限になる、ということです。

また、最低委託保証金を下回ると追証の負担リスクもあります。

追証とは、追加証拠金の略称です。

信用取引で担保として預け入れる委託保証金の割合(最低保証金維持率)が、定められた割合を下回ってしまった時に、追加で預けなくてはならない委託保証金を意味します。

空売り規制がかかる

トリガー方式による「空売り価格規制」とは、前営業日終値等から算出される当日基準価格から、10%以上価格が下落して取引が成立している銘柄が「トリガー抵触銘柄」の対象となります。

個人投資家であれば、50単元以内なら問題ありません。

 空売りが増えると逆日歩

逆日歩(ぎゃくひぶ)とは、信用取引の売り方が負担する事前に想定できないコストを意味します。

証券会社の空売り株券の不足で発生します。

つまり、信用売り残高が、信用買い残高を上回る状態(売り長「うりなが」)が続き、証券金融会社でも不足する株を手当できない場合に、逆日歩が発生することを言います。

逆日歩は入札で決まるため、逆日歩が連日続いたり、まとまった株数の場合、あなたが考えていた以上のコストがかかる場合があることも覚えておくとよいでしょう。

空売りできる銘柄は決まっている

全銘柄で空売りすることはできません。

各証券会社で空売りが可能かどうかを確認する必要があります。

一部の証券会社では、非貸借銘柄の売りも始めているところもありますので、空売りをする前にしっかりチェックしておきましょう!

空売りが狙える銘柄の選び方

それでは、空売りを狙うことができる銘柄の選び方を見ていきましょう。

株価が下降トレンドに入っている

まず、天井で空売りをするのは至難の技です。

下降トレンドが確認できてから空売りをしましょう。

不祥事など悪い問題が起きた企業

不祥事や経済ショックなどで株価は下がる傾向があります。

世界的・大規模な経済的ショックや大きな災害が発生したときなども含まれます。

その時が、まさに空売りのチャンスです。

株価が急落するタイミングで空売りをすることができれば、大きな利益に繋げることが可能になります。

株価が高騰しすぎている銘柄

また、目安として移動平均線から5%を超えて上放れて乖離している銘柄は、将来下落する可能性があるとされています。

移動平均乖離率とは、株価が移動平均線から「どれくらい乖離しているのか」を見る指標を意味します。

上下どちらも5%を目安に「上がり過ぎたら下がる、下がり過ぎたら上がる」と捉えることができます。

空売りの買い戻すタイミング

空売りの買い戻すタイミングを理解して、空売りで儲けを出しましょう。

稼ぎたいなら追証発生まで待つ

「追証が発生する」ということは、すでに投げ売りが始まっていることを意味します。

追証がかかる段階まで待てれば、2~3割の利益を期待することができると言われています。

確実に利益を出すためにも、深追いには注意しましょう!

目標金額になったら利益を確定

「まだ下落しそう!」と思っても、無理はしないでくださいね。

下落が続く場合は、再度エントリーする方がよい場合が多いと言われています。

予め設定した目標金額に到達したら利益を確定しましょう。

株価の節目を見きわめる

また、キリのよい株価や過去の底値などから判断し、株価の節目をしっかり見極めることをおすすめします。

「節目」とは、「切りの良い価格」や「過去の高値」のことを意味します。

チャートの見方も合わせて覚えていくとよいでしょう。

空売りにおすすめのコストの安い証券会社3選

空売りは同じ銘柄でも1日に何度も取引できることから、コストが安い証券会社を選ぶことをおすすめいたします。

ここでは3つのおすすめ証券会社を紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてください。

SMBC日興証券

出典:https://www.smbcnikko.co.jp

日興イージートレード信用取引は、ダイレクトコース利用時の場合、株式委託手数料が0円です。

約定金額がいくらでも手数料を0円にすることが可能です。

1日何回でも取引でき、管理費もかかりません。

制度信用だけではなく、一般信用の買い建て/売り建ても利用することができます。

SMBC日興証券は、約2000銘柄を取り扱っています。

SMBC日興証券株式会社は、日本3大証券会社の一つである総合証券会社。三井住友フィナンシャルグループの子会社である。

SMBC日興證券の公式サイトはこちら

松井証券

出典:https://www.matsui.co.jp

松井証券は、デイトレ向けの金利が安いコースを提供しています。

また、通常の信用取引でも1日の約定金額の合計が50万円までなら、手数料は0円です。

1日に何度も取引をしたい!と考えている方は「1日信用取引」を利用するとよいでしょう。

デイトレコスト業界最安水準で、金利0〜1.8%と低コストでデイトレをすることも可能です。

松井証券は株・NISA・先物・FX・投資信託などの豊富な投資サービスを取り扱うネット証券会社です。

松井証券の公式サイトはこちら

GMOクリック証券

出典:https://www.click-sec.com

GMOクリック証券のVIPプランを利用すれば、何度取引しても手数料は0円です。

1日定額プランなら少額の空売りのコストを抑えることが可能です。

金利・手数料を優遇したプランと手数料優遇プランの2つのVIPプランがありますので、あなたの投資スタイルに合ったプランを選ぶとよいでしょう。

どちらのプランも利用条件がありますので、定額プランとVIPプランをしっかりと理解した上で申請することをおすすめします。

GMOクリック証券の公式サイトはこちら

株で稼ぐため空売りのやり方を覚えよう

空売りはあなたが考えているよりも、それほど難しくはありません。

空売りは、信用取引における取引の1つで、株価が下落する時でも利益を得ることができます。

空売りの仕組みやメリット、やり方などをこの機会に正しく理解し、空売りをうまく活用しながら株で稼ぎ続けましょう。

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